気ままに

大船での気ままな生活日誌

養老せんせいの虫展 鎌倉文庫館

2024-08-27 22:30:40 | Weblog

こんばんわ。

先日の八幡さまのぼんぼり祭の日、鎌倉文庫館・鶴岡ミュージアムで”養老せんせいの虫展”の看板を見つけた。関連のぼんぼりもいくつか飾られていた。まず、それから。

看板も大きなぼんぼりのように青く照らされていた。

隣りに養老先生と子供が虫取りをしている絵のぼんぼりも。

養老孟司さん自身のぼんぼりは、400余りのぼんぼりの内、本宮・随身門前というトップの座に飾られている。養老せんせいは毎年、自分の専門のゾウムシの絵を描く。

早速、翌日、この展覧会を見に行った。

会場の鎌倉文庫館。元神奈川県立近代美術館。我が国最初の公立近代美術館として坂倉準三の設計で建てられた。国の重要文化財に指定されている。現在、葉山館が神奈川近美の本館になっている。

ここの展示室はいつも写真撮影禁止だが、今回は、多分、養老せんせいの一声で(笑)、撮影OKになっている。養老せんせいは東大医学部の解剖学の教授をされていたが、定年前にさっさと止めて、子供時代からの昆虫採集(とくにゾウムシ)を現在まで楽しんでいる。この間、人生哲学に関する随筆を多数出版され、ぼくも買ったが、”バカの壁”はベストセラーになった。

この昆虫展は、養老せんせいの昆虫実験室の再現、せんせいの標本コレクション、虫アーティストの作品のほか、虫から観た世界、特殊撮影映像、虫の音、匂いなどの体験型展示もある。また、壁のあちこちに貼ってある養老語録がいいんだな。夏休み中の子供たちだけではなく、人生の冬休みに入っている爺さん婆さんにも楽しめる展覧会でしたよ。

会場に入ると、巨大なシロモンクモゾウムシの脚先にびっくり。700倍に拡大した模型。虫の体の微細構造がよくわかる。

早速、養老語録を。教育の過程で実物を抜いているいまの教育を批判する。

今の世の中、意味のあるものしか価値がないと思っている。

現代社会は意識が作り出したもので埋め尽くされている。

養老実験室の再現。左側に昆虫採集の道具類。右側に実体顕微鏡や昆虫標品作成の道具類。

展示室。子供達が勉強している。

養老せんせいが採集したゾウムシ標本

ゾウムシいろいろ

あけぼのぞうむし。養老せんせいがオーストラリアに留学したときに見つけた原始的なぞうむし。触角に曲がりがない。 

緑色のヒゲボソゾウムシ。大学生の頃から集め始めた種類。当時、ほとんど知られていなかった。

養老せんせいの仲間たちが集めた蝶。

人気のモルフォ蝶。

虫アーティストの作品

最後の部屋は大画面での養老せんせいのトークショー。その内容はメモをとらなくていいように壁に貼ってある。

虫は自然の豊かさの象徴

現代社会は自然がどんどん無くなっている。たとえば、5月に三浦半島のキャベツ畑にモンシロチョウが一匹も飛んでない。ちょっと背筋が寒くなる光景。飛んでいるのが当たり前だったのに、今はもう例外になっている。

感覚が優先するか、概念が優先するか?

違いが分かる男

養老ファンはもちろんのこと、そうでなくてもきっと面白い展覧会ですよ。9月1日で終幕です。ぜひどうぞ。

 

では、おやすみなさい。

いい夢を。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
恐いって? (アナザン・スター)
2024-08-27 22:50:21
今晩は。
雨は多少降ったけど・・・
原稿書き、清書と腕が疲れたです。

ゴキブリで悲鳴上げ、蛇を見れば退治せよと大騒ぎ。
素手で掴みます。だって逃げ足速いもん。
蛇は、蝮以外は放置。

蜂も百足にも敵意はない。
然し咬まれたり刺されると厄介。
枇杷葉エキスがあればOK

地球に生き物として生存してなら、人類だけでないことに気づこう。
昆虫も奥が深い生き物です。

有難うございます。
おやすみなさい。
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アナザン・スターさま (marbo)
2024-08-28 06:27:24
おはようございます。ほんとに世間は虫を敵視していますね。こちらでも蜜蜂が道端に巣をつくれば除去しろとうるさい。すずめバチならともかく。
アナザンさんは”自然児”で養老せんせいのお気に入りになれそうですね。

よい一日を。
返信する
 (Rancho)
2024-08-28 08:21:37
 いつもありがとうございます^^
 養老氏の昆虫っていうところが、興味深いですね。

 シロモンクモゾウムシの脚先には、驚きました。
>シロモンクモゾウムシの脚先にびっくり。700倍に拡大した模型。虫の体の微細構造がよくわかる。
 ほんとですね^^

 京大博物館の自然科学の部屋にも昆虫の標本が展示されています。
 其虫たちを想像で巨大化させて、恐竜を想像して楽しんでいた阿呆です^^
 が、今回のように実際に700倍にすると、やっぱり、面白いですね!

「あり」なら同じ種類の「あり」で大きさも見た目のほとんど同じでしたが、近づいてじっくり眺めると、それぞれの顔や体にも個性が認められ、大変面白かったです。
 私たちは「あを一からげに考えがちですが、人間と同じでそれぞれの個体に個性があるのですね。

 記事を興味深く拝見させていただきながら、そんなことを思い浮かべていました。
 いつも内容の濃い記事をありがとうございます。
 
返信する
Ranchoさま (marbo)
2024-08-28 10:18:44
養老先生の虫展、楽しんでいただいたようで嬉しく思います。養老先生の趣味である昆虫の展覧会はおそらくこれが最初だと思います。地元で見学でき幸せでした。

ゾウムシの700倍拡大模型を見た時、ぼくも先日、見たばかりの恐竜を思い出しましたよ。昆虫は生息地により多種多様な形態をしているようで、面白いですね。上野の科博の昆虫展も面白そうなので行こうと思っています。

ありがとうございました。
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Unknown (雪椿)
2024-08-28 11:04:12
息子が小さい時には、一緒に虫取りやら、キラキラしたトカゲやカナヘビ取りなどに付き合っていました
バッタなどは素手で掴めたけど
さすがにトカゲは駄目だったのでビニール手袋して捕らえてました
少し家で飼って、それからまた野原に放してました
その頃の息子なら養老先生の虫展に喜んで行ったと思います

夏の暑い中を、息子1人を野原に置いておく訳にもいかないので親の私は早く帰りたかった思い出があります
返信する
雪椿さま (marbo)
2024-08-28 19:06:29
雪椿さんも子供さんとつきあって、結構、虫と遊んだのですね。トカゲまでつかんで(これは素手ではなかったようですが)、飼ったと。養老せんせいが歓びますね。ぼくも子供時代は雑木林が近くにあり、カブトムシ、サイカチ、カナブン、蝶などよく追っかけていました。
返信する
Unknown (小父さん)
2024-08-28 19:51:27
こんばんわ。

これは面白そうですね。

「蟲展」とあるので「蟲」という漢字を検索してしまいました(汗)
養老せんせいにふさわしい旧字ですね。

>養老せんせいは毎年、自分の専門のゾウムシの絵を描く。

これは専門的なものだけど親しみがわきそうですね。

>今回は、多分、養老せんせいの一声で(笑)、撮影OKになっている。

それはそれは!!!

>この間、人生哲学に関する随筆を多数出版され、ぼくも買ったが、”バカの壁”はベストセラーになった。

ふと思い出しました。昔の記事ですが「「肺がんの原因がたばこである」と医学的に証明できたらノーベル賞ものですよ。・・・」という養老せんせいの主張が頭に浮かびました(笑)
      ↓
https://blog.goo.ne.jp/goo221947/e/3c271050d37df1328fd8b027ae06fa51

>巨大なシロモンクモゾウムシの脚先にびっくり。

先生、楽しんでますね。

>教育の過程で実物を抜いているいまの教育を批判する。

はっはっは、ここでも「物申す」をやられていますね。

>展示室。子供達が勉強している。

これいいですね。

>ゾウムシいろいろ

なんと、私には同じものに見えますが(汗)

>虫は自然の豊かさの象徴

なるほど、山極壽一さんはゴリラに学べと言っていましたし・・・。

>違いが分かる男

耳が痛いですね。

有難うございました。
返信する
小父さんさま (marbo)
2024-08-28 21:26:51
小父さんの引用されたご自身の記事、面白く読ませてもらいました、養老せんせいは科学者でありながら、科学者の言ってることを余り信用しないところがありますね(笑)。煙草と肺がんの関係も世間で言われているほど関係性が薄いかもしれませんね。ぼくもそういうところがあり(笑)、たとえば、焼き魚や焚火の煙と発癌の関係の学説は信用していません(笑)。

養老せんせいの虫展、虫だけではなく、語録も楽しめましたよ。

ありがとうございました。
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