7月から始まった2019年の「京の夏の旅」。「上賀茂神社」「下鴨神社」「仁和寺」など神社仏閣とともに特別公開されるのは、京の町家です。
祇園祭1150年を記念し、京町家と暮らしの文化を紹介します。
ミモロが、向かったのは、7月25日から9月30日まで公開される「吉田家住宅」です。


ここは、白生地の卸商「吉友」が、明治42年に建てた大きな町家です。

「このお家、祇園祭の時に屏風飾りするところだよね~」とミモロ。そう、ここは、後祭りの山鉾「北観音山」の町にあります。
格子戸を通り、通り庭という土間へ。そこは、訪れる人やお供の人が寛ぐ待合がある露地庭で、まるで外にいるような心地に。


玄関の受付から、家の中へと進みます。
玄関脇の部屋は、かつて店だったスペースです。「たくさん絨毯が飾られてる~」

ミモロは、まずお座敷へ。

お茶をたしなむ主人。手前の和室には、水屋があります。

「京の商家のご主人って、いろいろなご趣味をお持ちになってるんだよね~」。
茶人好みのしつらえも。


いろいろな方向から眺められる中庭には、商家らしい小判型の手水鉢、そして石灯籠など、大きな石が配されています。

「なんかりっぱな石がいっぱい~」
さらに、中庭の奥には、中の間があり、そして奥庭へと続きます。


ここには、鶴亀をかたどった石が配置されています。
「さすが大きな商家だから、奥行きもすごいね~」と。奥庭のもっと奥にある建物に現在、ご主人がお住まいになっているのだそう。
夏の特別公開なので、家のしつらえは、夏仕様。それも今回の見どころのひとつです。
葦戸やすだれが下がる夏の風情。
「これは、風が通って涼しいんですよ~」と、解説してくださるガイドさん。
「家の中からは、外が見えて、外からは室内が見えないようになってます」との解説も。


「2階にもどうぞ~」と言われ、急な階段を上ります。

木造建築のためか、また階段をそれほど家の中心に据える西洋建築とは異なる点。
さて、2階は、「あれ~広い板の間になってる~」

店の2階部分は、かつては使用人の部屋や物置などに使用されていたそう。でも大正期ぐらいから、総2階の広間に改装し、畳敷きの和室を板張りにして、舞踊などのお稽古場に使われていたことも。

「あ、北観音山のしるし~」
この扇は、北観音山の先頭で活躍する音頭取りさんが使うものだそう。
室内の見学を終えたミモロに「台所も見てくださいね~」と受付の方。「は~い」
露地庭の奥は、カマドや水場のある台所です。屋根までの吹き抜けになっている昔ながらの姿がそこに。



「りっぱな京町家だね~」と見学し終わったミモロ。
近年、京都では、次々に立派な町家が姿を消し、マンションやホテルになっています。
大きな町家の広い敷地は、区画の小さな京都の町中にとって、貴重な土地。
長い歴史を刻んだ町家の維持は、本当に大変で、相続問題などで、売却されるところも多いのです。
京都らしい町並みを形作る町家が失われるのは、京都にとって大きな損失。
そのための支援活動などもいろいろ行われていますが、今もなお、町家が姿を消しています。
今回、京町家の特別公開が5軒ある「京の夏の旅」。
9月30日まで4軒が公開されています。京都の文化を物語る趣ある町家ばかりです。
「ぜひ、見に来てくださ~い」と、京都観光おもてなし大使の相棒であるミモロ。

まだ暑い京都ですが、観光客も少ない時期なので、ゆっくり京の風情を楽しめます。
2階からの眺めもしだれ越しに…。「すだれ越しに見ると、ちょっと涼しく感じる~」とミモロ

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