救急一直線 特別ブログ Happy保存の法則 ー United in the World for Us ー

HP「救急一直線〜Happy保存の法則〜」は,2002年に開始され,現在はブログとして継続されています。

2008年 周術期管理と免疫グロブリン療法 NO. 1

2008年04月29日 18時49分05秒 | 講義録・講演記録 2
2008年 周術期管理と免疫グロブリン療法 NO.1

京都大学大学院医学研究科
初期診療・救急医学分野
松田直之


はじめに

 心臓血管麻酔管理や急性心不全などの心血管病態に合併する全身性炎症反応症候群(SIRS: systemic inflammatory response syndrome)に後発する抗炎症反応症候群(CARS: compensatory anti-Inflammatory response syndrome)では,免疫機能の低下が具現化し,感染症の合併により,重症敗血症や敗血症性ショックとして全身管理が複雑となる1)。現在の心臓血管麻酔は交感神経緊張に伴う急性相反応の抑制は可能であるものの,心ポンプ失調や組織虚血に伴うSIRSやCARS,随伴するショックや多臓器不全,さらには免疫機能低下の抑制には,未だ多くの課題を残しており,血管内皮細胞保護2),さらにはスタチンのSIRS抑制の可能性などは重要な論点となる3)。
 静注用免疫グロブリン(IVIG: intravenous immunoglobulin)は,川崎病,特発性血小板減少性紫斑病,重症感染症,慢性炎症性脱髄性多発根神経炎,無γ-グロブリン血症などを含むさまざまな病態で有効性が確認されている血漿分画製剤である。血漿分画製剤としての副作用や合併症に十分な注意が必要であるものの,近年では,このIVIG療法が,移植手術後や心不全の病態改善に有効であるという論文が散見される。心臓・大血管手術の術後では液性免疫の低下により,感染症罹患率が高まり,重症敗血症やウイルス感染症に移行しやすい可能性は古くから報告されている。
 本稿では,集中治療医の免疫グロブリンに対する理解を深め,IVIG療法のSIRS病態における役割を考察し,心臓血管麻酔領域を含めた周術期炎症管理に対するIVIGの応用を探ることを目的とする。


免疫グロブリンについて

 免疫グロブリンは,細菌やウイルスなどの微生物や微生物の産生する異物を認識する糖蛋白であり,主に5種類のサブタイプからなる抗体の総称である。免疫グロブリンは,リンパ節,脾臓,粘膜リンパ組織などの末梢リンパ器官や骨髄由来に存在するB細胞により産生される。こうした免疫グロブリンを含む血清蛋白の分離は,1900年まで,主に塩濃度により沈殿する蛋白が異なるという現象を応用した塩析法で行われていた。血清蛋白は,この塩析法を用いて50%飽和硫酸アンモニウムで沈殿するグロブリン,50%飽和硫酸アンモニウムで沈殿しないアルブミンに分類されていた。1929年にHeidelbergerにより免疫沈降法が公表され,さらに1930年にTiseliusにより電気泳動法が開発されると,これらの手法を用いてグロブリンはさらにα1,α2,β,γの4つの分画に分類され,このγグロブリン分画に免疫を担当する「免疫グロブリン」が存在することが明らかとされた(図1)。現在,IVIGは健康成人の血清より抽出したポリクローナル抗体として世界各国で臨床使用されており,その世界における需要は年間90トン以上と見積もられている。本邦で臨床使用されているIVIG製剤はIgG抗体を抽出したものであり,現在,血漿1Lより約3.3 gのIgGが精製されている。海外ではIgG抗体にIgM抗体とIgA抗体を含有したものも臨床応用されている。
 IVIGには多種多様な免疫グロブリンが含有されており,これらは細菌やウイルスの認識抗体だけではない。Tumor necrosis factor-α(TNF-α),interleukin-1(IL-1),interleukin-6(IL-6),macrophage migration inhibitory factorなどの炎症性サイトカインや,TNF-α受容体などのサイトカイン受容体,さらには,アポトーシス誘導リガンドであるFasなどの,炎症とアポトーシスに関与する分子に対する抗体が,IVIGには含まれている4, 5)。炎症性受容体や炎症性リガンドは,免疫担当細胞に限らず,さまざまな主要臓器の細胞で炎症を惹起し,アポトーシスを加速させることが確認できる6)。さらに,IVIGには,サイトメガロウイルス,アデノウイルス,水痘帯状疱疹ウイルス,麻疹ウイルス,風疹ウイルス,ムンプスウイルス,インフルエンザウイルス,エンテロウイルス,コクサッキーウイルスなどの抗ウイルス抗体や,抗菌薬活性の期待しにくいメタロ-β-ラクタマーゼ産生緑膿菌,バンコマイシン低感受性メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA),バンコマイシン低感受性腸球菌属,メタロ-β-ラクタマーゼ産生セラチア,カンジダ属,多剤耐性緑膿菌などを認識する抗体が含有されている。本邦では,これらのウイルスや細菌に対する抗体価がIVIGのロットごとに報告されているため,重症敗血症に移行した際にはIVIGロットの有効性が確認しやすく,理論的には十分に抗菌薬の補助手段となる可能性がある。



免疫グロブリンの作用機序

免疫は,innate immunity(自然免疫,先天免疫,非特異的免疫)と,acquired immunity(獲得免疫,適応免疫,特異的免疫)の2種に分類される。自然免疫による微生物進入の防御機構は主に上皮バリアが重要であるが,SIRS病態では,消化管,気道粘膜をはじめとするさまざまな上皮バリアが広範に傷害され,浮腫状変化をきたす。このため,自然免疫の第1関門である上皮バリアは異物に突破されやすく,これに代わりマクロファージやナチュラルキラー細胞(NK細胞)などが活性化し,自然免疫を高めようとする。一方,獲得免疫は,T細胞が担当する細胞性免疫と,B細胞が担当する液性免疫の2つに分類される。
 胸腺由来のリンパ球であるT細胞は,既に細胞内に進入した微生物の断片と自己のmajor histocompatibility complex(MHC)の複合体を認識する。HMCは,白血球の血液型として免疫学的自他の認識を担当し,ヒトでは白血球抗原(HLA:human leukocyte antigen),マウスではH-2(histocompatibility-2)とも呼ばれている。CD4を細胞膜に発現するヘルパーT細胞はHMCクラスII分子と結合し,Th1細胞としてマクロファージや樹状細胞の細胞内消化を促進させ, Th2細胞としてB細胞の抗体産生能を高める。一方,CD8を細胞膜に発現するキラーT細胞は,ウイルスなどの寄生細胞や腫瘍細胞の断片とHMCクラスI分子との複合体を認識し,それらの細胞にアポトーシスを誘導する。
 抗体産生の基盤であるB細胞は,10億を超える抗原特異的な受容体を1つのB細胞に1つだけ発現できることが知られている。抗原に反応したB細胞は,そのシグナルをB細胞内で活性化させ,同じ抗原特異性を持つクローンB細胞を増殖させる。このようなクローンB細胞群は形質細胞に分化をとげ,一つの抗体を産生する分泌細胞群として機能する。患者の罹患過程で産生される抗体産生を待つ代わりに,IVIG療法は短時間で外来的に抗体を補充する療法であり,全身性炎症反応で生体内に浸潤する微生物の浸潤を他の健常者の力を借りて抑制する可能性を持つ。集中治療管理での最も望ましいIVIG療法は,心血管イベントや心臓血管手術の後に退院した患者より精製したIVIGを,他の患者の急性期管理に用いることである。しかし,このような検討は,未だ存在しない。
血中に最も多く存在するIgGの基本構造を,図2に示した。IgGは,分子量約5~7万のH鎖(heavy chain)と分子量約2.2~2.4万のL鎖(light chain)による4本のポリペプチドであり,H鎖とL鎖はいくつものジスルフィド結合(S-S結合)で架橋されている。生体内で10億を超える抗体分子の抗原特異性は,この構造におけるvariable region(V領域)で決定され,constant region(C領域)は関与しない。IgGのH鎖のC領域は,3つのCH1,CH2,CH3のC領域ドメインで構成され,CH1とCH2の境界にヒンジ領域と呼ばれるちょうつがい構造の屈曲領域が存在し,抗原との結合に弾力性を持たせている。抗原との結合領域はL鎖のVL領域とH鎖のVH領域であり,VL領域では3箇所,VH領域では4箇所にアミノ酸ループ構造が存在し,抗原をはさむように結合することが知られている。免疫グロブリンは,血清中の量の多い順にIgG,IgA,IgM,IgD,IgEの5種類が存在するが,これらは,異なるH鎖で構成され,各々に対応するH鎖はγ鎖,α鎖,μ鎖,δ鎖,ε鎖である(表1)。各免疫グロブリンのVL領域はκ鎖かλ鎖のいずれかで構成されており,微細な構造に差があるものの,免疫グロブリンとしての種差はない。
 このような抗体のうち,特にIgGは,1)微生物や炎症性物質の作用の中和,2)微生物のオプソニン化による貪食細胞の貪食能の促進,3)NK細胞の貪食細胞への細胞傷害性の亢進,4)補体の古典的経路の活性化,5)B細胞活性化の抑制の作用を持つ。これらの機能は,上述の各細胞の細胞膜上のFc受容体(FcR)にIgGが結合することで,特異的に惹起される(表2)。抗体のCH領域には,パパインで切断されるC末端領域のFc部分(fragment of crystallizable)が存在し,この抗体のFc部分をリガンドとするのがFcRである。マクロファージや好中球は, FcRの1サブタイプであるFcRIを介してIgGと結合した微生物や炎症性物質を認識し,それらの細胞内貪食や殺菌作用を高める。これに対して,IgAは微生物や炎症性物質の作用の中和を主作用とし,IgMは補体の古典的経路の活性化作用を高めることを主作用とする。IgEは,マスト細胞に存在するFcRIを介して,ヒスタミンなどの脱顆粒を促進する。




 
小児心臓手術後の乳糜胸に伴う低γ-グロブリン血症

 ミズーリ大学Tobias JDらのグループ7)は,2001年の段階で,心臓術後の小児に乳糜胸が合併すると低IgG血症となり,感染症罹患率が高まる可能性があると報告した。さらに,彼らは,2003年までの小児ICU領域における血清IgGレベルを調査し,20症例中14例に低IgG血症が認められたと報告している8)。このうち,完全大血管転位症や心室中隔欠損症などの小児心臓手術後の4症例では,全例で血清IgGレベルが正常の33~66%レベルに低下していた。また,2003年のOrange JSらによる小児乳糜胸8例による報告9)でも,全例でリンパ球減少症を伴い,8例中4例は重症敗血症を合併し,血清IgGレベルが179±35 mg/dLレベルに低下していたという。一方,Kovacikova Lら10)は,小児心臓術後に乳糜胸を合併した16例中,4例にのみIgGレベルの低下が見られるに過ぎないと報告している。
 このように,現在のところ,乳糜胸による低IgG血症の発症率にはばらつきが認められるものの,乳糜胸では低IgG血症が生じる可能性は否定できず,定期的な血清IgG濃度の測定により,IVIG療法の施行を評価する必要がある。小児の心奇形が低ガンマグロブリン血症を合併しやすいことは,ジョージワシントン大学のOnigbanjo MTら11)のグループでも検証されている。


成人心不全に対するIVIG療法

 クリーブランドクリニックのYamani MHらによる心臓移植術後220例の報告12)では,血清IgG濃度は,心臓移植前の平均1137±353 mg/dLより,心臓移植術後に約26%で500 mg/dL未満に,約10%で350 mg/dL未満に減少している。彼らの報告では,血清IgG濃度は,心移植後に緩徐に低下し,平均約196日で最低値に達している。サイトメガロウイルス(CMV)抗体を豊富に含む150 mg/kg のCMV-IVIG(CytoGam®)を1回投与した結果,日和見感染の発症率が64%から11%に有意に減じられ,拒絶反応が有意に抑制されたという。
 一方,心臓移植に持ち込むまでのventricular assist device(VAD)の装着時期にも,IgGレベルが低下することが知られている。同じクリーブランドクリニックのYamani MHらのグループ13)は,VADを装着している76名の患者を血清IgG濃度700 mg/dL前後で2群にわけ,感染症罹患率を比較している。血清IgG濃度700 mg/dL未満では感染症罹患率が56%から95%に高まり,さらにCMV感染率が16%から45%に高まっている。Yamani MHら13)のVAD装着では,血清IgG濃度の低値を認めなくとも,50%を超える高い感染症合併率を示している。1999年のHolman WL ら14)のVAD装着患者の解析では,2年生存率が38%であり,敗血症の罹患により2年生存率が8%に減じている。2002年4月より2004年12月までVADを装着された70名のSharples Lらによる解析15)では,2005年3月までの間に心移植を受けることなく43%が死亡し,7%がVADを装着し続けていたという。44%が心移植に持ち込まれ,6%は心機能回復によりVADから離脱できたという。このSharples Lら15)の報告でも,VAD装着中の感染症罹患が,死因の上位として挙げられている。
このような心不全状態において,IVIGは炎症に付随する心臓のアポトーシスを抑制する可能性が示唆されている。うっ血性心不全では,急性期よりTNF-αやIL-1βなどの炎症性サイトカインの血中濃度が上昇し,炎症性物質が産生されるばかりか,アポトーシスが進行することが知られている16, 17)。ノルウェー大学のGullestad Lら18)は,急性冠症候群あるいは特発性拡張型心筋症でうっ血性心不全に移行した40名の患者を対象として, 5日間の0.4 g/kg のIVIG療法を行い,1ヶ月ごとに0.4 g/kgのIVIGを5ヶ月間追加するプロトコールを立てた。対象とした患者群の左室駆出率は,IVIG群で最終的に26±2%より31±3%に増加したが,プラセボ群では左室駆出率の改善が認められていない。IVIG治療により,TNF-α/可溶性TNF受容体比やIL-1βが有意に低下し,抗炎症性サイトカインであるIL-10が有意に上昇している。以上より,Gullestad Lら18)は,うっ血性心不全の増悪因子として,炎症性サイトカインが関与する可能性を示し,IVIG療法は炎症性サイトカインの有意な状態から抗炎症性サイトカインの有意な状態へサイトカインシフトさせ,心機能を改善すると結論した。また,同時期の2001年に検証されたピップバーグ大学のMcNamara DMら19)の62名の拡張型心筋症患者を対象とした研究では, IVIGの投与は1g/kgの2日間に設定されている。McNamara DMら20)のデータでは,IVIG療法による統計学的に有意な改善が認められていない。Gullestad Lら21)とMcNamara DMら19)の治療効果の違いは,うっ血性心不全の発症後の経過の違いとIVIGの投与スケジュールの違いにあるかもしれない。McNamara DMら19)のデータは症状出現より6ヶ月以内の比較的早期の拡張型心筋症を対象にしており,プラセボ群の治療成績が極めて良いために,IVIG群との差が認められなかった可能性がある。
 このような結果を検証するものとして,2003年に京都大学の岸本ら20)により,症状出現より6ヶ月以内のNew York Heart Association(NYHA)class ⅢあるいはIVの左室駆出率40%未満の9名の患者を対象として,IVIG 1~2 g/Kgの1回投与による治療効果が評価された。岸本ら20)の9症例の原疾患の内訳は,急性心筋炎6名,急性拡張型心筋症3名である。IVIG施行前の左室駆出率の平均は19.0±7.5%だったが,IVIG療法の施行後約12日で,左室駆出率が35.4±9.1%に改善し,さらに, TNF-αとIL-6の血漿濃度はIVIG療法後に患者すべてで著明に減少し,酸化ストレスのマーカーである血漿チオレドキシン濃度も有意に減少していた。この研究はプラセボ群のないものではあるが, IVIGが有害となる結果は全例に認められず,診断に用いた心筋生検の結果からすれば,心筋の炎症のみならず,心筋傷害を軽減させる可能性を示している。

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2008年 周術期管理と免疫グロブリン療法 NO.2

2008年04月29日 18時47分24秒 | 講義録・講演記録 2
2008年 周術期管理と免疫グロブリン療法 NO.2

京都大学大学院医学研究科
初期診療・救急医学分野
松田直之


成人心臓血管手術の周術期の敗血症罹患におけるIVIG療法

 Buda Sら21)によるイタリア聖オルソラ病院からの報告では,成人心臓麻酔手術後の重症敗血症罹患患者に対するIVIG療法の有効性が検討されている。Buda Sら21)は,2001年6月1日から2003年6月30日までの66名の弁置換術,冠動脈再建術,胸部大動脈置換の術後に敗血症を罹患した患者に対して,抗菌薬に加えて,5% IgM-rich IVIG(Pentaglobinⓡ)を3日間5 mL/kg/日で投与し,死亡率を解析した。66名中47名は多臓器不全を合併した重症敗血症であり,11名は敗血症性ショックである。66名全体での死亡率は31%と高く,IVIG群で死亡率は22.7%,プラセボ群で36.4%と,IVIG群で治療成績が良いように見えるものの,統計学的にはIVIGが死亡率を減少させていない。しかし,47名の重症敗血症群における多変量解析ではIVIG群に死亡率減少が認められ,70日死亡率はIVIG群で約16%とプラセボ群の約47%と比較して有意に改善していた。
 敗血症に対するIVIG療法に関しては, Buda Sら21)の解析に先駆けて,1966年から2001年までのMEDLINEおよび1988年から2001年までのEMBASEに登録されたデータ解析が,Alejandria MMら22)により2002年にCochrane Databaseに報告されている。この時期の敗血症治療は,2004年のSepsis Surviving Campaign guidelines23)の発表前のものであり,必ずしも十分に統一された敗血症治療が施行されていたわけではない。しかし,27の臨床研究よる敗血症患者8,856名の解析より,IVIGの敗血症治療に対する生存率改善効果が,95%信頼区間0.86~0.96に対して相対リスクが0.91と有意に確認されている。2007年にTurgeon AFら24)により発表された2006年までの敗血症患者に対するIVIGのランダム化比較試験では,20の研究における2,621名が解析に耐えうるものとして評価され,敗血症全般でIVIG療法は95%信頼区間0.62~0.89に対して相対リスクが0.74と,有意に敗血症罹患後の生存率を改善すると評価された。また,この解析24)では,重症敗血症と敗血症性ショックの689名に対して,95%信頼区間0.52~0.79,相対リスクが0.64と有意に生存率改善が示されている。最終的に,重症敗血症と敗血症性ショックを対象としたこの報告24)では,1)IVIGの投与量は1g/kg未満でも1g/kg以上でも生命予後を改善させること,2)IVIGの投与期間は2日以下では生命予後を改善させず3日以上が有効であること,3)IVIG投与時期は敗血症罹患初病日でなくとも投与により生存率を改善させること,4)単なる敗血症ではなく,臓器不全を伴う重症敗血症や敗血症性ショックで生存率が高まることが,サブグループ解析として示されている。この検討に含まれないものとして,2007年12月にドイツの23施設共同によるIVIGのランダム化比較試験であるSBITS試験(score-based immunoglobulin G therapy of patients with sepsis study)25)がある。しかし,彼らの研究が施行されたのは1991年1月より1995年4月までであり,653名の敗血症患者に対してIVIGを初日0.6 g/kg,第2病日0.3 g/kgのプロトコールとし,28日生存率を比較している。彼らの治療成績はAcute Physiology and Chronic Health Evaluation(APACHE)II scoreが27~28レベルであるにもかかわらず,28日死亡率がプラセボ群で37.3%,IVIG群で39.3%と死亡率が高い。ショック罹患率が73~75%レベルであり,ショックに対する対応と比較して不十分である可能性は否定できない。Turgeon AFら24)の解析結果のように,IVIG療法は3日以上で,効果を示す可能性もある。2007年12月に発表されたLaupland KBら26)の14のIVIGのランダム化比較試験の解析では, 95%信頼区間0.53~0.83に対して相対リスクが0.66と,Turgeon AFら24)の解析結果と同様に,重症敗血症と敗血症性ショックに対してのIVIGの生存率改善が確認されている。このようにIVIGが周術期敗血症に対して有効である可能性が示唆されているが,海外でのIVIG療法の投与量は,本邦よりも投与量が多いことには,留意が必要である。


結 語


 急性期病態におけるIVIG療法の役割を,近年の文献に照らしてレビューした。小児心臓領域では周術期に低γ-グロブリン血症を併発しやすく,IVIG療法は感染症合併率を低下させる可能性がある。成人のうっ血性心不全やVADの管理においても,IVIG療法が感染症合併率を低下させ,死亡率を低下させる可能性が示唆されている。重症敗血症に移行した後であっても,IVIG療法の有効性が示されてきている。周術期におけるIVIG療法は,感染症罹患率や感染症罹患期間を減少させ,重症患者の生命予後を改善する可能性がある。しかし,海外でのIVIG療法の投与量は,本邦よりも投与量が多いことには,十分に留意する必要がある。


文 献

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講義 食中毒の栄養管理と予防

2008年04月28日 04時42分12秒 | 講義録・講演記録 3
京都大学大学院医学研究科
初期診療・救急医学分野
准教授
松田直之


 当院の救急部初療の患者さんには,嘔吐と下痢の患者さんが,極めて多くいらっしゃいます。この一部には食中毒の疑いの患者さんも含まれます。以下に,食中毒に関しての注意点をまとめました。


1.食中毒の知識

■ 概念 
 食中毒は,食物や水に存在する細菌や細菌毒素を摂取することで惹起される急性胃腸炎を主体とした病態である。同じ摂取暦の集団に,複数の嘔吐や下痢症状を呈する患者が認められた場合には,食中毒を疑う。診断後は,速やかに保健所に届け出る必要がある。

■ 病因 
 感染様式は,感染侵入型,感染毒素型,毒素摂取型の3つに分類され,感染型と毒素摂取型の2つに大別される。食品衛生法は食中毒原因菌として,サルモネラ菌属(Salmonella typhimurium,Salmonella enteritidisなど),腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus),Vibrio cholerae non-O1(NAGビブリオ),Vibrio mimicus,Vibrio fluvialis,病原性大腸菌〔組織侵入性大腸菌(EIEC),病原性大腸菌血清型(EPEC),腸管出血性大腸菌(EHEC),毒素原性大腸菌,腸管凝集付着性大腸菌〕,ボツリヌス菌,エルシニア,カンピロバクター,ブドウ球菌,ウェルシュ菌,セレウス菌, Aeromonas hydrophilia,Aeromonas sobia,Plesiomonas shigelloides の 16 菌種を指定している。また,ウイルスでは,ノロウイルスが食中毒原因物質として指定されている。

■ 感染型食中毒 
 感染侵入型食中毒は,一般に105~107CFU以上の比較的多い菌体量摂取により生じるため,ヒトからヒトへの二次感染がみられることは稀であり,腸管内での菌の増殖には一般に6~18時間以上を必要とする。生体侵襲の強いものとして,サルモネラ,腸炎ビブリオ,EIEC, EPEC,EHEC,カンピロバクター,エルシニア,NAGビブリオなど,生体侵襲の低いものとして毒素原性大腸菌,ウェルシュ菌などが代表的菌種である。赤痢,腸チフス,コレラ,出血性大腸菌O157などは消化管感染症であるが,これらの病原体は感染性が極めて強く,隔離の必要があるため,感染症新法ではこれらを2類あるいは3類感染症に分類し,食中毒とは区分している。

■ 毒素摂取型食中毒 
 食品中で増殖した病原体によって産生された腸管毒素(エンテロトキシン)を経口摂取することで消化管炎症が惹起される。毒素を産生する代表的な菌種として,ブドウ球菌,嘔吐毒素産生セレウス菌,ボツリヌス菌がある。これらの菌種の産生する毒素は耐熱性のものが多く,食品の熱処理が必ずしも期待できない。腸管毒素は胃液で毒性を失活することなく,胃を通過するため,急性腸炎を惹起する。急性胃腸炎は毒素の直接作用で発症するため,嘔吐や下痢などの症状出現までの時間は一般的に数時間と短い。

■ 疫学 
 本邦の食中毒患者数は,年間約25,000~45,000人で推移している。病原体は,ノロウイルス,カンピロバクター,サルモネラ,腸炎ビブリオが多く,次に,病原性大腸菌,ウェルシュ菌が続く。月別の発生状況では,細菌性食中毒は7~9月の夏季に集中しやすいが,すべての時期に発症が報告されている。

■ 診断 
 主症状は急性の下痢および嘔吐である。発熱,血便,1日 3回以上の水様性下痢を認める場合には,細菌性腸炎を強く疑う。侵襲性の強いサルモネラ,エルシニア,カンピロバクター,腸炎ビブリオなどの場合には,腹痛,発熱を主訴とし,しばしば頭痛や筋肉痛などの全身症状を伴う。また,サルモネラでは,鞭毛に強い毒性を持ち,ショックや髄膜炎を併発しやすい。一方,毒素型食中毒の場合には,発熱やその他の全身症状を伴うことは比較的稀であり,一過性の嘔吐や下痢を主訴とし,腹痛が著明でないことが多い。確定診断には,飲食暦,発展途上国への旅行歴,ペット飼育の有無,同一食品摂取者における集団発生の有無,臨床症状の経過に加えて,病原体あるいは毒素を患者の便中から分離確定することが必修である。缶詰,自家野菜,いずしやからし蓮根の摂取,あるいは神経麻痺症状によりボツリヌス中毒が疑われる場合には,血清中の毒素検出を試みる。毒素に関しては,毒素抗体や毒素遺伝子を検索する。

■ 治療 
 感染型食中毒の治療は発熱,嘔吐,下痢による脱水の補正が重要である。バイタルサインや全身性炎症の時系列評価は必修であり,全身管理を必要とする場合は入院の絶対適応である。脱水が軽度の場合は経口水分摂取で十分だが,老人や小児,さらには嘔吐や下痢が著明な場合には脱水症状に至りやすいため,電解質異常にも留意して,十分な輸液療法が必要となる。著明な嘔吐に対してはメトクロプラミド,著明な腹痛に対しては臭化ブチルスコポラミンを投薬するが,止痢薬は原因菌の排除を遷延させるので,原則として使用しない。抗菌薬投与は感染型食中毒が対象であり,検査用の便の採取後に投与を開始する。


2.栄養病態・全身状態の留意点

● 脱水により全身状態が損なわれやすい状態である。
● 低栄養 食中毒の急性期には栄養が保たれているが,腸管炎症の持続により低栄養が進行する。
● 脱水と虚血 下痢や嘔吐の持続により,循環血液量が絶対的に減少するばかりか,全身性炎症の増悪により相対的にも循環血液量が減少する。
● 代謝性アシドーシス・呼吸性アルカローシス 組織の虚血およびHCO3-排泄に伴う代謝性アシドーシスが進行する。代謝性アシドーシスを代償するために,呼吸数が上昇し呼吸性アルカローシスを呈しやすい。
● 電解質異常 低カリウム血症などの電解質異常を伴う場合は,輸液療法に加え,電解質補正が必要である。 

3. 経腸・静脈栄養法

● 経口摂取
食事は原則として脂肪,線維の多いもの,刺激物,アルコールなどを禁止とし,消化の良いものとする。従来,1~2日の絶食が行われていたが,下血などの強い消化管障害を認めない限り,経口摂取を継続する。

● 輸液療法
輸液量=不足量+維持輸液量

 【初期輸液による不足量の補正】
 循環血液量減少に対しては,生理的食塩液と5%グルコースの均等混合液(1号液)を緊急輸液として約1時間で10-20 mL/kgを点滴静注し,その後は尿量やパルスオキシメータの呼吸性変動を指標に維持輸液療法に変更する。尿量は0.5mL/kg/時以上の達成を目標とする。パルスオキシメータ波形の強い呼吸性変動を,初期輸液で是正する。

 【維持輸液量】
 1日の尿量,排泄便量,嘔吐量と不感蒸泄の総和を3号液で維持輸液量として補う。重症の下痢では低ナトリウム血症,低カリウム血症,代謝性アシドーシス,腹水を伴うため,血清電解質を評価し,これらを是正する。

 【カロリー設定】
 末梢静脈路からの輸液によるグルコース負荷は,75~100 g/日以下に留める。入院により長期にわたり十分なカロリーを必要とするが,経口摂取ができない場合には,中心静脈路からの投与を考慮する。



【一般の方への食中毒予防の指導】

1 食中毒を防ぐ3原則
   ①菌をつけない,②増やさない,③やっつける

①菌を付けないために
洗う,消毒する,ラップや蓋をする。専用の調理器具や容器を使い他の食品からの汚染を防ぎましょう。

②菌を増やさないために
なるべく早く食べる。冷蔵庫で保管する。作り置きは極力避けましょう。

③菌をやっつけるために
十分に加熱調理しましょう。(中心温度 75℃1分間が必要です)


2 食中毒から家族を守る6つのポイント
  ①買い物をするときの注意点
  ②冷蔵庫に入れるとき
  ③料理前の下準備
  ④料理をするとき
  ⑤食事をするとき
  ⑥残った食品の取り扱い                 


① 買い物をするときの注意点                   
 生鮮食品は新鮮な物を。消費期限も要チェック
 肉や魚を買ったときは,それぞれ汁がもれないようにビニール袋等に入れましょう。(他の食品を汚染しないようにするため)
 冷凍食品や生鮮食品は,買い物の最後にし,長い間持ち歩かない。

② 冷蔵庫に入れるとき                                      
 冷凍冷蔵の必要なものは,持ち帰ったらすぐに冷蔵庫に入れましょう。
 冷凍庫・冷蔵庫の詰めすぎに注意。7割程度までに。
 冷蔵庫は10℃以下,冷凍庫は-15℃以下に
 肉や魚はそれぞれ汁がもれないようにビニール袋等に入れ,他の食品に汁が付いたりしないようにしましょう。

③ 料理前の下準備                                       
 手を洗いましょう!セッケンと流水で爪の中までじっくりと!
 肉や魚,を使った後もこまめに手を洗いましょう(親指と指間部も洗いましょう)。
 包丁やまな板は,肉や魚を切った後は一度熱湯などで消毒しましょう。
 包丁は,肉用,魚用,野菜用などに,できれば使い分けましょう。

④ 料理をするとき                                                
 加熱は食品の中心部が「75℃以上で1分間以上」を目安に十分加熱してください。
 電子レンジを使うときは,レンジ用の容器を使って,熱の伝わりにくいものは時々かき混ぜましょう。
 作った料理は室温に長く放置するのは危険です。
     
⑤ 食事をするとき                                       
 ご飯の前には手を洗いましょう。
 盛りつけは清潔に(食品に触れる手や容器)
 温かい料理は65℃以上で,冷たい料理は10℃以下のうちに食べましょう。

⑥ 残った食品の取り扱い                                           
 残った食品は冷蔵庫で保管,ただしすぐによく冷えるように,浅い容器などに入れて保管しましょう。
 時間がたちすぎたものや,ちょっとあやしいと思うものは思い切って捨てること。
 温め直すときは,75℃以上1分間を目安に十分加熱する。スープやみそ汁は,沸騰させましょう。



【資料 平成18年度までの京都市の食中毒患者数】

           14年度 15年度 16年度 17年度 18年度
サルモネラ       50 326 101 114 2
黄色ブドウ球菌     11 - - - 15
カンピロバクター   149 157 156 81 73
腸炎ビブリオ      37 - - - -
セレウス菌       - 3 32 - -
ノロウイルス      19 93 362 318 326
病原大腸菌       - - 16 - -
ウエルシュ菌      184 21 - 28 -
その他         - - 2 - -
不明          81 - - - -

ノロウイルス,カンピロバクター,黄色ブドウ球菌が多く検出されています。

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平成20年4月19日 SIRS/ALI セミナー

2008年04月17日 04時34分50秒 |  ひまわり日記
京都大学 SIRS/ALI セミナーの御案内

急性期病態の呼吸管理に焦点を絞り,セミナーを開催します。
京大関係者に限らず,さまざまな病院勤務の皆さまの参加をお待ちしております。

日時:平成20年4月19日(土) 15:00-
場所:京大会館 京都市左京区吉田河原町 15-9

特別講演Ⅰ
SIRS/ALIの分子メカニズムと管理のポイント
京都大学大学院医学研究科 初期診療・救急医学分野 松田直之

特別講演II
院内で経験した急性呼吸不全と非侵襲的換気
京都大学大学院医学研究科 呼吸管理睡眠制御学講座 陳 和夫 教授




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