Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

初体験 リッジモント・ハイ(226)

2017-06-22 00:10:00 | コラム
「えっ、そこから読むん?」
「ん?」
「最初から読むん?」
「…うん、そうだけど」
「『キャプ翼』は?」
「え?」
「『北斗の拳』は?」
「え?」
「最初から読むん?」
「…うん」
「…そうか、まっき~は、そういう感じなのか」

クラスメイトの渡辺くんは、少しがっかりしたようだった。


小学4年生のころだったか―。
学校帰りに近所の駄菓子屋に寄り、最新号の『週刊少年ジャンプ』を買った。

田舎はこういうところが多いだろう、雑誌類は「基本」置かないが、売れるからという理由で「ジャンプだけ取り寄せている」という商店が。


現在は「特む性格」「個が強過ぎる」と評されることの多い自分だが、ガキのころは「流されるタイプ」であり、べつにジャンプなんて買う気がなかった。

「買おう」といわれたから、そのとき、ポケットにたまたま小銭が入っていたから「流れで」買ったに過ぎない。

この日が、自分が初めて『週刊少年ジャンプ』を買った日。

『コロコロコミック』は買ったことがあるし、読んだこともあったが、漫画雑誌の読みかた? は初級? である。

そもそも「初めて」なので、「つづき」が気になる漫画なんかなかった。

だから、表紙を繰り、巻頭カラーから目を通し始めたのである。

結果、「読者の投稿」にあたる『ジャンプ放送局』を含むすべてのページを読んだ。

しかし渡辺くんは『キャプテン翼』『北斗の拳』『キン肉マン』を読み終えると、この3作品の再読を始めた。

なるほど、そういう読みかたもあるのか・・・漫画読みにとっては珍しくないことかもしれないが、えらく感心したことを覚えている。


さて、初めて『週刊少年ジャンプ』を読んだ感想。

総じて面白かった。
もう少しいうと、つまらないと感じる漫画はひとつもなかった。

全ページが新鮮だったからねぇ、これで定価180円とは安い! と。


これより前に、コミックスで『キン肉マン』と『Dr.スランプ アラレちゃん』だけは読んでいた。

「だけは」ということは、この2作品のことが特別気になっていたのだろう、

これらを含めて、初めて読んだ『週刊少年ジャンプ』から最も気に入った作品を挙げろといわれれば・・・

『ウィングマン』と即答する。


凝ったSFだが、物語というより絵柄が好みだったから。

出てくる女の子も可愛かったし。


1週間後―。

この日の学校帰りはひとりだったが、駄菓子屋に寄り、『週刊少年ジャンプ』の最新号を買った。

一般でいうところの「ハマった」になるのだろうか。


けれどもやっぱり、「つづきが気になる漫画」から読むことはせず、1ページ目から目を通していった。

この読みかたは、「最後にジャンプを買った日」までつづいた。

つまりは、自分はそういう読みかたが好きなタイプなのだろう。


最後に買った日は、いつだったかって?

・・・・・。

そこまでは、さすがに覚えていない。


おわり。




…………………………………………

明日のコラムは・・・

『Stranger Than Paradise』
コメント (1)
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