救急一直線 特別ブログ Happy保存の法則

HP「救急一直線」は,2002年より開始され,救急医学・集中治療医学の学術発信を目標とし,ブログとして継続されています。

お知らせ イベント 敗血症キャンペーン あたたかいまち2019

2018年10月12日 01時33分08秒 | お知らせ 講演会・セミナー

心の時代

敗血症 市民イベント あたたかいまち 日本医学会総会2019中部 
感染症による臓器障害への影響と後遺症形成への阻止を学ぶ

日時:2019年3月30日(土)〜4月7日(日)連続9日間 10:00-17:00 
場所:ポートメッセ名古屋
企画長:松田直之 名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野


※ 多くの講演やイベントを企画しています。30を超える「ミニ講演ライブ」を行います。
※ 講演撮影,ドローン撮影,YouTube UPなどの動画作成,映像作成を計画しています。
※ 皆さま,ご準備をどうぞよろしくお願いします。世界に向けて,敗血症と敗血症の管理を発信します。

※ 適時情報をUPしていきます。

 

 


本紹介 ICU・救急ナース松田塾 呼吸と循環に強くなる!

2018年10月10日 00時08分08秒 | その他のお知らせ

ICU・救急ナース松田塾 呼吸と循環に強くなる!  


学研メディカル秀潤社より,全身管理の基本となる「呼吸と循環」を出版しています。

呼吸管理と循環管理において,覚えるのではなく,考察するための考え方のエッセンスを記載しています。

呼吸・循環管理における,とても大切な内容を口語での記載としています。

全身状態の悪化や薬剤等の呼吸・循環抑制等のモニタリングができるようになります。

呼吸と循環の基本の確認に,活用されてください。

 ¥3,023(税込み)

http://gakken-mesh.jp/book/detail/9784780911077.html

https://www.amazon.co.jp/ICU・救急ナース松田塾-呼吸と循環に強くなる-松田直之/dp/4780911079

 病態が急激に変化する急性期の患者さんに対しては,医療スタッフ皆さんの観察力とアセスメント力がとても大切です。
「むずかしい」と思われがちな呼吸と循環の管理について,観察ポイントを明確とし,どこを観察すればよいのか,どうすれば急変の予測ができるのか,
見のがしを少なくできるかについて,コツとポイントをやさしく解説しています。人工呼吸管理についても,これまでの多くの私の講演のポイントを整理しています。

Round 1 急性期呼吸管理のエッセンス 
Round 2 人工呼吸器の適正使用 
Round 3 急性期循環管理のエッセンス

発刊 2016年8月23日 学研メディカル秀潤社


International Sepsis Forum 2018 in Thailand

2018年09月24日 08時49分25秒 | お知らせ 講演会・セミナー

http://internationalsepsisforum.com/sepsisconferences/

International Sepsis Forum 2018が,タイで開催されます。

講演内容

Matsuda N. The role of transcriptional factor as acute phase response in sepsis. The International Sepsis Forum 2018, October 1, Bangkok, Thailand

Matsuda N. ARDS management bundle 2018, The International Sepsis Forum 2018, October 3, Bangkok, Thailand


2018年10月1日~10月3日

救急・集中治療医学分野 松田直之

Naoyuki Matsuda MD, PhD


セミナー 敗血症イベントのお知らせ

2018年08月16日 01時05分58秒 | お知らせ 講演会・セミナー

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敗血症 SEPSIS あたたかいまち名古屋/愛知「敗血症啓発ブース」
世界敗血症デイ 2018年9月13日(木)イベントのお知らせ
感謝 海外からのたくさんのアクセス World Sepsis Day(WSD)

Appreciation:many access from overseas

09/07  2823 IP,Goo Blog 'emergency one street'  the 48th in 30,000 over active user

09/12  3392 IP,Goo Blog 'emergency one street'  the 41th in 30,000 over active user

 World Sepsis Day & Alert Cell Strategy in Sepsis

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World Sepsis Day Nagoya  2018

 敗血症(Sepsis:セプシス)とは,細菌やウイルスなどの微生物による感染症において「臓器不全」が進行する状態です。名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野は,2012年より世界敗血症連盟 Global Sepsis Allianceと連携し,敗血症の予防と診療と研究推進のための「社会活動」と「教育活動」をして参りました。世界保健機構 WHOも,敗血症を解決すべき重要な医学上の課題としています。本年も,皆さんと力を合わせ,以下を予定しています。

 また,2019年3月30日(土)から4月7日(日)までの連続9日間,日本医学会総会2019中部の会場をお借りして,あたたかいまち「敗血症への挑戦」として,50m2を用いた「敗血症継承イベント」を「ポートメッセ名古屋」で行います。これらは,動画として編集され,YouTubeなどを介して,敗血症に関する考え方として,世界に発信します。日本から,世界に語りかけましょう。

 テーマは,愛知・・「愛」,「学術調和」,「学術拡張」です。敗血症で,「命」を落としてはいけません。皆さま,ご参加,ご来場いただけますよう,よろしくお願い申しあげます。 松田直之

企画

1.SEPSIS 敗血症 多職種連携フォーラム2018  

対象:医師,看護師,薬剤師,臨床工学技士,理学療法士,栄養士,医学生,看護学生
日時:2018年9月9日 15:00開演 17:00終了
場所:名古屋メルパルクホテル 
内容:
講演1:敗血症レビュー2018 15:00-15:50
名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野 松田直之

講演2:敗血症管理における鎮痛と鎮静 16:00-16:50 自治医科大学集中治療医学講座 教授 布宮 伸 先生

※ 敗血症は,現在,世界保健機構(WHO)が,解決しなけらばならない重要課題として議決しています。
※   敗血症に関する知識を共有します。皆さん,遠慮なくご来場ください。

2.CBCラジオ放送 きくラジオ 

対象:市民の皆さま,医師,看護師,薬剤師,臨床工学技士,理学療法士,栄養士,医学生,看護学生など
日時:2018年9月10日(月)~9月14日(金)12:40〜12:50
特集 世界敗血症デイ パーソナリティー:松田直之

内容
9月10日(月) 敗血症ってなんですか?
9月11日(火) 敗血症の予防の最先端
9月12日(水) 敗血症の早期発見のために
9月13日(木) 世界開催 世界敗血症デイとは??
9月14日(金) 敗血症治療の方法 2018

3.4時間キャンドルキャンペーン「感動は君の手に」

4 hour candle campaign in Nagoya University Emergency & Critical Care Medicine

対象:世界,日本
日時:9月13日(木) 12:00-16:00  世界開催 世界敗血症デイ連携
場所:名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野
Global Campaign Nagoya

 

Risunosuke=CBC Radio Character Squirrel Richan

※ CBCラジオ「きくラジオ」は,毎日10万人から15万人が聞いてくださいます。皆さん,今回も,ご視聴ください。

※ 敗血症イベントの「お知らせ」は,本ページを修正して,適時,Re-UPして参ります。

※ 世界を先進し,世界の皆さんと連携しましょう。 救命方法を伝授します。

※ 日本の医療を,世界にトップしましょう。 世界の皆の調和として。 松田直之


日本集中治療医学会 東海・北陸支部学術集会 2018/06/09(金沢)

2018年06月07日 03時10分59秒 | お知らせ 講演会・セミナー

ご挨拶
日本集中治療医学会の地方会が,日本集中治療医学会の支部学術集会としてまとまりのあるものとなり再スタートして,2年目となります。
本年の東海北陸支部会学術集会は,金沢で行います。私は以下を講演しますが,どうぞよろしくお願い申しあげます。

 

日本集中治療医学会 東海・北陸支部学術集会

2018/06/09 AM9:30-10:20(金沢)
教育講演 
感染症管理のABC
名古屋大学大学院医学系研究科救急・集中治療医学分野
松田直之
 
【はじめに】感染症によって導かれる病態として,全身性炎症,凝固・線溶系異常,交感神経緊張,そして多臓器不全を明確に評価できると良い。この教育講演では,医師,看護師,薬剤師,臨床工学技士,理学療法士などの多職種の連携として,感染症の予防と治療,そして全身管理として共有するべき内容をまとめる。【内容】本講演は,以下の8つの内容を中心として,感染症の管理を最新エビデンスとして共有する。1.集中治療の目標の設定,2.Clean Hands Campaignの意義:感染症予防で注意することの明確化,3.アルコール耐性菌とクロルヘキシジン耐性菌,4.集中治療室で注意する細菌の種類と特徴,5.感染症における腎排泄管理,6.感染症における肝排泄管理,7.感染症における血管傷害と血小板の役割,8.抗菌薬の開始と中止のタイミングについて。【結語】集中治療領域の患者は,免疫低下により感染症に罹患しやすい。そして,感染症により,全身性炎症が再燃し,臓器傷害が器質化しやすい。感染症管理には,感染症を同定する側面に加えて,感染症が存在するかもしれないとする予見的側面がある。感染症管理の基本(ABC)として,臓器傷害を進展させない全身管理を考える。

 


お知らせ 2018 東海ショックフォーラム

2018年05月06日 01時28分28秒 | お知らせ 講演会・セミナー

東海ショックフォーラムのお知らせ

日時:2018年5月26日(土)16:00-18:00
場所:名古屋マリオットアソシアホテル16階 アイリス
対象:医師・看護師・臨床工学技師・薬剤師・理学療法士・コメディカル全般・医学生
主催:日本製薬株式会社

※ さまざまな専門診療領域の皆さま,研修医の先生,医学生の皆様の参加も制限はありません。
※ 広く皆さんと共に,「ショック」についての理解を深める討議の場とします。

 ショックを東海エリアで討議する場として,2015年5月23日に東海ショックフォーラムが立ち上がりました。「ショック」は,循環を原因とする組織酸素代謝失調の病態です。私の研究と診療の学術の初期のテーマは,この「ショック」と「呼吸」でした。そこから,栄養学や感染症学を含めた「全身管理学」への進展がありました。

 このフォーラムでは,ショックの診断と治療を振り返りながら,皆でショック管理を討議できる場とさせて頂きます。私も2018年におけるショック管理の展望について,以下の5つの内容を基盤として,2017年度の文献を紹介しながら,お話をします。内容:①適切なショックの管理について,②カテコラミン使用についての概念:Cochrane Databaseなどの結果を踏まえた使用法の考察,③ショックにおける輸血について:血流分布異常性ショックにおける輸血の適応,④基礎知識:心不全におけるマトリックス・メタロプロテイナーゼの知識拡充,⑤血小板:ショックにおける血小板の量と機能変化について。どうぞ,予定を立てて,お越しください。


 

Accuracy of the first interpretation of early brain CT images for predicting the prognosis of post-cardiac arrest syndrome patients at the emergency department

 

Authors:Mitsuaki Nishikimi, Takayuki Ogura, Kota Matsui, Kunihiko Takahashi, Kenji Fukaya, Keibun Liu, Hideo Morita, Mitsunobu Nakamura, Shigeyuki Matsui and Naoyuki Matsuda



講座 WHO 敗血症管理 世界におけるクリーン・ハンド・キャンペーンの開催:毎年5月5日

2018年05月05日 23時18分00秒 | 講義録・講演記録4

名古屋におけるクリーンハンドキャンペーンの背景

WHO Clean Hands Challenge in NAGOYA, JAPAN

Nagoya holding a clean hands campaign from 2012 in Japan:Essential event in order to prevent sepsis

名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野
松田直之 Naoyuki Matsuda MD, PhD

はじめに

  敗血症は,感染症により進展する全身性炎症と随伴する多臓器不全です。2016年に敗血症の定義がSEPSIS-31)として変更され,感染症による臓器不全の進行を阻止する必要性が強調されました。この敗血症は,感染症により臓器不全が進行する病態であり,多発外傷,重症熱傷,急性膵炎と並んで,炎症性サイトカインと増殖性サイトカインが上昇する代表的病態です。敗血症の管理は,多発外傷などと同様に,急性炎症学として極めて重要な学術領域であるとともに,その診療においては当然のこととして「早期発見」と「早期治療」が重要です。このような敗血症に関する広報活動は大切であり,私も京都大学時代より,そして日本集中治療医学会理事としても,敗血症や外傷などの全身管理の重要性を学術の一環として広報して参りました。

 この敗血症においては,既に皆さんがご存じのように,2017年5月26日の世界保健機構(WHO:World Health Organization)の年1回の会議であるworld health assemblyの議決は重要です。敗血症は,2017年5月26日に,世界保健機構により,「世界で解決されるべき優先課題」として議決されました。このような議決は,一夜にして決定されるものではなく,日本集中治療医学会を含む多くの国際的尽力で達成されたものと考えます。そして,2018年,クリーンハンドキャンペーンを世界保健機構が推奨し,2018年5月5日に実施されます。世界保健機構は,毎年,5月5日をクリーンハンドキャンペーンの日程と定めました(図1,図2)。名古屋大学では2012年より,日本集中治療医学会では2014年より,クリーンハンドキャンペーンを開催してきました(図3-図5)。

 
World Sepsis Day

   2012年5月,2010年にニューヨークで開催されたMerinoff Symposiumで結成されたGlobal Sepsis Alliance(GSA:世界敗血症連盟2)の代表者であるドイツのKonrad Reinhart先生より,日本集中治療医学会にメールが届きました。2012年より2020年までを目標として,毎年9月13日をWorld Sepsis Dayとして定め,世界規模で敗血症キャンペーンを行うという企画であり,日本集中治療医学会にも連動してもらいたいという依頼でした。本活動については,私は2011年4月の段階でメールや国際学会などで知っていました。この提案に対して日本集中治療医学会は,私を含む国際交流委員会で話し合いを持ち,2012年に日本集中治療医学会が世界敗血症デーを行うことは難しいと結論し,国際交流委員会よりWorld Sepsis Dayについての情報のみを日本集中治療医学会ホームページに掲載させて頂きました。この時期に名古屋大学では,「全身性炎症管理」の病態生理学的理解を深める教育バンドルとして「敗血症管理バンドル」を提案させて頂き,この第1ブランチは「接触感染予防策の徹底」であり,2012年度よりクリーンハンドキャンペーンを開始した背景となりました。クリーンハンドキャンペーンの手法は,「open mind,成長と発展」をモチーフとしました。これは,ちょうど2011年9月に,疲れて眠っている時に私が夢で見た「クリーンハンドキャンペーン」を実現としたものでした。

 一方,毎年9月9日とGSAが定めた「World Sepsis Day」の日本における運用については,日本集中治療医学会国際交流委員会が扱うにしては細かすぎる内容であるとして,日本集中治療医学会内にGlobal Sepsis Alliance委員会(GSA委員会)をad hoc委員会として作成することが国際交流委員会委員会で提案され,理事会の議,および2013年2月の日本集中治療医学会総会の終了後にGSA委員会が発足され,私も国際交流医委員会と併任してGSA委員会に所属しました。これにより,2013年度にGSA2)と連携する体制が日本集中治療医学会に整えられ,2014年2月には京都で開催された日本集中治療医学会で,クリーン・ハンド・キャンペーンの実施の提案につながりました。

Global Sepsis Alliance委員会の活動

 敗血症は,世界全体では年間2000~3000万人が罹患し,年間で約1,000万人以上の成人,約600万人の小児が診療されています。GSAポスターの中心的告知のキャッチコピーは,ここに照準を絞り,「世界では数秒に一人の割合で,敗血症で亡くなる人がいます」でした。先進国では高齢化,高度先端医療後の免疫機能低下,多剤耐性菌の出現など,一方,発展途上国では貧困,ワクチン不足,栄養失調,治療タイミングの遅延などの問題が取り上げられ,敗血症による死亡率を削減できるためのキャンペーンを展開することになりました。しかし,このような敗血症は,日本を含めて広く一般には深く捉えられておらず,御家族や親戚が敗血症により死亡したとしても,がんなどの原疾患がある場合には,その原疾患が直接死因とされるのが一般的でした。医療従事者においても,敗血症に関する知識や概念に強い差があり,必ずしも均質な治療が行われていない状況があり,「日本版敗血症診療ガイドラインの作成」は必然でした3)

 一方で,日本集中治療医学会GSA委員会が連動しているGSA4)は,2012年9月13日より毎年,世界敗血症デーを9月13日に設定し,敗血症に関する5つの世界的到達点(Global Goals)を設定し,これらを2020年までに達成させることを目標としました。2020年までの到達目標は,①効率的な予防策により敗血症発症率を低化させる,②成人,小児,新生児での敗血症の救命率を上昇させる,③世界中のどこにおいても適切なリハビリテーションを受けられるようにする,④一般市民と医療従事者の敗血症に対する理解と認知度を高める,⑤敗血症がもたらす負の効果と敗血症予防と治療の正の効果が正しく評価される,これらの5つでした。2017年度のGSA会議では,新しい達成目標を明確に立てることが世界各国に呼びかけられました。

 以上のキャンペーンを目的とした「世界敗血症デー」では,4時間以内に治療を開始することの重要性として4時間キャンドルを公共の場で点火し,敗血症についての疫学,診療知識を公開し,また広くマスコミと行政に公開し,連動し,これらの記録を一般に公開し,敗血症に対する理解を世界に広めるという具体策が提案されています。

 日本集中治療医学会GSA委員会は,毎年,9月13日の世界敗血症デーに合わせて敗血症キャンペーンを展開し,さらに定期的に敗血症セミナー5)を開催しています。日本集中治療医学会学術集会においても,セミナーやクリーンハンドキャンペーン(図6,図7)を展開しています。このような活動は, GSA本部との定期的に行われる会議,またメール連絡などで共有されています。

 2019年3月30日(土)〜4月7日(日)までの9日間,ポートメッセなごや(http://portmesse.com)において,名古屋大学は第30回日本医学会総会2019中部「健康未来EXPO2019」のテーマ展示の1つとして,50m2の広さを用いた「展示」と「プレゼンテーション用特設ステージ」を用いて,医療従事者と一般の皆様へ「敗血症啓発ブース」を展開します。日本集中治療医学会そして日本救急医学会とも連動させて頂きます。この内容は,適時,本稿に追記とさせて頂きます。多くの皆さんのプレゼンテーションの機会とさせて頂き,Youtube等にアップさせて頂く「Sepsis Hiro Presentation Campaign」とともに,新しいクリーンハンドキャンペーン「New Generation Clean Hans」を企画しています。世界との急性期学術連携として,大きな学術的イベントとできますように,多くの皆さまと相談しながら企画の過程にあります。

おわりに

 2011年から7年間ほどの短期間において,敗血症および集中治療のレベルが国内外で高まりました。世界保健機構も,敗血症を当面の解決すべき診療課題として決定しました。感染管理と感染予防において,敗血症への進展を念頭に置き,感染症の早期発見,早期治療,全身管理などの敗血症診療に対する世界的必要性と急性期医療活動に,日本は強く尽力しています。私たちは,GSAと連携する一方で,多くの医学会,また医療従事者,医療関係者と連携し,より一層に敗血症診療を適正化することに尽力する必要があると考えています。

 

参考文献

1.Singer M, Deutschman CS, Seymour CW, et al. The Third International Consensus Definitions for Sepsis and Septic Shock (Sepsis-3). JAMA 2016;315:801-10. 
2.Czura CJ. "Merinoff symposium 2010: sepsis"-speaking with one voice. Mol Med. 2011;17:2-3.
3.日本集中治療医学会 Sepsis Registry 委員会. 日本版敗血症 診療ガイドライン,The Japanese Guidelines for the Management of Sepsis. 日集中医誌 2013;20:124-73. 
4.  http://www.globalsepsisalliance.org/world/
5.http://www.jsicm.org/seminar/


図・写真


図1 世界保健機構によるクリーンハンドキャンペーンのHP掲示 毎年5月5日

図2 文献 2018年5月5日 世界保健機構によるクリーンハンドキャンペーン

図3 名古屋におけるWorld Sepsis Day 2013の掲載

図4 名古屋におけるWorld Sepsis Day 2014の掲載

図5 名古屋におけるWorld Sepsis Day 2017の掲載

図6 日本集中治療治療医学会学術集会におけるクリーンハンドキャンペーンの実施

http://emergency.muse.weblife.me/WSD.html

図7 日本集中治療治療医学会におけるクリーンハンドキャンペーンの実施 2014 in Kyoto

名古屋大学救急・集中治療医学分野では2012年よりクリーンハンドシステムを管理バンドルに含めました。
日本集中治療医学会では,2014年より2017年までの4年間,クリーンハンドキャンペーンを展開しました。
一方,現在は手掌認証の時代であり,個人情報の観点より,2018年に開催された日本集中治療医学会でのクリーンハンドキャンペーンを私は推進しませんでした。
現在は,これまでの企画と変わる「新しいクリーンハンドキャンペーン」を考案しています。
 
※ 告知 東海セプシスフォーラム 2018年9月9日(日)

講 義 救急医療 看護師の特定行為研修の理解 2017 PART 1

2017年11月19日 21時04分54秒 | 講義録・講演記録4

講 義 看護師の特定行為研修について
~指導者講習会の企画と実施の工夫 2017~
 

名古屋大学大学院医学系研究科
救急・集中治療医学分野

松田直之

 

はじめに

 医療の明日を架ける橋,地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号)により,昭和23年法律第203号の保健師助産師看護師法の一部が改定され,平成27年10月1日より「特定行為に係る看護師の研修制度」が施行されるようになりました。「看護師の特定行為」の基準として,平成27年(2015年)3月13日には「保健師助産師看護師法第三十七条の二第二項第一号に規定する特定行為及び同項第四号に規定する特定行為研修に関する省令(厚生労働省省令33号)が定められました(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077077.html)。この看護師の特定行為を資格として推進するシステム,そして指導者を要請する養成研修は,平成27年度より1日6時間程度,以下などのテーマとして「看護師の特定行為における指導者育成コース」として運営されています。超急性期,先端医療,地域医療(へき地医療),災害医療等に,多職種連携の質を高め,広く活躍する人材育成の場となっています。 


看護師の特定行為における指導者育成コースの工夫


1.特定行為研修を終了した特定行為看護師の役割の理解の認識
 研修制度の概要について:講義方式で基盤理解とされます。小グループ討論として,文殊カード,ワールド・カフェ方式などが利用されます。
2.指導者のあり方の体得
 フィードバック形式として動画を見ての2人組ロールプレイ方式が用いられたり,コーティング法や働きながら学ぶものに対する理解が得られるような講義を含みます。指導にあたってのコーチング力とフィードバック力の基盤の作成が目標とされます。
3.実習を行う際の指導計画作成の工夫
 自施設に適応したい「指導計画書の原案」の作成などをとして,既存内容の参照と応用,医療安全の確保,責任体制の明確化,指示系統の明確化などの理解を深めます。仕事の教え方については,「仕事の教え方カード」を以下の段階として使用していきます。
※ 仕事の教え方カード
 第1段 習う準備をしてもらう:すべての修行は準備から始まります
 第2段 作業を説明してもらう
 第3段 実際にやってみてもらう
 第4段 教えたあとを観察する
4.受講者に対する評価方法
 受講者や被教育者に対する学習の評価は,WBA(Workplace-based Assessment),DOPS(Direct Observation of Procedural Skills),Mini-CEX(Mini-Clinical Evaluation Exercise)などが用いられます。これらに対する理解を深めます。
5.指導者が留意すべき事項の整理
 「特定行為研修を進めていくための課題」として,平成27年度と28年度は講義,平成29年度は少グループ討論として,問題事項と留意事項を整理するようにして進められます。今後も,ワークショップ形式として,積極的に討議する流れとなってきました。
 看護師の特定行為における指導者育成コースは,能動的かつ主体的に開催され,ワークショップ形式,および講義とバズセッションなどとして,広く開催されるようになっています。
 
 
特定行為研修について理解する内容について
 
1.看護師の特定行為研修の指導医の特性について
 全日病協会の実施する「看護師特定行為研修指導者講習会」を終了した医師,歯科医師,薬剤師,看護師は,特定行為研修の指導者となることができます。特定行為研修では,特定行為研修の質の確保のために,仕組み化が必要とされます。2017年での特定看護の対応する特定行為38行為(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000050325.html)の共通科目および区分別科目の指導には,必ず研修教育資格を持つ医師を含めることが必要になります。現在は,研修教育資格を持つ医師と同等の経験を有するものを指導者に含めていますが,研修の質の維持のためと客観的評価性と厳格性が必要とされるため,「研修教育における資格の保持」が必要です。教育及び指導の方法に関しては,研修に当たる皆に共通の認識を施す必要があり,指導者教習会で「教育及び指導の方法」を学ぶことになります。その上で,ディレクター,チーフタスクフォース,タスクフォースなど,主担当により留意する事項の重きがシフトします。タスクフォースの数は,講習会のグループ数より多く設定されます。
 現在,2017年度の指定機関数は,49施設であり,大学院8施設,大学病院4施設,大学・短大9施設,地域病院28施設,医療関係団体5施設などの内訳です。
 
2.看護師の特定行為研修の研修生の特性について
 厚生労働省特別研究事業データでは,2017年度レベルの特定行為研修の研修生は,35~44歳の年齢,10年目~20年目の看護師に終了者の中央値があります。特定行為研修に進むものは,概ね3~5年以上の看護実務経験を持つ特徴がありますし,一定の看護経験が期待されます。
 看護実践は,①健康の維持増進に向けての援助,②健康の回復に関する援助の2つの実践を目標としますが,特定医療行為は主に②の「健康の回復に関する援助」に深く関与します。
 
3.専門看護師と認定看護師の定義について
 専門看護師の皆さんとは,患者と家族に起きている問題を総合的に捉える「判断能力」と「広い視野」を持ち,専門看護分野を担うものとして「クリティカルケア看護」,「災害看護」,「がん看護」,「精神看護」,「地域看護」,「小児看護」,「母性看護」,「老年看護」,「慢性看護」,「家族看護」,「感染看護」,「在宅看護」,「遺伝看護」の13分野の各専門性を発揮しながら,専門看護師の6つの役割として「実践」,「相談」,「実務調整」,「倫理調整」,「教育」,「研究」を果たし,施設内にとどまらず,地域を含む「看護の質の向上」に勤める看護師を言います。2016年12月の段階で,専門看護師登録者数は1,883名です。
 一方,認定看護師の皆さんは,看護師として5年以上の実践経験を持ち,日本看護協会が定める615時間以上の認定看護教育を修めて,認定看護師認定審査に合格することで特定の資格を持った看護師さんです。この認定看護資格は,5年毎の再審査として,更新となります。2017年8月の時点で,認定看護師数は18,728名であり,救急認定看護師は1,205名,集中ケア認定看護師は1,169名,小児救急認定看護師は266名です。こういう状況を把握して,救急医療,災害医療,小児救急医療などの厚生労働省の掲げる「6次医療計画 5疾病5事業」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000139231.pdf)を充実させることになります。
 
4.特定行為看護師養成の教育特性について
 特定行為看護師養成においては,①省察的視察,②抽象的概念化,③積極的実践,④具体的経験の4つの流転において,省察的視察と抽象的概念化として,特に従来の看護教育の基盤を重視することとなります。その上で,特定行為に対する積極的実践および具体的経験として,例えばOSCE(objective structured clinical examination:いわゆる手技試験)において,手技のみではなく準備から報告を含めて評価することとなります。自身の能力を客観的に評価できる能力も育成されなければなりません。手技に特化するあまりに,患者さんに対する声かけを忘れる,針などに対する安全廃棄が抜けるなどの医療安全面を含めた「広義の手技」としての実習経験とすることになります。
 
5.特定行為研修の終了後の多職種連携
 研修を終了した後も,同じ現場の医療従事者としての共同とフォローが必要となります。21区分を終了して500床未満の病院の看護部に所属して10種以上の特定行為を行っているもの,7区分を終了して5~10種程度の看護特定行為を行っているものなどがいらっしゃいます。これらの多くに,職場の看護の質の改善に向けての橋渡しを期待するものがいらっしゃいます。チーム医療で中心的役割を担うようになることにも留意します。
 
 
特定行為研修における教育のあり方について
 
1.カリキュラム
 カリキュラムの構造には,①目標,②方略,③評価の3つが明確とされている必要がある。具体的な目標が,まず,明記される必要がある。一般目標(GIO),到達目標は,施設によって期待するところが異なり,各施設で目標を明確とすることになります。
 学習は,認知心理学的観点より1970年代より変化してきています。1970年代までの学習の成果は,理想的な「行動主義」として「行動が変化すること」を目標として能力の強化を目標としてきました。この内容は,1950年代より,知識(認知),技能(精神運動),態度(情意)の3つの行動の総和として評価されてきていましたし,大学教育シラバスでも踏襲されてきました。社会構造や医学構造が,何を求めているのか,何を変革しようとしているのかの総体を見つめることになります。
 
2.研修目標
  現在は,「アウトカム基盤型教育」として,我々がどのような人材を望んでいるかを明確にすることから始めようとしています。人材像を明確にすることが,正しいか,不確かかは別として,教育の方向性は漠然とした個々人の可能性拡大ではなく,個々人の期待されるべきところに能力を発揮できるものに変化しています。その下で,学習者は既に学習者に存在する知識に照らして,周囲からの相互作用に影響を受けながら発展していく「構成主義的」に立脚するように期待されます。構成主義的学習では,zone of proximal development(最近接発達領域)のように他からの少しの援助により解決能力を獲得できる領域があること,legitimate perpheral participation(正統的周辺参加)のようにカルガモ式に周辺的な立場から徐々に中心的立場に成長していくことなどの社会学習が期待されます。以上を考慮して,目標を定めますが,目標設定は我々がどのような人材を望んでいるかを明確にするところから始まります。
 
3.研修方略
 研修方略というのは,目標を達成するための学習手段です。講義,演習,実習で,学習手段のカリキュラムを作成します。Semantic memory(事実との関連付け),episodic memory(経験との関連付け)などとして,学習を長期記憶化します。エキスパートになると,自己で振り返り,自己で修正できるようになります。このようなレベルへ教育していくこととなります。研修方略では,学習者に「メタ認知」をもたらすことができると良いです。 
 研修を遂行する研修手段としては,negativeなフィードバックについては前後にpositive を挟むサンドイッチ法,対話形式として,1)自分でしてみてどこが良かったと思う?,2)私はここが良かったと思います,3)次に同じことをした時の工夫はあるかな?,4)私はここを●●のようにすると良いと思います,5)それでは,実際にどう改善できるともいますか?6)私はこういうふうにすると●●が●●のようにもより良くなると思います。7)次はもっとうまくできそうですね,とするClub Sandwich法などがあります。その上で,教育は聞き手の姿勢が整っていればいるほど,より良くなるのです。
 さて,ファイブマイクロスキル(5 micro skills)は,①考えを述べさせる,②根拠を述べさせる,③一般原則の伝達,④できていたことの具体的な伝達,⑤間違いを正す,以上の5つを基盤とします。

4.評価の方法
 学習の評価は,「総括評価」と「形成評価」の2つに分けて評価します。総括評価は,合格評価に達するかどうかの評価となります。この合格に足りない内容を相互確認し,学習者が合格レベルを形成できるように指導していく評価方法を「形成評価」と呼びます。Millerのピラミッド(図)などを理念とします。目標と評価の方策をまとめたものを,ブループリントと呼んでいます。当たり前なこととして,設定された目標によって,評価は変化します。複数の評価者が,同様の評価とできるように目標を明確として評価することが必要となります。評価の正当性には,目標の明確化が重要となります。
 

 


講 義 救急医療 看護師の特定行為研修の理解 2017 PART 2

2017年11月19日 21時00分28秒 | 講義録・講演記録4

講 義 看護師の特定行為研修について PART 2
~指導者講習会の企画と実施の工夫 2017~

 

名古屋大学大学院医学系研究科
救急・集中治療医学分野

松田直之


 非積極者に対する対応

 
 クリエイティブ・トレーニング・テクニックとして,参加者に主体性を持って頂くための工夫を作るように努力できると良いです。以下の内容が実践されないとどうなるのか,やる気の出ない要因の幾つかを解析し,参加者にやる気や元気がでる対策を考えることも大切となります。
 
1.ニーズを作り出す
 なぜ,いま,ここに君がいるのか。当日だけではなく,プロセスとして,長い目で正しく向かっていとを理解できるように発信する。逃避的ならないようにする。研修はイベントではなく,プロセスであり,上司がしっかり理解していることが大切となる。
2.自己責任を感じさせる
 参加者ができることを,講師は行わない。自分たちで,目標設定や学ぶ環境を作ってもらうことが大切です。分担して役割を与えることも大切かもしれません。
3.興味をもたせて興味を維持して頂く
 中身に興味を持てるようにする必要があります。理解のためには90分までが最大時間,20分に1回復習し,8分に1回参画してもらう。アクティブ時間を8分に1回は持たせます。ペアワークなどで学んだ成果を共有することや,周りに悪い影響を与えないようであれば放置することも考えます。
4.実生活に当てはめることができるような経験をさせる
 実体験がないことで,長期的なモチベーションを維持しにくく,長続きできない可能性があります。
5.賞賛する
 結果だけではなく,プロセスを含めて承認したり,賞賛したりすることにより,自己肯定感を重視していただくことも大切です。小グループ会議などでは,シールを貰えたり,賞賛が形になる方法も考慮することになります。
6.健全な競争を促進する
 自尊心が傷つかない,スピードなどを競うことができるように楽しむ。
7.トレーナー自体がワクワクしている
 どのような酷い内容であっても,楽しく明るく主使用差を引き出すような内容として,トレーナーはワクワクしている必要がある。
8.長期的な目的を設定する
9.内面的なモチベーションの価値を理解する
 人により内面的なモチベーションは異なるので,理解してあげるようにすると良いのですが,話しかける際にはとにかくニュートラルなポジションとして,先入観を伝えないように聞くようにします。
10. 対人関係を強化する
 自己紹介を含めたアイス・ブレイクがとても大切です。また,メンバーの偏りをなくすために,意図的にメンバーをシャッフルすることも大切です。
11. 参加者に選択の自由を与える
 選択枝を幾つか設定することにより,自由度を持って頂き,活動性とモチベーションを維持して頂く方法があリます。
 

特定認定看護師の特定行為 手順書の運用について
 
 特定認定看護師の特定行為38行為(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000050325.html)を中心として,チーム医療推進のための牽引とします。手順書は,医師の包括的指示書であり,物事の手順を記載したプロトコールではないことにも注意します。対応範囲を逸脱した際には,直ちに連絡をとれるようにしておく体制の記載が必要です。
 特定認定看護師に対しての医師の手順書に記載されるべき内容は,①対象となるべき病態・患者さん,②診療補助を行わせる範囲,③診療補助内容,④確認事項,⑤連絡方法,⑥報告方法の6つに基づきます。
 ①対象となるべき病態・患者さんでは,特定行為を行う上での「必要条件」の記載となります。②の補助診療の範囲ですが,病態が不安定で緊急性のあるものやrapid resposnce systemを稼働させるべき状況などでは,まず人を呼ぶことを原則とします。
 手順書における緊急性は,例えば呼吸に関係する場合は一般に,1)息苦しさの存在,2)喀痰量増加,3)呼吸音異常の有無,4)呼吸数>20回/分,5)SpO2<90%などを含むようにしますが,このように意識,呼吸,循環,体温におけるバイタルサインの緊急性を定めておくようにします。その上で,「臨時応急の手当(保健師助産師看護師法第37条)」に準じて,できる応急処置を優先させることとなります。
 ③④特定行為を行う際の確認事項は,全身状態評価,バイタルサイン評価,局所所見,器具に関する場合は器具の性状の確認を中心とします。これらは,実施前,実施中,実施直後,実施後少したった時点の4つの評価を基本とします。⑤連絡方法は院内PHSやiPhoneなどでの連絡体制の明記,⑥報告方法はカルテ記載と電話連絡等の直接対話の2つを必須とするように工夫します。

 

特定看護の手順書の運用について
 
 特定認定看護師の特定行為38行為(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000050325.html)を中心として,チーム医療が推進されることが期待されます。手順書は,医師の包括的指示書であり,物事の手順を記載したプロトコールではないことに注意します。対応範囲を逸脱した際には,直ちに連絡をとれるようにしておく体制の記載が必要です。
 特定認定看護師に対しての医師の手順書に記載されるべき内容は,①対象となるべき病態・患者さん,②診療補助を行わせる範囲,③診療補助内容,④確認事項,⑤連絡方法,⑥報告方法の6つに基づきます。
 ①対象となるべき病態・患者さんでは,特定行為を行う上での「必要条件」の記載となります。②の補助診療の範囲ですが,病態が不安定で緊急性のあるものやrapid resposnce systemを稼働させるべき状況などでは,まず人を呼ぶことを原則とします。
 手順書における緊急性は,例えば呼吸に関係する場合は一般に,1)息苦しさの存在,2)喀痰量増加,3)呼吸音異常の有無,4)呼吸数>20回/分,5)SpO2<90%などを含むようにしますが,このように意識,呼吸,循環,体温におけるバイタルサインの緊急性を定めておくようにします。その上で,「臨時応急の手当(保健師助産師看護師法第37条)」に準じて,できる応急処置を優先させることになります。
 ③④特定行為を行う際の確認事項は,全身状態評価,バイタルサイン評価,局所所見,器具に関する場合は器具の性状の確認を中心とします。これらは,実施前,実施中,実施直後,実施後少したった時点の4つの評価を基本とします。⑤連絡方法は院内PHSやiPhoneなどでの連絡体制の明記,⑥報告方法はカルテ記載と電話連絡等の直接対話の2つを必須とするように工夫します。


おわりに

 看護師さんの特定行為研修における指導者養成の講習会では,8名の4グループでの32名を基盤とすることが多いようです。各地域で,看護師の特定行為研修として,開会の説明,特定行為に関する研修制度の概要と法的整備(講演),手順書の作成過程と活用について(講演,実習),特定行為研修の目標・方略・評価(講演,実習),フィードバック方法・コーチング法(実習),特定行為研修を進めるための課題(実習)を含む内容として,1日コース6時間程度として,開催されています。医療が,多職種連携として新しく整備されてきています。2017年度における「特定行為研修」,および「特定行為研修指導者」を育成する教育体制の状況として理解されて下さい。


講座 ARDSの病態と管理 2017

2017年10月24日 01時11分22秒 | 講義録・講演記録4

講座 ARDSの病態と管理 2017

Acute Respiratory Distress Syndrome

名古屋大学大学院医学系研究科

救急・集中治療医学分野

松田直之(まつだなおゆき)


はじめに


 急性呼吸促迫症候群(acute respiratory distress syndrome:ARDS)は,炎症性分子の産生を伴う血管透過性亢進を主体とした非心原性肺水腫であり,病理学的にはびまん性肺胞傷害(diffuse alveolar damage:DAD)を特徴とする。1967年にAshbaughら1)によってショックや外傷に急性呼吸不全が合併することが報告され,1971年にはPettyとAshbaugh2)により成人に発症する呼吸不全症候群としてARDS(adult respiratory distress syndrome)が提唱された。その後,1988年にはMurrayら3)は,肺傷害スコア(lung injury score:LIS)を用いて,急性肺傷害(acute lung injury:ALI)の用語が紹介した。以上を主軸とする経緯の中で,1992年には米国胸部疾患学会(ATS)と欧州集中治療医学会(ESICM)の合同検討会(American-European consensus conference:AECC)が開催され, 1994年にBernardら4)によってARDSの定義と診断基準が公表され,ARDSの臨床研究ベースが構築された。2012年には, ARDSの臨床研究を踏まえて,新たにBerlin定義5)が公表されている。この治療のエッセンスは,炎症性サイトカインおよび増殖性サイトカインの制御である。随伴する線維化について,先取りした治療が期待される。第45回日本救急医学会総会・学術集会(大阪)では,以下の内容に基づいて,当教室のsevere ARDSの管理ストラテジーついてディスカッションした。本稿では,ARDSの定義,病態,および治療について,基本的内容を整理する。

 
ARDSの定義


1.AECCによるARDS定義
 1994年に公表されたAECCによるARDS定義4)は,①急性発症,②胸部X線像における両側びまん性浸潤影,③肺動脈楔入圧<18 mmHgもしくは左房圧の上昇がない,④PaO2/FIO2比 ≦ 300 mmHgをALI,PaO2/FIO2比 ≦ 200 mmHgをARDSとするという4項目からなる(表1)。このAECC定義に基づき,前向き臨床研究が施行され,人工呼吸管理などの幾つかの指針が構築され,非侵襲的陽圧管理(non-invasive positive pressure ventilation: NPPV)や人工呼吸における終末呼気陽圧(positive endexpiratory pressure:PEEP)の使用がルーティンになった。この状況において現在は,PaO2/FIO2比の評価をより末梢気道に陽圧を残した状態として,厳密に行う必要が生じた。また,急性発症の定義の具体化,画像評価の検討,心不全評価の見直しなどが提案され,これまでの研究に準じた実証性と実現性を求める定義として,2012年に新たにBerlin定義5)が公表された。
 
2.ARDSのBerlin定義
 2011年9月30日から10月2日までの3日間, ARDSの新定義に対するテーブル会議がBerlinで行われた。Berlin定義の特徴は,①急性発症を1週間以内としたこと,②両側性胸部陰影において胸水,無気肺および結節では説明がつかないもの,③心原性肺水腫の臨床上の否定,④PEEPやCPAP(continuous positive airway pressure)の設定に基づくPaO2/FIO2比の評価,⑤ARDSとしてPaO2/FIO2比による3段階評価とした,以上の5内容にある(表2)。管理においてリスクがない場合には,心エコーによる心原性要因の評価,体血管抵抗などの理学所見,bronchoalveolar lavage(BAL)などの施行を検討することも検討された。さらに,本定義にCT像や炎症分子マーカーを含めるかどうかも検討されたが,多くの施設における実現性の問題などの理由より,定義に含めることが見送られた。また,肺コンプライアンス,死腔,画像所見による重症度などの評価基準を定義に含めることも見送られた。
 
ARDSの病態


  ARDSは,酸素投与だけでは改善しない高度な低酸素状態を特徴とする。肺胞腔への水分貯留による酸素拡散低下,肺コンプライアンス低下,換気血流比低下,肺サーファクタントの機能不全,肺血管内皮細胞傷害を伴う肺血管抵抗上昇などの複数の病態が関与する。このようなARDSの病理学的所見は,DADを特徴とする。DAD病理像は,ARDS発生時より大きく,滲出期,増殖期,線維化期の3つの病期に分類されている(図1)6)
 まず,ARDS初期の血管透過性亢進を特徴とする時期は,滲出期と呼ばれ,肺胞上皮細胞や血管内皮細胞の細胞死,および硝子膜形成が認められる。硝子膜は,フィブリノーゲンやフィブロネクチンなどの血液成分が肺胞壁に沿って沈着したものである。その後,ARDS発症の約1週間以降は,増殖期と呼ばれ,線維芽細胞が間質内から末梢気道にまで増殖し,さらに肺胞内ではII 型肺胞上皮の過形成が認められる。その後,線維化期が訪れるが,ARDSが長期化した例では線維化期が長引き,膠原線維の沈着により肺構造を変性する可能性がある。
 このようなARDSの病理像の分子機構としては,pathogen-associated molecular patterns(PAMPs)およびdamage associated molecular patterns(DAMPs)(表3),さらに炎症性サイトカインや炎症性分子の産生が関与する。血管透過性亢進による滲出期に加えて,増殖期はtumor growth factor−βなどの増殖因子やトロンビンによる線維芽細胞増殖と筋線維芽細胞化,さらに膠原線維増生のトリガーとなる。炎症性病態に増殖因子の産生が混入することで,時系列だけではなく,肺内の血流に依存した部位による空間的差異が認められ,単純に時系列で滲出期,増殖期,線維化期の3つの病期に分けることができない場合も存在する。このようにARDSでは, PAMPsやDAMPsを作動物質として,表4のような炎症性分子が新たに転写段階から産生されることが関与する。ARDSの治療のためには,鑑別が必要な病態として表5に注意するとよい。
 
ARDSの画像評価


 ARDSの診断では,胸部単純X線像,胸部CT像,肺エコーの評価を加え,それらの画像に照らして,診療指針を討議する。


 1.胸部単純X線像
 ARDSの胸部単純X線像では,両側性すりガラス陰影と浸潤影を特徴とする。線維化の進行する時期には,すりガラス状陰影の内部の網状影に加えて,肺野の容積減少と気管支拡張像の所見に注意する。心原性肺水腫との鑑別としては,気管支血管周囲間質,小葉間間質,胸膜下間質のうっ滞所見として,cuffing sign(正面像における左右B3bの腫大と不鮮明化),KerleyA線,KerleyB線,KerleyC線,胸水などに注意する。このようなARDSの陰影分布は,必ずしもびまん性とならずに肺内での部位差が生じる場合もあり,器質性病変,胸水,無気肺,腫瘍などの評価を胸部CT像で追加する。また,動脈血ガス分析による酸素化の変化に対して,胸部単純X線像の変化は鋭敏ではなく,12時間程度の時間差が生じることが知られている。ルーチンな日々の胸部単純X線像では,気胸,肺炎,胸水,カテーテル位置などを時系列で評価する。


 2. 胸部CT像
 胸部CT像により,ARDSに肺炎や誤嚥などの直接肺障害因子が関与するかどうかを評価する。炎症性サイトカインなどの炎症性分子が関与する間接肺障害因子は,血流依存的に荷重領域障害を主とする。また, ARDSの進展に伴うDADの滲出期,増殖期,線維化期の3つの病期に合わせて,high-resolution CT(HRCT)で病態を評価する(図2)。胸部CT像では,気胸,縦隔気腫,胸水や皮下気腫などの合併の詳細評価にも留意する。


 3.肺エコー
 肺病変として,肺水腫や肺線維化の間質肥厚として,B-lineやlung slidingの観察は有用である。Lung slidingはリニアプローブを用いるのが理想的であり,呼吸による臓側胸膜と壁側胸膜とのずれが横方向のhigh echoのA-lineとして観察できる。ARDSにおける含気不良領域では,A-lineやlung slidingが消失傾向を示す。ARDSに気胸を合併した際には,障害肺有意にA-lineやlung slidingが消失する。一方,B-lineは,胸膜から縦方向に尾を引く線状陰影であり,横方向のlung slidingとともに左右に動く特徴がある。コンベックスプローブを用いた観察において,B-lineの異常は視野内に3本以上のB-lineの観察や,B-line間の幅が7mm以内に狭小化する所見となる。ARDSでは,びまん性肺病変として,肺エコーにおけるB-lineが不均一な分布として観察できる。また,肺エコーでは,無気肺,胸水,横隔膜運動などを合わせて評価する。


ARDSの病理所見
 RDSの病理学的所見は,DADを特徴とする。DAD病理像は,ARDS発生時より大きく,滲出期,増殖期,線維化期の3つの病期に分類されている(図2)。まず,ARDS初期の血管透過性亢進を特徴とする時期は,滲出期と呼ばれ,肺胞上皮細胞や血管内皮細胞の細胞死,および硝子膜形成が認められる。硝子膜は,フィブリノーゲンやフィブロネクチンなどの血液成分が肺胞壁に沿って沈着したものである。その後,ARDS発症の約1週間以降は,増殖期と呼ばれ,線維芽細胞が間質内から末梢気道にまで増殖し,さらに肺胞内ではII 型肺胞上皮の過形成が認められる。その後,線維化期が訪れるが,ARDSが長期化した例では線維化期が長引き,膠原線維の沈着により肺構造を変性する可能性がある。
 
ARDSの治療
 ARDSの治療においては,原因の同定と,原因の治療が必要となる。このような原疾患の治療に加えて,呼吸管理,循環管理などの幾つかの補助治療が行われる。図3は,今後のARDSに治療指針や臨床研究のテーマを,Fergusonら7)が示したものである。


1.疾患の治療
 ARDSの先行病態として,肺炎や敗血症には注意が必要であり,肺炎や敗血症を疑う場合には,喀痰や血液などの細菌培養検体を採取し,抗菌薬の適正に使用する。ARDSを引き起こす病態として,敗血症などの全身性炎症病態の治療を適正化する。


2.非侵襲的人工呼吸
 非侵襲的人工呼吸(noninvasive positive pressure ventilation:NPPV)は, EPAP(expiratory positive airway pressure)を5 cmH2Oを初期設定としてARDSの初期評価に用いることができる。ARDSのBerlin定義はARDSの診断に,PEEP 5 cmH2O以上を必要とする。ARDSにおけるNPPVは,図1のように軽症ARDSに対する位置づけであり,中等症ARDSおよび重症ARDSにおける適応を含めて,今後の検討が必要とされている。


3.人工呼吸管理
 ARDSにおける低酸素血症は,末梢気道の開放が病態生理学的には重要であり,人工呼吸管理ではまず,PEEP(positive endexpiratory pressure)を適正化する。FIO2については臨床研究では明確な指針が得られていないが,PEEPに優先してFIO2を高めることで,死亡率が上昇する危険性が確認されている8)。FIO2は0.6以下を目標として,動脈血ガス分析により虚血が進行しない安全なレベルに,可能な限り低下させる。ARDSにおける呼吸管理において,肺保護を目的とした人工呼吸管理とする。換気条件については,①1回換気量を6~8 mL/kg体重とするlow tidal ventilation,②driving pressure(最大級気圧-PEEP)を可能な限り低下させること,③最大気道内圧≦30 cmH2Oにを維持することの少なくとも3つの内容に注意する。


4.鎮痛と鎮静
 ARDSの人工呼吸管理においては,Richmond Agitation Sedation Scale(RASS)9)などの鎮静スケールを用いて,適切な鎮痛と鎮静を必要とする。集中治療領域では,フェンタニル(成人:25μg〜125 μg/時),デクスメデトミジン(成人:0.1〜0.7 μg/kg/時),プロポフォール(成人:30〜100 mg/時)などが,静脈内持続投与として利用される。これらの一部は,1日に1回持続投与を中止し,浅い鎮静状態で意識状態,せん妄合併の有無,薬物代謝を評価し,早期離床につなげる工夫が行われている。


5.重症ARDSに対する補助療法
 重症ARDSにおいては,図3のように人工呼吸下での筋弛緩薬の併用,腹臥位療法,高頻度換気,extracorporeal membrane oxygenation(ECMO)などの有効性が,良い一層に臨床研究として検討されようとしている。各施設における検討課題である。


6. グルココルチコイド療法
 グルココルチコイドは,DAMPsやPAMPsの細胞内情報伝達系において炎症性分子の産生を転写レベルで制御するために,ARDSの治療において有効であるかもしれない。しかし,急性期ARDSにおけるメチルプレドニゾロン大量療法の臨床研究10)では,生存率を改善させず,感染症を悪化させる結果だった。一方,メチルプレドニゾロン1 mg/kgレベルのメチルプレドニゾロン少量療法11)では,lung injury score,人工呼吸期間,ICU滞在日数の減少が認められている。少量ステロイド療法における臨床研究では,研究によって投与方法がさまざまであり,少量メチルプレドニゾロン持続投与法(表6)12)などの投与法を統一した治療効果の集積が期待される。少量ステロイド持続投与法は,ステロイドの観血的投与に比較してグルココルチコイド濃度のトラフ値を一定に保つため,コルチゾルの日内変動を維持し,極端な免疫抑制を阻止し,また急性期の血糖コントロールを行いやすい特徴がある。2006年のデータではあるが,発症後1週間以上経過したARDSにおいて,メチルプレドニゾロン2 mg/kg/日を2週間使用して漸減する少量メチルプレドニゾロン療法は,人工呼吸管理期間を短縮させている13)。今後は,Berlin定義に準じてARDSと明確に区分できる群において,グルココルチコイド療法の検討が進められようとしている。メチルプレドニゾロン1~2 mg/kg/日レベルの少量グルココルチコイド持続投与療法は,炎症性サイトカイン産生に伴う炎症,および随伴して増加するTGF-β,PDGF,FGFなどを介した線維化に対する先取り治療として,中等度以上のARDSにおける効果が期待できるかもしれない。


7.その他の薬物療法
 ARDSの薬物療法においては,無作為臨床試験を用いたシステマチック・レビューとして,生命予後を改善することを示すことができない。その内容としては,一酸化窒素吸入療法,サーファクタント補充療法,抗酸化剤(N-アセチルシステイン,プロシステイン,ビタミンC),グルタミン,スタチン(ロバスタチン,シンバスタチン),GM-CSF,β刺激薬アルブテロールなどが含まれる。一方,スタチンを内服している場合には,継続するように指導している。スタチンは,細菌感染率を低下させる効果があることや,血管内皮などにおけるオートファジーやマイトファジーを維持できる可能性を持つ。 

 おわりに

 1994年におけるALI/ARDSのAECC定義4)以降,ARDSによる集中治療室内の死亡は30%以上,病院死亡は40%以上で推移したが,60日死亡は25%レベルに低下してきている14-16)。基礎基盤研究ではARDSの病態および病理像の解析も進み,臨床研究としてもBerlin定義5)により,薬物療法を含めたさまざまな治療の見直しが行われるであろう。ARDSの臨床研究は,Berlin定義5)により,多くのエビデンスとして公表されることが期待される。

 

文 献


1. Ashbaugh DG, Bigelow DB, Petty TL, et al. Acute respiratory distress in adults. Lancet. 1967;2:319-23.  
2. Petty TL, Ashbaugh DG. The adult respiratory distress syndrome. Clinical features, factors influencing prognosis and principles of management. Chest. 1971;60:233-9.
3.Murray JF, Matthay MA, Luce JM, et al. An expanded definition of the adult respiratory distress syndrome. Am Rev Respir Dis. 1988;138:720-3.
4. Bernard GR, Artigas A, Brigham KL, et al. The American-European Consensus Conference on ARDS. Definitions, mechanisms, relevant outcomes, and clinical trial coordination. Am J Respir Crit Care Med. 1994;149:818-24.
5. ARDS Definition Task Force Acute respiratory distress syndrome: the Berlin Definition. JAMA. 2012;307:2526-33.
6. Tomashefski JF Jr. Pulmonary pathology of the acute respiratory distress syndrome: diffuse alveo- lar damage. In: Matthay MA, ed. Acute Respiratory Distress Syndrome. New York: Marcel Dekker. 2003; 75-108.
7. Ferguson ND, Fan E, Camporota L, et al. The Berlin definition of ARDS: an expanded rationale, justification, and supplementary material. Intensive Care Med. 2012;38:1573-82.
8. Britos M, Smoot E, Liu KD, et al. The value of positive end-expiratory pressure and Fio₂ criteria in the definition of the acute respiratory distress syndrome. Crit Care Med. 2011;39:2025-30.
9. Sessler CN, Gosnell MS, Grap MJ, et al. The Richmond Agitation-Sedation Scale: validity and reliability in adult intensive care unit patients. Am J Respir Crit Care Med. 2002;166:1338-44.
10. Peter JV, John P, Graham PL, et al. Corticosteroids in the prevention and treatment of acute respiratory distress syndrome (ARDS) in adults: meta-analysis. BMJ. 2008;336:1006-9.
11. Meduri GU, Golden E, Freire AX, et al. Methylprednisolone infusion in early severe ARDS: results of a randomized controlled trial. Chest. 2007;131:954-63.
12. Meduri GU, Annane D, Chrousos GP, et al. Activation and regulation of systemic inflammation in ARDS: rationale for prolonged glucocorticoid therapy. Chest. 2009;136:1631-43.
13. Steinberg KP, Hudson LD, Goodman RB, et al. Efficacy and safety of corticosteroids for persistent acute respiratory distress syndrome. N Engl J Med. 2006;354:1671-84.
14. Rubenfeld GD, Caldwell E, Peabody E, et al. Incidence and outcomes of acute lung injury. N Engl J Med. 2005;353:1685-93.
15. Villar J, Blanco J, Añón JM, The ALIEN study: incidence and outcome of acute respiratory distress syndrome in the era of lung protective ventilation. Intensive Care Med. 2011;37:1932-41.
16. Erickson SE, Martin GS, Davis JL, et al. Recent trends in acute lung injury mortality: 1996-2005. Crit Care Med. 2009;37:1574-9.


 


Alert Cell Strategy in Multiple Trauma, Cancer, Sepsis and Multiple Organ Failure

2017年09月29日 14時00分00秒 | 講義録・講演記録4

Alert Cell Strategy: Regulation Theory of Inflammation and Multiple Organ Failure

 

Naoyuki Matsuda M.D. , Ph.D.

 

Summary

 There are "Alert cells" that have the function of inducing white blood cells and cancer cells in tissues. The "Alert cell" is capable of producing inflammatory cytokine and chemokine via inflammatory receptors, intracellular signaling proteins, and transcription factor activities. 

 My series of studies analyzes "Alert cell" function from 2000 as a clarification of the pathology and therapy of sepsis, which is multi-organ failure due to infectious diseases. I identified "Alert cells" that can induce inflammation in tissues, and pathophysiologically explained the relationship between cellular functions that cause inflammation and multiple organ failure. For the progression of organ failure in systemic inflammation and cancer metastasis, it is expected to control the function of "Alert cells" in tissues. 

 Here, a technique such as decoy oligonucleotides of transcriptional factors can be effective by utilizing hyperphagocytosis of "Alert cells” in alerting. In order to specifically regulation of the transcription factor activity of "Alert cells", decoy oligodeoxynucleotides against nuclear factor kappa B (NF-κB) and activator protein-1 (AP-1) and siRNA of apoptotic factors. It was confirmed that Alert cell was an important target for regulation of inflammation and multiple organ failure.


Definition of "Alert cell”

  Multiple organ failure tends to be induced by systemic inflammation caused by infection/sepsis, trauma, tumor, diabetes, etc. Overproduction of cytokine, chemokine and inflammatory molecules concurrently leads to organ dysfunction such as acute lung injury, acute heart failure, vasodilation, acute kidney injury, liver failure, neuromuscular disorder, disseminated intravascular coagulation. There are epithelial cells that have inflammation-inducing receptors such as Toll-like receptor, tumor necrosis factor (TNF) receptor, interleukin-1 (IL-1) receptor. These are named as "Alert cell" that senses inflammation and produces chemokine and inflammatory cytokines, and several types of inflammatory molecules such as nitric oxide (NO). "Alert cell" is a leading actor of a process of sounding a horn in tissue inflammation through production of chemokine and inflammatory molecules. After the horn, "Alert cell" will undergo cell death, supply amino acids and nucleic acids to surrounding tissues and spread inflammation around by its own molecules, ATP and mitochondrial DNA. The specific cell, other than the leukocyte, can produce inflammatory alarm to  the organ, which cell type is defined as "Alert cell".

 

Relationship between "Alert cell” and inflammation and multiple organ failure

 An important cell inducing multiple organ failure is not only leukocytic cells such as monocytes, neutrophils, dendritic cells, lymphocytes, but also alert cells which have TNF receptor, IL-1 receptor, Toll-like receptor (TLR), and other inflammatory receptors and have an activity of adhering to platelets.

 Some cells of the major organs such as the lungs express inflammatory receptors on the cell membrane like the leukocyte and exactly senses inflammation and produces chemokine, adhesion molecules, inflammatory cytokines, NO, prostaglandins, von Willebrand Factor, tissue factor and other inflammatory molecules as "Alert cells". Even though various cells of major organs are classified as histologically homogeneous cell types, their inflammatory activity and capacity are different. Particularly in major organs and vascular endothelial cells, "Alert cells" are responsible for the initiation of inflammation, mainly by producing chemokine, thereby mobilizing leukocyte cells such as dendritic cells and neutrophils to the vicinity of the "Alert cells” for removal of foreign matters.

  Receptor for advanced glycation end product (RAGE) and protease activated receptor (PAR) was detected Receptors on "Alert cells” in addition to TLR, TNF-R, IL-1R. Apart from progression in the inflammatory process, "Alert cells” was characterized as acceleration of cell death in Type II alveolar epithelial cells and Clara cells in the lungs and vascular endothelial cells in the aorta.

 

Activation of transcription factors in "Alert cell”

 Overproduction of inflammatory cytokines and inflammatory molecules involved in the induction of multiple organ failure is a result of increased mRNA production due to increased transcriptional activity via binding of inflammatory ligand and the inflammatory receptor. 

 My study used a systemic inflammatory mouse model with Escherichia coli lipopolysaccharide and a systemic inflammatory mouse model by keyhole incision cecal ligation puncture for evaluation of "Alert cell" in tissues such as  the lung, heart, kidney, muscle and blood vessel. It was confirmed that such cells also had similar functions for inflammation in the cultured cells. Bronchial epithelial cells in the lung and vascular endothelial cells in the aorta express the above-mentioned inflammatory receptor, activate transcriptional factor of NF-κB and AP-1, and produce inflammatory molecules such as chemokine and iNOS (Figure 1). Activation of the NF-κB alone enhances transcription of inflammatory cytokines such as TNF-α and IL-1β, inflammatory molecules such as NO and cyclooxygenase, an inflammatory receptor such as TLR2, and Flice inhibitory protein (FLIP) and Bcl-2, which are involved in inhibition of apoptosis.  

 On the other hand, in various Alert cells of major organs and vascular endothelial cells, the inflammatory receptor signal activates mitogen-activated protein kinase (MAPK) such as the Jun family and Fos family, and the transcription factor AP-1. It was activated and revealed to be involved in the transcription of apoptosis-related molecules. In summary, activation of NF-κB and AP-1 can be observed in "Alert cell" as  bronchial epithelial cells, Clara cells, type II alveolar epithelial cells and vascular endothelial cells in the lung.

  

"Alert cell” death and multiple organ failure

 

 In the situation where transcriptional activity of NF-κB and AP-1 increases in "Alert cell", TNF receptor type-1 (TNF-R1) diffused and associated with TNF receptor-associated death domain protein (TRADD) and receptor interacting protein-1 (RIP-1) and induced autophagy and apoptosis via Fas-associated death domain (FADD). As AP-1 activity increased, FADD increased in the "Alert cell", and the death receptor signal was activated in the "Alert cell” as  a tendency to induce autophagy and extrinsic apoptosis (Figure 2). 

 In the "Alert cell”, NF-κB activity suppresses apoptosis via production of anti-apoptotic factors such as Bcl-2 and FLIP to prevent acceleration of cell death. However, once NF-κB activity starts to decrease in the "Alert cell”, apoptosis proceeds through AP-1 activity, and cell death of the "Alert cell” was accelerated. Thus, selection of whether intracellular signal in "Alert cell"  activates NF-κB or AP-1 should be considered as an association of cell death in multiple organ failure.

 

Alert cell strategy

Multiple organ failure in infection and sepsis is pathologically in inflammation and cell death of "Alert cell" under activation of transcription factors such as transcription factor NF-κB, AP-1, etc. "Alert cell" tends to increase the number in systemic inflammation with hyper cytokineinemia, enhances multiple organ inflammation and exacerbates multiple organ failure by recruiting leukocytes and platelets. Such mechanisms could be involved in metastasis of cancer cells in local  and systemic inflammation. "Alert cell strategy" is an therapeutic theory for specific target of "Alert cells” in systemic inflammation and organ failure. The treatment strategy focused on "Alert cell" will play an important role in development of pathophysiology and therapeutic management in sepsis and cancer.

 

Key publications

  1. Matsuda, N. (2004). Alert cell strategy. Circ Cont 25, 276-284.
  2. Matsuda, N., Hattori, Y.Takahashi, Y.Nishihira, J.Jesmin, S.Kobayashi, M.Gando, S.(2004). Therapeutic effect of in vivo transfection of transcription factor decoy to NF-κB on septic lung in mice. Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol 287: L1248-L1255.
  3. Matsuda, N., Hattori, Y.Takahashi, Y.Jesmin, S.Gando, S. (2005). Nuclear factor-κB decoy oligonucleotides prevent acute lung injury in mice with cecal ligation and puncture-induced sepsis. Mol Pharmacol 67:1018-1025.
  4. Matsuda, N., Hattori, Y. (2006). Systemic inflammatory response syndrome (SIRS): Molecular pathophysiology and gene therapy. J Pharmacol Sci 101: 189-198.
  5. Matsuda, N., Takano, Y.Kageyama, S.Hatakeyama, N.Shakunaga, K.Kitajima, I.Yamazaki, M.Hattori, Y.  (2007). Silencing of caspase-8 and caspase-3 by RNA interference prevents vascular endothelial cell injury in mice with endotoxic shock. Cardiovasc Res 76:132-140.
  6. Matsuda, N., Yamazaki, H., Takano, KI., Matsui, K., Takano, Y., Kemmotsu, O., Hattori, Y. (2008). Priming by lipopolysaccharide exaggerates acute lung injury and mortality in responses to peptidoglycan through up-regulation of Toll-like receptor-2 expression in mice. Biochem Pharmacol 75:1065-1075.
  7. Matsuda, N., Yamamoto, S., Takano, KI., Kageyama, SI., Kurobe, Y., Yoshiwara, Y., Takano, Y., Hattori, Y. (2009). Silencing of Fas-associated death domain protects mice from septic lung inflammation and apoptosis. Am J Respir Crit Care Med, 79:806-815.
  8. Matsuda, N., Yamamoto, S., Yokoo, H., Tobe, K., Hattori, Y. (2009). Nuclear factor-κB decoy oligodeoxynucleotides ameliorate impaired glucose tolerance and insulin resistance in mice with cecal ligation and puncture-induced sepsis. Crit Care Med 37:2791-2799.
  9. Matsuda, N., Teramae, H., Yamamoto, S., Takano, KI., Takano, Y., Hattori, Y. (2010). Increased death receptor pathway of apoptotic signaling in septic mouse aorta: effect of systemic delivery of FADD siRNA. Am J Physiol Heart Circ  Physiol 298;92-101.
  10. Matsuda, N. (2016). Alert cell strategy in SIRS-induced vasculitis: sepsis and endothelial cells. J Intensive Care 4:21.


Figures 

Figure 1. Intracellular signal transduction of inflammatory receptors in "Alert cell".

 "Alert cell” has a intracellular signal transduction to activate transcriptional factors through inflammatory receptors. Nuclear factor-κB (NF-κB) and activator protein-1 (AP-1) were activated in alert cells and lead to produce inflammatory mRNA. 

TNF-R1: tumor necrosis factor receptorIL-1R: Interleukin-1 receptor, MyD88: myeloid differentiation factor 88, IRAK: Interleukin-1 receptor-associated kinase, TRAF: tumor necrosis factorTNFreceptor –associated factor, TAK1: TGF-βactivated kinase 1, JNK: c-Jun N-terminal kinase, ERK: Extracellular signal-regulated kinase, MAPK: mitogen-activated protein kinase, IKK: inhibitory κB kinase, NEMO: NF-κB essential modulator, I-κB: inhibitory-κB, TRADD: TNF receptor-associated death domain, FADD: Fas-associated death domainp: phosphorylation.

 

 Figure 2. The death receptor signaling in Alert Cell.


 Death receptors (DR) signal is present also in alert cells of the major organs and vasculature. TNF-R1, Fas (CD95), and DR4 (TRAIL receptor 1), and DR5 (TRAIL receptor 2) have a death signal in alert cells via adaptor molecules of TRADD and FADD. On the other side, TNF-R1 produces the anti-apoptotic factors such as FLIP and BclX via activation of nuclear factor-κB (NF-κB) through RIP1-TRAF pathway. When NF-κB activity decreases and AP-1 activity increases, DR family and FADD tend to proceed apoptosis in alert cells. TNF-R1: tumor necrosis factor receptor 1, TRADD: TNF receptor-associated death domain protein, RIP1: receptor-interacting protein 1, IKK: inhibitory-κB kinase, TRAF: tumor necrosis factor receptor-associated factor, FADD: Fas -associated death domain protein, FLIP: FLICE inhibitory protein. 

※ 本内容は,2017年9月29日に一部を一般公開し,2018年5月6日に内容に追記しています。 松田直之  


2017/9/13 世界敗血症デー World Sepsis Day Campaign in NAGOYA; Stop Sepsis, Save Lives in NAGOYA, JAPAN

2017年09月14日 02時16分32秒 | 救急医療

WORLD SEPSIS DAY in NAGOYA 2017


9月13日は,世界敗血症DAY World Sepsis DAY(WSD)です。
2017年5月26日,ジュネーブでの世界保健機構(WHO)の会議で,敗血症は世界における当面の解決されるべき主病態として認可されました。
敗血症は,治る病態です。敗血症の理解を,広めましょう。

September 13 is World Sepsis DAY (WSD).
Let's spread the understanding of sepsis.

 World Sepsis Day 2017

ポスター:https://cloud.med.uni-jena.de/index.php/s/EhZHpk2oI1ZeVAk#pdfviewer

CBC「きくラジオ」と連携して「敗血症キャンペーン」を5年間継続しています。
本年も,世界敗血症デーに合わせてラジオ放送・ラジオキャンペーンを行いました。

WSD in Nagoya, Japan
CBC Radio WSD Campaign MATSUDA  13/09/2017 JAPAN

On the World Sepsis Day 2017 (WSD 2017), CBC Radio joined and invited me to promote World Sepsis Day and to publicize the concept of saving lives from sepsis. WSD was introduced to listeners in Japan. The recognition and prevention of sepsis would be widely disseminated through the WSD campaign to over 10 million civilians from the radio-campaign on 9/13/2017 in Japan.

2007年より敗血症フォーラム・敗血症セミナーを開催し,敗血症治療の先端を論じてきました。
本年も,世界敗血症デーに合わせて,敗血症管理フォーラム(講演会)を開催しました。
WSD Forum in Nagoya, Japan 9/10/2017

Global Sepsis Allince Meeting at Vienna on October, 2017


お知らせ World Sepsis Day 2017 in Nagoya

2017年08月08日 00時54分09秒 | お知らせ 講演会・セミナー

日時:2017年9月10日(日)15:00-18:00

場所:ホテルメルパルク名古屋 1F

内容:World Sepsis Day 2017 in Nagoya


世界敗血症DAYフォーラムを開催します。

さまざまな専門領域の皆さん,研修医の皆さん,学生さん,

看護師さん,薬剤師さん,臨床工学技士さん,理学療法士さん,多くの皆さんのご参加をお願いします。

敗血症の診療学術の共有の場とさせていただきますます。 

この度も,よろしくお願いします。

松田直之

2017年5月26日 世界保健機構WHO議決 敗血症救命の国際戦略 Save Millions of Lives in the World

2017年06月11日 02時38分04秒 | その他のお知らせ

世界保健機構による敗血症管理政策の議決

世界の目の「敗血症 SEPSIS」に向けて


2017年5月26日にジュネーブで開催されたWHO(世界保健機構)集会(第3日目)において,WHOはSepsis(敗血症)の転帰を改善することを重要課題として議決しました。ここまでの道のりは長かったですが,「敗血症」が20年をかけて真の病態学的重要性として認知されはじめ,WHOや世界が「敗血症」を当面の解決すべき「病気」として議決したことは学術的な一つの進展です。

 2016年2月には,JAMA(米国医師会雑誌)に新しい敗血症の定義「SEPSIS-3」が公表され,敗血症の重症化においては多臓器不全が進行する病態として,診療体制を集中治療領域に集約させる,国際的な提案がなされています。

 手術後,心肺停止後,多発外傷,急性心不全,広範囲熱傷,災害医療などの超急性期病態の一系は,敗血症に類似した高サイトカイン血症と交感神経緊張により形成されます。病気学を病態学として,創薬を病気学ではなく病態学に基づいて行うことが,これからは期待されるところです。多くの病気の表現型をより単純に病態学として理解し,投薬や管理をシンプルとしていく時代が来ています。これは,超急性期医学においては,病態学的進化としての「救急・集中治療医学革命」となります。医学は,超急性期(災害拠点病院),急性期,静着期(acute to stable),慢性期などのように緊急性の観点からも分類することができます。

 そういう中で,「敗血症」というのは,理学所見などの表現型はさまざまであっても,本態は「マルチサイトカイン血症」です。1996年の昔,「先生は,どうしてそのような海のものとも,山のものともわからぬ研究をしたいんですか?学位など取れませんよ」と言われたことがあります。こういう,例えばあまり注目されてこなかったけれども重要な学術を発展させる一端として,今の臨床では「救急医療」,そして「集中治療」が存在します。「どうして,救急医療や救急医学を育成しようとするんですか?」。要請された以上は,すべての患者さんを内容を限らずに受け入れ,急性期管理医学として,その病態を見極める「診療」と「教育」を発展させる必要があります。ここに,学術と成長が生まれます。学術は,「感性」と「洞察性」と「継続性」により生まれます。支える「仕組み」は作る気持ちさえあれば,直ぐにできます。人を助けることを恐れてはいけないと考えています。そして,自身や場を助けるということは,「肯定」を継続できるように,自身が努力するということです。「努力」は,達成されるまで続けることが大切であり,その道が「自身や環境を育てる」ことにつながります。これが,「勇気ある知識者」です。

 世界にとって,大学は,総合的かつ平等的な学力でなければなりません。学術に否定は不要であり,将来を感知するように努力し,今を越えて包容性を保つように努力し,イデオロギーを超えて「偏り」を修正し,しっかりと「均等」に「診療」と「学術」を形成することが「大学」や「個人」に期待されます。


Recognizing Sepsis as a Global Health Priority — A WHO Resolution

Konrad Reinhart, M.D., Ron Daniels, M.D., Niranjan Kissoon, M.D., Flavia R. Machado, M.D., Ph.D., Raymond D. Schachter, L.L.B., and Simon Finfer, M.D.

 

“Some very important clinical issues, some of them affecting life and death, stay largely in a backwater which is inhabited by academics and professionals and enthusiasts, dealt with very well at the clinical and scientific level but not visible to the public, political leaders, leaders of healthcare systems. . . . The public and political space is the space in which [sepsis] needs to be in order for things to change.”

So said Sir Liam Donaldson, the former chief medical officer for England and the current World Health Organization (WHO) envoy for patient safety, on May 24, 2017. ref 1) Two days later, the World Health Assembly (WHA), the WHO’s decision-making body, adopted a resolution on improving the prevention, diagnosis, and management of sepsis. ref 2)

The term “sepsis” dates back to at least the time of Hippocrates, who considered it the process by which flesh rots and wounds fester. More recently, it has been defined as life-threatening organ dysfunction resulting from infection. Despite this long history, sepsis has existed in the backwater described by Donaldson, and as a result innumerable patients around the world have died prematurely or faced long-term disability. This toll of unnecessary suffering drove Germany, with the unanimous support of the WHO executive board and at the urging of the Global Sepsis Alliance (GSA), to propose the resolution adopted by the WHA. The resolution urges member states and the WHO director general to take specific actions to reduce the burden of sepsis through improved prevention, diagnosis, and management.

The true burden of disease arising from sepsis remains unknown. The current estimates of 30 million episodes and 6 million deaths per year come from a systematic review that extrapolated from published national or local population estimates to the global population. ref3) The likelihood that the result was a significant underestimate was recognized by the authors, who could find no data from the low- and middle-income countries (LMICs) where 87% of the world’s population lives. Thus, their estimate is based on data on hospital-treated sepsis in high-income countries. This lack of data is compounded by the fact that sepsis is treated as a “garbage code” in the Global Burden of Disease statistics, where most deaths due to sepsis are classified as being caused by the underlying infection. Improving the coding of sepsis and establishing a proper accounting in those statistics are essential steps envisaged by the WHA.

The resolution also calls for health care workers to increase awareness of sepsis by using the term “sepsis” in communication with patients, relatives, and other parties. ref4)  National surveys consistently report low community awareness of sepsis, its signs and symptoms, its causes, and its toll of death and disability. In Australia, only 40% of surveyed people had heard of sepsis and only 14% could name one of its signs. In Brazil, the figures are even lower, with 7% of surveyed people aware in 2014 and 14% in 2017. In the United States, the United Kingdom, and Germany, high-profile campaigns have proven effective and increased awareness to 55%, 62%, and 69%, respectively.

Ensuring greater awareness on the part of both the public and health care workers is a crucial step in reducing the global burden of sepsis. Approximately 70% of sepsis cases are community-acquired, and since treatment with appropriate antibiotics must begin early to be effective, educating people about seeking treatment without delay is key to preventing unnecessary deaths and disability. The progression from infection to sepsis can be insidious and is unpredictable. Although populations such as the very young, the very old, and the immunosuppressed are known to be at high risk and should be targeted for education, sepsis can affect anyone at any time, which means that national public awareness programs are needed.

Awareness programs should also teach health care workers both to recognize sepsis and to understand it as a true time-critical medical emergency. Government reports and individual patient stories consistently identify delayed treatment as a major cause of preventable death and disability. ref 5) Encouraging patients, relatives, and health care workers to ask “Could this be sepsis?” saves lives.

Clear treatment guidelines and performance targets tailored to local environments and available resources are also essential. Effective examples of this approach that have reduced mortality can serve as templates to be adapted for local conditions and use; these include “Rory’s Regulations” in New York State, the “Sepsis Kills” program in New South Wales, Australia, the National Health Services’ commissioning levers in England, and a multifaceted education program in Brazil.

Promulgation of comprehensive treatment guidelines such as those developed by the Surviving Sepsis Campaign has been associated with reduced mortality in high-income countries, but guidelines written for and by clinicians in these countries may not be applicable in the LMICs that bear most of the sepsis burden. Context-specific guidelines or modification of current guidelines for individual LMICs will be most effective if the guideline process is led by local clinicians and policymakers; the resolution envisages the WHO, in collaboration with others, playing a role in the development and promulgation of such guidelines. In addition, attention to bolstering public health initiatives to prevent sepsis, surveillance systems for detecting outbreaks early, and provision of simple early treatment can help to counterbalance the effects of a lack of critical care facilities in many LMICs.

The WHO resolution recognizes the perceived conflict between rapid administration of antibiotics to treat sepsis and efforts to combat antimicrobial resistance. Global efforts to reduce the burden of sepsis must go hand in hand with measures to minimize antimicrobial resistance and be consistent with the WHO-approved Global Action Plan on Antimicrobial Resistance. However, sepsis is the condition that is most appropriate to treat empirically with broad-spectrum antibiotics, with rapid deescalation based on identification of the causative organisms.

Progress toward the GSA’s vision of “a world free of sepsis” also requires recognition of the key role of prevention. Prevention of infection and resultant sepsis through vaccination; access to clean water, sanitation, and hygiene (WASH) in homes, schools, and health care facilities; clean childbirth and surgical practices; and hand hygiene in health care facilities is already the focus of WHO programs. The new resolution on sepsis supports and reinforces these programs.

Increased awareness, early presentation to a health care facility or early recognition of health care–associated sepsis, rapid administration of appropriate antibiotics, and urgent treatment according to locally developed guidelines can significantly reduce deaths from sepsis. Since such measures have reduced case fatality rates in high-income countries, however, the substantial burden carried by survivors of sepsis has become clearer. The sequelae of sepsis can include clinically significant physical, cognitive, and psychological disability that often goes unrecognized and untreated. In LMICs, postdischarge mortality after sepsis is about the same as sepsis-related mortality in the hospital, and perinatal sepsis poses great and ongoing risks for both mother and infant. Yet around the world, coordinated services for sepsis survivors are virtually nonexistent.

The WHA resolution, with its implicit recognition of sepsis as a major threat to patient safety and global health, has the potential to save millions of lives. To realize this potential, the actions proposed in the resolution need to be taken. These actions require coordinated efforts by politicians, policymakers, health care administrators, researchers, and clinicians working with people of all ages in all health care settings and in the community. Actions will vary by region and country and must acknowledge the unique challenges faced by LMICs.

REFERENCES

1. “WHA Side Event on Sepsis” in Geneva. YouTube. May 24, 2017 (https://www.youtube.com/watch?v=k-dEPnBzuMc&feature=youtu.be).

2. WHA adopts resolution on sepsis. Jena, Germany: Global Sepsis Alliance, May 26,2017 (https://www.global-sepsis-alliance.org/news/2017/5/26/wha-adopts-resolution-on-sepsis).

3. Fleischmann CScherag AAdhikari NKJ, et al. Assessment of global incidence and mortality of hospital-treated sepsis: current estimates and limitations. Am J Respir Crit Care Med 2016;193:259-272

4. Just say sepsis! A review of the process of care received by patients with sepsis. London: National Confidential Enquiry into Patient Outcome and Death, November 2015 (http://www.ncepod.org.uk/2015report2/downloads/JustSaySepsis_FullReport.pdf).

5. Time to act: severe sepsis — rapid diagnosis and treatment saves lives. London: Parliamentary and Health Service Ombudsman, 2013 (https://www.ombudsman.org.uk/publications/time-act-severe-sepsis-rapid-diagnosis-and-treatment-saves-lives-0).

※ 本内容は,2017年7月1日に一般公開し,同日,一部の修正としています。 松田直之  

※ 本内容は,2017年7月5日,2017年7月20日,2017年7月28日,2017年10月25日に一部に追記や修正をしています。 松田直之


お知らせ 東海ショックフォーラム 2017/5/20(土)16:00-18:00 名古屋マリオットアソシアホテル

2017年05月01日 01時32分31秒 | お知らせ 講演会・セミナー

急性期病態「ショック」の評価と治療を考えるフォーラムとなります。

 

基盤講演 ショックに対する文献レビュー2017

演者:名古屋大学大学院医学系研究科 救急・集中治療医学分野 松田直之 

 東海Shock Forumは,2017年度より症例検討および特別講演に先駆けて,ショックに対する最新文献レビューを行います。心原性ショックとして,IABP-SHOCK II (Intraaortic Balloon Pump in Cardiogenic Shock) トライアルやCardShock Studyのデータを紹介し,血清乳酸値,血糖値,意識レベルを含めた急性期管理を考察します。また,2つ目のテーマとして敗血症性ショックについては,敗血症の新定義Sepsis-3により敗血症性ショックの診断が狭まり,これまでの約半数に減じられる傾向があることを検討します。VASST(PMID: 28333757),PRISM(PMID: 28320242),ARISE(PMID: 28248722),ProCess(PMID: 28109962)などの敗血症データベースの新解析を紹介し,血清乳酸値2mMをカットオフ値とした際のカテコラミン使用や血漿分画製剤についての方策を考察します。以上を,次の他施設症例検討会,そして丸藤 哲先生の特別講演につなげます。どうぞよろしくお願いします。

 

フォーラム構成

■ ショック文献レビュー2017 松田直之

■ 他施設共同症例検討会

■ 敗血症診断基準の変遷におけるDICの位置付け 丸藤 哲 先生

 

看護師さん,薬剤師さん,臨床工学技士さん,理学療法士さん,さまざまな職種の皆さま,お集まり下さい。

どうぞよろしくお願いします。

 

世話人代表 松田直之