徒然なるままに ~ Mikako Husselのブログ

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書評:石田リンネ著、『女王オフィーリアよ、己の死の謎を解け』(富士見L文庫)

2022年01月12日 | 書評ー小説:作者ア行

昨年11月に発売された『女王オフィーリアよ、己の死の謎を解け』を見逃していたのですが、先週末に偶然発見して即購入して一気読みしました。
ライトノベルなので2時間ぐらいで読み終わってしまいましたが、これは面白いですね。
粗筋はタイトルからお分かりのように、オフィーリア女王が殺され、死の間際、薄れゆく意識の中で 「私は、私を殺した犯人を知りたい」 と強く願ったため、王冠の持ち主にだけ与えられる“古の約束”により、妖精王リアによって10日間だけ生き返り、その間に犯人探しをするというファンタジー推理小説です。
生前は夫の影に隠れて政治にはほとんど関与せず、控えめな態度に徹していたのですが、生き返った後は怒りに駆られているのと、「どうせ10日間の命」という開き直りで、打って変わった活発な女性に変身。この彼女のこれまで抑圧されてきた気持ちや欲求をどんどん解放していくところが実に面白おかしく描写されていて、謎そのもの(誰がいつどのようにバルコニーの窓の鍵を開けてのか)が古典的な推理小説の設定であっても十分面白いです。



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