ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

湯の丸高原の池の平湿原はアヤメが花盛りでした

2010年07月27日 | 旅行
 浅間山に近い湯の丸高原の上側にある標高2000メートルの池の平湿原はアヤメが一面に咲いていました。
 広大な湿原一面にアヤメを中心にノハナショウブなどの野草があちこちに咲いています。池の平は通称“アヤメ平”ともいわれてると聞いていましたが、こんなにあちこちに咲いているのは、初めて見ました。たいへん幸運でした(アヤメとヒオウギアヤメの違いがよく分からなくなりました。ここでは池の平湿原に示されていた表記を採用しました)。


 長野県東御市から浅間山山系の西側にある湯の丸高原の地蔵峠を目指して上ります。ここから湯の丸高原スキー場沿いの山道を上がっていきます。途中の道の両側は、淡い黄色のキバナノヤマオダマキがずっと咲き続けています。これだけでも楽しいアプローチでした。

 池の平湿原は駐車場から歩いて20分ぐらいで大湿原に入れるため、最近人気の自然観察の場所です。トレッキングの方が増え過ぎたために、自然環境を守るために7月から8月の土・日曜日などは湯の丸高原の入り口からシャトルバスでしか入場できない制限を設けています(車の進入制限期間は未確認です)。高峰高原に向かう尾根沿いの山道に出る辺りに池の平湿原に向かう駐車場があります。

 ここから池の平湿原に向かって緩やかな下り道を歩き始めると、開花し始めた、背の高い濃い黄色の花のマルバダケブキをいくつか見かけました。ニッコウキスゲもポツポツと点在して咲いています。池の平湿原は三方ヶ峰火山の火口原に広がる高層湿原で、植生が豊かで標高3000メートル級の高山植物まで見ることができる自然の宝庫です。

 森の小道から湿原全体が見渡せる、視界が急に広がる入り口に到着しました。ハクサンフウロやワレモコウが目に付きます。湿原を一周する木道を歩み始めて驚いたのが、多数のアヤメが至る所に咲いていることでした。

 湿原の中にある池も水量が豊かでした。湿原を囲う周囲の斜面が水面に映ります。雲が流れると、日の光の明るさがかなり変わります。自然のライトショーです。


 湿原の中に、ノハナショウブも所々に咲いています。気品のある濃い紫色の花です。淡い紫のアヤメの花の群れに巧みにアクセントを与えています。


 カラマツソウやミネウスユキソウもよく咲いています。カワラナデシコの可憐な花も咲いています。ハクサンチドリやシュロソウの花も見ることができました。

 テレビのニュースによると、今年は霧ヶ峰高原ではニッコウキスゲがあまり咲いていないそうです。春の低温によって花芽ができなかったとか、鹿に花芽を食べられたなどと分析されています。池の平湿原から山道でつながっている高峰高原(浅間2000スキー場)は「ニッコウキスゲが咲き始めていた」と、通過してきた登山客の方が言っていました。自然は人間の思惑を超えたさまざまな営みをします。