メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Epica の Design Your Universe

2009-12-12 16:01:46 | メロディック・ハード
オランダのシンフォニック・ゴシック・メタル・バンドの4作目。

前回に感じたヘヴィー路線が、今回も踏襲されている。
1曲目のプレリュードに続き、2曲目の“Resign to Surrender: A New Age Dawns, Part IV”なんて、Kamelotの曲に、Rhapsodyの語りとシンフォニックさがmixされて、一体Epicaはどこに向かうのだろうと心配した。
だって、シモーネ・シモンズの美声がなかなか登場せず、Epicaの中心人物であるマーク・ヤンセンのデス声ばかりだったから。
が、シモーネの声が登場すると、場が一気に変化する。
暗雲を振り払い、一筋の光明が差したようだ。この変化を狙ったのか?
ちなみに、プロデュースはサシャ・ピート&Epica。どおりで。。

それを切り抜けると、いつものEpicaになる。
シンフォニックで抒情的でヘヴィーなサウンドに乗って、シモーネの美声が冴えわたる。実に表現力豊かだ。

リズムは以前に比べると速くなった。
曲によっては、Dragonforceのように速い。
ここまで来るとやりすぎだろう。
が、ゴシック・メタルのゆったりしたリズムに囚われることなく、リズムを自由に変え、リフを強調したサウンドは魅力的。
印象的なギターソロは少ないにしても、シンフォニックなシンセと競合して荘厳で崇高な世界観を構築している。
邪悪であり、攻撃であり、抒情的であり、時に切ない。
そこに気高く儚げなシモーネの声が絡むことによって、サウンドを完結させている。
他には何もいらない。

6曲目の組曲“Kingdom of Heaven: A New Age Dawns, Part V”は、中近東的なサウンドも生かし、ゴシック・メタルでは括れない幅の広さを示している。
9曲目のバラード“Tides of Time”も、心を揺さぶられるようで素晴らしい。

内容が濃いけれど、じっくり聴ければ最高の作品だ。
彼らの並々ならぬ意欲を感じ取ることができる。