京都大学大学院医学研究科
初期診療・救急医学分野
准教授
松田直之
当院の救急部初療の患者さんには,嘔吐と下痢の患者さんが,極めて多くいらっしゃいます。この一部には食中毒の疑いの患者さんも含まれます。以下に,食中毒に関しての注意点をまとめました。
1.食中毒の知識
■ 概念
食中毒は,食物や水に存在する細菌や細菌毒素を摂取することで惹起される急性胃腸炎を主体とした病態である。同じ摂取暦の集団に,複数の嘔吐や下痢症状を呈する患者が認められた場合には,食中毒を疑う。診断後は,速やかに保健所に届け出る必要がある。
■ 病因
感染様式は,感染侵入型,感染毒素型,毒素摂取型の3つに分類され,感染型と毒素摂取型の2つに大別される。食品衛生法は食中毒原因菌として,サルモネラ菌属(Salmonella typhimurium,Salmonella enteritidisなど),腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus),Vibrio cholerae non-O1(NAGビブリオ),Vibrio mimicus,Vibrio fluvialis,病原性大腸菌〔組織侵入性大腸菌(EIEC),病原性大腸菌血清型(EPEC),腸管出血性大腸菌(EHEC),毒素原性大腸菌,腸管凝集付着性大腸菌〕,ボツリヌス菌,エルシニア,カンピロバクター,ブドウ球菌,ウェルシュ菌,セレウス菌, Aeromonas hydrophilia,Aeromonas sobia,Plesiomonas shigelloides の 16 菌種を指定している。また,ウイルスでは,ノロウイルスが食中毒原因物質として指定されている。
■ 感染型食中毒
感染侵入型食中毒は,一般に105~107CFU以上の比較的多い菌体量摂取により生じるため,ヒトからヒトへの二次感染がみられることは稀であり,腸管内での菌の増殖には一般に6~18時間以上を必要とする。生体侵襲の強いものとして,サルモネラ,腸炎ビブリオ,EIEC, EPEC,EHEC,カンピロバクター,エルシニア,NAGビブリオなど,生体侵襲の低いものとして毒素原性大腸菌,ウェルシュ菌などが代表的菌種である。赤痢,腸チフス,コレラ,出血性大腸菌O157などは消化管感染症であるが,これらの病原体は感染性が極めて強く,隔離の必要があるため,感染症新法ではこれらを2類あるいは3類感染症に分類し,食中毒とは区分している。
■ 毒素摂取型食中毒
食品中で増殖した病原体によって産生された腸管毒素(エンテロトキシン)を経口摂取することで消化管炎症が惹起される。毒素を産生する代表的な菌種として,ブドウ球菌,嘔吐毒素産生セレウス菌,ボツリヌス菌がある。これらの菌種の産生する毒素は耐熱性のものが多く,食品の熱処理が必ずしも期待できない。腸管毒素は胃液で毒性を失活することなく,胃を通過するため,急性腸炎を惹起する。急性胃腸炎は毒素の直接作用で発症するため,嘔吐や下痢などの症状出現までの時間は一般的に数時間と短い。
■ 疫学
本邦の食中毒患者数は,年間約25,000~45,000人で推移している。病原体は,ノロウイルス,カンピロバクター,サルモネラ,腸炎ビブリオが多く,次に,病原性大腸菌,ウェルシュ菌が続く。月別の発生状況では,細菌性食中毒は7~9月の夏季に集中しやすいが,すべての時期に発症が報告されている。
■ 診断
主症状は急性の下痢および嘔吐である。発熱,血便,1日 3回以上の水様性下痢を認める場合には,細菌性腸炎を強く疑う。侵襲性の強いサルモネラ,エルシニア,カンピロバクター,腸炎ビブリオなどの場合には,腹痛,発熱を主訴とし,しばしば頭痛や筋肉痛などの全身症状を伴う。また,サルモネラでは,鞭毛に強い毒性を持ち,ショックや髄膜炎を併発しやすい。一方,毒素型食中毒の場合には,発熱やその他の全身症状を伴うことは比較的稀であり,一過性の嘔吐や下痢を主訴とし,腹痛が著明でないことが多い。確定診断には,飲食暦,発展途上国への旅行歴,ペット飼育の有無,同一食品摂取者における集団発生の有無,臨床症状の経過に加えて,病原体あるいは毒素を患者の便中から分離確定することが必修である。缶詰,自家野菜,いずしやからし蓮根の摂取,あるいは神経麻痺症状によりボツリヌス中毒が疑われる場合には,血清中の毒素検出を試みる。毒素に関しては,毒素抗体や毒素遺伝子を検索する。
■ 治療
感染型食中毒の治療は発熱,嘔吐,下痢による脱水の補正が重要である。バイタルサインや全身性炎症の時系列評価は必修であり,全身管理を必要とする場合は入院の絶対適応である。脱水が軽度の場合は経口水分摂取で十分だが,老人や小児,さらには嘔吐や下痢が著明な場合には脱水症状に至りやすいため,電解質異常にも留意して,十分な輸液療法が必要となる。著明な嘔吐に対してはメトクロプラミド,著明な腹痛に対しては臭化ブチルスコポラミンを投薬するが,止痢薬は原因菌の排除を遷延させるので,原則として使用しない。抗菌薬投与は感染型食中毒が対象であり,検査用の便の採取後に投与を開始する。
2.栄養病態・全身状態の留意点
● 脱水により全身状態が損なわれやすい状態である。
● 低栄養 食中毒の急性期には栄養が保たれているが,腸管炎症の持続により低栄養が進行する。
● 脱水と虚血 下痢や嘔吐の持続により,循環血液量が絶対的に減少するばかりか,全身性炎症の増悪により相対的にも循環血液量が減少する。
● 代謝性アシドーシス・呼吸性アルカローシス 組織の虚血およびHCO3-排泄に伴う代謝性アシドーシスが進行する。代謝性アシドーシスを代償するために,呼吸数が上昇し呼吸性アルカローシスを呈しやすい。
● 電解質異常 低カリウム血症などの電解質異常を伴う場合は,輸液療法に加え,電解質補正が必要である。
3. 経腸・静脈栄養法
● 経口摂取
食事は原則として脂肪,線維の多いもの,刺激物,アルコールなどを禁止とし,消化の良いものとする。従来,1~2日の絶食が行われていたが,下血などの強い消化管障害を認めない限り,経口摂取を継続する。
● 輸液療法
輸液量=不足量+維持輸液量
【初期輸液による不足量の補正】
循環血液量減少に対しては,生理的食塩液と5%グルコースの均等混合液(1号液)を緊急輸液として約1時間で10-20 mL/kgを点滴静注し,その後は尿量やパルスオキシメータの呼吸性変動を指標に維持輸液療法に変更する。尿量は0.5mL/kg/時以上の達成を目標とする。パルスオキシメータ波形の強い呼吸性変動を,初期輸液で是正する。
【維持輸液量】
1日の尿量,排泄便量,嘔吐量と不感蒸泄の総和を3号液で維持輸液量として補う。重症の下痢では低ナトリウム血症,低カリウム血症,代謝性アシドーシス,腹水を伴うため,血清電解質を評価し,これらを是正する。
【カロリー設定】
末梢静脈路からの輸液によるグルコース負荷は,75~100 g/日以下に留める。入院により長期にわたり十分なカロリーを必要とするが,経口摂取ができない場合には,中心静脈路からの投与を考慮する。
【一般の方への食中毒予防の指導】
1 食中毒を防ぐ3原則
①菌をつけない,②増やさない,③やっつける
①菌を付けないために
洗う,消毒する,ラップや蓋をする。専用の調理器具や容器を使い他の食品からの汚染を防ぎましょう。
②菌を増やさないために
なるべく早く食べる。冷蔵庫で保管する。作り置きは極力避けましょう。
③菌をやっつけるために
十分に加熱調理しましょう。(中心温度 75℃1分間が必要です)
2 食中毒から家族を守る6つのポイント
①買い物をするときの注意点
②冷蔵庫に入れるとき
③料理前の下準備
④料理をするとき
⑤食事をするとき
⑥残った食品の取り扱い
① 買い物をするときの注意点
生鮮食品は新鮮な物を。消費期限も要チェック
肉や魚を買ったときは,それぞれ汁がもれないようにビニール袋等に入れましょう。(他の食品を汚染しないようにするため)
冷凍食品や生鮮食品は,買い物の最後にし,長い間持ち歩かない。
② 冷蔵庫に入れるとき
冷凍冷蔵の必要なものは,持ち帰ったらすぐに冷蔵庫に入れましょう。
冷凍庫・冷蔵庫の詰めすぎに注意。7割程度までに。
冷蔵庫は10℃以下,冷凍庫は-15℃以下に
肉や魚はそれぞれ汁がもれないようにビニール袋等に入れ,他の食品に汁が付いたりしないようにしましょう。
③ 料理前の下準備
手を洗いましょう!セッケンと流水で爪の中までじっくりと!
肉や魚,を使った後もこまめに手を洗いましょう(親指と指間部も洗いましょう)。
包丁やまな板は,肉や魚を切った後は一度熱湯などで消毒しましょう。
包丁は,肉用,魚用,野菜用などに,できれば使い分けましょう。
④ 料理をするとき
加熱は食品の中心部が「75℃以上で1分間以上」を目安に十分加熱してください。
電子レンジを使うときは,レンジ用の容器を使って,熱の伝わりにくいものは時々かき混ぜましょう。
作った料理は室温に長く放置するのは危険です。
⑤ 食事をするとき
ご飯の前には手を洗いましょう。
盛りつけは清潔に(食品に触れる手や容器)
温かい料理は65℃以上で,冷たい料理は10℃以下のうちに食べましょう。
⑥ 残った食品の取り扱い
残った食品は冷蔵庫で保管,ただしすぐによく冷えるように,浅い容器などに入れて保管しましょう。
時間がたちすぎたものや,ちょっとあやしいと思うものは思い切って捨てること。
温め直すときは,75℃以上1分間を目安に十分加熱する。スープやみそ汁は,沸騰させましょう。
【資料 平成18年度までの京都市の食中毒患者数】
14年度 15年度 16年度 17年度 18年度
サルモネラ 50 326 101 114 2
黄色ブドウ球菌 11 - - - 15
カンピロバクター 149 157 156 81 73
腸炎ビブリオ 37 - - - -
セレウス菌 - 3 32 - -
ノロウイルス 19 93 362 318 326
病原大腸菌 - - 16 - -
ウエルシュ菌 184 21 - 28 -
その他 - - 2 - -
不明 81 - - - -
ノロウイルス,カンピロバクター,黄色ブドウ球菌が多く検出されています。
初期診療・救急医学分野
准教授
松田直之
当院の救急部初療の患者さんには,嘔吐と下痢の患者さんが,極めて多くいらっしゃいます。この一部には食中毒の疑いの患者さんも含まれます。以下に,食中毒に関しての注意点をまとめました。
1.食中毒の知識
■ 概念
食中毒は,食物や水に存在する細菌や細菌毒素を摂取することで惹起される急性胃腸炎を主体とした病態である。同じ摂取暦の集団に,複数の嘔吐や下痢症状を呈する患者が認められた場合には,食中毒を疑う。診断後は,速やかに保健所に届け出る必要がある。
■ 病因
感染様式は,感染侵入型,感染毒素型,毒素摂取型の3つに分類され,感染型と毒素摂取型の2つに大別される。食品衛生法は食中毒原因菌として,サルモネラ菌属(Salmonella typhimurium,Salmonella enteritidisなど),腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus),Vibrio cholerae non-O1(NAGビブリオ),Vibrio mimicus,Vibrio fluvialis,病原性大腸菌〔組織侵入性大腸菌(EIEC),病原性大腸菌血清型(EPEC),腸管出血性大腸菌(EHEC),毒素原性大腸菌,腸管凝集付着性大腸菌〕,ボツリヌス菌,エルシニア,カンピロバクター,ブドウ球菌,ウェルシュ菌,セレウス菌, Aeromonas hydrophilia,Aeromonas sobia,Plesiomonas shigelloides の 16 菌種を指定している。また,ウイルスでは,ノロウイルスが食中毒原因物質として指定されている。
■ 感染型食中毒
感染侵入型食中毒は,一般に105~107CFU以上の比較的多い菌体量摂取により生じるため,ヒトからヒトへの二次感染がみられることは稀であり,腸管内での菌の増殖には一般に6~18時間以上を必要とする。生体侵襲の強いものとして,サルモネラ,腸炎ビブリオ,EIEC, EPEC,EHEC,カンピロバクター,エルシニア,NAGビブリオなど,生体侵襲の低いものとして毒素原性大腸菌,ウェルシュ菌などが代表的菌種である。赤痢,腸チフス,コレラ,出血性大腸菌O157などは消化管感染症であるが,これらの病原体は感染性が極めて強く,隔離の必要があるため,感染症新法ではこれらを2類あるいは3類感染症に分類し,食中毒とは区分している。
■ 毒素摂取型食中毒
食品中で増殖した病原体によって産生された腸管毒素(エンテロトキシン)を経口摂取することで消化管炎症が惹起される。毒素を産生する代表的な菌種として,ブドウ球菌,嘔吐毒素産生セレウス菌,ボツリヌス菌がある。これらの菌種の産生する毒素は耐熱性のものが多く,食品の熱処理が必ずしも期待できない。腸管毒素は胃液で毒性を失活することなく,胃を通過するため,急性腸炎を惹起する。急性胃腸炎は毒素の直接作用で発症するため,嘔吐や下痢などの症状出現までの時間は一般的に数時間と短い。
■ 疫学
本邦の食中毒患者数は,年間約25,000~45,000人で推移している。病原体は,ノロウイルス,カンピロバクター,サルモネラ,腸炎ビブリオが多く,次に,病原性大腸菌,ウェルシュ菌が続く。月別の発生状況では,細菌性食中毒は7~9月の夏季に集中しやすいが,すべての時期に発症が報告されている。
■ 診断
主症状は急性の下痢および嘔吐である。発熱,血便,1日 3回以上の水様性下痢を認める場合には,細菌性腸炎を強く疑う。侵襲性の強いサルモネラ,エルシニア,カンピロバクター,腸炎ビブリオなどの場合には,腹痛,発熱を主訴とし,しばしば頭痛や筋肉痛などの全身症状を伴う。また,サルモネラでは,鞭毛に強い毒性を持ち,ショックや髄膜炎を併発しやすい。一方,毒素型食中毒の場合には,発熱やその他の全身症状を伴うことは比較的稀であり,一過性の嘔吐や下痢を主訴とし,腹痛が著明でないことが多い。確定診断には,飲食暦,発展途上国への旅行歴,ペット飼育の有無,同一食品摂取者における集団発生の有無,臨床症状の経過に加えて,病原体あるいは毒素を患者の便中から分離確定することが必修である。缶詰,自家野菜,いずしやからし蓮根の摂取,あるいは神経麻痺症状によりボツリヌス中毒が疑われる場合には,血清中の毒素検出を試みる。毒素に関しては,毒素抗体や毒素遺伝子を検索する。
■ 治療
感染型食中毒の治療は発熱,嘔吐,下痢による脱水の補正が重要である。バイタルサインや全身性炎症の時系列評価は必修であり,全身管理を必要とする場合は入院の絶対適応である。脱水が軽度の場合は経口水分摂取で十分だが,老人や小児,さらには嘔吐や下痢が著明な場合には脱水症状に至りやすいため,電解質異常にも留意して,十分な輸液療法が必要となる。著明な嘔吐に対してはメトクロプラミド,著明な腹痛に対しては臭化ブチルスコポラミンを投薬するが,止痢薬は原因菌の排除を遷延させるので,原則として使用しない。抗菌薬投与は感染型食中毒が対象であり,検査用の便の採取後に投与を開始する。
2.栄養病態・全身状態の留意点
● 脱水により全身状態が損なわれやすい状態である。
● 低栄養 食中毒の急性期には栄養が保たれているが,腸管炎症の持続により低栄養が進行する。
● 脱水と虚血 下痢や嘔吐の持続により,循環血液量が絶対的に減少するばかりか,全身性炎症の増悪により相対的にも循環血液量が減少する。
● 代謝性アシドーシス・呼吸性アルカローシス 組織の虚血およびHCO3-排泄に伴う代謝性アシドーシスが進行する。代謝性アシドーシスを代償するために,呼吸数が上昇し呼吸性アルカローシスを呈しやすい。
● 電解質異常 低カリウム血症などの電解質異常を伴う場合は,輸液療法に加え,電解質補正が必要である。
3. 経腸・静脈栄養法
● 経口摂取
食事は原則として脂肪,線維の多いもの,刺激物,アルコールなどを禁止とし,消化の良いものとする。従来,1~2日の絶食が行われていたが,下血などの強い消化管障害を認めない限り,経口摂取を継続する。
● 輸液療法
輸液量=不足量+維持輸液量
【初期輸液による不足量の補正】
循環血液量減少に対しては,生理的食塩液と5%グルコースの均等混合液(1号液)を緊急輸液として約1時間で10-20 mL/kgを点滴静注し,その後は尿量やパルスオキシメータの呼吸性変動を指標に維持輸液療法に変更する。尿量は0.5mL/kg/時以上の達成を目標とする。パルスオキシメータ波形の強い呼吸性変動を,初期輸液で是正する。
【維持輸液量】
1日の尿量,排泄便量,嘔吐量と不感蒸泄の総和を3号液で維持輸液量として補う。重症の下痢では低ナトリウム血症,低カリウム血症,代謝性アシドーシス,腹水を伴うため,血清電解質を評価し,これらを是正する。
【カロリー設定】
末梢静脈路からの輸液によるグルコース負荷は,75~100 g/日以下に留める。入院により長期にわたり十分なカロリーを必要とするが,経口摂取ができない場合には,中心静脈路からの投与を考慮する。
【一般の方への食中毒予防の指導】
1 食中毒を防ぐ3原則
①菌をつけない,②増やさない,③やっつける
①菌を付けないために
洗う,消毒する,ラップや蓋をする。専用の調理器具や容器を使い他の食品からの汚染を防ぎましょう。
②菌を増やさないために
なるべく早く食べる。冷蔵庫で保管する。作り置きは極力避けましょう。
③菌をやっつけるために
十分に加熱調理しましょう。(中心温度 75℃1分間が必要です)
2 食中毒から家族を守る6つのポイント
①買い物をするときの注意点
②冷蔵庫に入れるとき
③料理前の下準備
④料理をするとき
⑤食事をするとき
⑥残った食品の取り扱い
① 買い物をするときの注意点
生鮮食品は新鮮な物を。消費期限も要チェック
肉や魚を買ったときは,それぞれ汁がもれないようにビニール袋等に入れましょう。(他の食品を汚染しないようにするため)
冷凍食品や生鮮食品は,買い物の最後にし,長い間持ち歩かない。
② 冷蔵庫に入れるとき
冷凍冷蔵の必要なものは,持ち帰ったらすぐに冷蔵庫に入れましょう。
冷凍庫・冷蔵庫の詰めすぎに注意。7割程度までに。
冷蔵庫は10℃以下,冷凍庫は-15℃以下に
肉や魚はそれぞれ汁がもれないようにビニール袋等に入れ,他の食品に汁が付いたりしないようにしましょう。
③ 料理前の下準備
手を洗いましょう!セッケンと流水で爪の中までじっくりと!
肉や魚,を使った後もこまめに手を洗いましょう(親指と指間部も洗いましょう)。
包丁やまな板は,肉や魚を切った後は一度熱湯などで消毒しましょう。
包丁は,肉用,魚用,野菜用などに,できれば使い分けましょう。
④ 料理をするとき
加熱は食品の中心部が「75℃以上で1分間以上」を目安に十分加熱してください。
電子レンジを使うときは,レンジ用の容器を使って,熱の伝わりにくいものは時々かき混ぜましょう。
作った料理は室温に長く放置するのは危険です。
⑤ 食事をするとき
ご飯の前には手を洗いましょう。
盛りつけは清潔に(食品に触れる手や容器)
温かい料理は65℃以上で,冷たい料理は10℃以下のうちに食べましょう。
⑥ 残った食品の取り扱い
残った食品は冷蔵庫で保管,ただしすぐによく冷えるように,浅い容器などに入れて保管しましょう。
時間がたちすぎたものや,ちょっとあやしいと思うものは思い切って捨てること。
温め直すときは,75℃以上1分間を目安に十分加熱する。スープやみそ汁は,沸騰させましょう。
【資料 平成18年度までの京都市の食中毒患者数】
14年度 15年度 16年度 17年度 18年度
サルモネラ 50 326 101 114 2
黄色ブドウ球菌 11 - - - 15
カンピロバクター 149 157 156 81 73
腸炎ビブリオ 37 - - - -
セレウス菌 - 3 32 - -
ノロウイルス 19 93 362 318 326
病原大腸菌 - - 16 - -
ウエルシュ菌 184 21 - 28 -
その他 - - 2 - -
不明 81 - - - -
ノロウイルス,カンピロバクター,黄色ブドウ球菌が多く検出されています。