gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

マイケル・マン監督『インサイダー』その3

2015-01-07 15:51:00 | ノンジャンル
 今日はボリス・バルネットの51回忌に当たる日です。『国境の町』の素晴らしさはいつまでも忘れません。

 さて、また昨日の続きです。
 空港でボディガードに囲まれて歩いていたワイガンドは、見知らぬ男から「命令書だ」と言って書類を投げつけられます。
 ミシシッピに着くと、スラッグスは「この書類はB&W社がケンタッキー州の裁判所から得た公開禁止命令だ」と言い、証言すれば命令違反になり、法廷侮辱罪で投獄される可能性もあると言います。ワイガンドが「家族はどうなる?」と言うと、ミシシッピ州の法務長官はワイガンドに「無理して宣誓証言しなくてもいい。私は一足先に法廷に行っている」とその場を去ります。
 証言すべきかどうかなかなか決心がつかないワイガンド。パトカーの車列に護衛されて裁判所に到着した、州側の弁護士モトリーが、報道陣に囲まれながら入廷します。会社側が次の裁判所命令を取る前に宣誓証言すべきだと、モトリーはワイガンドを説得します。外で待つバーグマン。タバコ会社側の弁護士は守秘契約と公開禁止命令を口実にモトリーの弁論を妨害しますが、モトリーは彼を一喝して黙らせ、ワイガンドはニコチンには中毒性があると証言します。
 バーグマンはインタビューを編集し、証言は大成功だったと言いますが、明日マンハッタンのCBS本社で会議があると、ウォーレスとともに伝えられます。
 夜、車の後部座席から燃える車を不安げに見るワイガンド。自宅は無人で、妻からの置手紙が残っていました。
 「今日会議を開いたのは新たな法的問題が生じそうだから。守秘契約を結んだ二者のうち一方が第三者の要請でその契約を破った場合、第三者は損害賠償を訴えられる可能性がある」と言うカペレッリ女史。「よくあること。人はジャーナリストに秘密を話す。公的利益があれば放送すべきだ」とバーグマン。「確証を取るから番組は一流であり続けてきた」とウォーレス。カペレッリは社外の法律顧問に相談するので、「放送を待つ」と約束してほしいとバーグマンに言い、バーグマンが「真実なので待つ必要などない」と答えると、カペレッリは「B&W社の主張が全面的に通り、彼のインタビューを放送したことでCBSがB&W社に告訴されたら、リスクが大きい。最悪B&Wの傘下になる」と言います。ウォーレスは「主導権は我々にある」と言います。
 バーグマンは部下のデビーに電話し、「投資銀行のウィルソン氏の電話番号を調べてくれ」と言います。
 ワイガンドについての分析をもとに、彼のインタビューをカットし、編集し直すように、上司のドンがバーグマンに言ってきます。「社外の法律顧問に相談する件は?」と言うと、「進行中だ。念のため別編集版を作るだけだ」と答えられます。バーグマンが「俺は嫌だ」と言うと、ドンは「別のプロデューサーに編集させる」と言います。「いつから “60ミニッツ”は弁護士の言いなりになったんだ」とバーグマン。「あくまで用心のため」と言うドンに、バーグマンは冊子を取り出し、「これは証券取引委員会のCBS売却に関する資料だ。会長のティシュはB&W社会からの巨額訴訟を恐れてる。売却の話が壊れるからだ。CBS売却により利益を受ける人々は、ヘレン・カペレッリCBS法務担当390万ドル、エリック・クラスターCBSニュース社長140万などなど。ワイガンドは米国史上最悪の企業による“違法行為”の証人だ。危険を承知で話してくれた。真実だから放送しないって訳だな。あんたはビジネスマンか報道マンか? 俺は報道に命を懸けてる」。しかしウォーレスは「私はドンに賛成だ」と言い、それを聞いたバーグマンは去ります。(また明日へ続きます……)

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/