メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Dark Moor の Ancestral Romance

2011-05-04 14:29:33 | メロディック・ハード
スペインのシンフォニックなメタルバンドの8作目。
ボーカリストがAlfred Romeroになってからは5作目。

Dark Moorは、初期の女性ボーカリストのエリッサ時代に、2枚聴いていた。
けれど、エリッサの“声は男なのに舌足らず”な歌い方に嫌気が差し、どうも苦手なままだった。
それきり聴く機会もないなと思っていたが、Alfredのボーカルはなかなかいいというので、聴いてみる気になった。

これはいい!!
シンフォニックで内容凝縮でありながら、全面的に重くはせずに、軽めの曲も配置させている。
場面によって軽快になるAlfredの声の変化と、息遣いもいい。


1曲目の“Gadir”には、最初に
「To the oldest city in Europe, Gadir」の1行がつく。
Gadirは、今のカディスのことで、スペインはイベリア半島の最古の都市で、紀元前8世紀にできた。大航海時代には、コロンブスがそこから2度船出している。
そのせいか、曲調はバイキング・メタルで、行進曲のようにどっしりとしている。

3曲目の“Alaric De Marnac”は、Rhapsodyのようなスピード・メタル。
緊迫感と印象的なリフ、情熱的な歌い方がよく似ている。
Enrik Garciaのギターソロは、何となくキコ・ルーレイロに似ていると感じた。
テクニックは申し分ない上に、感情が込められているからだ。
それに、手数が多く、次にどんなプレイが飛び出すかワクワクするところも。
バスドラのドコドコ音が大きく、テクニカルなベースも響く。
けれど、音を密集させていないため、聴きやすい。

4曲目の“Mio Cid”は、最後にトラッド調になるのがいい。
スペイン語で歌われる。叙情的だ。

5曲目の“Just Rock”は、ボン・ジョビ的なストレートなロック。
軽い息抜きになっており、でもパワーが溢れ、とても効果的だ。

6曲目の“Tilt At Windmills”はロッカ・バラード。
むしろハード・ポップだが、キャッチーで切なくて私は好きだ。
セルバンテスのドンキホーテにインスパイアされている。

8曲目のインスト曲“Ritual Fire Dance”は、もうプログレでしょう。
メロディアスなギターがアンディ・ラティマーみたいだ。
で、9曲目の“Ah! Wretched Me”は北欧ネオクラシカルですかね。
10曲目の“A Music In My Soul”のギターソロはブライアン・メイ調。
ここまで来ると笑える。が、これがまたいいんだなぁ。

最後のボーナストラックの11曲目、“E Lucevan Le Stelle~星は光りぬ”はオペラ。
高らかに朗々と歌い上げている。
素晴らしい変わりようだ。
Alfredは器用なボーカリストだ。そのどれもが説得力がある。


最後まで飽きさせない。
バラエティに富んだEnrik Garciaの多彩なソングライティングぶりに驚かされる。
タイトル通り、スペインの先人達の冒険的な物語から影響された曲ばかりだ。
曲それぞれが個性的。
すべてがDark Moorだと思えば、何に似てると書き進めてしまったこのレビューも笑えるだろう。


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1 コメント

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やっと (massh@まー)
2011-05-04 15:32:13
ようやくレビューが書けました
震災による直接の影響は、それほどはなかったんですが、じっくり腰を落ち着けて書く気がどうも起こらなくて。。

昨日バレーの練習をしたら、やっと形のあるものになりました。
バレーは私の安定剤なんでしょうね
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