私が広報のお手伝いをしているNPO法人活き生きネットワークで、薬膳弁当の販売を始めました。県立静岡高校のすぐ近くにある活き生きネットワークの活動拠点・喜楽庭(きらくてい)に、中医師国際薬膳師という資格を持つ石部晃子さんがスタッフとして加わり、障がいを持つ利用者の自立支援も兼ねて、弁当の製造販売を新事業としてスタートさせたのです。
理事長の杉本彰子さんから誘われ、先日、試食におじゃまして、薬膳から揚げ弁当・薬膳飛龍頭風ハンバーグ弁当・薬膳カレー弁当の3種類を事務所の皆さんと一緒にいただきました。
から揚げは、肉や脂の毒素を消す薬膳ダレに漬け込んだ鶏肉をハトムギ粉でカラッと揚げたもの。抹茶塩やカボスでいただきます。飛龍頭風ハンバーグは、10種類の季節野菜・豆腐オカラ・鶏胸肉で作る低カロリーのハンバーグに野菜あんかけをのせていただきます。
から揚げ弁当とハンバーグ弁当には雑穀米ブレンドご飯に昆布・ひじき・にんじん・ゴマ・ごぼう・枝豆を加えて炒めた和風ピラフと手作りしば漬けが付きます。和 風ピラフもしば漬けも肝臓をケアする薬膳効果があるそうです。
最近、自然食やオーガニック料理を看板にするカフェやお弁当を街中でも頻繁に見かけますが、こんなに本格派で、しかも味はマイルドで食べやすく、なおかつワンコイン(500円)という安さにビックリでした。
薬膳カレーはアジアのスパイス、和漢の野草など香りで氣の流れをよくし、旬の地元野菜果実をたっぷり加えてちょっぴり甘めのピューレに。隠し味に昆布・しいたけ・カツオぶしなど海の出汁を加えます。使う食材は41種類にもなるそうです。今月開館した静岡市番町市民活動センターのオープニングイベント(10月4日)のとき、薬膳カレーを試し販売してみたところ、大変な人気だったとか。薬膳食ってなんとなく風変わりな味がしそうなイメージですが、野菜やフルーツがほどよく溶け合った甘めのルーは、子どもからお年寄りまで誰にでも受け入れられたようです。
カレー弁当は冷え性やむくみやすい人、気力の落ちている人に。から揚げ弁当は体力を消耗している人に。ハンバーグ弁当は胃や肝臓が疲れている人やデスクワークの人におススメだそうです。こ~んなに手の込んだ薬膳弁当がヘルシーもずくスープ&にんじんケーキ付で、どれもワンコインなんです。
活き生きネットワークの利用者さんや介護スタッフの間では「もっと安く」という声もあるそうですが、私は一般的な市場感覚で、「あんまり安くすると、この弁当の価値が伝わらないですよ、500円でも安くぐらいです」と言ってしまいました。
彰子さんたちは、弁当販売で儲けようというつもりはなく、この弁当づくりを、健康な人も障がいのある人も、体にいいものを気軽に摂取できて、ついでに作る喜びや働きがいが持てるように…という趣旨で取り組んでいるので、付加価値を価格に乗せて売るという発想がそもそもないんですね。
私の考えはあくまでも傍観者的かもしれませんが、誰がどんな目的で作ろうと、この弁当に価値を見出して、500円以上の値段でも買う人がいるなら、自信を持ってその値段で売ればいいのでは?と思うんです。
せっかく質の高いものが出来るのに、授産施設の商品だからってわざわざ安く売らなきゃならない理由はない。身内の利用者さんに手ごろな価格で、というなら、社内と社外で価格を別にすればいいだけ。ぜひ自信を持って、活き生きの名物商品に育ててほしいし、障がいを持つスタッフのみなさんがこの弁当作りに誇りややりがいを持てるようになってほしい!と思います。・・・みなさんはどう思いますか?
この薬膳弁当3種、注文販売になりますが、誰でも予約注文でき、配達もしてくれます。前日までに活き生きネットワークへお電話でお問い合わせしてみてください。
直通電話 054-209-0700
ホームページ http://ikiiki.canariya.net/