About Money,Today

ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

投信の「運用報告書」改訂について報告書をまとめました!

2012-08-31 19:17:14 | 投信

投資信託法改正の議論の1つである「運用報告書」の改訂について投資家目線で話し合った「720緊急フォーラム」の報告書が発表されました。

NPOフォスター・フォーラム(良質な金融商品を育てる会)主催で、7月20日に「投資信託の運用報告書と情報開示のあり方を考える会議」と題する緊急フォーラムを開催。個人投資家だけでなく、ファイナンシャル・プランナーやファンド・アナリスト、ジャーナリストや弁護士、投信計理の実務担当者等、実に様々なバックグラウンドの方々が参加して、あるべき運用報告書のありかたについて議論したものをまとめたものです。

同会議の議事録と有志による“私からの提言”を報告書(71頁)にまとめ、8月16日に金融庁の投信法WGの事務局と投資信託協会に提出しました。できるだけ多くの方にお読みいただけると嬉しいです。皆さん、おなじみの方のお名前もあります。

●詳しくはこちら

 今後は、改訂運用報告書の素案なども作って、提出したいと考えています。

 


バンガードのキャンパスツアーに行ってきます

2012-08-30 17:19:54 | その他

9/3の週は米国出張のため、事務所を留守に致します。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願い致します。

どこに行くかといえば、米国のバンガード本社(フィラデルフィア)です。「バンガード・キャンパス・ツアー」に参加してきます(自分で飛行機を手配して米国集合です…)。

滞在中は以下をはじめ、様々なプログラムが組まれています。

・個人投資家向けビジネス概要
・富裕層個人投資家向けサービス概要
・個人投資家向けマーケティング概要
・個人投資家向けアドバイスサービス概要
・ETF業界概要
・DCビジネス概要
                などなど

様々なお話が聴けるのも楽しみですが、キャンパス内にある印刷工場見学などもあり(自社で目論見書を刷っているんですよね!)、こちらも密かな楽しみです。一昨年、フランスの独立系の運用会社であるコムジェストにも伺いましたが、やはり現地で感じる空気感・雰囲気は特別。インデックス運用の雄(最近はアクティブ運用の比率も増えてますが)、バンガードってどんなところなのか、五感を研ぎ澄まして体験してきたいと思います! 

追伸;ボーグル氏の像もあるようです(笑)


日本債券はインデックスファンドでなくてもいいかも…

2012-08-21 18:00:15 | 投信

●モーニングスター「アナリストの視点(ファンド)」で「国内債券ファンドが抱えるリスク-デュレーションの長期化が示す価格変動リスクの増大」 

というレポートがでています。国内債券投信のベンチマークと多く利用されている「NOMURA-BPI総合指数」のデュレーションの長期化が進んでいるという記事です。生保・年金等の機関投資家ニーズを踏まえる形で超長期(20 年・30 年・40 年)国債が大量発行されるようになったことが背景にあります。

このデュレーションというのは、金利の変動に対する債券ファンドの基準価格の感応度の大きさを示す数字です。簡単にいうと、たとえば、債券ファンドで「デュレーションが4.5年」とあれば、「金利が変化すると、その債券ファンドの価格はおおむねその4.5倍変化する」ということを意味します。

債券は、金利が上昇すると債券価格は下落し、金利が低下すると債券価格は上昇するという特性がありますが、デュレーションが長いほど、債券ファンドの基準価額は金利の変化の影響を受けやすい(金利リスクが大きい)というふうに考えるといいでしょう。

昨年ニッセイ年金ストラテジーでも同様のレポートが出ていますので、参考にしてください。国内債券クラスについては、ムリにインデックスファンドを持たなくてもMMFでいいかもしれませんね。 

●ニッセイ年金ストラテジー2011年11月号「(証券市場)「拡大する債券ベンチマークのリスク~ NOMURA-BPI 総合のデュレーションは7年に ~」


米国投資信託ロングセラーを支える確定拠出年金(DC)

2012-08-16 15:33:14 | 投信
野村資本市場研究所・野村亜紀子さんの論文『米国投資信託ロングセラーを支える確定拠出型年金(DC)』です⇒こちら

●米国の投信残高トップ10(2011年)をみるといずれも設定から20年以上など、長期にわたる残高を拡大する"ロングセラー"が存在

●ロングセラー誕生に多大な影響を及ぼしているのが確定拠出年金
⇒トップ10中のうち5本がDCでよく活用される投信
⇒中にはDC経由の資金比率が50%を超えるのものも
(キャピタル・リサーチ「アメリカン・ファンズ・ユーロ・パシフィック・グロース」やフィデリティの「フィデリティ・コントラトラファンド」)

日本でも"ロングセラー"投信が育ってほしいですよね。
そういう意味では、ロングセラーになりえる投信を企業型・個人型問わず、ラインナップに加えていってほしいものです。
 
個人も勉強して「こういう投信を加えてほしい」と積極的に要望を出していくことも大事なのではないでしょうか。
企業型DCが導入されているけれど、投資したい商品がないというケースも多いようですが、企業年金制度に詳しいFP・1級DCプランナーの山崎俊輔さんは投信協会のインタビューで以下のように答えていますので、参考にしてみるといいでしょう(以下、抜粋)。
 ↓
会社の確定拠出年金制度に魅力的な商品がない方におすすめしたいのは、労働組合などを通じて会社に商品の追加を要望することです。従来の確定給付型の企業年金は(省略)、企業が責任をもって従業員の退職金や年金を運用する制度です。従業員側が運用に対して口を挟む余地はありません。しかし確定拠出年金は、従業員が自分のお金を自分で運用する制度。より優れた商品がほかにあることを提案すれば、企業側としても安易に無視できません。確定拠出年金は、従業員側の意見で制度自体が良くなっていく可能性があるのです』。

詳しいインタビューはこちら

 


真夏のインデックス投資ナイト、無事終了

2012-08-15 16:08:59 | イベント

先週8/10(金)に東京・お台場で「真夏のインデックス投資ナイト」が行われました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。登壇者は経済評論家の山崎元さん、ファイナンシャルプランナーの深田晶恵さん・花輪陽子さん、そして私という初組み合わせでなかなか新鮮でした。今回は「初心者向け」ということもあって、途中でわかりにくい用語について司会者からツッコミが入り、それについて登壇者が解説するなど、1月のインデックス投資ナイトとは違った進行でした。

勉強会でもなく、セミナーでもない、こうしたトークイベントでわかりやすく噛み砕いてお話するというのは相当に高度です…(苦笑)。ツイッターで「竹川さんの話でもまだ難しい」と突っ込まれたりもして…す、すみません。「どうしたら初心者向けにもっと分かりやすくお話できるのか」--もっともっと考えて工夫していきたいと思います。

詳細については「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」の水瀬ケンイチさんが体験レポートをまとめていださっていますので、そちらをご覧ください(水瀬さん、詳細なレポート、ありがとうございます!!)。

「真夏のインデックス投資ナイト」体験レポート(その1)

「真夏のインデックス投資ナイト」体験レポート(その2)

「真夏のインデックス投資ナイト」体験レポート(その3)

*御本家インデックス投資ナイトは来年1/12開催の予定だそうです。興味のある方は予定を空けておいてくださいね(登壇者など詳細はまだ決まっていないようですが…)。


【コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(東京)-注意とお願い】

2012-08-05 19:31:10 | コツコツ

コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(東京)の2周年イベントで金融商品の勧誘がありましたが、8月の会でも再び個別の金融商品の勧誘があったという連絡を頂戴しました。

前回の問題を受け、事前告知ページや会の冒頭の挨拶で

「(会の最中、事後にかかわらず)勧誘目的は禁止」

を徹底してまいりましたが、再びこうした事態が起きたことは非常に残念です。

●コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べは、個人投資家の情報交換、懇親の場です。
●イベントの途中、あるいは終了後に、参加者の方に投資その他の勧誘することは『絶対に』ご遠慮ください。
●勧誘されたとの報告が入った場合、金融庁含め関係各所への通報等、断固たる措置をとります。

●他にも勧誘を受けられた方、何か情報を入手した方がいらっしゃいましたら、幹事までご連絡ください。

今後とも"健全な場"としてコツコツ続けていくためにも、皆様、ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

*金融トラブルについては金融庁「金融サービス利用者相談室」で対応しています。身近であやしい情報を見聞きした場合にはこちらへ。