ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

佐久荒船高原は真夏を迎える準備中です

2010年07月13日 | 佐久荒船高原便り
 佐久市の佐久荒船高原は真夏を迎える準備の真っ最中です。

 例えば、ユリ科のウバユリ(姥百合)が次第に大きくなって、花芽を膨らませ始めました。いい香りを漂わせる薄緑色の花が咲いた時にご報告します。木々が葉を茂らせ、うっそうとした森の奥でウバユリは開花準備中です。

 長野県東部の佐久市と群馬県下仁田町の境の内山峠近くにある佐久荒船高原は、初夏から盛夏に衣替え中です。6月中旬に草原ではレンゲツツジが、森ではヤマボウシ(山法師)などが咲き終わりました。現在、山道を彩っているのは山あじさいの花です。多彩な種類があり、山道を通る度にいろいろな山あじさいが目に付きます。
 
 バラ科のシモツケ(下野)もピンクの花を咲かせ始めました。小さな花がかたまりをつくっています。遠目には、緑の葉を背景にピンクの花がきれいな低木です。秋までと、かなり長く楽しませてくれます。白い色のシモツケもありますが、佐久荒船高原ではピンクが多いようです。


 
シモツケの学名は「スピラエア・ヤポニカ」だそうです。“日本産”と名付けられているのは日本固有種なのでしょうか。

 ヤマホタルブクロ(山蛍袋)も咲き始めました。最近は花がそろってうまく膨らんで咲くヤマホタルブクロが以前に比べて減ったような気がします。



 ヤマホタルブクロの花の色は濃い赤紫から淡いピンクまで多彩です。種類が違うのかもしれません。山道の端に花を咲かせるものが多いため、下草刈りによって、あっさり刈られてしまうものも多いようです。
 淡い紫のコバギボウシ(小葉擬宝珠)も先駆けが咲き始めました。気品のある花です。盛夏でも、涼しさを感じさせる、さわやかな花です。

 真夏に向けて準備を進めている佐久荒船高原は、標高が1100から1200メートルとそれほど高い訳ではありません。すぐ近くに標高1423メートルの荒船山がそびえています。溶岩がかたまった独特のトモ岩が有名な山です。


 
 荒船山は少し霞んでいて、色合いがよくありません。

 内山峠は、夏が近づくと佐久市側からか下仁田町側から朝霧が登って来て、冷気が滞ります。盛夏に麓から荒船高原や荒船山辺りを見上げると、内山峠付近にだけ、雲がかかっていることがあります。麓は快晴なのですが。

 霧がかかっている佐久荒船高原では、やや厚地の服が必要なぐらい寒いのです。高原から佐久市の街中に向かって山道を下ると、途中から急に暑くなって車中に冷房のスイッチを入れることになります。羽織った厚地の服を脱いで、軽装にならないとこの気温の変化に対応できません。逆にいえば、快晴の時でも、森の中は涼しく快適なのです。

 現在は盛夏に野鳥のコーラスグループの主役を務めるアカハラがあまり鳴いていません。カッコウとホトトギスは時々遠くで鳴きます。伏流水が流れ出した小さな渓流付近ではミソザザイがよく鳴いています。下流側に砂防ダムができたため、コマドリの鳴き声がほとんど聞こえなくなりました。環境が大幅に変わったため、独特の鳴き声のツツドリも去ったようです。約20年前に比べると、野鳥の鳴き声は大幅に減りました。やはり環境破壊が進んでいるのだと思います。どうも、人間の経済活動は地球の環境保全には適していないようです。