About Money,Today

ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

日本版ISAって、知ってます?

2010-10-28 19:24:00 | リンク
2012年から新たに創設される小規模投資非課税制度(日本版ISA)って知っていますか?
これは投資信託や上場株式等のための非課税制度で、英国のIndividual Savings Account(個人貯蓄口座)を参考にしているため、「日本版ISA」と呼ばれています。

【日本版ISAの概要】
◇非課税対象:上場株式等の配当、譲渡益
◇非課税投資額:毎年、新規投資額で100万円を上限(未使用枠は翌年以降繰越不可)
◇非課税投資総額: 300万円(100万円×3年間)
◇保有期間:最長10年間
◇途中売却:自由(ただし、売却部分の枠は再利用不可)
◇口座開設数:年間1人1口座(毎年異なる金融機関に口座開設可)
◇開設者:居住者等
◇年齢制限:20歳以上
◇導入時期:平成24年1月1日(20%本則税率化にあわせて導入)
(「平成22年度税制改正について」平成21年12月)

来年(2011年)10月1日から口座開設が始める予定で、雑誌『投資信託事情』11月号によれば、「対象者は満20際以上の居住者であり、1億439万人程度(統計局)」だとか。確定拠出年金の加入者(370万人程度)と比べると、対象者はかなりの数にのぼります。

にもかかわらず、認知度は低いようです。2010年2月にフィデリティ退職・投資教育研究所が行ったサラリーマン1万人アンケートによれば、回答者1万976人のうち「日本版ISAを知っている」と答えたのは、わずか4・6%」という少なさでした。

詳細は「日本版ISAの研究 - 週刊「金融財政事情」の原稿」

これはもったいない話です。
日本版ISAの制度を利用することで、毎年100万円(3年間で最大300万円)まで値上がり益や分配金や配当に対する税金が非課税になるわけですから。1年の上限が100万円ということを考えると、枠を目いっぱい使いたい場合には投資信託の使い勝手がよいでしょう。

ただ、現行の制度だと「保有期間は10年間」なので、若い方が積立をするような場合、10年だと短いと思われます。また、「途中売却できるが、売却部分は再利用不可」なので、例えばリバランス(当初決めた比率が崩れた場合に値上がりしたものを売却して比率の下がったものを買い増すなどの方法で比率を調整すること)を行うと、非課税枠を下げる要因となってしまいます。

というように、まだまだ制度自体は完璧ではないかもしれませんが、

・せっかくできる制度は賢く活用する
・延長や使い勝手なども含めて、積極的に要望をだしていく

と考えてはどうでしょう。

一方で、懸念しているのは、「目先、非課税となる毎月分配型の人気がさらに高まる(つまり、そうした商品のPR・売り込みが活発に行われるのではないか」ということです。

資産形成を目的とする現役世代は、分配金という形で資産を払い出し、その分、(日本版ISAの)上限枠を下げてしまうのはもったいない話。複利効果も享受できません。

そのためには投資家(受益者)自身も勉強する必要もあるでしょう。せっかくの制度、賢く活用したいものですね!

保険見直さナイトに行ってきた!

2010-10-26 18:04:33 | リンク
ちょっと遅くなりましたが、土曜日にインデックス投資交流会の「保険見直さナイト」というイベントが行われました。

参加者は
後田亨氏(保険代理店役員)
花輪陽子氏(FP)
羽生祥子氏(「日経マネー」保険担当記者)
金村聖正氏(ネクスティア生命)
越川直毅氏(オリックス生命)
十一屋氏(ブログ「サクサク Money Note」管理人)
司会: えんどうやすゆき氏

その日の詳しい内容については@makiko8ちゃんがツイッター実況をしていた(いつもお疲れ様です)ので、それをまとめたブログをお読みいただければ、と思います。

まっき~の議事録
その1
その2

また、各人の主なコメントについては
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカーの水瀬さんがまとめてあるので、詳細は割愛します。

最初に後田亨さんのプレゼン、そしてディスカッション(一部・二部)と続きました(山武は質疑応答)が行われました。後田さんの主張は明確で、
・いつ起こるかわからないこと、めったに起きないこと、起こったときに大変なこと
の3つ以外は保険に入る必要はない
・掛け捨ての定期保険1本でよい
・情報開示が遅れているビジネスとの付き合いは最大限にとどめるべき
ということです。

以下、所感です。
・一部では「医療保険はいるかどうか」という議論で盛り上がっていました。保険会社のかた2名以外はなくてもよいという方向でした。
・保険は「価値観」「個人の考え方」という意見が出ていましたが、その前提となるのは情報開示だと思います。「そうなると困るよね」といった感情的な話だけで、具体的な統計や数値などを使った合理的な説明がほしいですね。
・保険会社のかた2名は突っ込まれ役でしたが、出演を快諾した件については素直に尊敬します。
・一方、(保険会社以外の方は)ネット・ダイレクト・共済についての認識にそう違いがなかったようなので、他の意見をお持ちの方もパネリストに加えてもいいかもしれません。
・こういうイベントを行うと、すでに保険について一定の知識・関心が高い層が集まる傾向にあります(これは投資でも同じですが)。より広い方たちに広めるにはどうしたらよいかはみんなで考えていく必要がありますね。

*参加者の皆さま、本当にお疲れ様でした。参考になる意見、数々ありました。

税制調査会、証券税制・軽減税率廃止で一致

2010-10-25 14:22:09 | リンク
現在、投資信託の売却益や分配金については従来の20%から10%に軽減されています。その適用期間は2011年末(平成23年末)まで。金融庁では「平成23年度税制改正要望項目」(平成22年8月)で軽減措置延長の要望を出していましたが、10月21日に政府税制調査会の専門家委員会(委員長・神野直彦東大名誉教授)では、「予定通り平成24年1月から本則の20%に戻すべきだとの認識で一致した」と報道されています。

証券優遇税制 廃止方針 税調専門委(読売オンライン)
証券優遇税制廃止で一致(サインケイビズ)

税制調査会 第9回 専門家委員会(平成22年10月21日)資料一覧
資料個人所得税2

資料をみると、勤労所得や利子所得、諸外国と比較しても、いまの10%は低いという主張のようです。また、一部報道では、相変わらず「金持ち優遇遇」といった批判もでているようですね・・・。ただ、現状金持ち世帯が株や投信をも有しているから、即金持ち優遇=廃止というのは疑問です。

金融庁「平成23年度税制改正要望項目」(平成22年8月) の12Pをみると「軽減税率導入後に、株式・株式投資信託の保有を伸ばしているのは、高所得者層よりも、むしろ中・低所得者層」という指摘もあります。

いまは証券投資の中心はたくさんの金融資産持つ高齢の方々かもしれません。けれど、長期的に資産形成を考えるべきはむしろ若い世代。リタイアに向けた資産形成の必要性も高まっています(将来に向けた稼ぎ力があるので相応のリスクをとれる)。

また、最近は投信の積立も月々1000円からできるようになってきています(こういう現状をご存じなのでしょうか!?)。投資=金持ちのものという発想はそろそろやめませんか?

この廃止は最終的な決定事項ではないので、今後の動きに注目しましょう。以前から複雑と指摘されている証券税制、仮に軽減措置を廃止するのであれば、せめて金融一体課税を導入して損益通算の範囲を広げる、日本版ISAの拡充(これについては別の日に詳しく)、もっというと日本版IRAの導入等も含めて、きちんと検討してほしいものです。

<追加>
税調専門委を受けての自見大臣会見の質疑
*国会中は院内での会見が多く、参加できていません。

お金の行き先を考えてみたい

2010-10-18 19:26:47 | リンク
先日、ワールドインベスターズTVの66ライブ出演者が一堂に会するイベントがあったのですが、その際にI-Oウエルス・アドバイザーズの岡本和久さんが米国の貯金箱の話をされていたそうです。

何かというと、貯金箱に「SAVE(貯める)、SPEND(使う)、DONATE(寄付する)、INVEST(投資する)というコインを入れる4つの口が付いているというのです。それは面白いなあと思っていたら、岡本さんのブログにそれに関するお話が載っていました。

詳しくはこちら
貯金箱はこちら

せっかく頑張って稼いだお金なのだから、なんとなく日々使ってしまうは勿体ないですよね。それはモノやサービスを購入する(使う)ときもそうでしょうし、お金を貯めたり、投資をしたりということでもそうだと思います。

お金を手放したところから、いろんなことが始まるし、
お金を手放すことで、お金がいろんなところをめぐって自分のもとに戻ってくる。

インデックス投資というと「つまんないな」と思うかもしれませんが、
例えば、地球儀を見たり、世界地図を広げたりして、自分がお金を投じている国に○をつけたり、ピンを指したりしてみると、自分のお金が世界中に旅しているのがわかるのではないでしょうか。

さらに、投資している企業をみると、有名な企業もたくさん入っているはずです。投信というツールを使ってその企業のオーナーになっているわけです。

そんなことをしてみるだけでも、自分のお金が「株式を通じて企業活動に資本を提供しているんだな」などということが少しは実感できるかもしれません。

いまの投信の月次レポートや運用報告書には「自分が投じたお金がどこにいっているの?」というのがいまひとつ実感しにくいように思います。個人投資家がその投信を通じて、資産形成を継続していくには、もう少し投資家が実感を持てるような仕掛けがあってもよい気がします。

「MONEX VISION β」の説明会に行ってきた

2010-10-14 14:39:57 | リンク
少し遅くなりましたが、先日マネック証券で個人投資家向け資産設計ツール「MANEX VISION β」(マネックス・ビジョン・ベータ)のメディア・FP向け説明会があったので、参加してきました。
詳しくはこちら

著名ブロガーの皆さまの声
1回目はrennyさん(@renny_29)、かえるさん(@kaeru_onou)が登場しています。

・長期分散投資による資産設計をサポートするサービス開発を進めている。
・今年1月・3月に口座保有者の中から延べ1400人にβ版のモニターをお願いし、意見を聞いた。
・最先端の金融モデル(ブラック・リッターマンモデル)
・継続的な機能追加を行い、今後も新化させていくつもり。

(1)金融資産を11の資産クラスに分類
・保有資産を国内株式、国内債券など11資産に分けて分類表示。マネックス証券の口座内で保有する資産については自動的に各資産に分類される(例えばバランス型の投信も自動的に各資産に分類される)。
・ほかの証券会社に保有する商品も追加で登録可能。ただし、各資産ごとに自分で時価を計算して入力する必要がある。

(2)目標ポートフォリオを3タイプから選択
・安定型(リスク9%)、バランス型(同13%)、積極型(同19%)の3つから自分で選択。
・自分の現在のポートフォリオと比較、スコア表示やアドバイスが表示される。
・「マーケットビュー」という機能を追加し、相場見通しを反映させることも可能。

(3)ポートフォリオ分析を確認
・目標ポートフォリオと自分のポートフォリオの乖離から、追加購入する際にどのような資産クラス(商品も表示)を選んだらよいかを提案。

そのほか、
・イボットソンのDATAを使用。
・モデルポートフォリオは1年に1回ほど変えるが、長期的にみているのでそれほど大きな変化はない・
・ホームバイアス;おおよそ4割程度は国内資産になるように設定。

<感想>
・個人が長期分散投資をしようと思ったときになかなか使えるツールがなかったので、こういうツールができたことは素直に歓迎します。
・口座保有者は自動的に資産配分が表示されるのは便利。他社資産は入力しなくてはいけません、「面倒くさい人はマネックスにまとめてね」というメッセージなのでしょうね・・。
・現在は初心者を意識して3タイプの目標ポートフォリオから選択する方式するかたち。もう少し自由にリスクを変えられるとよいな、と思いますが、最初はシンプルさが必要なのでしょう。相場見通しについては無理に加味しなくてもよい気も。
・要望も受け付けているようですので、実際に利用してみて「もっとこうしてくれたら使いやすい」という意見があれば、積極的に意見を出していくのがよいと思います。

・投信については、以前は取り扱う商品に違いがあったこともあって、複数の証券会社に分散している方も多いようです。今後は「積み立てのしやすさ」や「コンテンツ」「ツール」などなど様々な角度から、今後は自分に合ったところ1~2社に集約していく方向に進むのかもしれませんね。


コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ#6に向けて

2010-10-13 23:37:20 | リンク
以前にもこちらで書いた「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ」ですが、10月の第一水曜日で5回目になりました。

今回は50人を超える参加があり、初の貸切となりました(場所は毎回同じ、東京・六本木のワールドインベスターズ トラべルカフェ @witvcafe です)。

今回は途中で参加者の皆さんにお願いした事前アンケートの結果を発表したり、rennyさんが運用会社の方へのインタビュー(個人的にはどんな資産形成をしているですか)をしたりと、新しい試みも行いました。

事前アンケートではこんなことをお聞きしました。
・コツコツ投資を実践していますか
・保有しているものを教えてください
・ポートフォリオに日本株式はどの程度入れておきたいですか
・「自動つみたて」or 「月内でタイミングを計る」どちらでしょうか?

今後は参加人数が多い場合には参加者が話やすいように「貸切&立食形式」に、少なめのときは「お店の半分の貸切」にしたいと考えています。

次回は11月1日(月)。第一水曜日が祝日なので11月は月曜日になります。
事前に参加が確定している方は、お手数ですが、こちらのページから事前にお申し込みいただけると助かります。

今後も事前アンケートは続ける予定です。その際に「こういうことが聞きたい」といった質問などがあれば、事前にお寄せください。

最後に、1つだけ確認を。この会はコツコツ投資の実践者、あるいは「これからコツコツ投資をはじめたい・興味がある」という方であれば、どなたでもご参加いただけます。ただ、金融業界、マスコミ、FPの方はご参加はあくまでも「個人資格での参加」でお願いいたします(領収書の発行は致しませんのでご了承ください)。

地道にコツコツ継続していきたいと思いますので、
・コツコツ投資の実践者
・これからコツコツ投資をはじめたい・興味がある
という方はぜひ一度のぞいてみてください(初心者・女性歓迎です)

運用報告書で疑問だったこと(その2)

2010-10-09 19:25:05 | リンク
もう1つ、1万口当たりの費用明細の合計額を、期中の平均基準価額でわると(1年決算の場合)、おおよその実質的な保有コストがつかめるのではないかと考えていましたが、こちらも厳密にはそう単純ではなく、

そのうちの
・売買委託手数料
・有価証券取引税
・保管費用等

については、それぞれを期中の平均受益権口数で割った数値になりますが、
この「期中の平均受益権口数」は各月末の平均口数の平均になります。

そのため、例えば、1/26決算だったりすると、12月末までの受益権口数までしか計算に含まれません。そのため、急激に残高が増えている(あるいは急激に減っている)ような場合には、かなりの誤差がでてしまうこともありまねす。

ですから、あくまでも目安にするとうことでしょうね。例えば、インデックスファンドであれば、「運用報告書」で、ベンチマークとの乖離要因をみる(コスト要因に触れられているはず)のが現実的でしょうか。

ということで、現状の「運用報告書」、ふつうの受益者(個人投資家)がスラスラ読むには程遠い状況です。法定文書ですし、投信協会のルールなどがあるのはわかります。でも、これって誰が読むものなのでしょうか?

もう少し投信保有者に向けて、伝える工夫があってもよいような気がします。


費用の算出方法については以下の資料の19pが参考になります。
2010年3月10日開催 ブロガーミーティング【eMAXIS(イーマクシス)運用報告会】



運用報告書で疑問だったこと(その1)

2010-10-08 23:26:40 | リンク
投資信託の「運用報告書」をみていて、ナゾだったのが、「一万口(元本10,000円)当たりの費用の明細」という項目です。投信の価格は変動するわけで、1万口当たりの価格は1万円ではありません。なのに、どうしてわざわざ(10,000万円)と入れる必要があるのだろうか、と。運用会社のコールセンターの方に聞いてもいまひとつ要領を得ないので、直接投信会社の方にお聞きしました。

●投信の元本10,000円の意味するところ
「元本」というのは、投資家が取得した基準価額という意味での「元本」ではなく、ここで表記されている「元本」というのは「投信経理」上の元本のこと。

「投信経理」って??
運用報告書の「資産、負債、元本および基準価額の状況」をみると、そこに「元本」と「受益権総口数」という記載があります。運用報告書に「一万口(元本10,000円)」と表記されている投信については、この「元本」と「受益権総口数」が同じ数字になっていると思います。これが投信経理上、一万口(元本10,000円)という意味です。

●では、なんでわざわざ(元本10,000円)と表記をするの?
これは、国内の投資信託の中には、歴史的に「一口(元本10,000円)」というファンドが長らく存在した時期がありました。今も一部にあります。そういうわけで、一口1円か一口10,000円かを分かりやすく示すための表記です。

結論としては、投資家は(元本10,000円)は気にしなくてよいということ!?
わ、わかりにくいですね・・・。
最近は(元本10,000)を入れていない運用報告書もありますが、なくてもいい気がします。

続く・・・

繰上償還の条件チェックがわかりやすく

2010-10-05 11:09:29 | リンク
以前、こちらでも書きましたが、
投資信託の信託期間(運用期間のこと)が「無期限」であっても、一定の口数を割り込むと途中で繰上償還されてしまうケースもあります。

例えば、2005年9月に設定された
この投信、繰上償還のお知らせが発表されていますが、これは繰上償還条項で定める口数(10 億口)を下回り、8月末時点で8万253万8265口となっていることが理由です。

繰上償還のお知らせが発表されると、一定期間、繰上償還について異議申し立ての受付を行い、その間に異議申立を行った受益者の保有口数が2分の1を超えない場合、そのまま繰上償還になります。

ですので、投信を購入する際、「どういう基準で繰り上げ償還される可能性があるか」は確認しておいたほうが安心です。

以前の分厚い交付目論見書の中からこの繰上償還の条件を探すのがたいへんでしたが、今年7月から改訂・簡素化された交付目論見書では

4手続き・手数料等という項目の
■「お申込みメモ」という表のなかに「信託期間」のあとに「繰上償還」について記載があるので、見つけやすくなっています。


追伸;
昨日10月4日(投資の日&天使の日)は誕生日でした。ツイッターなどで「おめでとう」とつぶやいてくださったり、メールをお送りいただいたりした皆様、有難うございました。1つ年を重ねた分だけ、ちょっとでも深みのある情報を発信していきたいと思います。


FPジャーナル10月号の特集は「若い世代のための積立運用のポイント」

2010-10-04 15:31:47 | リンク
今月の「FPジャーナル」の特集は「若い世代のための積立運用のポイント」。そこで、証券会社3社の事例が載っていましたので、簡単にまとめてみました。

①マネックス証券
投信つみたて倶楽部の会員数は2万8000人。
年代別では30代が40.8%、ついで40代32.3%、20代10.1%
積立額の平均は4万円弱。ボリュームゾーンは1~2万円
積立の上位は、インデックス・ノーロード・信託報酬が低いものが中心。プラス中国株・インド株投信

②楽天証券
2009円10月から毎月1000年から購入できる「ミニ積立」を開始。
年代別では、30代が43.6%、40代:27.7%、20代:16.5%
平均購入本数は3~4本、積立額は2万5000円。
積立の上位はインデックス・ノーロード・信託報酬低いもの中心

③野村証券
「積立て倶楽部」=株式積立て、ファンド積立て、ライフプラン積立ての3種類
このうちファンド積立ては対象66ファンド。
積立単位は1万円以上1000円単位(天引きの場合は5000円以上1000円単位)
積立口座数は5~6万口座
「ファンド積立てでは外貨積立てが比較的人気があります。USMMF、ユーロMMF、豪ドルMMFなどMMFの外貨版なのですが・・・」とのコメントあり。

4年前に販売を開始したという「ライフプラン積立て」についても紹介。
「ファンドるいどう」の一種で、将来の資産設計を準備するための商品。
口座数は3000(HPでの告知のみ)。
専用ファンドは3種類で、すべてファンド・オブ・ファンズ(株25、株50、株100)。
申込手数料は無料、
実質的な信託報酬は
株25:1.2±0.15%程度(税抜)
株50:1.3±0.15%程度(税抜)
株25:1.65±0.15%程度(税抜)

こうしてみてみると、ネット系2社と野村証券では、投信積立を活用する顧客層、商品等にかなり差がありますね・・。

3社とも、独立系FPには「投資教育・啓蒙活動」を期待していましたが、
まだまだ投信という商品は「毎月一定額購入するシステムを利用できる」「ネット証券などでは毎月1000円から積立可能」といったことを知らない方が多いのが現状です。
そういう意味では一層の認知度アップが課題といえます。