という訳で、今日は渋谷でお芝居。
三谷幸喜が文楽に挑んだ「 其礼成心中(それなりしんじゅう)」。
いやー、笑いました。
文楽でこんなに笑ったのはもちろん初めて。
三谷芝居で先日観たチェーホフは消化不良でしたが、今日の文楽は相当の出来でした。
「其礼成(それなり)心中」というタイトルは、もちろん近松門左衛門の「曾根崎心中」のパロディー。
物語も近松が「曾根崎心中」を書いたその後、という設定。
芝居が評判となり、影響を受けた訳ありの男女が曽根崎に集まってきてしまい、やたらに心中しようとするので、近くの饅頭屋は客足が遠のいて大迷惑、という場面から話が始まります。
困った饅頭屋の半兵衛は、心中を阻止するためパトロールを開始。
するとそこに心中するために油屋の手代とお嬢様がやってきて・・・。
という感じでテンポ良く物語りは進みます。
もちろん「文楽」なので、太夫が朗々と語り、三味線も太夫の義太夫節と一緒にリズムを作って、人形遣いが文楽人形を操ります。
でも、そこは三谷芝居。
太夫の台詞にちょいちょい「パトロール」とか「ハートにずっキュン」とか現代語が入ってきて、その度に笑いを誘います。
ちゃんと義太夫節の節に合わせて違和感なく入っているので、余計面白いんですよね。
あと、人形の動きもアクロバティック!
半兵衛が水に飛び込むシーンがあるのですが、文楽人形にこんな動きが出来たんだ!という新鮮な驚きがありました。
また、何より太夫、三味線、人形遣いと、それぞれがノリノリで楽しみながら舞台に立っているのが伝わってきたのが良かった。
国立小劇場のあの厳粛な雰囲気とはまるで違ったワクワクする演じる楽しさがあったと思います。
何しろ最後のカーテンコールで、太夫たちがニコニコ笑いながら手を振って観客の大拍手に応えていました。
彼らもいつもの「文楽」とは違った感覚を感じることが出来たのではないかと思います。
という訳で、文楽+三谷幸喜という組み合わせは、双方にとって新鮮で新しい可能性が生まれたのではないかと思います。
大阪の変な知事がおかしなことを言っているけど、こんな素晴らしい「日本の伝統」を維持できないなんておかしいし、その「日本の伝統」が、こんなに大胆に変われるところに、大きな可能性を感じました。
いやー、面白かったです!
其礼成(それなり)心中
作・演出:三谷幸喜
出演:竹本千歳大夫、豊竹呂勢大夫、
鶴澤清介、吉田一輔 ほか
@パルコ劇場
三谷幸喜が文楽に挑んだ「 其礼成心中(それなりしんじゅう)」。
いやー、笑いました。
文楽でこんなに笑ったのはもちろん初めて。
三谷芝居で先日観たチェーホフは消化不良でしたが、今日の文楽は相当の出来でした。
「其礼成(それなり)心中」というタイトルは、もちろん近松門左衛門の「曾根崎心中」のパロディー。
物語も近松が「曾根崎心中」を書いたその後、という設定。
芝居が評判となり、影響を受けた訳ありの男女が曽根崎に集まってきてしまい、やたらに心中しようとするので、近くの饅頭屋は客足が遠のいて大迷惑、という場面から話が始まります。
困った饅頭屋の半兵衛は、心中を阻止するためパトロールを開始。
するとそこに心中するために油屋の手代とお嬢様がやってきて・・・。
という感じでテンポ良く物語りは進みます。
もちろん「文楽」なので、太夫が朗々と語り、三味線も太夫の義太夫節と一緒にリズムを作って、人形遣いが文楽人形を操ります。
でも、そこは三谷芝居。
太夫の台詞にちょいちょい「パトロール」とか「ハートにずっキュン」とか現代語が入ってきて、その度に笑いを誘います。
ちゃんと義太夫節の節に合わせて違和感なく入っているので、余計面白いんですよね。
あと、人形の動きもアクロバティック!
半兵衛が水に飛び込むシーンがあるのですが、文楽人形にこんな動きが出来たんだ!という新鮮な驚きがありました。
また、何より太夫、三味線、人形遣いと、それぞれがノリノリで楽しみながら舞台に立っているのが伝わってきたのが良かった。
国立小劇場のあの厳粛な雰囲気とはまるで違ったワクワクする演じる楽しさがあったと思います。
何しろ最後のカーテンコールで、太夫たちがニコニコ笑いながら手を振って観客の大拍手に応えていました。
彼らもいつもの「文楽」とは違った感覚を感じることが出来たのではないかと思います。
という訳で、文楽+三谷幸喜という組み合わせは、双方にとって新鮮で新しい可能性が生まれたのではないかと思います。
大阪の変な知事がおかしなことを言っているけど、こんな素晴らしい「日本の伝統」を維持できないなんておかしいし、その「日本の伝統」が、こんなに大胆に変われるところに、大きな可能性を感じました。
いやー、面白かったです!
其礼成(それなり)心中
作・演出:三谷幸喜
出演:竹本千歳大夫、豊竹呂勢大夫、
鶴澤清介、吉田一輔 ほか
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