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Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

シネマしりとり「薀蓄篇」(531)

2025-03-31 03:41:28 | コラム
しと「う」→「う」るせいやつらつーびゅーてぃふるどりーまー

①映画の原作者が、映画の出来に納得していない、もっといえば憤慨している
②原作の小説としての評価は絶対的である、そのいっぽうで、映画版の「映画としての評価」も高い

この2点に該当するケースってじつに稀で、自分が知る限り「たった、ふたつ」だけなのではないかと。


その壱…77年に出版され、80年に映画化された『シャイニング』。

原作はスティーブン・キングによるもので、


これはたしかにバツグンに面白く、怖かった。

キングはキューブリックによる映画版は、「わたしが紡ぐ物語とはまったくべつのもの」として「映画化作品」として認めていません。


うん、すっごく分かる。
映画を観てから原作に触れ、再鑑賞してみた自分もキングのいうとおりだと思いました。

しかし厄介?なのは、映画版もクソがつくほど面白いということ。

さすがキューブリック、


映像表現における恐怖というものと向き合った結果の「原作からの改変」だったのでしょう。





その弐…漫画家・高橋留美子による代表作『うる星やつら』(78~87)を、押井守が84年に映画化した『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』。

高橋はもう、映画そのものを「なかったこと。」にしている感さえあるのですが(^^;)、


まぁ分からないでもないです、
監督はクセモノとして名高い押井守なのですから。


個人的には宮崎爺やアンノさんよりヘンクツだと思っていて、そう思うきっかけを作った映画こそ『ビューティフル・ドリーマー』でしたね。

物語とか、キャラクターの関係性とか、そういうことではなく。
そもそも「原作の世界観そのものの解釈」がちがう、というより、それを「壊してみる」ことから生まれた、そんな映画。

初見時の衝撃は未だ覚えています、
あらすじをあんまり知らないほうがよいかな…そう思うがゆえに本日のコラムは画像多めで胡麻化している(^^;)わけなのですが、



「学園祭の前日」がひたすら繰り返されていることに気づくまでの前半、そこからの脱出を試みる中盤、そして、すべてのからくりが明かされる後半。

知っておくべき情報は、このくらいでしょう。

じつは映画版のパート1を演出したのも押井さん、
しかしたいして話題にならず、高橋留美子ブランドあってこそのアニメーションであることに多少の反骨心?みたいなものを覚えてしまったのかもしれません、

その才気走った若き情熱を、本編を観て感じてみてください。

あぁ厄介だ、だってクソがつくほど面白いのだもの!そう思うはずですから^^




次回のしりとりは・・・
うるせいやつらつーびゅーてぃふるどりー「まー」→「まー」ごっとぎたー。

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明日のコラムは・・・

『Tシャツの準備、完了^^ + 2025年03月コラムの目次』
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