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小栗虫太郎『黒死館殺人事件』

2011-04-06 09:30:00 | ノンジャンル
 齋藤寅次郎監督、美空ひばり主演の'50年作品『青空天使』をスカパーの東映チャンネルで見ました。外地からの引き揚げの時に離ればなれになった母を娘が探すという古めかしい物語でしたが、ところどころにスラプスティック的なギャグが散りばめられていて、結構楽しめました。

 さて、小栗虫太郎の1935年作品『黒死館殺人事件』を読みました。
 黒死館と呼ばれる場所で、1人の女性が毒殺されます。探偵の法水麟太郎は調査に乗り出し、その館の成り立ちを知ります。降矢木算哲という学者がドイツ留学中にフランス人のテレーズと結婚し、その生家に模して建てたのがそもそもの始まりだったこと、帰国途中にテレーズが死に、帰国後は算哲は住まずに、弟の伝次郎夫妻に住まわせ、5年後に算哲が館に大改修を施したこと、明治29年に伝次郎は愛妾のみさほに殺され、みさほも自殺したこと、明治35年には伝次郎の未亡人筆子も寵愛していた上方役者・嵐鯛十郎に絞殺され、鯛十郎自身も縊死したこと、その30余年後の去年3月に算哲も自殺したこと、現在の館主は算哲と愛妾・岩間富枝の間にできた旗太郎であること、3件の殺人・自殺事件には動機がまったくないこと、などを法水は知ることとなったのでした‥‥。
 とここまで読んで、先を読むことを断念しました。全470ページ中40ページまで読んだところです。理由は延々と続く説明的文章、博物学的な記述に辟易したということでした。そうした文章が好きな方にはオススメです。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/^m-goto)