メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Transatlantic の The Whirlwind

2009-12-23 16:29:11 | メロディック・ハード
4つのバンドによる、プログレのスーパー・バンドの3作目。
実に8年ぶり。もう出さないのかと思ってました。
メンバーは以下の通り。

Neal Morse (ex.Spock's Beard)
Mike Portnoy (Dream Theater)
Roine Stolt (The Flower Kings)
Pete Trewavas (Marillion)

今回はトータルアルバム。
Whirlwind(つむじ風、竜巻)をテーマにしている。
ジャケット見ると、台風みたいだ。
輸入盤なので、英語の歌詞はよくわからないが、おそらくWhirlwindを“困難、苦悩”と捉え、通り過ぎるまでの険しい過程を経た後に、輝かしい日々を取り戻すといったストーリーだろう。
いや、きっとそうだ。
彼らの歌詞にありがちだもん。

サウンドは、よく練られている。
トータルアルバムだけに、何回も聴くと新たな発見ができ、聴くほどにこのアルバムが好きになっていく。

1曲目の“Overture/Whirlwind”は、Overtureだけあって、その後の曲のハイライトを網羅している。
DreamtheaterのMetropolis Pt.1 や 6 Degrees Of Inner Turbulance のOvertureと同じ手法だが、Whirlwind の方が単純に切り取って並べているだけだから、どの部分なのかわかりやすい。

サウンドは、まさにTransatlantic!
4人の個性を消さないようにして化学融合している。
例えば、ニール・モースが歌う5曲目の“Out Of The Night”は、シンセを乗せている部分は、まさしくSpock's Beardだが、ロイネのギターが乗ると、ギターはロイネ調としか言いようがなく、『Spock's Beard meet Flower Kings』となる。
逆に、ロイネが歌ってる4曲目の“A Man Can Feel”は『Flower Kings meet Spock's Beard』だ。
美しく、清々しく、心地いい。

6曲目の“Rose Colored Glasses”の最後の7:00~の終わり方は最高だ。
メロディアスで大仰で情緒的で感動的。
私の求めるTransatlanticの形だ。

私はロイネのギターが好きなので、どうしても彼のギターを聴き入ってしまう。
マイク・ポートノイの影響か、ヘヴィー目に仕上がっていて、とても良い!
マイクとの絡みでは、8曲目の“Is It Really Happening?”4:34~の、メロディアスでいて攻撃的な箇所が一番いい。
彼の長所である温かくてメローなギターなら、4曲目の“A Man Can Feel”かな。
あっ、6曲目も。
まさに天衣無縫!!

そして、ラストの天にも昇るような12曲目の“Dancing with Eternal Glory/Whirlwind (Reprise)”で、大団円。
壮大で、幸せな気分になれる。

彼らの持てる力を出し切った秀作と言えよう。