About Money,Today

ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

なんでガラス張りは無理なの?

2010-01-29 19:58:22 | リンク
民主党政権になって、(金融庁などほんの一部ではありますが)、記者クラブ以外の人間も記者会見や政策会議の傍聴ができるようになりました。

でも、たとえば、金融庁の政策会議。傍聴できることはできるのですが、冒頭の概要説明が終わると廊下に出されてしまい、議員さん同士の議論はまったく聞くことができません。
なので、結局、誰がどんな発言をしていて、なぜそういう結論になったのかというプロセスがわからないのです。

以前、フリー記者の一人が「なぜ公開しないのか」と副大臣に聞いたところ、その答えは

「報道の人がいるとバイアスがかかるから」
(そのときだけ有権者向けにリップサービスをする議員がいるということ?)

でも、それって理由としてどうなんでしょう?
政策について議論しているところ、そして決定プロセスこそ、ホントに知りたいところだと思うのですが・・・。

おらが町投信、3社合併

2010-01-26 18:48:46 | リンク
某運用会社の方からの連絡と、rennyの備忘録のrennyさんのつぶやき(ツイッター)で知りました。

浪花おふくろ投信、かいたく投信、楽知ん投信の3社が合併することを発表しています(4/1予定)。

かいたく投信
浪花おふくろ投信
楽知ん投信

独立系投信のなかで、ファンド・オブ・ファンズ形式の運用を続けてきた3社ですが、純資産残高はいずれも3億円台と厳しい状況でした。

3社とも組み入れ投信、組み入れ比率なども異なるので、どのような方向にまとまるのか、新会社で運用方針はどうなるのか、運用担当者は誰になるのか--などなど、今後の動向に注目したいです。

追記)会社が合併するだけで、ファンドを併合するわけではないようです。ただ、それだと同じ会社で似た投信を運用・販売することになるわけで、それはそれで区別するのが大変なような・・。この辺は改めて運用会社の方に聞いてみたいと思います。


金融庁の政策会議

2010-01-22 18:42:09 | リンク
久々に金融庁の政策会議の傍聴に行ってきました。
会期中なので、開始時間は朝8時・7時45分までに集合。

議題の1つは金融庁品取引法等の改正について。

今国会で、金融商品取引法の一部を改正する案を提出するということですが、

「金融・資本市場に係る制度整備について」をみると、

-証券会社の連結規制・監督
-金融商品取引業者に対する主要株主規制の強化
-保険会社の連結財務規制
-ヘッジファンド規制
-投資家保護・取引の公正の確保

などなど、規制と保護の文字がならびます。

たとえば、保険会社のソルベンシー・マージン基準。
今は保険会社単体に対して設けられていますが、連結ベースの財務健全性基準に向かうようです。

今後、民主党のなかでも、元金融機関出身者などを中心に分科会をつくって、議論していくとのこと。引き続き、注目です。

追伸:昨晩からツイッター、はじめました。
ゆる~くつぶやいていきます。

ほしいのはロングセラー

2010-01-19 18:23:13 | リンク
大和ファンド・コンサルティングの
「投信マンスリー・レビュー 2009年12月」がアップされていました。

昨年12月の1カ月間で、ファンドの本数は43本増えています。
(新規設定が51本、償還が8本だったので、差し引き43本のプラス)

相変わらずの新規設定投信は多いですねえ・・・。
追加型株式投信だけで3076本ありますが、ホントにこれだけの数は必要なのでしょうか?
(資産残高が少なく、赤字ファンドが多いといわれますし)

投資家が求めているのは、王道のロングセラー商品。
数の問題ではなく、長く付き合っていける投信ができるだけ増えてほしいものです。

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ところで、今日はコモンズ投信さんの1周年記念パーティですね。
私はほかに予定があって参加できませんが、参加された方、教えてください。


積み立ての効用は?

2010-01-18 11:10:40 | リンク
日経新聞に家計欄に「積み立て型商品はリスクが低い?」という記事がでていましたね。

たしかに、積み立て(ドルコスト平均法)自体が投資理論的に有利というわけではありませんが、

-若い世代は現実的にまとまった金融資産があるわけではないので、資産形成の手段としては現実的

また
-手間がかからずラクである。
-精神安定剤的な役割(=安いときでも買っていける)
-その結果、継続しやすい

という点はメリットだと思います。

ただし、記事の例にあったように「日経225インデックスファンド」だけを積み立ててはダメで、投資先を分散させる(日本株+海外株、株と債券など)のが大前提です。

今日はオフ

2010-01-16 23:23:20 | リンク
早々パソコンが壊れたり、インデックス投資ナイトに出たりと、年明け早々仕事時間が増えてしまい、やや疲れ気味の竹川でしたが、今日は久々の完全オフ。

朝から着付けをして初釜に行き、夕方戻ってからは昨年から計画していたクエ鍋の会に。

お刺身、さつま揚げ、あんこうのから揚げ、クエ鍋、そして雑炊とかなり幸せな気分になりました!

これでまた、仕事、がんばれます。

ヴィレッジ始動

2010-01-15 11:36:07 | リンク
さわかみ投信のヴィレッジ構想が着々と実現に向けて動き始めています。

昨年10月23日にさわかみ財団を設立。それに伴い、さわかみ合同会社が100%保有していたさわかみ投信(株)の株式の70%を無議決権株としてさわかみ財団の原資とする、としています。昨年12月から財団のHPも立ち上がっています。

【関連】
さわかみ財団のホームページ
さわかみグループについて

さわかみ投信の利益はさわかみ合同会社と、さわかみ財団に配当として払い出し、それを原資として社会貢献活動に取り組むかたちになるようです。

その拠点として、すでに報道されているように、滋賀県に土地を取得。ヴィレッジ構想を推し進めています。さわかみ投信自体も、これから徐々に本社機能を東京から滋賀県に移すことになるでしょう。

会社があげた利益をどのように使うかは、その会社の考え方次第でしょう。こうした考え方に賛同する人もいると思います。

いっぽうで、資産規模が大きくなったのだから、投信のコストを下げて、還元された分を個人の判断で(社会貢献も含めて)使えばいいという考え方もあります。

どちらかを選択するかは「投資に何を求めるか」でしょうね。


ユーザー視点に立ったコストの適正化

2010-01-13 22:26:31 | リンク
「金融×IT鼎談」ということで、社団法人投資信託協会 会長の稲野 和利氏と、野村総合研究所の楠真氏・堀江貞之氏の鼎談が載っていました(発表元:野村総合研究所)

詳しくはこちら

野村総研のお2人、結構突っ込んでいてなかなか面白いです。

「日本の投信会社のコスト構造をみると、いわゆるマーケティングやバックオフィスといった部門のコスト割合が極めて高くなっています」

「運用会社側のコストは、野村総合研究所の調査によると1ファンド当たり4,000万強くらいかかっています」

など、コストに関するコメントも結構あるのですが、

ファンドのコスト高の一要因として、赤字ファンドが多いという点もあげています(1ファンドあたりの残高が小さいものが多いですからね・・・)。

この鼎談の見出しは「資産形成において役割が増す投資信託」。徐々にでもそちらに向かってほしいですね。

第2回インデックス投資ナイト

2010-01-10 12:15:21 | リンク
昨夜は東京・お台場で第2回インデックス投資ナイトが開催されました。

前半の対談に出演しましたが、そうそうたるメンバーに囲まれて壇上にいるだけでかなり体力を消耗しました・・・(苦笑)。

今回は昨年に比べると静かな雰囲気。いきなりアセットアロケーションの説明だったので、初心者の方にはちょっと難しかったかもしれませんね・・・。

どんな指数・商品を活用したらいいか、商品・債券は入れたほうがいいか、リバランスはどうするかなど、論点をある程度絞って議論したほうがよりかみ合ったのかもしれません。個人的には人的資本をどう考えたらいいのかも聞いてみたかったです。

ただ、アセットアロケーションに唯一の正解はないので、現状の把握(B/S、P/Lなどの作成)、将来の目標設定などを行った上で、「経済的にも精神的にも耐えられる」「その結果、継続できる」ところに落とし込んでいくしかないと思います(最後は自分で判断する。FPに相談してもいい)。

後半は「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2009」の発表がありましたが、今年の1位に輝いたのはバンガードの「VT」でした。

結果はこちら

関連
「投信ブロガーがファンド・オブ・ザ・イヤーを選定、バンガードのETFが受賞

主催者の皆様、参加者の方々、お疲れ様でした。

ファンドマネジャー情報

2010-01-08 23:16:36 | リンク
モーニングスターの朝倉智也氏がブログで、目論見書にファンドマネジャー情報の記載がほしいと発言されています。


『ファンドマネジメント』2010年新春号の、田村威氏と杉田浩治氏の対談でも、この点に触れられています。

杉田氏「アメリカの場合は、確か目論見書の追加情報に、ファンドマネジャーの経歴、報酬の決め方、ファンドマネジャーがそのファンドを保有しているかどうかというようなことまで記載されています--省略--」

過去の実績がイコール今後の実績につながるかどうかは未知数ではありますが、経歴や報酬体系などは知りたいところ。そして、「自分が有用しているファンドを持っているかどうか」なども知りたいですよね・・。

以前も書きましたが、運用担当者や社員が買いたいファンドを作っていくことが、本当は投資家のためにもなると思うのですが・・・。