孫子女子勉強会という「孫子の兵法」を参考にしながら、会計士の田中先生を中心に働き方や生き方をあれこれ語らいながら学ぶ不思議で楽しい会があります。
その孫子女子勉強会ではおなじみのワードに「D」と「B」があります。
マズローのD動機(欠乏の不安から生じる動機)とB動機(こうありたいという欲求から生じる動機)にあてはめて学びや働き方、身の処し方などなどを分類(?)しています。
ここ最近の孫子女子勉強会でのホットワードは「Dの学び」と「Bの学び」。
これについては、孫子女子勉強会メンバーの岩山さんがとってもわかりやすくまとめてくださっていますが、「Dの学び」がわかりやすく役に立つことを求めていて、学び=情報獲得になっている。対して、「Bの学び」が何を学んでいるのかよくわからないけど、確実に“何か”を学んでいるし、何より楽しみながら学んで知る。たぶん、「Bの学び」の最中にいるときには、学んでいるという感覚すらないのかもしれません。
わたし自身は、わりとどんなことでも楽しめちゃうし、内省が好物なので(!)、どんなことからも学べると自負しているんだけど、これって実は意外と難しいことなのかもしれないな、と最近つらつらと考えているのであります。
ありがたいことに、グラフィックレコーディングの講座はいろんなところからお声をかけていただいています。これまでに(一斉授業を除くと)700人近くの人に受講していただいて、「楽しかった!」「やってみます!」という嬉しい感想を頂戴している。
基本的には、個人向けの講座(やりたい!って人が自発的に参加する)がメインなので、そりゃー、そういう感想になるでしょうよ(笑)
けどね、講座を始めてからずっと、20人~30人にひとりは「つらそう」な人がいることが気になって仕方がなかった。
ほとんどの人が「これ楽しい!」「あっという間だった!」と自然に笑顔になって描いて帰っていくのに、なぜ自分でやりたい!って思って参加した講座でこんなにつらそうなんだろ?
やっぱり絵を描くのが苦手だから?
人の話を聞くのが嫌いだから?
集中できないから?(飽きちゃうから?)
いろんな理由を考えていたんだけど、この孫子女子勉強会での「Dの学び」「Bの学び」の話、やり取りを重ねながら、ぼんやりとわかってきたことがあります。
それは、参加者の中の「目的」が違うんだなーってこと。参加者にはおおむね3つのパターンがあって、
1)楽しそう、グラレコやってみたい!(B動機)
2)グラレコが流行ってるみたいだから知っておかないと(D動機)
3)授業や研修で必須参加だから仕方なく参加してる
このうち3)は致し方ないとして(でも、意外とみんな楽しそうに取り組んでるし、実践してたりする。)、どうも苦しそう、つらそうなのは、この2)のD動機の人たちのようなのです。
毎回、グラレコ講座では、今日のルールとして次のことをお願いしています。
絵が描けない、できないはNGワード。
うまいへた、ルール、正解はありません。
自分自身が描いたものが「正解」です。
とにかく今日は楽しくたくさん描きましょう!
大抵、みなさん「絵心ないんだけど…」「絵は苦手だから不安…」と言いながらも、途中からそんなの嘘でしょ?ってくらい楽しそうにペンを走らせます。ほかの人に見せるのも恥ずかしがらなくなる。
たまにいらっしゃるのですよ。
感じたままに記録することが何よりなのに
「うまく描けません。」
「(●●のイラストの)描き方のコツや書き順を教えてください。」
「正しい書き方があるはずだから、それを教えてくれ。」
というリクエストを頂戴することが。
気持ちはわからなくもないんだけど、それじゃあ、これまでのノートや議事録となんら変わらないわけでしょ?
グラレコって、わたしはその場の雰囲気や空気、温度みたいなものを聞き手であり描き手である自分が感じたままに描くのがいちばんいいと思ってるし、そうお伝えしている。だから、正解もうまいへたもない。あなたが描いたものが最高だし、正解なのよー。
グラレコ、おもしろそう!
こんなふうにノートがとれたら楽しいだろうな
っていうB動機でスタートした人は、ほんとに好き勝手にカスタマイズして、自分の好きなように思うように描いてくれる。すぐにわたしなんかのレベル?技量?を超えてしまう。それでいいし、それがいいし、それが何よりも嬉しい。
一方で、
グラレコ流行ってるみたいだから知っておかないと
自分も描けるようにならないと
〇〇さんが描いてるのを見て、自分も…
みたいなD動機で受講している人は、「うまくできませんでした」「難しい」という感想をおっしゃる。わたしの力量不足が原因なんだけど、でも、つらい思いをしてまで学ばなくてもいいんじゃない?と思わずにはいられない。
こんなこと言うと怒られちゃうかも、だけど、グラレコなんて世の中からなくなっても何も困らない。寂しくなるかもしれないけど(笑)
だったら、好きなように楽しんでやればいいのに。特にわたしがお伝えしているグラレコは「自分のノートを楽しくする」なんだから、無理に取り入れる必要は全然ないし、誰かと競うものでも、比較するもの
でもない。
最近、ほんとにいろんなところからグラレコ描いてほしいと依頼をいただく。残念ながら、キャパとスケジュールが合わなくてなかなかお受けできないのですが、D動機の人たちの中には「グラレコ描けたら、スキルとして活用できるかも?(仕事になるかも)」的な色気をお持ちの方もいるのかもしれない。その気持ちは否定しないけど、それじゃあ、ほんとにつらいだろうなぁ、と思わずにはいられない。楽しいはずのグラレコが修行になっちゃってるんだもの。
ゼミや授業、講座などでグラレコを体験して「グラレコ、楽しい!」「もっと描きたい!」って思った人たちは、ほんとにいろんなところで描いている。これが何よりも嬉しいし、そうやって広がっていくのがいいなぁ。
最近、学生が企画してくれて、小倉で講座を開催しました。たくさんの方にお集まりいただいて、大盛況だったんだけど、何がいちばんよかったかって、企画して運営してる学生たちが何よりも楽しんでたってこと。自分たちが学びたい、やってみたい、もっとやりたいって思ったことを企画して、自分たちも楽しむ。そして、学んだことを早速いろんな場で使ってみる。
「グラレコやりたい」という動機は「D」だったかもしれないけど、その場の過ごし方やその後の展開の仕方を見ていると、彼彼女たちの学びは間違いなく「B」だ。
でね、「B」は感染するんだよね。楽しそうにやってる人の周りには人が集まるし、〇〇さんがが楽しそうにやってるグラレコ、わたしもやってみたい!って気持ちになる。
なんてことをつらつらと思っていたら、主催のゆきぽんがとっても素敵なブログ(開催レポート)を書いてくれてました。
ほんと、こういうのがとにかく嬉しい。こうやって広まっていくことが何より嬉しい。
ノウハウ流出しちゃうじゃん、とか、ひめさんならではのものなんだからもっとブランディングしたら?的なことはよく言われるんだけど、いや、むしろ、わたしの講座に参加してくれた人が自分なりのカタチでどんどん広めていってくれた方がよっぽど嬉しいでしょ。Bの学びってそういうもんでしょ。
これからも「やりたい」「やってみたい」って思いには、応えていきたいなーって思ったよ。
あらためて、idea+のみなさん、繋いでくださった下田先生、ご参加くださったみなさん、ありがとうございました!またご一緒しましょう!
その孫子女子勉強会ではおなじみのワードに「D」と「B」があります。
マズローのD動機(欠乏の不安から生じる動機)とB動機(こうありたいという欲求から生じる動機)にあてはめて学びや働き方、身の処し方などなどを分類(?)しています。
ここ最近の孫子女子勉強会でのホットワードは「Dの学び」と「Bの学び」。
これについては、孫子女子勉強会メンバーの岩山さんがとってもわかりやすくまとめてくださっていますが、「Dの学び」がわかりやすく役に立つことを求めていて、学び=情報獲得になっている。対して、「Bの学び」が何を学んでいるのかよくわからないけど、確実に“何か”を学んでいるし、何より楽しみながら学んで知る。たぶん、「Bの学び」の最中にいるときには、学んでいるという感覚すらないのかもしれません。
わたし自身は、わりとどんなことでも楽しめちゃうし、内省が好物なので(!)、どんなことからも学べると自負しているんだけど、これって実は意外と難しいことなのかもしれないな、と最近つらつらと考えているのであります。
ありがたいことに、グラフィックレコーディングの講座はいろんなところからお声をかけていただいています。これまでに(一斉授業を除くと)700人近くの人に受講していただいて、「楽しかった!」「やってみます!」という嬉しい感想を頂戴している。
基本的には、個人向けの講座(やりたい!って人が自発的に参加する)がメインなので、そりゃー、そういう感想になるでしょうよ(笑)
けどね、講座を始めてからずっと、20人~30人にひとりは「つらそう」な人がいることが気になって仕方がなかった。
ほとんどの人が「これ楽しい!」「あっという間だった!」と自然に笑顔になって描いて帰っていくのに、なぜ自分でやりたい!って思って参加した講座でこんなにつらそうなんだろ?
やっぱり絵を描くのが苦手だから?
人の話を聞くのが嫌いだから?
集中できないから?(飽きちゃうから?)
いろんな理由を考えていたんだけど、この孫子女子勉強会での「Dの学び」「Bの学び」の話、やり取りを重ねながら、ぼんやりとわかってきたことがあります。
それは、参加者の中の「目的」が違うんだなーってこと。参加者にはおおむね3つのパターンがあって、
1)楽しそう、グラレコやってみたい!(B動機)
2)グラレコが流行ってるみたいだから知っておかないと(D動機)
3)授業や研修で必須参加だから仕方なく参加してる
このうち3)は致し方ないとして(でも、意外とみんな楽しそうに取り組んでるし、実践してたりする。)、どうも苦しそう、つらそうなのは、この2)のD動機の人たちのようなのです。
毎回、グラレコ講座では、今日のルールとして次のことをお願いしています。
絵が描けない、できないはNGワード。
うまいへた、ルール、正解はありません。
自分自身が描いたものが「正解」です。
とにかく今日は楽しくたくさん描きましょう!
大抵、みなさん「絵心ないんだけど…」「絵は苦手だから不安…」と言いながらも、途中からそんなの嘘でしょ?ってくらい楽しそうにペンを走らせます。ほかの人に見せるのも恥ずかしがらなくなる。
たまにいらっしゃるのですよ。
感じたままに記録することが何よりなのに
「うまく描けません。」
「(●●のイラストの)描き方のコツや書き順を教えてください。」
「正しい書き方があるはずだから、それを教えてくれ。」
というリクエストを頂戴することが。
気持ちはわからなくもないんだけど、それじゃあ、これまでのノートや議事録となんら変わらないわけでしょ?
グラレコって、わたしはその場の雰囲気や空気、温度みたいなものを聞き手であり描き手である自分が感じたままに描くのがいちばんいいと思ってるし、そうお伝えしている。だから、正解もうまいへたもない。あなたが描いたものが最高だし、正解なのよー。
グラレコ、おもしろそう!
こんなふうにノートがとれたら楽しいだろうな
っていうB動機でスタートした人は、ほんとに好き勝手にカスタマイズして、自分の好きなように思うように描いてくれる。すぐにわたしなんかのレベル?技量?を超えてしまう。それでいいし、それがいいし、それが何よりも嬉しい。
一方で、
グラレコ流行ってるみたいだから知っておかないと
自分も描けるようにならないと
〇〇さんが描いてるのを見て、自分も…
みたいなD動機で受講している人は、「うまくできませんでした」「難しい」という感想をおっしゃる。わたしの力量不足が原因なんだけど、でも、つらい思いをしてまで学ばなくてもいいんじゃない?と思わずにはいられない。
こんなこと言うと怒られちゃうかも、だけど、グラレコなんて世の中からなくなっても何も困らない。寂しくなるかもしれないけど(笑)
だったら、好きなように楽しんでやればいいのに。特にわたしがお伝えしているグラレコは「自分のノートを楽しくする」なんだから、無理に取り入れる必要は全然ないし、誰かと競うものでも、比較するもの
でもない。
最近、ほんとにいろんなところからグラレコ描いてほしいと依頼をいただく。残念ながら、キャパとスケジュールが合わなくてなかなかお受けできないのですが、D動機の人たちの中には「グラレコ描けたら、スキルとして活用できるかも?(仕事になるかも)」的な色気をお持ちの方もいるのかもしれない。その気持ちは否定しないけど、それじゃあ、ほんとにつらいだろうなぁ、と思わずにはいられない。楽しいはずのグラレコが修行になっちゃってるんだもの。
ゼミや授業、講座などでグラレコを体験して「グラレコ、楽しい!」「もっと描きたい!」って思った人たちは、ほんとにいろんなところで描いている。これが何よりも嬉しいし、そうやって広がっていくのがいいなぁ。
最近、学生が企画してくれて、小倉で講座を開催しました。たくさんの方にお集まりいただいて、大盛況だったんだけど、何がいちばんよかったかって、企画して運営してる学生たちが何よりも楽しんでたってこと。自分たちが学びたい、やってみたい、もっとやりたいって思ったことを企画して、自分たちも楽しむ。そして、学んだことを早速いろんな場で使ってみる。
「グラレコやりたい」という動機は「D」だったかもしれないけど、その場の過ごし方やその後の展開の仕方を見ていると、彼彼女たちの学びは間違いなく「B」だ。
でね、「B」は感染するんだよね。楽しそうにやってる人の周りには人が集まるし、〇〇さんがが楽しそうにやってるグラレコ、わたしもやってみたい!って気持ちになる。
なんてことをつらつらと思っていたら、主催のゆきぽんがとっても素敵なブログ(開催レポート)を書いてくれてました。
ほんと、こういうのがとにかく嬉しい。こうやって広まっていくことが何より嬉しい。
ノウハウ流出しちゃうじゃん、とか、ひめさんならではのものなんだからもっとブランディングしたら?的なことはよく言われるんだけど、いや、むしろ、わたしの講座に参加してくれた人が自分なりのカタチでどんどん広めていってくれた方がよっぽど嬉しいでしょ。Bの学びってそういうもんでしょ。
これからも「やりたい」「やってみたい」って思いには、応えていきたいなーって思ったよ。
あらためて、idea+のみなさん、繋いでくださった下田先生、ご参加くださったみなさん、ありがとうございました!またご一緒しましょう!
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