また昨日の続きです。
寅次郎のもうひとつの自伝、九藝出版の『日本の芸談』シリーズに書き下ろした『喜劇映画秘話』、さらには戦前・戦後のエッセイ、インタビューなどを加えての構成は、かなり早くから組み立ててあった。解説ふうにロングインタビューした大貫さんは、昨年七月に亡くなられてしまった。『斎藤寅次郎、おもしろいねえ!』と二つ返事で大特集を組んでくれた『中洲通信』伍東道生編集長も、一昨年亡くなっている。その特集から松林宗恵監督と田端義夫さんへのインタビューを再録した。
どうやら『自伝』らしい形は整ったのではないかと思うのだが、どうだろう? まだ、他にも斎藤先生が書いた随筆もあるが、重複するので再録しなかったものもある。それから『喜劇映画秘話』は、おそらく一気呵成に書き上げられたせいなのだろう、思い違いや誤記が散見する。明らかなものは訂正させていただいたが、何せ資料の乏しい蒲田時代など、さてではどう直すかに自信が持てないので、そのままになっているところも多い。それもまた、回想の妙味として読んでいただけると嬉しい。いずれ書き上げるつもりでいる『評伝』で補足すべきはするつもりだ。
『映画祭』の準備に追われ、本書の校正に追われているところへ、斎藤寅次郎監督・昭和四年の作品『モダン怪談・壱〇〇、〇〇〇、〇〇〇円』のフィルム(短縮版)が見つかったとの知らせをいただいた。まだまだ、寅次郎再発見の旅は始まったばかりなのかも知れない。
『アチャラカ、ドタバタ、ナンセンス! 喜劇の神様・斎藤寅次郎』と題して、『生誕百年映画祭』はラピュタ阿佐ヶ谷で5月29日から6月25日までの約一ヶ月、サイレント、サイレントの傑作『子宝騒動』(活弁上映には弁士の澤登翠さんに多大な協力をいただいた。感謝!)から、戦後のアチャラカ全盛時代の作品まで約二十本を上映する。映画祭の企画に『GO ! 』を与えてくれたラピュタ阿佐ヶ谷オーナーの才谷遼氏と実務を担当してくれた石井紫支配人に深く感謝します。
常に『斎藤寅次郎生誕百年映画祭実行委員会』、わがプロジェクトを引っ張っていってくれた浦崎浩實氏、同じく『映画祭』に本書編集にと尽力していただいた高崎俊夫氏には言葉では言えないほどの感謝と、映画史探求の学徒としての熱い連帯の気持ちを送りたいと思います。
最後になりましたが、遺稿集成に快諾をいただいた斎藤先生の御長男・斉藤稔氏に深く御礼を申し上げます。本当にお待たせいたしました。また出版を楽しみにしていながら故人となられてしまった大貫正義に、本書を捧げます。どうにか、一周忌の墓前には間に合いました。そして、本書の企画に御賛同いただいた清流出版株式会社社長の加登屋陽一氏に深く感謝します」
映画ファン必携の本でしょう。私はこの本とやっと巡り合え、今現在見ることができる斎藤寅次郎監督のDVDをすべて入手することに成功しました。みなさんも是非ご一読されることをお勧めいたします。
寅次郎のもうひとつの自伝、九藝出版の『日本の芸談』シリーズに書き下ろした『喜劇映画秘話』、さらには戦前・戦後のエッセイ、インタビューなどを加えての構成は、かなり早くから組み立ててあった。解説ふうにロングインタビューした大貫さんは、昨年七月に亡くなられてしまった。『斎藤寅次郎、おもしろいねえ!』と二つ返事で大特集を組んでくれた『中洲通信』伍東道生編集長も、一昨年亡くなっている。その特集から松林宗恵監督と田端義夫さんへのインタビューを再録した。
どうやら『自伝』らしい形は整ったのではないかと思うのだが、どうだろう? まだ、他にも斎藤先生が書いた随筆もあるが、重複するので再録しなかったものもある。それから『喜劇映画秘話』は、おそらく一気呵成に書き上げられたせいなのだろう、思い違いや誤記が散見する。明らかなものは訂正させていただいたが、何せ資料の乏しい蒲田時代など、さてではどう直すかに自信が持てないので、そのままになっているところも多い。それもまた、回想の妙味として読んでいただけると嬉しい。いずれ書き上げるつもりでいる『評伝』で補足すべきはするつもりだ。
『映画祭』の準備に追われ、本書の校正に追われているところへ、斎藤寅次郎監督・昭和四年の作品『モダン怪談・壱〇〇、〇〇〇、〇〇〇円』のフィルム(短縮版)が見つかったとの知らせをいただいた。まだまだ、寅次郎再発見の旅は始まったばかりなのかも知れない。
『アチャラカ、ドタバタ、ナンセンス! 喜劇の神様・斎藤寅次郎』と題して、『生誕百年映画祭』はラピュタ阿佐ヶ谷で5月29日から6月25日までの約一ヶ月、サイレント、サイレントの傑作『子宝騒動』(活弁上映には弁士の澤登翠さんに多大な協力をいただいた。感謝!)から、戦後のアチャラカ全盛時代の作品まで約二十本を上映する。映画祭の企画に『GO ! 』を与えてくれたラピュタ阿佐ヶ谷オーナーの才谷遼氏と実務を担当してくれた石井紫支配人に深く感謝します。
常に『斎藤寅次郎生誕百年映画祭実行委員会』、わがプロジェクトを引っ張っていってくれた浦崎浩實氏、同じく『映画祭』に本書編集にと尽力していただいた高崎俊夫氏には言葉では言えないほどの感謝と、映画史探求の学徒としての熱い連帯の気持ちを送りたいと思います。
最後になりましたが、遺稿集成に快諾をいただいた斎藤先生の御長男・斉藤稔氏に深く御礼を申し上げます。本当にお待たせいたしました。また出版を楽しみにしていながら故人となられてしまった大貫正義に、本書を捧げます。どうにか、一周忌の墓前には間に合いました。そして、本書の企画に御賛同いただいた清流出版株式会社社長の加登屋陽一氏に深く感謝します」
映画ファン必携の本でしょう。私はこの本とやっと巡り合え、今現在見ることができる斎藤寅次郎監督のDVDをすべて入手することに成功しました。みなさんも是非ご一読されることをお勧めいたします。