みちくさ茶屋

いらっしゃいませ。どうぞごゆるりと。

容量グラフ

2006-03-17 | work
最近一緒にお仕事させていただいた編集さんが、
夏過ぎに結婚して関西に引っ越すことになった。
婚約者の思いがけない転勤辞令で、やむなくそうなったらしい。
彼女は新卒からずっと出版社で働いてきて、30歳を目前にダーリンにもめぐりあえて、
ようやく今後の人生設計みたいなものができてきたころ。
これからもがんがん仕事するぞ!と思っていた矢先のことだったという。

私のようなフリーランスのライターにとって、相性の合う編集さんとのつながりは
とっても大きい。
彼女とは、今後もいいお仕事ができそうでうれしいな、と思っていたので、
正直ショックだった。でも、結婚はいい話。
「彼じゃないのかもという迷いはないけど、仕事のことを考えるとイタイです」と
言っていたけど、やりたいことを阻まれるような状況になっても「彼じゃないのかもという
迷いはない」と言えるのはすごいと思う。間違いなく彼だったんだね。

でも確かに、結婚によってこれまで積み上げてきたキャリアが一回白紙になるというのは
女性にとって本当に切実な問題だ。
もちろん、本人次第で、どこにいても輝くことはできるし、
何か新しいことをスタートさせるいい機会というとらえ方はできるけど、
実際に本人の立場になったらその悩みは深いと思う。
だからって最初から別居っていうわけにもいかないし。

結婚も仕事もなんて欲張りだ、と言う人もいるけど、そうだろうか?
私は欲しい。両方の幸せ。そう願うのが自然だと思う。

それまで自分の中で100だった仕事を50に減らして、残りの50を家庭にあてる、
というような考え方をするととてもしんどくなる。
仕事も家庭も合わせて100ととらえるんじゃなくて、仕事も100、家庭も100。
ついでに趣味も100、交友関係も100。
そう考えたほうが、全部うまくいくということに気が付いたのは最近。
つまり、自分の容量100の中に、仕事も家事も育児も押し込めて分量配分をするんじゃなくて、
それぞれの「世界」の容量100の中で量を調整するということ。
円グラフじゃなくて、帯グラフが何本も縦にある感じ。この帯は増えたり減ったりする。
そもそも、自分の容量って一定じゃない。体調とかその時の状況で、300な時も20な時も
あるんだから。
そういう自分をゆるしてあげたほうがいい、と、このごろ思う。

今の私は、仕事70、育児90、家事70、引っ越し80、交友関係70、趣味20ってところかな。
引っ越しがすむまで仕事はもう少しセーブするつもりだったけどかなわず、
でも今ここで会っておきたい人たちもたくさんいて、濃い毎日を過ごしている。
家が落ち着いたら、1週間くらい「街探索80」という帯グラフも作るつもりでいる。

なんだか話がそれちゃったけど、編集のKさん、ホントにおめでとう。
もうしばらく、東京でのお仕事おつきあいくださいね。


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3 コメント

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私の先輩で (chika)
2006-03-18 19:53:28
私の先輩で、同じケースがありました。

編集者の女性で、30歳前後の頃

ご主人の転勤で大阪に転勤。

でも大阪の同業に転職し、仕事で戦力に。

再びご主人の転勤で東京に戻り、

同時に東京支社に転勤させてもらい、

今でも編集を続けていらっしゃいます。

ご本人は見えないところで苦労されていると

思いますが、結婚も仕事も両立している人は

いますし、きっとできるはず♪と信じています。



両方の幸せを目指して、

お互い試行錯誤しましょうね



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トータル100じゃないというのに賛成! (abe)
2006-03-19 10:44:17
私もさっき、↓と、近い内容の記事を書いたばかり。

>人間のキャパや能力って無限に広がっていくものだと思うので・・・



結婚相手のライフスタイルに合わせなくちゃいけないって本当にツライと言うか、それ以上の相手なら素晴らしいんだけど、やっぱりツライ。。



つい数日前、やっと子どもが小さいなか専門職で再就職したばかりなのに、ご主人の実家(北陸!)に帰らなくちゃいけない人とお別れご飯を食べたばかり。再就職前から応援してたので、私も切なくて。



でも、女性はしぶといから諦めさえしなきゃ、色々な道を探し出すと思う!!と信じたい。



ちなみに今の私は・・・

会社の仕事30、今後の仕事のたくらみ70、子ども50、子どもの将来のこと(今に引越しとか来年からどうするか、とか)30、趣味0、交友70



かなぁ。。

現実的な問題には力を入れず妄想にばかり力を注いでいる事が今明らかに

趣味は元々仕事しか無い、寂しい人間なので、今は将来の仕事の妄想で頭をふくらませているのが楽しい



ま、こんな幸せな時間も第二子が生まれるまでだけど・・・
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女の幸せ (ミチコ)
2006-03-20 14:20:26
chikaちゃん、こんにちは。

仕事も縁だしタイミングだし、もちろん本人の実力や「見極めの能力」だったりするよね。その点は、結婚相手を決めるのと同じことかもしれません。

自分の本意でないところで状況が変わるのは大変だけど、

もしかしたらものすごいラッキーな方へ導かれてるのかもしれないしね。

明るい気持ちでいれば、神様もそんなに意地悪じゃない、と

思う今日このごろです。



abeさん。

そうだよね、そのときそのときで、キャパも時間の流れ方も変わっていくんだよね。

子供は確実に育つ、というのも、何かをするにあたってものすごい「希望」だったりします。

人生を長い目で見られないと、育児ってつらいよなーと思う。

北陸に行かれる方も、地方には地方ならではの仕事もあったりするし、いい展開になるといいですね。

「今後の仕事のたくらみ」について、また話きかせてね。
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