東京ナイト

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三谷版 「 桜の園 」@パルコ劇場

2012-06-11 06:31:11 | ライブ、芝居、演芸など
昨日は渋谷でお芝居。



三谷幸喜の新作「 桜の園 」。
いわずと知れたチェーホフの戯曲を三谷流にアレンジ。
「これがチェーホフ? これぞチエーホフ!」を合言葉に演出したそうですが、うーん、イマイチだったかも。

ロシアのお芝居は、まず登場人物の名前が覚えられない。
しかも人間関係もそれなりに複雑なので、お芝居が始まってかなりの間、人物紹介的なエピソードが延々と続き、物語に入り込めません。

前回見た三谷幸喜のお芝居「国民の映画」の場合、「ゲッペルス」と言えば、ナチスの宣伝相だな、とすぐに理解できて話も早いのですが、チェーホフの場合、「ロパーヒン」がどんな男でなぜここにいるのかを台詞で延々と説明しなければいけません。
三谷幸喜なら、そこを軽快に笑いを交えてはしょってくれるかと思ったのですが、けっこう生真面目に展開するので、相関関係が分かるまで根気が必要。
で、あんまり長いので隣の席の人は居眠りしてました・・・。

その辺りが理解できた後半からだんだん面白くなってきたし、何より女主人役のラネーフスカヤを演じた浅丘ルリ子が良かった。
実にはまり役。
登場しただけで、華やかで、でも浅はかなロシアのブルジョア的な雰囲気が出ていました。
ああいう説得力のある女優さんってなかなかいないと思います。

という訳で、終盤、ロパーヒンがワーリャに何と言うのか、固唾を飲んで見入ってしまったり、見所もあったのですが、やっぱり前半の失点が痛かった。
楽しみにしていたのに残念!

作 アントン・チェーホフ
翻案・演出 三谷幸喜
出演 浅丘ルリ子 市川しんぺー 神野三鈴 大和田美帆 藤井隆 青木さやか
瀬戸カトリーヌ 高木渉 迫田孝也 阿南健治 藤木孝 江幡高志

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