徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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書評:石田リンネ著、『十三歳の誕生日、皇后になりました。8』(ビーズログ文庫)

2023年05月28日 | 書評ー小説:作者ア行
商品説明
まもなく十四歳の誕生日を迎える莉杏は、暁月から「叉羅国で開かれるムラッカ国とバシュルク国の停戦会談に、仲介役として出席する」という大役を任される。赤奏国の使節団の責任者になった莉杏は、暁月に教えられた『秘密の合言葉』をお守りに叉羅国へ。道中、ワケあり王子、少女傭兵と奇妙な同行仲間が増える中、叉羅国で内乱勃発の危機が迫り!?

『茉莉花官吏伝 十二 歳歳年年、志同じからず』で茉莉花がバシュルク国に潜入し、ムラッカ国が攻め入って来た時に無事に停戦合意を取り付けることができ、バシュルク国潜入のために協力してくれた赤奏国と叉羅国のラーナシュ司祭にそれぞれ借りを返すために、バシュルク国とムラッカ国の停戦会談の場を叉羅国に、仲介を赤奏国に依頼することになりました。
それを受けて、『十三歳の誕生日、皇后になりました。8』で赤奏国の皇后・莉杏が両国仲介の外交を任されて叉羅国に旅立つことになります。
しかし、叉羅国王女誘拐事件をきっかけに、そもそも二重王朝で政情不安の同国に内乱勃発の危機が迫り、莉杏たちは首都に辿り着く前に赤奏国に戻ることになりますが、異国人狩りが行われ、関所では異国人の通過が許されなくなり、莉杏たちは道中で大変な困難に遭遇します。
それでも、莉杏はこれまで学んできたことをもとに慎重に考え、一生懸命、最前の決断を下そうと努力します。
笑顔を崩さず、決して諦めない粘り強さで多くの成果を得ていくのが微笑ましいやら先行きが恐ろしいやらな感じです。

皇帝・暁月がそんな莉杏をなんやかやでとても大切にしていて、糖度の高いエピソードになっています。



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