海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「中国、ヨーロッパ諸国への圧力を強める」と題する『シュピーゲル・オンライン』の記事。

2010年11月06日 | 国際政治
(前略)
北京では、中国の外務次官が公然と関係が悪化するぞと脅している。「いくつかのヨーロッパ諸国や他の国におかれている選択は、明らかで単純だ。彼らが中国の司法制度に挑戦しようとする政治的ゲームの一部であろうとするのか、それとも、彼らには責任ある仕方で中国政府ならびに中国人民との真の友好的関係を発展させる意志があるのか?」と崔天凱次官は述べた。彼はG20の交渉役でもある。
「諸国は決断せねばならない。彼らが間違った選択をすれば、その結果は彼らが負わねばならない。」
中国共産党機関紙の論評でも、中国指導層は、人権運動家の劉暁波の表彰に反対している。「ノーベル賞は台頭しつつある中国を攻撃するための政治的道具である。表彰は、西欧の基準に一致しない諸国家の平和的な発展を妨げるためにイデオロギー的に悪用されている。賞は中国の台頭に対する西欧の恐怖を示している」と論評は述べている。「中国は多くの領域で偉大な成功を目指したが、西欧は、異なる政治体制をもった国を受け入れないのだ。」
オスロのノーベル賞委員会は、「基本的人権のための長年、非暴力的な闘争」をしたという理由で劉暁波を表彰する。この文芸評論家は国家を危険にさらしたという理由で11年間の監禁刑を受けており、授賞式に出席することはできない。彼は「2008年憲章」の共著者であって、その中で、反体制派は、改革と自由と共産党の独裁体制の終わりを要求した。10月に、劉に対する授与が決定されたとき、彼の妻も自宅拘禁になっている。その上、政権は彼以外の反体制派に対しても厳しい措置を講じた。
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