goo blog サービス終了のお知らせ 

メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Within Temptation の Unforgiving

2011-07-10 11:02:34 | メロディック・ハード
オランダのシンフォニックなゴシック・メタル・バンドの5作目。
結成15周年だそうである。

聴いて驚くのは、荘厳なゴシック・メタルが減り、ストレートなHRに変化していたこと。
ションフォニックな部分は減っただけで、決してなくなってはいない。
けれど、ゴシック・メタルの持つ崇高で神秘的で暗黒な面が、彼らならではの魅力だと思っていたので、大きな決断を下したと思う。

その理由は、リーダーのロバートがインタビューでこう答えている。
『前作「The Heart Of Everything」で目指す音楽のゴールに達した。完璧なレベルだった。だから次のミッションは、あらゆるルールから逸脱して新しいものを生み出すことなんだ』
その結果、今までのサウンドを残しながら、新しいサウンドを大幅に取り込むことになったのだろう。

最初は、Within Temptationも普通のバンドに成り下がったものだと残念に思った。
だが、よく聴くと、シングルカットされた4曲目の“Faster”は、キャッチーだし、歌メロが魅力的で覚えやすくてとてもいい。
シャロンの歌のうまさが際立つ。
普通にいい曲だ。いや素晴らしい曲だ。
これなら売れるだろう。
ただ、なぜWithin Temptationが??なのだ。
せっかくのシャロンの天使のような優しい美声が、力強く高らかに歌うボーカルスタイルに変化してしまうのは、単純に寂しい。

今までのような曲-5曲目の“Fire And Ice”のように、優雅で美しい曲もあるし、
9曲目の“Lost”のように、キャッチーでありながらシンフォニック、叙情的で、シャロンの高音を活かした曲もある。
12曲目の“Stairway To The Skies”は、美声系でありながら、シンプルでマイナーだ。
今まで詰め込み過ぎだったサウンドが、彼らにしては軽めに変化していていいと思う。

いろんな要素が混ざり合わさったアルバムと呼ぶのが、一番近い。
聴き込めば、また違った印象を持つだろう。


アニメを題材としたコンセプトアルバムという内容を含む、多少の違和感さえ取り除かれれば、
素晴らしいアルバムの多い彼らの作品の中でも、好きな方に入ろう。

Journey の Eclipse

2011-07-03 16:13:22 | メロディック・ハード
まさにJourneyが蘇った!
前作『Revolution』から加入のArnel Pinedaの歌が素晴らしい!!

前作は、うまいしやるじゃない!と、ただただ感心してただけのArnel。
その彼の歌がこなれ、風格を持ったのだ。
黄金期を支えたSteve Perryに似ているのは当たり前。
今や似てるだけじゃなく、全く遜色なく、さらには声が若々しいのがいい。
現在のSteve Perryじゃ、こうはいかないだろう。

奇跡と呼ばずして、なんと呼ぼう。


Arnelのボーカルが安定しているので、安心して聴ける。
そのせいなのか、Neal Schonのギターが、自由奔放に弾きまくっている。
彼のギタ-サウンドもまた、若々しく聞こえる。
ただ、もっと泣きのギターが聞きたかったな♪
まっ、12曲目のインスト・ナンバー“Venus”でギターは存分に聴けるから、いいとするか。
泣いてないけど。


1曲目の“City Of Hope”が一番いい。
下から上へボーカルラインが上がっくるように、気分も高揚してくる。
メリハリの効いたボーカル、エッジの効いたギターが、魅力を余すことなく伝えてくる。

3曲目の“Chain Of Love”のサビが何となく“Wheel In The Sky”を思い起こさせ、胸を掻き立てる。
この、歴史のあるバンドのみが持つ、遥かな過去へのタイムトリップの誘いが、私を甘く締め付ける。
Journeyと共に歴史を重ねたってことなのだろう。

4曲目の“Tantra”で聴けるJonathan Cainのピアノも、軽やかでメロディアスで、いつもと変わらない。
エンディングの美しいこと。


後半が多少ダレるのが惜しい。
緊張感ある曲やバラードがほしい。
とはいえ、これだけの水準の高いJourneyの新譜に出会えて、幸せだ。

Leaves' Eyes の Meredead

2011-06-19 15:14:51 | メロディック・ハード
ジャーマン・ゴシック・メタル・バンドの4作目。
いや、正しくはジャーマンとノルウェーの融合でしょう。

前作『NJORD』は、持ち前の可憐なゴシック・メタルにヴァイキング・メタルを加えたものであったため、新作はこの方向性で行くのかと思われたが、いい意味で期待を裏切られた。
今作『Meredead』は、なんとトラッドに進んだのだ。

1曲目の“Apilit Masquarade”は、特にトラッドからの影響があり、Liv Kristineの透明で美しいボーカルは、まるでIonaかと思ったほどだ。
そのケルトちっくなトラッドを、ゴシック・メタルで味付けしている。
リフは重低音を使い、ゆったりとしたリズムには風格がある。

4曲目の“Krakevisa”は、トラディショナル・ソング。
フィドルやパイプやギターを使い、パーカッションにしても独特で、トラッドの空気感をよく表現している。

5曲目の“To France”は、トラッドと言えばこの人、マイク・オールドフィールドが『Discovery』で発表した曲のリメイクだ。
オリジナルは、マギー・ライリーの可憐でいて芯が強い、凛とした作品だった。
Leaves'Eyes版は、もうちょっと重低音が効いており、さすがメタル・バンドと思わせるが、“To France”ならではの儚さをきちんと伝えてくれる。

8曲目の“Mine Taror Er Ei Grimme”は、トラッドそのもの。
バックに流れるティン・ホイッスルの響きが、太古から続いている人間が生きて行く切なさと危うさを伝えてくる。
もの哀しく、どこか懐かしく、心細くなるのがいい。


ただ、トラッドっぽい曲が続くと物足りない。
トラッドっぽい曲も悪くないのだけれど、Leaves'Eyesの、攻撃的なサウンドにLivの柔らかくてしなやかなボーカルが乗るさまが好きだからだ。
せっかくの持ち味を消してしまいかねない。
土着ばかりでなく、荘厳で神々しくあってほしい!

そういった意味で、9曲目の“Empty Horizon”は、力強さがあって心地いい。
Alexander Krullのボーカルとも合っている。

11曲目の“Nystev”は、ここまで来るとトラッド・メタルと呼べるのでは?
12曲目の“Tell-Tale Eyes”、13曲目の“Sorhleod”は、
アコギなので、まるでBlackmore's Night!(笑)


同じジャンルにEluveitieがいるが、それよりもソフト。
いろんな方面にチャレンジしてくれるのは結構だが、今までのサウンド(ゴシック・ヴァイキング・ドラッド)を4曲ずつにし、バラエティ豊かにしてくれればと思うのは、欲張り過ぎだろうか?

Dark Moor の Ancestral Romance

2011-05-04 14:29:33 | メロディック・ハード
スペインのシンフォニックなメタルバンドの8作目。
ボーカリストがAlfred Romeroになってからは5作目。

Dark Moorは、初期の女性ボーカリストのエリッサ時代に、2枚聴いていた。
けれど、エリッサの“声は男なのに舌足らず”な歌い方に嫌気が差し、どうも苦手なままだった。
それきり聴く機会もないなと思っていたが、Alfredのボーカルはなかなかいいというので、聴いてみる気になった。

これはいい!!
シンフォニックで内容凝縮でありながら、全面的に重くはせずに、軽めの曲も配置させている。
場面によって軽快になるAlfredの声の変化と、息遣いもいい。


1曲目の“Gadir”には、最初に
「To the oldest city in Europe, Gadir」の1行がつく。
Gadirは、今のカディスのことで、スペインはイベリア半島の最古の都市で、紀元前8世紀にできた。大航海時代には、コロンブスがそこから2度船出している。
そのせいか、曲調はバイキング・メタルで、行進曲のようにどっしりとしている。

3曲目の“Alaric De Marnac”は、Rhapsodyのようなスピード・メタル。
緊迫感と印象的なリフ、情熱的な歌い方がよく似ている。
Enrik Garciaのギターソロは、何となくキコ・ルーレイロに似ていると感じた。
テクニックは申し分ない上に、感情が込められているからだ。
それに、手数が多く、次にどんなプレイが飛び出すかワクワクするところも。
バスドラのドコドコ音が大きく、テクニカルなベースも響く。
けれど、音を密集させていないため、聴きやすい。

4曲目の“Mio Cid”は、最後にトラッド調になるのがいい。
スペイン語で歌われる。叙情的だ。

5曲目の“Just Rock”は、ボン・ジョビ的なストレートなロック。
軽い息抜きになっており、でもパワーが溢れ、とても効果的だ。

6曲目の“Tilt At Windmills”はロッカ・バラード。
むしろハード・ポップだが、キャッチーで切なくて私は好きだ。
セルバンテスのドンキホーテにインスパイアされている。

8曲目のインスト曲“Ritual Fire Dance”は、もうプログレでしょう。
メロディアスなギターがアンディ・ラティマーみたいだ。
で、9曲目の“Ah! Wretched Me”は北欧ネオクラシカルですかね。
10曲目の“A Music In My Soul”のギターソロはブライアン・メイ調。
ここまで来ると笑える。が、これがまたいいんだなぁ。

最後のボーナストラックの11曲目、“E Lucevan Le Stelle~星は光りぬ”はオペラ。
高らかに朗々と歌い上げている。
素晴らしい変わりようだ。
Alfredは器用なボーカリストだ。そのどれもが説得力がある。


最後まで飽きさせない。
バラエティに富んだEnrik Garciaの多彩なソングライティングぶりに驚かされる。
タイトル通り、スペインの先人達の冒険的な物語から影響された曲ばかりだ。
曲それぞれが個性的。
すべてがDark Moorだと思えば、何に似てると書き進めてしまったこのレビューも笑えるだろう。

Moon Safari の Lover's End

2011-02-28 23:32:42 | メロディック・ハード
スウェーデンのMoon Safariの音楽は、どう表現したらいいんだろう?
とっても懐かしく温かい。
そして、何と言っても爽やかだ。
プログレと80年代初期ウエストコーストサウンド、それに上質なPOP、AOR、それらをビーチボーイズのコーラスワークでくるんだというか。。
今まで聴いたことがないというより、今までよく聴いてきた音楽のいろんな要素をMIXさせた感じだ。

演奏はさりげなく、ボーカルの声質が軽いため、軽く聴けるけど、やってることは高度だ。
変リズムを多用し、場面展開も多いのに、素早い流れ根底にあって、ものすごく聴きやすい。
いろんな要素があっても、欲張らずにサウンドを軽めにしているので疲れない。
次にどんなサウンドが飛び出すのかと楽しみになる。

具体的に言うと、エアサプライであり、キャメルであり、ビーチボーイズであり、スニーカーであり、総合的にACTなのだ。
それでいて、ギターはメロディアスで泣いている。
手練も多く、曲によって表情が変わる。
スライドを多用して、マイルドな音を創り出している。
まるでロイネ・ストルトだ。

ロイネと言えば、Flower Kingsにも似ている。
Flower Kingsの明るい部分、ひねくれずに素直な部分だ。
曲で言うと、“One More Time”の前半の辺り。
Moon Safariは、Flower Kingsのキーボード奏者のトマス・ボディーンに見出されたバンドなので、多少影響はあるのだろう。

また書いてしまうが、コーラスはビーチボーイズ。
だけどボーカルはラッセル・ヒッチコックじゃない方のエアサプライだ。甘く優しい。
他にもボーカリストがいるのだろうか、声が変わる。

すべて捨て曲なし。
そして、どこかで聴いたようなその時代へのトリップを与えてくれる。
例えば、1曲目の“Lover's End p.1”は、ピアノとハーモニカで始まるから、それだけでビリー・ジョエルの“ピアノマン”を思い出すし、空気感がランディ・ヴァンウォーマーの“アメリカン・モーニング”を思い起こさせる。
2曲目の“A Kid Called Panic”は、キャメルのアルバム『Snowgoose』辺り。
6曲目の“Heartland”ギターソロは、Flower Kingsのロイネ・ストルト。
7曲目のエンディングのたっぷりと聴けるギターソロもロイネですね。
とこんな調子で、キリがない。


聴く人が持ってるバックグラウンドによって、思い出す曲も違ってくるだろう。
私は80年代初期を強く意識したけれどね。
だから音楽は楽しいし、素晴らしい。
ただ、このジャケはやめてほしい(汗)

音楽の楽しさを気づかせてくれるMoon Safari、一度聴いてみることをお勧めする。

Stratovarius の Elysium

2011-02-13 11:32:05 | メロディック・ハード
フィンランドのメロディック・パワー・メタル・バンドの13作目。

前々作で、バンドの屋台骨を支えてきたギターのティモ・トルキが脱退し、
彼が作ったレボリューション・ルネッサンスも、これまでと変わらなくてつまらなかった。
そのため、ストラトヴァリウスはもう終わったと思っていたのだが。。

この『Elysium』はいい!
シンフォニックでプログレ的になり、メロディが1本調子でなく、バラエティに富んできたからだ。
何より、ティモ・トルキのバックバンド然としていたイェンス・ヨハンソンが元気なのがいい。
クワイアも使い、崇高さや壮大さが出てきた。
ある意味、AngraやKamelotに近づいたが、この方が私の趣味なのだ!
ストラトヴァリウスはこうあるべきという“縛り”から解放されたような。。

ティモ・コッティペルトのボーカルは、いつになく気持ちが込められていると思う。
3曲目の“Infernal Maze”の出だしなんか、滲み出る色気にKamelotのロイ・カーンかと思った。

そして、何よりも貢献したのが、ギタリストのマティアス・クピアイネンだろう。
まず、ギターの音色が違う。
重低音のリフ重視のティモと違い、重低音リフは半減した。
代わりに、イェンスのシンフォニックなオーケストレーションが加わり、イエンスのKeyソロとマティアスのギターソロが交差する。
これが実に心地いい。
ギターソロは、時折ネオクラシカルを思わせる程度で、泣きのギターに変化していた。
これは私の好みに近づいて、大歓迎なんだなぁ。


シングルカットされた1曲目の“Darkest Hours”は、キャッチーでサビはハードポップのような広がりある展開でいい。
一緒に歌いたくなる。
今までが重厚さがストラトヴァリウスの特徴だとしたら、今作は鋭さが特徴なのだろう。

3曲目の“Infermnal Maze”は、ヘヴィーさとプログレが融合して、スケールが大きい。
それでもストラトヴァリウスっぽいのは、ヨルグ・マイケルの骨太なドラミングのせいだろう。

4曲目の“Fairness Justified”の泣きのギターは本当に心地いい。

エンディングを飾る18分もの大曲“Elysium”は、ちょっと長過ぎ。。
聴き込めば曲を覚えて良くなるのかも知れないが、今のところは3~5分台の短い曲がいい。

見事に復活を果たした。

Rhapsody Of Fire の The Cold Embrace Of Fear

2011-01-18 23:10:40 | メロディック・ハード
イタリアが誇るエピック・シンフォニー・メタル・バンドの通算9作目。
ダーク・シークレット・サーガの物語としては4作目。
全1曲、7つのパートから構成されるミニアルバムである。

1聴して感じたのは、“あまり印象に残らない”だった。
最初から、映画のサウンドトラックみたいに、情景描写の効果音と例のクリストファー・リーのセリフ、男達の叫び声が流れる。
なかなか演奏が始まらない。
効果音のオーケストレーションや劇場仕立ては、結構見事なのだが、それが好きでRhapsodyを聴いている人はいないだろう?
最初の導入を“聴かされている”間に、ちょっと飽きてしまうのが残念だ。

で、5分半待たされると、ようやくRhapsodyの“HM”部分が始まる。
これはかなりいい。
ファビオ・リローネの情感を込めたボーカルはさすが。
ルカのリフも決まっている。

このまんま突っ走るかと思いきや、劇場仕立てはまた始まってしまう。
やめてほしいのになぁ。
気が削がれてしまう。

疾走系を期待してはいけない。
攻撃的なギターソロも期待してはいけない。
が、ACT5:Neve Rosso Sangueは、Rhapsodyらしいトラッドを取り入れたバラード。
切なさが胸を打つ。
続くACT6:Brians Lost Secretsは、ミディアム・テンポのHM。壮大でうねりがあって、感動的だ。

このアルバムは、サウンドトラックとして捉えないと、難しいだろう。


At Vance の Only Human

2011-01-16 16:12:37 | メロディック・ハード
Avantasiaでリズミカルなギターと、骨太なボーカルを聴かせてくれたOliver Hartmanが、かつて在籍したドイツのAt Vanceの3edアルバム。
2002年作品。
ここでは、Oliverはボーカリストに専念している。

中身は、まるでネオクラシカル。
ご丁寧にも、ヴィヴァルディの『四季』から“春”がHMアレンジで演奏されている。
バロックは、やっぱりHMによく似合う。
Yngwieのフォロワー丸出しだが、レベルが高いので、楽しく聴ける。

Oliverのボーカルは、Evil MasqueradeやFirewindのボーカリスト、アポロ・パパサナシオと区別がつかない。酷似している。
古くは、デヴィッド・カバーディルか。
鼻にかかったやや高音で、表情豊かに高らかに歌いきる。
At Vanceの頃の方がまだ柔軟だ。今の方が骨太。

サウンドは、作曲を手掛けるリード・ギターのOlaf Lenkの趣味なのか、ネオクラシカルのど真ん中。
時折、どこかで聴いたその手のフレーズが聴ける。
そこに、ジャーマン・メタルからの影響で、スピーディーなリフが加わる。
4曲目の“Fly To The Rainbow”は、その最たるものだ。

スピーディーさなら、11曲めの“Witches Dance”が面白い。
こちらは、Helloween的な流れるようなスピードがある。
こちらの路線を突き詰めれば、ネオクラシカルから脱却して、新たな魅力が作れると思ったのだが。
イントロの笑い声はやめた方がいい。
で、驚いたことに、もしもこの方向でシンフォニックに味付けしたら…Avantasiaじゃな~い!

Olaf Lenkのギターは確実だし、歌メロはツボを押さえている。
安心して聴ける。


なお、Rainbowの“I Surrender”をカバーしている。
歌、ギター共に、Rainbowに敬意を表してか、再現に留めている。
とはいえ、最後のOlafの長めのギターソロは楽しい。

エンジニアに、サシャ・ピートを起用している。
またライナーに、1stからエドガイとツアーをしたとあり、この頃からトビアス・サメットとの交流があったのかと、にんまりしてしまう。

PathfinderのBeyond The Space, Beyond The Time

2010-12-26 17:33:42 | メロディック・ハード
ポーランドのシンフォニック・エピック・メタルの1stアルバム。
エピック・メタルとは、エピック(叙事詩)的なメタル。壮大なファンタジーや歴史物語をテーマ/モチーフにした、大仰かつドラマティックなヘヴィ・メタルのこと。
何やら、Rhapsodyを連想させるが、はっきり言って正解だ。
ドラゴンが登場するゲーム音楽に近いものがある。


壮大で大仰な、まるでゲームかサウンドトラックを思わせる“Deep Into That Darkness Peering…”で幕を開ける。
これが3分を超えてて、結構長い。
ちょっと飽き始めると、途端にもろDragonforceのような疾走チューン“The Whisper Of Ancient Rocks”に繋がり、全曲との落差で気分は高揚また高揚!!
エッジの効いたツインギターで速弾きするスタイルは最高だね。
重低音がそれほどでもないのがまた、Dragonforceに通じる。

ベートーベンの「月光」を冒頭に使用した曲が、邪悪に変化していく3曲目の“Vita Reduta: Through The Portal”も同じ疾走曲。
シンフォニックさとクワイアを使用して、深遠なるファンタジーの世界観を創り出している。

7曲目の“Undiscovered Dreams”は、Agata Lejbaというソプラノ歌手とのデュエット曲。
沈み込んでいくような美しい<静>を、見事に表現している。

11曲目のトラッドちっくな小曲“Dance Of Flames”の、空間を変化させる妙技がいい。
が、後半はちょっと一本調子なのが惜しい。


ボーカルのSimon Kostroのボーカルスタイルは、Rein XeedのTommy Johanssonをヘタウマにした感じか。
高音も出て、ヘタじゃないのだが、ちょっと不安定さが気になる。

AメロがSonata Arctica、サビがRhapsodyみたいなのが楽しい。
ギターソロは、よくある疾走チューンみたいなのがまた楽しい。
うまいし、よくまとまっているが、印象度はそれほどでもない。
聴いててストレスはない。

デビュー作にしては、水準がやたら高いし、スケールも大きい。
が欲を言うと、オリジナリティという点ではもう一歩なので、次作を今から期待する。

Avantasiaのライブレビュー!

2010-12-12 09:44:55 | メロディック・ハード
7時を過ぎると、予定通り会場が暗転し、同時にものすごい歓声と拍手が。
Twisted Mindのイントロが流れ、一気にヒートアップ。
みんな、腕を振り上げ、頭を振って踊っている。
ステージにスポットライトが当てられ、ドラムセットの陰からトビアス・サメットが登場した!

もう最高潮。
トビアスは歌が本当にうまい。
この日も声がよく出ていたし、伸びがあって、感情がこもっていて、突き抜けている!!
音程を外すなんてことは、絶対にしない。安定感が実にあるから、心底安心して聴いていられる。
そして、声質だ。
甘さや温かさをたたえながらも、よく響く。こんな声には、滅多に出会えない。。


続きは こちら

私のHPにセットリストつきで書きました。
良かったら、読んでみてくださいね。