海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

イラクは内戦状態になるのか?

2004年12月14日 | イラク問題
ドイツの「ツァイト」紙の掲載されたワルター・ラカーの論説によると、現状では、来年一月に行われる国民投票で多数を占めるのはアリ・シスタニ師を中心とするシーア派であって、いわゆるフセイン時代に権力を握っていたスンニー派は、反政府勢力になり、北部のクルド人グループと三つどもえの内戦に突入する可能性が高いという。またドイツを訪問中のイラク大統領は、そもそもフセイン大統領時代の軍隊をすべて解散させたのが間違いであったと述べたそうである。総選挙が終わっても内戦状態はひどくなる一方だろうというのがラカーのような国際政治学者の見方で、そうなる可能性はかなり高いと思われる。アメリカは、新政府ができたら、さっさと手を引きたいようだが、そうは問屋が卸さないと思われる。ラムズフェルド国防長官は、「四年以内に撤退できることを望む」と言っているようだが、シーア派が主導権を握り、宗教色が一段と強まったりしたら、一体どうするのだろうか。
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