こんばんわ。夕方散歩で三つの美人花に出会いました。酔芙蓉、おしろいばな、合歓の花です。
川岸の酔芙蓉がすっかり顔を赤くしていた。朝はシラフの白、昼はほろ酔いのピンク、そして夕方はすっかり酔って赤い顔。翌朝は酔いつぶれている。つい、北斎の”酔余美人図”を思い出してしまう。
今日、夕方の酔芙蓉。すっかり酔っている。
早くも酔いつぶれているのも。
昼頃の酔芙蓉。ほろ酔い加減。
朝の酔芙蓉。まだ呑み始め。
また、酔芙蓉というと越中おわらの風の盆を思い出す。ここを舞台にした恋愛小説、高橋治著の”風の盆恋歌”には、はかない恋を象徴する花として酔芙蓉がたびたび登場します、と2008年、風の盆 を訪ねたときガイドさんから聞き、酔芙蓉というと風の盆を思い出す。
”風の盆”は八尾に泊まって、夜中にみなくては十分味わえない、とのこと。ところが、八尾は小さな町で宿も限られていて、個人旅行での宿泊はほとんど不可能だった。そこで、ボクらは、修学旅行並の男女別雑魚寝だけれでも、とにかく八尾の宿で泊まれるツアーでここを訪ねた。徹夜で胡弓の調べにのって町中を流す女踊り、男踊りを見物したのはいい思い出だった。
おしろいばな(白粉花)夕方咲くので”夕化粧”とも。
虫の音(鏑木清方)おしろいばなのイメージ
合歓木の花も美人花。 芭蕉の奥の細道に”象潟や 雨に西施(せいし)が ねぶの花”の句がある。象潟の風景と重ね、雨に濡れた合歓の花は、まるで傾国の美女と言われた西施が憂いに沈んで眠っているようだ、という意。西施は楊貴妃と並び称される美人。
貴妃読書・西施弾琴(荒木寛畝)
では、おやすみなさい。
いい夢を。
朝焼け