東京ナイト

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「ウンチとオシッコはどこへ行く―水洗トイレの深ーい落とし穴」

2009-12-09 23:25:35 | 
本は「ウンチとオシッコはどこへ行く―水洗トイレの深ーい落とし穴」(不空社)



日本トイレ協会理事長の上幸雄さんの、トイレに関する様々な話題をまとめた一冊。
最近いろいろな「トイレ物」を読んで、トイレ事情にだいぶ詳しくなってきましたが、この本も沢山の発見のつまった本でした。

特に海外のトイレ事情に詳しく、勉強になりました。
世界では24億人もの人がトイレのない生活を送っており、衛生的に厳しい状況にある。で、トイレだけの理由ではないですが、途上国では死因の40%が水が原因の感染症によるもの。
トイレ状況の改善は急務ですが、それぞれの国により、排泄を巡る文化的、社会的背景は様々で、現地の状況を踏まえないでただ水洗トイレを設置すれば良いという問題ではないということ。
また、水洗トイレも、今後の世界的な水不足を考えると、一回の排泄で10リットルもの水を必要とする今のシステムを維持するのは難しい状況にあるとの事。

また、し尿の資源化の問題も、日本人の糞尿が必ずしも安全とはいえない状況の中で、単純に江戸時代のように田んぼにまく、というわけにも行かないとの事。

などなど、トイレ協会という団体で、ずっとトイレの問題に実務的に取り組んできただけあって非常に具体的で分かりやすい内容でした。

「くうねるのぐそ」の井沢さんがラジカルな実践者なら、この著者はより社会的で実際的なトイレのあり方について考えているようです。

という訳で、もう少しこのテーマについて深く調べてみたいと思います。

「あて 煮込 肴」@市ヶ谷

2009-12-08 23:43:44 | グルメ
で、今日の忘年会は市ヶ谷の「あて 煮込 肴」というお店。



写真の通り、風情あるしもたや風の一軒家。昭和34年築の一軒家を改装したとの事。
オーラが出ています。
今回は野郎ばかり6人で飲んだのですが、店名の通り、肴が美味しい。
お酒も日本酒ばかりずらりと揃っています。
そのリストを酔いに任せて片っ端から注文してみました。
気に入ったのは、甘くておいしい「三芳菊」徳島、豊かな味わいの「天遊淋」三重、おいしくは無いけれど忘れられない個性派「竹鶴」広島、などでした。

という訳で、しょうじきお会計はかなり高めでしたが美味しくて雰囲気の良いお店でした。ふたりくらいでゆっくり飲むのがふさわしいお店かもしれません。

熱海湯@神楽坂

2009-12-08 23:28:24 | 銭湯
連日の忘年会が続きます。
さすがにグロッキーな感じなので、今日は飲みの前に銭湯へ。

神楽坂の熱海湯。



神楽坂坂下の裏道に立地する江戸前銭湯。
立地といい、佇まいといい、お湯の熱さといい、江戸前銭湯の到達点のひとつといえます。

熱海湯の近所は理科大絡みの再開発の真っ最中。僕のお気に入りの雑貨屋さんも立ち退きされてしまいました。かろうじて熱海湯は大丈夫な様子。
オリジナルの暖簾が素晴らしい風情です。

中に入ると当然、番台式。愛想の良い女将さんにスタンプを押してもらいます。
脱衣所や浴室で、常連さんがおしゃべり。常連率が高い気がします。
良い銭湯の証拠です。

で、この銭湯の何よりのポイントは早川絵師のペンキ絵。
男女境に描かれた巨大な富士山を中心に男湯は富士川の風景。
遠近感をうまく出した山の緑の描き分けや、岩肌の処理の仕方など非常にデリケートに描かれています。この銭湯の格にあった泰然たる作品で、故早川絵師の傑作のひとつだと思います。

そんな素敵なペンキ絵をゆったり湯船に浸かって眺めていたかったのですが、この銭湯のお湯は熱い!しょうじき初心者お断りの容赦ない熱さです。
でも頑張って浸かりました。

という訳で、これだけ江戸前スタイルを維持した銭湯はなかなか無いと思います。
非常に貴重で利用価値の高い銭湯。オススメ!

木こりのおじさん@林業に関するイベント

2009-12-07 07:59:56 | イベント
昨日は池袋で林業に関するイベントのお手伝い。
主に子どもを対象に、杉や檜の丸太を、のこぎりを使って輪切りにしてもらったり、自分で切った木を使って工作をしてもらった。

僕は「木こりのおじさん」ということで、子どもたちとコミュニケーションをとりながら彼らの作業や作品を見ながら、なるべくほめてあげる、という役割だった。

で、昼から4時間ちょっとのイベントだったんだけれど、僕たちのブースは、常に行列が出来るほどの賑わい。作業スペースは、子どもたちとそれを見守る親たちであふれていた。

こんなにたくさんの子どもたちと接するのは久しぶり。年齢も3歳から中学生まで様々。
で、感心したのは、どの子も本当に真剣に木を切ったり工作したりすること。木もちょっと太目の大きな木なので、彼らが切るのは時間がかかるんだけれど、みんな汗をかきながら最後までやり遂げていた。大人が手を貸そうとすると、嫌がり、自分で完了したがる子も多く目に付いた。

新聞などで「切れやすい子どもが増えている」という記事を読んでいたけれど、それはホントに一部なんだと思った。少なくとも昨日僕たちのブースに来てくれた多くの子どもたちは、何かを自分でやり遂げる喜びを知ってくれたと思う。

で、その後の工作も、本当に感心する作品ばかり。個性豊かな作品がずらりと揃って、こちらも感激した。

子どもはすごい! と思い、逆に元気をもらった貴重な体験でした。


忘年会シーズン

2009-12-03 21:48:17 | Weblog
最近は連日の飲み会。
忘年会シーズンなので、お腹の脂肪も気にせず飲んでおります・・・。
今日も忘年会でしたが、さすがに二次会には行かずに帰ってきました。

という訳で、あまり日記のネタになるようなこともなく、ぼんやり過ごしております。
飲むと銭湯に行く気も失せるし・・・。

それにしても、ビンゴ大会。
最近は当らなくなりました。
前は必ずといっていいほど「当たり」を出していたのに、ここ数年はかすりもしません。バイオリズムの変調をひしひしと感じております。なにが原因なのでしょうか?
うーむ・・・。

「すゞしろ日記」

2009-12-01 01:07:27 | 
本は「すゞしろ日記」(羽鳥書店 )。
日本画家、というか現代美術のアーティスト山口晃さんの日記。



現代美術はまったく疎いんだけれど、好きな画家は何人かいて、そのひとりが彼。もうひとりは町田久美さん。
で、その山口晃さんの絵日記を本にしたのがこれ。
面白い!

なんと言うか、ふだんの彼の緻密な作風からはちょっと離れて、ヘタウマチックな、波乱のない日常が毎月、綴られている。
しょっちゅう登場する奥さんはじめ、なんでもない日常がたんたんと描かれている。
なので、この本の面白さを説明するのは難しい。
なんと言うか、じっくり読まないと分かりにくいかも。
ただ、金沢でお寿司を食べたりする「グルメ日記」は誰でも楽しめると思う。
金沢に旅行に行きたくなること間違いなし。

今をときめく現代芸術家の意外にも普通な日常と、でもときどき見せる不思議な思考が垣間見れて楽しい一冊でした。