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マキノ雅弘監督『仇討祟禅寺馬場』

2011-04-15 00:24:00 | ノンジャンル
 マキノ雅弘監督の'57年作品『仇討祟禅寺馬場』をスカパーの東映チャンネルで見ました。
 「正徳五年 大和郡山城」の字幕。御前試合に臨んだ師範の伝八郎(大友柳太郎)は、城主の客人の裁定で負けと判定され、恥をかかされた城主は、その場で伝八郎から師範の身分を剥奪します。ふがいないと妻に愛想を尽かされた伝八郎は、婿に入っていた家を出ます。伝八郎を御前試合で破った宗左衛門にたまたま出会った伝八郎は、真剣であったら負けていなかったと言い、むきになって真剣を抜いた宗左衛門を斬り殺してしまい、伴の者たちに浪速で待つと伝えます。大和郡山城主は、世間体を気にして、伝八郎を殺すよう、宗左衛門の二人の兄に命じますが、公儀には反するため、二人を脱藩させ、藩は関わりを持たないようにします。浪速で沖仲仕の元締めをしている万造(進藤英太郎)の用心棒となった伝八郎は、万造が湯治で留守にする間に、万造の娘・お勝と親しくなりますが、やがて宗左衛門の兄たちに居所が知れ、祟禅寺で果たし合いをすることになります。仇を討たれようとした伝八郎でしたが、駆けつけたお勝と沖仲仕たちに助けられ、二人の兄は沖仲仕たちになぶり殺しにされます。伝八郎はお勝とともに身を隠しますが、伝八郎は酒に溺れ、夜は二人の兄の亡霊に悩まされます。やがて二人の兄を殺したのが万造の沖仲仕たちの仕業と分かり、帰ってきた万造は番所で事情を聞かれ、すべて伝八郎の差し金だったと嘘を言います。伝八郎は亡霊に誘われて祟禅寺に向かい、それに付いていったお勝を救うため、万造は沖仲仕たちに伝八郎を殺すように命じ、またその気配を察した番所も祟禅寺に向かいます。伝八郎が祟禅寺馬場で亡霊を相手に戦っていると、伝八郎を討ちにやって来ていた義理の父(三島雅夫)に見つかりますが、お勝は拳銃を構えて伝八郎に近づけようとしません。やがて番所の者たちが到着し、伝八郎に斬りつけますが、混乱の中、伝八郎は過ってお勝を斬ってしまい、お勝が今際の際に放った銃弾を浴びてしまいます。寺の鐘の音が鳴る中、伝八郎は静かに倒れていくのでした。
 容貌怪異な大友柳太郎が気が狂っていく様は、なかなか見ごたえがありました。伝八郎とお勝のシーンはいつものマキノ映画のように念入りに演出がなされていましたが、お勝を演じている女優の魅力が今一つなのが残念でした。おどろどろしい時代劇を見たい方にはオススメです。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)