長尾景虎 上杉奇兵隊記「草莽崛起」<彼を知り己を知れば百戦して殆うからず>

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ドナルド・トランプ氏暗殺未遂事件(2024年7月13日)後のモメンタム(勢い)。もう〝ほぼトラ(トランプ氏大勝利)〟確実か。アメリカの今後は?世界情勢への影響は?

2024年08月03日 08時20分33秒 | 日記




トランプ前大統領暗殺未遂事件後のモメンタム(勢い)

アメリカ大統領選挙の予備選演説中にドナルド・トランプ氏(共和党大統領選候補者に決定した)前大統領が銃撃され、右耳を負傷し暗殺未遂にあった(2024年7月13日)。しかし、よほど運がいいのか、耳を負傷しただけで命に別状はなかったことで、逆にトランプ氏のモメンタム(勢い)があがることになった。
アメリカ大統領選挙は民主党支持が三割、共和党支持が三割、無党派層が四割。無党派層は何があってもやる気がなく、投票しない層。そこにトランプ・モメンタム(勢い)が加わればもう〝ほぼトラ(トランプ氏大勝利)〟か。しかし、選挙の投票は十一月なので、そこまでモメンタムはもつのか?
バイデン氏では民主党は勝てない、というが、カマラ・ハリス氏副大統領がかわっても多分、勝てない。ハリスさんは外交も交渉もまともに出来ないので当選したら〝アメリカの終わり〟ですし……。噂されるオバマ元大統領のミシェル婦人とか、出馬する訳ないですしね。(2024年7月21日、バイデン大統領は出馬を取りやめ、大統領選挙からの撤退・民主党の候補者指名はカマラ・ハリス氏か。)
(バイデン氏選挙戦撤退で、民主党の大統領選候補がカマラ・ハリス(副大統領)氏に決まった。ハリス氏は選挙人の2666人をすでに集めたという。トランプVS.バイデンでは、バイデン氏の〝耄碌状態〟で〝ほぼトラ(トランプ氏当選ほぼ確実)〟から2024年7月13日のトランプ氏銃撃事件で〝確トラ(トランプ氏当選確実)〟だった。だが、ハリス氏登場で〝ほぼトラ〟に戻った。ハリス氏は女性票と黒人票や、バイデン氏に失望していた民主党支持者を取り込む。最悪のバイデン氏を見てしまったので、民主党員は「ハリス氏に賭ける」しかない。選挙に行かない民主党支持者をいかに動かすのか。(支持率 トランプ氏48.2% ハリス氏46.2%)→テレビディベート前のバイデン氏VS.トランプ氏のレベルに戻った。「一日で178億円もハリス氏が稼いだ(政治献金)(間違い・バイデン氏からのすでにあった政治献金の置き土産)」*二人の主な政策は?〇(共和党)トランプ氏(税制)個人所得税引き下げ・法人税引き下げ(通商)中国製品に一律60%関税・その他も一律10%関税(環境)石油・ガス採掘拡大(移民)規制強化(中絶)州の判断にゆだねる〇(民主党)ハリス氏(税制)富裕層への所得税引き上げ・法人税引き上げ(通商)輸入品一律10%関税に反対(環境)35年までに新車をゼロエミッションに(移民)人道的で秩序ある政策(中絶)「女性の権利」として擁護)ハリス氏の弱点はインフレと移民。強みは中絶権(若者・女性票を稼げる)トランプ氏らのポイントは「閣僚人事」「アドバイザー人事」「議会選挙結果」。トランプ氏のトランプ政権なら財務大臣はライトハイザー氏(76)か。国務長官か大統領補佐官はナバロ氏か。テイラースウィフトさんはカマラ・ハリス氏支援を来月にも表明か。
もう〝ほぼトラ〟決定、ということでしょうかね。それがいいか悪いかは別として。


トランプ人気とは何か? また出てくる? ドナルド・トランプ氏

2024年7月13日(米国時間)にトランプ氏が銃撃を受け、暗殺未遂事件が起きた。だが、運がいいのか? 銃弾は彼の右耳の上部に当たって、流血したが命に別状はなかった。
シークレットサービスは氏に覆いかぶさるようにして守り、暗殺犯はその場で射殺された。2024年7月の大統領選挙のテレビディベートで、民主党のバイデン大統領(当時)が〝耄碌状態〟でひどいダメージを受け、氏は2024年7月21日に撤退、後任の民主党候補は女性で有色人種のカマラ・ハリス氏(副大統領・当時)に決定した。
人工中絶の禁止とかLGBTQ+に冷淡だとかがトランプが福音派に支持されている主な理由だが、民主党だと同性婚賛成や人工中絶の自由を認めるべき―――とかだから福音派は支持できない。
ブッシュ・ジュニアが福音派に支持を受けたのは、「目覚めたクリスチャン」という言い方をしたから。ジュニアは若いころからあらゆる事業に失敗し、酒に逃げていたが、あるときに「イエスの姿」を見て、熱心なクリスチャンになる。福音派が応援したブッシュ・ジュニアは大統領になれた。だが、福音派が応援しなかったマケインはオバマに負けた。トランプも福音派を味方につけようとしている。
だが、二回もトランプは離婚し、不倫の話も……。福音派は敬虔なクリスチャンで、福音派の中にもトランプは支持できない(アメリカの四分の一は福音派)という人も多い。
2020年はトランプに入れたくない、トランプを落選させたい、というひとたちがバイデンに投票した。トランプが酷すぎたからだ。さらに、2016年でも総得票数はヒラリー・クリントンが勝っている。トランプは280万票もヒラリーに負けている。選挙人制度で州ごとに勝ち負けを決めるためにトランプは勝てたのだ。しかし、ラストベルトは労働組合が強く、ヒラリーは民主党の地盤だ、と油断した。バイデンは民主党支持者を「反トランプ」でまとめて、投票に行かせて勝利した。
トランプは確かに強かったが投票率は共和党の八割……つまり、熱狂的な支持ではない「反トランプ」が二割もいたのです。
テレビ投票は生放送ですから、放送禁止用語や悪口や下ネタを話しても止めることはできない。そこで、トランプは放送禁止用語や悪口を連発したり、下品なことをいって相手を次々に叩き潰した。政策論争ではなく、相手を下品に罵倒するだけ……。
当時、フロリダ州出身のマルコ・ルビオ候補がいて、彼は低身長でした。そこでトランプは、彼に「お前はチビだろう。チビってことはアソコも小さいだろう」というのです。
マルコは唖然とした。とんでもない下品な発言で、だが、生放送だから放送されてしまう。いままで政治に関心のなかった人たちの関心を惹きつけ、「こいつは面白い」「共和党の候補はこいつにしたらいい」と支持が広がった。
そのほとんどは高卒か高校中退の白人たちで、大挙して共和党の党員となり、トランプに投票した。上院・下院の共和党議員もトランプ支持者だけに。他の良識ある共和党議員は嫌になって、やめていったという。
何が嫌なのか? それはトランプの下品さ、です。これが嫌なのですね。
「アメリカ・ファースト」は国際協調や協調主義の共和党とは違うし、ヨーロッパの国とも協調したい共和党のポリシーとは違う、やはり違うのです。
 トランプは大統領になり減税をした。赤字になると、今度は赤字国債を頻繁に発行した。
 これも共和党の伝統とは違うのです。
 でも、新しく入った共和党員は、もともとの共和党の政策を知らない。トランプを信じているだけ。共和党は金持ちのインテリの党だった。それが、トランプによって高卒や中退の肉体労働者によって乗っ取られてしまった。分断大国アメリカですから、共和党支持者はそれでも、絶対に民主党には入れない。
 金融やITで大金持ちになる人たちは高学歴でインテリのエリートで、民主党支持者が多い。学歴の低い肉体労働者からすれば、民主党やその支持者はすべて上から目線に見える。高学歴者に、ルサンチマン(弱い者が強いものに対する怒りや嫉妬から生まれる弱い者が善であるという意識)で反発し、不満を吐く為にトランプを応援している。
 高学歴やインテリのエリートの「下品なトランプなんかに投票しやがって…」という上から目線が、低学歴には不満がある。だから、Qアノンだの、ディープステート(影の政府)とかいう陰謀論まで飛び出す。トランプが当選したら、行政機関の5万人を入れ替える、という。トランプの熱狂的支持者というだけの役人にもなったこともない人々だ。これでは大混乱になりますよ。トランプの基本は、復讐心と恨みと怨念らしい。
 Z世代はカマラ・ハリス氏に入れるかも知れない。ガザ侵攻でも、アメリカは基本的にユダヤロビーで「イスラエル支持」です。だが、全体の四割の無党派層がどう動くか?
 カマラ・ハリス氏が〝無能〟でも、「トランプよりマシ」―――となるのか?
 イスラエルはヒズボラを潰したいが、イスラエルはガザ侵攻+ヒズボラ攻撃もやめない。戦争をやめないのはネタニヤフ首相が裁判を抱えていて、戦争終結後に、政権を終焉させ、その後に、裁判で有罪になるのを避けたい。そういう私事も絡んでいる。
 トランプが「ウクライナ戦争を一日でやめさせる」というのは武器の供与をやめる、ということ。アメリカがウクライナに武器や戦費をやらなかったらそれは戦争は終わる。ウクライナの敗北という結果で……。
 トランプにとってはウクライナなどどうでもいい。というか、ヨーロッパがロシアの領土になっても、「アメリカさえよければいい」のアメリカ・ファーストだから。それが怖いところである。


  トランプ再選で世界は大混乱になる。日本外交で大丈夫なのか?

 「一日でウクライナ戦争を終わらせる」トランプは表明した。それが可能なのは、ウクライナがアメリカの軍事支援なしでは戦争を継続できないからだ。終わらせることは確かに出来る。ただし、武器軍事支援をやめた後の和平の方法については、トランプは全くの白紙状態である。戦争終結のイニシアチブはバチカンが発揮しているし、仲介役の地位を得るのは例えば、中国やインドですね。日本国ではまずもって無理である。
 そんな難問を解けるのが日本の外交なら、中東やウクライナやロシアなどでの日本外交の失敗や無能ぶりを見せることもない。
国際ジャーナリストのようなひとが「日本外交は九十点」「日本外交は一度も間違えなかった」などというが、間違えまくってるから、反トランプ外交とか、世界に舐められる日本国をつくってきたのだ。寝ぼけるな。それとも政府にカネでももらっているのか?
 だが、日本政府や外交での勘違い評価はおくとして、トランプの分析は正しいとは思う。
 アメリカはウクライナを勝たせようとはしなかった。ウクライナを勝たせるためには、ウクライナが要求する武器の供給を、ウクライナの要求通りのスピードと量でやればいい。それでクリミアの軍港もドンバス地域も奪還できる。だが、それをやると第三次世界大戦や核戦争になる。ウクライナが、モスクワやレニングラードを攻撃しても同じ結果だ。
ウクライナが勝たないまでもロシアを弱らせればいい、というのがあの戦争の狙いである。第三次世界大戦も核戦争も避ける、それだけだ。
またイスラエルのガザ侵攻やハマスやヒズボラ攻撃は、武装集団を中立化させることだ。
中立化とは、殺してもいいし、他国に逃げてもいい、反イスラエルの武装蜂起を放棄してもいい。武力支援などイスラエルには関係ない。それをイスラエルはやり遂げるだけだ。
イスラエルとハマスやヒズボラは共存できない。
ハマスは2023年に、ユダヤ人の赤ん坊を焼き殺し、首を切って殺した。だが、イスラエルとパレスチナアラブの戦いではなく、イスラエルVS.ハマス+ヒズボラ、である。
ハマスはパレスチナアラブ人も殺している。そうして恐怖で支配してきた。
何故、イスラエルはシリアのイラン大使館を攻撃したのか? 大使館にはヒズボラとの連絡調整要員がいるからだ。イスラエルがハマス(スンニ派)を攻撃した。それで、国境沿いのレバノンのヒズボラ(シーア派・イランの支援でつくられた武装組織)がイスラエル軍にロケット弾を撃ち込み始めた(イスラエル人がかなり犠牲に。イスラエル軍の攻撃でヒズボラもかなり死んだ)。
昔はPLO(パレスチナ解放機構)はヨルダンにいて、ヨルダンからイスラエルを攻撃していた。それに怒ったヨルダン国王がPLOをヨルダンから追い出した。その連中がレバノン南部に移り住んだのだ。イスラエルはレバノンを空爆し、大勢のレバノン人まで犠牲になった。それを見たイランが「ここに反イスラエルの組織を作るチャンスだ」と、ヒズボラの武装組織を作ったのです。
だから、イスラエルVS.パレスチナの戦いではなく、ガザ侵攻などからのあの戦争は、イスラエルVS.ハマス+ヒズボラなのです。
これはトランプはわかっています。瞬時に、勘で、理解できる人間ですから。でも、我々のような古い人間は、彼を変人やピエロに見てしまう。
トランプは年寄りですが、新しい人間なのです。
だから、金正恩などやプーチンなども武力衝突にせず、友達や懐柔策でやろうとする。
戦争を安易に選ばない。
そこが新しい思想で、ネオコンや自由資本主義のようなのとも違う。
自国第一主義で、アメリカのためなら平気でウクライナもヨーロッパも見放せる。イスラエルだけはユダヤロビー(トランプの孫は全員、ユダヤ人)で、支援しまくりますが……。
トランプが守るのは「アメリカ人の雇用」です。しかも、〝ものつくり産業〟の雇用で、だから低学歴の高卒や肉体労働者の味方なのです。
トランプは、スマホのアプリを作って数百億円稼ぐようなものを成功とは思わず、額に汗して稼ぐのを「それがいいこと」と思っています。ですが、VS.ITや生成AIではない。
「Woke(ウォーク)」という意識高い系の上流階級の有識者こそ、トランプの敵です。
 何故なら、彼らは頭がよく、知識があり、裕福で、トランプのやろうとしていることの危険性を指摘し、邪魔してくるから。
「アメリカにはもう金はない。ヨーロッパもNATOもウクライナも関係ない。アメリカさえよければいい。韓国や日本はもっと金を払え。でないと、米軍を撤退させるぞ」トランプは再選後の政権でそういい、カネをもっと出させるでしょう。
 それを日本の外交は対応できるのか?
 誰かさんは「日本の外交は九十点」「日本の外交は一度も間違っていない」というが(笑)
 トランプ再選で、世界は大混乱し、群雄割拠の世界になるだろう。
 本当に、日本の外交力が素晴らしいなら、こんな惨めな生活や経済になっていない。
 だが、日本の惨状は、政治家や官僚や財界人だけでなく、日本人ひとりひとりの責任でもある。日本の外交は九十点、などと驕ることなく、反省し、智慧と戦略をひねること。まずは、櫂より始めよ、ということだ。


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