今日の出来事

毎日のことを少しづつ。

萬善堂落語会

2009年04月12日 | 着物でお出かけ(落語)
ひょんなことから知った地元の落語会。
もちろんキモラク三重支部のメンバーチャイさん&サリィさん御夫妻とMさんと一緒に。
今日の着物は水色紬(銘はヒタチ(笑))帯は月日荘でいただいたシルクタフタに
刺繍の帯。
帯留めは鳥。

久しぶりに着物を着たのでかなり時間がかかりました…

まずはお昼から。
着物友達と会うのは久しぶりでしかも最近全然楽しい会話をしていない
笑いとおしゃべりに飢えている私。
サリィさんMさんと着物の話だけでなく、職場の話やらふたりはとてもお芝居に詳しいのでそんな話やら
女子トークはネタが尽きません。チャイさんもそんな私達をナマあたたかく見守ってくださっていました(笑)

腹ごしらえも済んだところでいざ会場へ。

会場はお寺…と聞いていたのですが調べたところ椅子席らしいと安心していた私達。
確かに椅子席なので嬉しかったのですが
なぜかお寺の本堂は江戸時代のバテレンやらキリシタンやらが出てきそうな
不思議なところ。
教会でミサを聞くような椅子に座って前を見るとしっかり仏像があるという
不思議な空間・・・

太鼓が鳴ってお囃子が聞こえてきます。あ~~生のお囃子さんなんだ~~
最初に席亭さんのあいさつでは今回で3回目のこの会で初めて生のお囃子だそうで
なんてラッキー!

一席目は桂さん吉さんで開口一番「狸の賽」
狸が「恩返しに来ました」としゃべるくだりもサイコロに最初に化けて
看板サイズでびっくりしたところや
目がなぜか斜め一列ではなく横一列と想像すると笑ってしまう。
賭場でサイコロを振りながら数字が言えずになんとか目の数を伝えようと必死な姿が爆笑です。

二席目は桂吉坊さんで「胴切り」
私が初めて生の落語を聞いたのは吉坊さんのでした。
大阪のイベント寄席で初めて聞いてから面白くて機会があるごとに
聴きに行くようになりました。
あの時の吉坊さんの七段目と池田の猪の買い(だと思う)は本当に面白かった!
その時も思ったけどやっぱり話に出てくる長唄やらお芝居のくだりがとても上手。
それにしてもこの話なんだかアメリカのホラーコメディーのような話(笑)
しかもその体で(笑)なぜか就職先があるというところがすごい(笑)
上半身より足が一生懸命働いている姿を考えると…

三席目は古今亭志ん輔さん 井戸の茶碗
浪人さんの売った仏像から50両が出てきたことからの騒動。
なんとなく「屑屋」というとこの前見た勘三郎を思い出してしまう私(笑)
窓下の屑屋たちがさんざん言われるものの言った本人は全然悪気なし。
ただ井戸の茶碗という名前のネタの割に
井戸の茶碗が特に重要でなかったのが妙でした(笑)

中入りの時にちょっと表に出ましたが着物の方がちらほら。
前の席ではご夫婦で着物の方もいました。御主人は松阪木綿の着物のようで
足袋もおそろい!
へ~~。地元でも着物で落語の人がいるんだなあ~~びっくりしました。
着物人は案外潜んでいるのかも。

中入り後はまず吉坊さんで「口入屋」
今も昔も女性が寄るところはかしましいらしい(笑)
その上、大店に勤めるなら病気の御寮人さんがいるほうがいいとか
いまどきのちゃっかり若女子と変わらんですな(笑)

別嬪さんのお女中さんが来たことで古着屋さんのお店は大騒動。
夜這をかけようとした番頭さんと二番番頭さんが二階へ上がれず
吊戸棚を支えて動きが取れなくなって。
やっぱり吉坊さんの所作はどんな時も美しいなあ。
腕の動きとか指先とかお能のお稽古もしていると言っていたけど
そのせいでしょうか?

トリは志ん輔さんの「試し酒」

しかしマクラの時になんと携帯電話を鳴らした人が!
あれほど言われていたのに!
しかしそこは志ん輔さん、うま~~く場を戻して行きました。

無骨な下働きの男が旦那の賭けのために五升のお酒を飲み干すことに。
それにしても噺家さんってどうしてあんなにお酒を飲む芝居がうまいんでしょう(笑)
まずは大きな一升入りの盃でお酒を飲み干したところで
本当に飲んではいないのにそれがあまりにもリアルで拍手拍手。
飲んでだんだん酔ってきて舌が回らなくなるところも
「本当に飲んでいないんですか?」と言いたくなるくらい(笑)

本当に楽しい会でした。
帰りはちょっとカフェジプシーをしてしまいましたが
(地元の店は閉店がかなり早いので)
Mさんの機転のおかげで見つかりました。
パリジェンヌのオムライス。
ここでも女子トークは止まらずネタがやっぱり飛び出す飛びだす。
サリィさんと私の「オットが自分の分まで食べてしまった」話など(笑)

デザートに頼んだフルーツババロアの見事なイチゴ細工に感動!

本当に楽しかった~~ありがとう~~