WOWOWシネマで、デヴィッド・クロネンバーグ監督の’14年作品『マップ・トゥ・ザ・スターズ』を見ました。
若い女性のアガサは、ツィッターで知り合ったキャリーの脚本を手伝うため、フロリダからロサンゼルスにやってきて、俳優兼脚本家の青年と知り合う。女優のハバナ(ジュリアン・ムーア)は、カルト女優ながら焼死した母の映画のリメイクに、母が演じた役で出演したいと思うが、他の女優に取られてしまう。また子役出身の青年ベンジーは、ヤク中から立ち直っている最中で、難病の少女を病院に見舞い、その少女の話を映画にすると約束するが、その娘は急死してしまう。
それ以来、ベンジーはその娘の幽霊に悩まされるようになり、ハバナも母の幽霊に脅かされるようになる。ハバナはアガサを個人秘書に雇うと、やがて母の映画のリメイクに出演する予定だった女優の息子がプールで溺死してしまい、母の役が自分に回ってくる。
ベンジーの前にアガサが現れると、それはベンジーの姉だった。アガサは自分とベンジーの両親が兄妹だったことを知り、自分もベンジーと結婚することを望み、それがかなえられないと分かると、ベンジーに眠り薬を飲ませ、火をつけて心中しようとした過去を持ち、両親から病院に送られ、フロリダでリハビリを続けていたのだった。アガサがベンジーの前に現れたことを知った父は、アガサにすぐ立ち去るように言うが、アガサは償いをしたいと答える。俳優兼脚本家の青年と肉体関係を結ぶアガサ。
ベンジーはおいしいところを持っていく子役に嫉妬し、トイレで問いただすが、その子役は病院で死んだ娘に姿を変える。激昂したベンジーは娘の首を絞め、殺すが、気がつくと、子役の子が気を失っている。急いでその場を立ち去るベンジー。
ヤクでヘベレケになっているところを発見されたベンジーは、病院に収容される。アガサは母の元を訪ね、償いをしたいと言うが、そこに現れた父に暴行を受け、家から追放される。アガサに結婚指輪を取られたことに気付く母。
ハバナは俳優兼脚本家の青年をドライバーとして雇い、彼がアガサと肉体関係にあることを知ると、自分と寝てくれと頼む。カーセックスをする2人を扉の陰から見るアガサ。帰宅したハバナは、アガサが臭うと言い、立ち上がったアガサがソファに血の染みをつけていることに激昂し、アガサに侮蔑の言葉を投げる。アガサはトロフィーを手にして、ハバナの頭を殴り、血まみれになりながら身を震わせるハバナを見ると、何度もトロフィーで殴りつけ、撲殺する。
そこに病院から抜け出したベンジーが現れると、アガサは自分が母の結婚指輪を盗んだことを教え、ベンジーも父の結婚指輪を盗ってくるように言う。
帰宅したアガサとベンジーの父は、妻を呼ぶが、妻はプールの脇で炎に包まれている。あわてて手押し車で妻をプールに押し出すベンジーの父。そこにやってきたベンジーは、茫然自失の父から結婚指輪を盗む。
アガサとベンジーは致死量のヤクを酒で飲み、結婚指輪をお互いにはめて、結婚の誓いを述べる。仰向けに並んで横たわる2人の姿をカメラは真上からとらえ、カメラが上昇すると映画は終わる。
ベンジーが子役を失神させる辺りから、悲劇的なラストシーンへと雪崩を打っていく様子は、見応えがありましたが、画面構成や編集、演出に関しては凡庸だったように思います。
またWOWOWプレミアで、井口奈己監督・脚本・編集の’14年作品『ニシノユキヒコの恋と冒険』を見ました。海岸沿いのオープンレストランで、恋人である母に連れられてきたミナミに犬の分銅を贈るニシノユキヒコ(竹野内豊)。彼は松葉杖の知人の女性が倒れたのに駆け寄ろうとし、トラックにはねられて死にます。そして成長して女子学生になったミナミの前に幽霊となって現れるユキヒコ。ミナミはユキヒコに導かれて彼の葬式に向かい、そこでユキヒコの恋人だった女性(阿川佐和子)に出会い、ユキヒコの女性遍歴を教えられます。会社の上司だったマナミ(尾野真千子)、恋人関係を引きずるカノコ(本田翼)、隣に住む昴(成海璃子)、その同棲相手のタマ(木村文乃)。そして死んだら会いに行くと約束していたミナミの母に、ミナミを通じて会ったユキヒコは、あの世へと旅立っていくのでした。大胆な省略、固定カメラからの長回し、場面転換でインサートされる風景のショット、盛んに現れる坂(そしてその応用としての階段)と犬や猫などの動物が印象的な映画でした。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)
若い女性のアガサは、ツィッターで知り合ったキャリーの脚本を手伝うため、フロリダからロサンゼルスにやってきて、俳優兼脚本家の青年と知り合う。女優のハバナ(ジュリアン・ムーア)は、カルト女優ながら焼死した母の映画のリメイクに、母が演じた役で出演したいと思うが、他の女優に取られてしまう。また子役出身の青年ベンジーは、ヤク中から立ち直っている最中で、難病の少女を病院に見舞い、その少女の話を映画にすると約束するが、その娘は急死してしまう。
それ以来、ベンジーはその娘の幽霊に悩まされるようになり、ハバナも母の幽霊に脅かされるようになる。ハバナはアガサを個人秘書に雇うと、やがて母の映画のリメイクに出演する予定だった女優の息子がプールで溺死してしまい、母の役が自分に回ってくる。
ベンジーの前にアガサが現れると、それはベンジーの姉だった。アガサは自分とベンジーの両親が兄妹だったことを知り、自分もベンジーと結婚することを望み、それがかなえられないと分かると、ベンジーに眠り薬を飲ませ、火をつけて心中しようとした過去を持ち、両親から病院に送られ、フロリダでリハビリを続けていたのだった。アガサがベンジーの前に現れたことを知った父は、アガサにすぐ立ち去るように言うが、アガサは償いをしたいと答える。俳優兼脚本家の青年と肉体関係を結ぶアガサ。
ベンジーはおいしいところを持っていく子役に嫉妬し、トイレで問いただすが、その子役は病院で死んだ娘に姿を変える。激昂したベンジーは娘の首を絞め、殺すが、気がつくと、子役の子が気を失っている。急いでその場を立ち去るベンジー。
ヤクでヘベレケになっているところを発見されたベンジーは、病院に収容される。アガサは母の元を訪ね、償いをしたいと言うが、そこに現れた父に暴行を受け、家から追放される。アガサに結婚指輪を取られたことに気付く母。
ハバナは俳優兼脚本家の青年をドライバーとして雇い、彼がアガサと肉体関係にあることを知ると、自分と寝てくれと頼む。カーセックスをする2人を扉の陰から見るアガサ。帰宅したハバナは、アガサが臭うと言い、立ち上がったアガサがソファに血の染みをつけていることに激昂し、アガサに侮蔑の言葉を投げる。アガサはトロフィーを手にして、ハバナの頭を殴り、血まみれになりながら身を震わせるハバナを見ると、何度もトロフィーで殴りつけ、撲殺する。
そこに病院から抜け出したベンジーが現れると、アガサは自分が母の結婚指輪を盗んだことを教え、ベンジーも父の結婚指輪を盗ってくるように言う。
帰宅したアガサとベンジーの父は、妻を呼ぶが、妻はプールの脇で炎に包まれている。あわてて手押し車で妻をプールに押し出すベンジーの父。そこにやってきたベンジーは、茫然自失の父から結婚指輪を盗む。
アガサとベンジーは致死量のヤクを酒で飲み、結婚指輪をお互いにはめて、結婚の誓いを述べる。仰向けに並んで横たわる2人の姿をカメラは真上からとらえ、カメラが上昇すると映画は終わる。
ベンジーが子役を失神させる辺りから、悲劇的なラストシーンへと雪崩を打っていく様子は、見応えがありましたが、画面構成や編集、演出に関しては凡庸だったように思います。
またWOWOWプレミアで、井口奈己監督・脚本・編集の’14年作品『ニシノユキヒコの恋と冒険』を見ました。海岸沿いのオープンレストランで、恋人である母に連れられてきたミナミに犬の分銅を贈るニシノユキヒコ(竹野内豊)。彼は松葉杖の知人の女性が倒れたのに駆け寄ろうとし、トラックにはねられて死にます。そして成長して女子学生になったミナミの前に幽霊となって現れるユキヒコ。ミナミはユキヒコに導かれて彼の葬式に向かい、そこでユキヒコの恋人だった女性(阿川佐和子)に出会い、ユキヒコの女性遍歴を教えられます。会社の上司だったマナミ(尾野真千子)、恋人関係を引きずるカノコ(本田翼)、隣に住む昴(成海璃子)、その同棲相手のタマ(木村文乃)。そして死んだら会いに行くと約束していたミナミの母に、ミナミを通じて会ったユキヒコは、あの世へと旅立っていくのでした。大胆な省略、固定カメラからの長回し、場面転換でインサートされる風景のショット、盛んに現れる坂(そしてその応用としての階段)と犬や猫などの動物が印象的な映画でした。
→Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)