救急一直線 特別ブログ Happy保存の法則 ー United in the World for Us ー

HP「救急一直線〜Happy保存の法則〜」は,2002年に開始され,現在はブログとして継続されています。

国際救援活動 2015年6月27日 台湾粉塵爆発事故

2016年10月18日 01時31分08秒 | 災害・減災医療
台湾粉塵爆発事故における多発熱傷患者に対する国際救援
 
JMAT国際支援班長
 
名古屋大学大学院医学系研究科
救急・集中治療医学分野 
 
松田直之
 
 
2015年7月12日から15日まで日本医師会JMATとして,台湾で「熱傷診療支援活動」を行いました。この災害診療協力体制につきまして,Japan Medical Association Journal (JMAJ) Vol.59, No.1に英文報告とさせていただきました。台湾の熱傷事故につきましては,今も皆さまの一層の回復を深く祈念しております。
 
We can inform you that our article 'Activities of the Joint Burn Care Assistance Team of Physicians by Japan Medical Association and Three Medical Societies in Taiwan' was published in the JMAJ Vol. 59, No. 1, 2016. We deeply pray for more recovery from the burn disaster in Taiwan.
 
Website of the Japan Medical Association (JMA)
http://www.med.or.jp/english/journal/toc/current.html
 
内容:2015年6月27日午後8時頃,台湾新北市のウォーターパーク「八仙楽園」において,カラーパウダーを使用した野外コンサートにおいて,カラーパウダーが発火し,粉塵爆発事故が発生しました。2015年6月30日において,熱傷受傷患者数は498名(最終499名),うち入院患者数は398名,うち集中治療管理患者数は277名,平均熱傷面積は44%と報告されました。私達は,日本医師会JMATとして,台湾政府からの要請に基づき,2015年7月12日(日)〜15日(水)の4日間,台湾衛生福利部(厚生労働省)および台湾医師会と連動して,5つの主要施設において,熱傷診療支援を展開しました。この記録を,英文にまとめさせていただきました。その後,日本医師会と台湾医師会は,2015年7月30日に台北市内で「災害時の日台医療連携協定」を締結しました。
 
台湾出向期日: 2015年7月12日(日)〜15日(水)
 
 
台湾熱傷診療支援団メンバー
班長 松田直之  (名古屋大学・教授)
班員 佐々木淳一 (慶應義塾大学・教授)
班員 池田弘人  (帝京大学・准教授)
班員 春成伸之  (横浜市立大学・准教授)
班員 日下琢雅  (名古屋大学・助教)
班員 山田祥子  (川崎医科大学・助教)
 
 
 
 
 
 
 
     
 
 

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DMAT関連 災害本部立ち上げとクロノロ

2015年09月22日 08時58分02秒 | 災害・減災医療

概 要

 南海トラフ大地震(M9クラス)では,名古屋愛知の中部ブロックでの死者は,最大で約13万3,000名,救助を要するものは最大で約1万2,000人と推定されています。沿岸部で停止した,東海道新幹線や東海道本線などで約70万人/日の乗客に盈虚が出ると推定されています。日本最大の濃尾平野は,長期間にわたって浸水し,東海の社会経済活動に大きなダメージとなります。このような状況において,国土交通省は道路計画を立てるとともに,医療領域はDMAT連携を含めて,平時からしっかりとした急性期医療を展開する必要があります。さて,災害医療における災害本部立ち上げと,その際のクロノロは大切です。クロノロとは,クロノロジー(chronology)のことであり,過去の出来事を時系列に並べたものを指します。災害時などは,ホワイトボードに,出来事を時系列で記載します。現在はこれをプリントアウトしたり,USBメモリーに電子記録として残せるようになっています。また,災害医療の際には,「CSCATTT」,「HeLP-SCREAM」,「REMEMBER」,「METHANE Report」,「引き継ぎと撤収のTHANK you」などの皆が知っている共有事項があります。このようなトレーニングを,皆が受けて共有しています。

6Rs 災害マネージメントにおけるビジョン

 

詳 細

災害時におけるクロノロの注意

・ 汎用性のある記録ツール
・ 本部を通り過ぎていく情報を時刻とともに記載
・ 本部に入った情報および指示事項を記載する
・ 発信元と発信先:明記すること
・ 記録員に対して,本部長やリーダーが書くことを指示する
・ 定期的に本部要員で共有、見直しを行う。
・ 予定については、予定が立った時刻を記載し、その横に予定事項、予定時刻を記載する。
・ 速やかに電子化:記録としてのホワイトボードがいっぱいにならないように工夫する


ホワイトボードで共有すべき情報

・ 問題・解決リスト
・ 活動方針
・ 指揮系統図と活動部隊・人員と現在の活動
・ 主要連絡先
・ 患者・患者数一覧表
・ 被災状況・現場状況(地図)
・ その他


陸路での搬送調整手順

・ 搬送手段の確保
・ DMAT車両の活用:管下のDMATに指示
・ 消防車両の活用:消防署、緊急消防援助隊指揮支援本部に依頼
・ 自衛隊車両の活用:同じレベルの本部に依頼
・ 搬送先医療機関の確保
・ 搬送先:災害拠点病院、SCU
・ 圏内災害拠点病院:災害拠点病院へ連絡
・ 圏外災害拠点病院:管轄DMAT活動拠点本部へ連絡
・ SCU:SCU本部へ連絡


空路での搬送調整手順

・ 搬送手段の確保
・ ドクヘリの活用:ドクヘリ司令部に直接依頼
・ その他のヘリ(自衛隊,消防など)の活用:都道府県DMAT調整本部にEMISにて依頼(意思表示)
  ※電話は不要
・ 搬送先医療機関の確保
・ 原則陸路と同様
  都道府県DMAT調整本部に依頼


DMATとしての活動パターン

❏ HeLP-SCREAM 立ち上げ 活動開始
❏ HeLP-DMAT 本部活動 統括任務
❏ REMEMBER 活動中の留意内容
❏ THANK you 引き継ぎと撤収

※ 活動開始時から撤収を念頭に置く
※ 災害医療コーディネータ・コーディネートチームの重要性


活動開始・本部立ち上げにおける原則

HeLP-SCREAM (英語 助けてと叫ぶ)

Hello       カウンターパートへの挨拶  
Location     本部の場所の確保
Part        初期本部人員の役割分担

Safety       安全確認  
Communication  連絡手段の確保
Report      上位本部への立ち上げの連絡
Equipment    本部機材の確保
Assessment   アセスメント
METHANE    状況の評価と情報発信


統括DMAT 本部立ち上げにおける原則

HeLP-DMAT (英語 助けてDMAT)

Hello DMATの登録  
Liaison     他機関現地本部との連携
Plan    作戦イメージの共有

Direction DMATへの指揮系統の指示、役割の付与
METHANE     被災情報の把握
Allocation     ニーズに応じて資源を再配分
Transceiver   各部署との連絡体制の確立


災害時に収集すべき情報について ~METHANE Report~

M Major incident:大事故災害 「待機」または「宣言」
E Exact location:正確な発生場所 地図の座標
T Type of incident:事故・災害の種類    鉄道事故、化学災害、地震など
H Hazard:危険性 現状と拡大の可能性
A Access:到達経路 進入方向
N Number of casualties:負傷者数 重症度、外傷分類
E Emergency services:緊急対応すべき機関
              -現状と今後必要となる対応

災害本部立ち上げにおいてREMEMBER 忘れない基本事項

Report regularly  定期的に報告を「させる、する」
Equipment     資機材に不足はないか
Medical needs   医療需要はどうなっているか
Effect and Exchange 救援効果判定と適切な交代
Member and Meeting    参集DMAT数は、会議は
Balance    各拠点におけるDMATのバランスは
Ending    活動終了に向けたThank you
Removal   撤収

引き継ぎと撤収のTHANK you

Timely        適切な時期に
Hand over     引き継ぎを
Appoint       選任してもらう(都道府県)
Number      必要な人数(医療班)
Kind of medical needs  医療ニーズを伝え
you         君にお願い  ありがとう

DMAT本部活動チェックリスト

1.本部の立ち上げ

1.1 Hello

❏ 院長に立ち上げの連絡を入れた

1.2 Location

❏ 病院と話し,本部の場所を確保した

1.3 Part

❏ 本部要員の指揮系統図を完成させた
❏ 副本部長を4分野に置けた
❏ 記録,連絡,資材準備係を置けた
❏ 本部要員の役割分担は適正であった

1.4 Safety

❏ 本部の場所の安全確認ができた

1.5 Communication

❏ 衛星電話,優先電話,無線などの連絡手段を確保できた
❏ 統括IDでEMISにログインできた

1.6 Report

❏ DMAT都道府県調整本部に立ち上げの連絡をした

1.7 Equipment

❏ 本部機材(コンピューター,プリンタ,ホワイトボード)を確保した

2. 情報処理

2.1 クロノロ

❏ クロノロをもれなく記載できた
❏ クロノロを定期的に見直し,問題リストが作成し,本部で共有できた
❏ クロノロを定期的に見直し,活動方針を明示し,本部で共有でした
❏ 本部長はクロノロを基に決断できた
❏ クロノロをEMISに反映できた

2.2 資源

❏ 資源の情報を指揮系統図にまとめた
❏ 指揮系統図はEMISに反映できた
❏ 主要連絡先リストがもれなく作成できた

2.3 需要

❏ 需要の情報を一覧表(EMIS)にまとめられた

2.4 地図

❏ 地図にDMATの活動状況を反映できた
❏ 地図に病院などの医療ニーズの情報を反映できた
❏ 地図に被害情報,ロジ情報を反映できた
❏ 地図を基に資源と需要のギャップの大きい地域が特定できた

3.情報収集

3.1 病院

❏ すべての災害拠点病院の情報を確認できた
❏ すべての病院の情報を確認できた
❏ 保健所に病院の情報把握を依頼した
❏ 情報収集目的でDMATを病院に派遣した
❏ 病院の情報を電話で確認した
❏ 得られた情報をEMISに代行入力できた

3.2 現場・施設・孤立集落

❏ 大規模な災害現場はないか確認した
❏ 救助困難事案等の現場活動のニーズを確認した
❏ すべての施設の状況を確認できた
❏ 孤立集落における医療ニーズの有無を確認した

3.3 避難所

❏ 避難所のリストを入手した
❏ 保健所に避難所情報を確認した
❏ 避難所へのDMATの派遣を行った
❏ 避難所の情報収集項目をEMISによるよう指示した

4.DMATの管理

4.1DMATの登録

❏ DMATを登録する場所を確保できた
❏ 到着予定のDMATをEMIS等で把握できた
❏ 到着したDMATに隊の情報を確認し、登録できた
❏ 到着したDMATの隊の情報を紙ベースでは把握できた

4.2 DMATの派遣

❏ DMATを情報収集に派遣できた
❏ DMATを集中的に派遣する場所を特定できた
❏ その場所に集中的に派遣できた
❏ 集中的に派遣する場所の選定は適切であった
❏ DMATの待機は最小限に抑えることができた
❏ EMISに管轄する活動場所を登録した
❏ EMISで、登録した活動場所へのDMAT派遣指示を反映できた

4.3 DMAT活動状況の把握

❏ 管下のDMATの活動状況をEMISで把握できた
❏ 管下のDMATの活動状況を地図に反映できた
❏ 管下のDMATの活動状況をリアルタイムで把握できた

4.4 DMATへの連絡

❏ 派遣したDMATから活動場所到着の報告を受けられた
❏ 管下のDMATと適時連絡ができた
❏ EMISのDMAT本部連絡メール送信機能によりDMATに連絡した

5.搬送調整

5.1 搬送ニーズの把握

❏ 管下の病院の搬送ニーズをEMISで把握した
❏ 管下の病院から搬送依頼を受けた

5.2 搬送手段の確保

❏ 管下のDMATに指示し、DMAT車両を陸路の搬送手段として活用した
❏ 消防署、緊消隊指揮支援本部に依頼し,陸路の搬送手段として消防車両を活用した
❏ 同じレベルの自衛隊本部に依頼し,陸路の搬送手段として自衛隊車両を活用した
❏ ドクターヘリ本部にヘリ搬送を依頼できた
❏ DMAT都道府県調整本部から,消防・自衛隊などの搬送計画を入手した

5.3 搬送先の確保

❏ 搬送先として,災害拠点病院,SCUをDMAT都道府県調整本部等と連携し確保できた
❏ 災害拠点病院へ連絡し,圏内災害拠点病院へ搬送した
❏ 管轄DMAT活動拠点本部へ連絡し,圏外災害拠点病院へ搬送した
❏ DMAT・SCU本部へ連絡し,SCUへ搬送した

5.4 搬送経路
❏ どこから分散搬送を行うか決めることができた
❏ 集中させる拠点を策定した
❏ 搬送経路は適正であった

5.5 病院避難

❏ 病院避難の情報を把握できた
❏ DMAT都道府県調整本部に病院避難の支援依頼を行えた

5.6 搬送調整結果
❏ 優先順位に従った搬送が行えた
❏ 搬送需要には応需できた


衛生通信機器

❏ BGAN 上り速度 492 kbps 下り速度 492 kbps 重量 3.2 kg
❏ ワイドスターⅡ 上り速度 144 kbps 下り速度 384 kbps 重量 1.3 kg
❏ IPSTAR 上り速度 4 Mbps 下り速度 4 Mbps 重量 40 kg(アンテナ設置機材を含む)
❏ JAXAきずな 上り速度 6 Mbps 下り速度 155 Mbps 重量 100 kg(アンテナ設置機材を含む)
❏ スカパーJSAT 上り速度 256 Mbps 下り速度 2 Mbps 重量 40 kg(アンテナ設置機材を含む)

 

災害活動整備:情報共有

1.災害拠点病院の整備 平成24年規約

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/shiryou_a-4.pdf

災害時に備えて,普段の診療においても,多発外傷,熱傷の適切な受け入れと診療体制の整備が不可欠として運用されます。これは,特に国立病院においても,国を支える上で重要となります。超急性期においては,救急科専門医の育成と整備も必要になります。

【内容】災害拠点病院においては、多発外傷、挫滅症候群、広範囲熱傷等の災害時に多発する重篤救急患者の救命医療を行うための高度の診療機能を有し、被災地からのとりあえずの重症傷病者の受入れ機 能を有するとともに、DMAT等の受入れ機能、傷病者等の受入れ及び搬出を行う広域搬送への対応機能、DMATの派遣機能、地域の医療機関への応急用資器材の貸出し機能 を有する「地域災害拠点病院」を整備し、さらにそれらの機能を強化し、災害医療に関して 都道府県の中心的な役割を果たす「基幹災害拠点病院」を整備することが必要である。 

2.南海トラフ地震に対する指針

http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/

3.中央防災会議 首都直下地震対策検討ワーキンググループ資料

内閣府対応HP  http://www.bousai.go.jp/jishin/syuto/taisaku_wg/

http://www.bousai.go.jp/jishin/syuto/taisaku_wg/pdf/syuto_wg_report.pdf

 

以上,ご参考とされて下さい。

統括DMAT 松田直之


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2012年11月7日 南海トラフ巨大地震における減災医療と大学改革実行プランの報告

2012年11月07日 09時11分54秒 | 災害・減災医療
減災研究連携センターの建造物の設計が完成しています。さすがに設計や土木の教授陣が募っているため,かなり近代的な建物であり,驚きました。楽しみにしています。2012年10月10日には中央防災会議,防災対策推進検討会議として,中央合同庁舎で第9回南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループが行われています。翌日の10月11日(第26回)には過去地震の津波の痕跡高についての南海トラフ巨大地震モデル検討会,11月6日(第27回)には東北地方太平洋沖地震の長周期地震動の再現についての南海トラフ巨大地震モデル検討会が行われています。一方,本日の会議では,医学系研究科でもテーマになっている内容ですが,2012年6月に文部科学省より提出された「大学改革実行プラン~社会変革のエンジンとなる大学づくり~」の内容が,紹介されています。激しく変化する社会における大学の機能の再構築として,①大学教育の質的変換と大学入試改革,②グローバル化に適した人材育成,③地域再生の核となる大学作り(COC:center of community)の推進,④研究力強化:世界的な研究成果とイノベーションの創出の4項目が揚げられ,さらに大学機能の再構築のための4項目として,①国立大学改革,②大学改革を促すシステム・基盤形成,③財政基盤の確立とメリハリ有る資金配分,④大学の質保証の徹底推進が掲げられています。大学のCenter of Community,COC構想というのはとても大切であり,私の医局概念も,学術カフェ,診療カフェという,そのようなものです。いずれにしましても,当医局員の皆はもちろんのこと,文部科学省の「大学改革実行プラン」を御覧下さい。これを見ると,困ったものですが,「研究力を高めるんだ」という方向に偏りすぎる可能性があり,これはこれで大切ですが,10年後の診療基盤低下や,よき人材の大学離れが特に救急領域で加速することでしょう。地域の救急・集中治療を包括する大学としてのCOC構想が成立しなくなる可能性があります。大学病院で診療軽視の傾向が生じることは将来展望の上で危険であり,医学部の学生教育,医師教育,さらに減災医療の構築に向けて,救急医療なんてしなくていいという概念が生じることは望ましくないと考えています。「大学改革実行プラン」の提案内容に留まることなく,救急・集中治療医学領域としては,診療と研究と教育を三建させるという「三建一立」の精神と姿勢が大切と思ってます。



<お知らせ> 第2回防災人材交流セミナー

■日時:11 月 24 日(土)13:00~17:00 ※ 終了後交流会あり
■会場:名古屋大学豊田講堂 ※地下鉄名城線「名古屋大学」下車徒歩 3 分/開場 12:00
■参加料:無料
■定員:1200 名
医療とは直接には関係のない内容ですが,災害医療に関係するものです。

基調講演
「地域防災力をどう高めるか~東日本大震の 地域防災力をどう高めるか~東日本大震の 現場から 」
佐藤公治 氏(宮城県 南三陸町立歌津中学教諭 )

特別レクチャー
「南海トラフ巨大地震の被害予測と対策」
① 国・愛知県における被害想定の全体像 福和伸夫 教授
② 南海トラフ 巨大地震の新たな想定について 鷺谷 威 教授
③ 揺れについて 護 雅史 准教授
④ 津波被害について 川崎浩司 准教授
⑤ 液状化被害について 野田 利弘 教授
⑥ ライフライン被害について 北野 哲司 教授

ミニシンポジウム
「地域防災力をどう高めるか~南海トラフ巨大 地域防災力をどう高めるか~南海トラフ巨大 地震に向けて 」

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2012年7月報告 愛知県防災局災害対策課報告

2012年07月03日 14時58分58秒 | 災害・減災医療
愛知県災害対策
 愛知県防災局災害対策課より,平成24年7月3日(火)に約30分間の愛知県地域防災計画の現状報告があった。

<報告内容のPOINT 3>
愛知県地域防災計画が昭和38年に策定されている
愛知県災害対策本部は,非常時に県庁6Fに設置され,知事が本部長となる。
愛知県災害対策本部は,プロジェクトティームとして応急医療班を設置するが,この詳細を今後決定していく段階にある。

設置場所:愛知県本庁6Fに情報センターを設置
市町村に対する支援体制を強化するために東三河総局と各県民事務局に方面本部を置く。
東三河県庁と愛知県庁は,平成24年6月19日の台風4合の時にはテレビ電話での情報交換を行ったという。
 愛知県地域防災計画の策定(災害対策基本法第14条で定める規定として)
 本部長:愛知県知事,愛知県医師会長も防災会議の委員となり,非常時の臨時組織
 昭和38年に作成:2編で構成されている
 1.風水害・原子力等対策計画編・・現在ここを細分化することを予定
 2.地震災害対策計画
 愛知県災害対策本部
 
<愛知県災害対策本部の設置基準>
 県下に震度5弱以上の地震
 大雨,暴風,洪水,高潮,暴風雪の書く警報が発令された場合
 河川の氾濫警戒警報
 伊勢湾・三河湾津波警報
 知事が必要と認めた場合
実際に救済をするのは市町村:県はバックアップとなる
市町村に近い位置でバックアップできるようにするのが特徴

<愛知県災害対策本部の配置するプロジェクトチーム>
県職員の概ねの配置数
 緊急物資班 約900名配置
 県民相談  40名配置
 緊急輸送  10名配置
 応急医療班 10名配置
 救出・救助  4名配置
 航空運用班  6名配置
 ボランティア支援班 12名配置

応急医療班:上田さん(愛知県医務国保課)

愛知県庁本部と各病院はどのように連携を取るのか??
各機関との連携をどのようにするのかという見解
■ 病院を中心とした医療体制
■ 医師会を中心とした医療体制
この2つに対する具体案を適正化することが要望された。

<愛知県災害対策本部要員の動員体制>
第1非常配備 概ね60名体制
  震度4の地震が発症したとき
第2非常配備 
 準備体制 概ね100名体制
  小規模の災害が発生する恐れ
 警戒態勢 概ね1,300名体制
  相当規模の災害が生じる可能性のある場合
  震度5弱の地震が発生したとき
第3非常配備
 大規模災害が発生する恐れあるいは大規模災害が発症した場合
 震度5以上の地震
 東海地震注意情報が流れたとき
 警戒宣言が発令されたとき

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