About Money,Today

ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

NISA口座での投信積み立ての課題

2013-07-24 20:19:38 | NISA

単行本やコラム等で、まとまったお金のない資産形成層は投信の積み立ても選択肢の1つということを書いてきましたし、セミナー等でもお話してきました。通常の特定口座であればその通りなのですが、最近になって、NISA口座での投信積み立ての課題が浮かび上がってきました。

 ●「年ごとの平均購入単価」が出ない!?
NISA口座で投信の積み立てをした時に、
2014年に積み立てた分の「平均購入単価」
2015年に積み立てた分の「平均購入単価」
2016年に積み立てた分の「平均購入単価」
という具合に、1年ごとに平均購入単価が分けられて、表示されるのか?ということです。何社かに聞いたところ、「できない」という声が…。

大手の基本システムが対応していないからだと思いますが、これがわからないと非課税期間終了時に「下がっているから新たなNISA口座にロールオーバーしよう」とか「利益がでているので一部解約しよう」いった判断ができないと思うのですが…。
例えば、NISA口座で2014年~2018年まで5年間、同じ投信を積み立てたとします。そして、2014年枠が終わる2018年末を迎えました。「2014に積み立てた分の投信」を、課税口座に移すか、2019年NISA枠にロールオーバーするか、その前に少し解約をしようか…と考えるはずです。

ところが、「NISA口座内のA投信の個別元本(=この場合、NISA口座内で5年積み立てたA投信の平均購入単価)は算出するけれど、年ごとの個別元本は出さないということのようで…。解約、ロールオーバー、移管して初めて時価がわかる口座っていったい……。

●先入れ先だし方式?
また、仮に5年間積み立てをしたときに、たとえば、「2015年に購入した分を解約する」という具合に、指定をすることもできない可能性も…。基本は「先入れ先だし」方式。最初に買ったものから売られるという方式が採用されるようです。

これから個別に対応する金融機関はあるかもしれません(検討・開発中というケースも)が、その辺がはっきりするまでは「積み立て」という選択肢は一度脇においたほうがいいかもしれません。システム会社、販売会社の対応次第では、もしかしたら、NISAと積み立てって、めちゃくちゃ相性が悪い可能性もあります…。これはかなりショックです。本来、NISAって現役世代の資産形成の応援だったはず…。これから投資家目線で使い勝手について考えてくれる金融機関はあるのでしょうか?? 2014年のスタートまで様子を見たいと思います。
(→投信の積み立てを検討されている方は、1年ごとの平均取得単価がでる金融機関があれば、そこを選択肢として考えたいですね)

ということで、金融機関のNISA対応の商品、手数料体系、サービス、システム等々がはっきり示されるまで、しばらくはNISA口座の開設は待つことにします。

<2013.08.28追記>
上記課題については制度上の決まりではなく、各社のシステム対応の問題です。同じシステム会社を利用していても(どこまでお金をかけるか等によって)対応は異なります。「非課税上場株式等管理に関する約款」をみると、先入れ先だし方式を採用する金融機関が多そうですが、一部「当社が定めるところに従って譲渡する」としている会社もあります。もう少し調べてからご報告したいと思います。

また、上記課題については、積立だけではなく、複数の年にまたがって同じ投信やETFなどを購入していった場合にも当てはまります。同じ商品を積み上げていくという少額の長期投資家を想定していないのかもしれませんが、できるだけ対応してくださることをのぞみます。

ジャンル:
モブログ
コメント (4)   この記事についてブログを書く
« 7/26に本がNISA活用入門が発... | トップ | 1年間継続して資金純増のファ... »
最近の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (NISA研究中)
2013-07-30 22:15:58
NISA口座で「1年ごとの平均購入単価」にこだわるのは、合理的な考え方ではないように思います。

たとえば、あるファンドを積み立てて、

2014年)10万口を15万円で購入
2015年)10万口を10万円で購入

したとします。

2017年にこのファンドの基準価額が12,000円になったとします。

2014年に購入した10万口を売却すれば、3万円の損失。
2015年に購入した10万口を売却すれば、2万円の利益。

NISA口座では、利益があっても課税されないし、損をしていても損益通算ができません。
どちらを売却しても、現金で戻ってくるのは「12万円」です。

そのとき投資家は、後から購入したものを先に売却したいと思うでしょうか。
NISA口座では先に購入したほうから売却する「先入れ先だし方式」が、合理的だと思います。
大きな課題だと認識してます (竹川)
2013-07-31 19:33:30
NISA研究中さん、
コメントありがとうございます。1年ごとの平均取得単価がわからないと、5年後の非課税期間終了時に「ロールオーバーするか」「課税口座に移管するか」といった判断ができません。それは大きな問題だと思っています(購入履歴をみて計算すれば平均取得単価はだせますが、分配金が出たりすると計算が煩雑ですし、手間のかからない積み立てを選んだ意味がありません)。今の制度設計(非課税期間5年)で投信積立をする場合、投資家としては1年ごとの平均購入単価は当然知りたいで。
Unknown (NISA研究中)
2013-07-31 22:18:08
返信のコメントありがとうございます。

資産形成世代で投信を積み立てしている人であれば、5年後の選択肢は「NISA口座の資産をロールオーバーして、別に課税口座で積み立てをする」か「課税口座に移管して新しいNISA口座で積み立てをする」か、どちらか二択になると思います。

収益の期待値がプラスであれば、前者を選択するのが合理的な判断になるでしょう。

恐れ入りますが、「1年ごとの平均購入単価」を重視する理由について、もう少し詳しく教えていただけませんでしょうか。
Unknown (Unknown)
2013-12-19 22:11:02
合理的な判断は、
含み益資産->NISA口座 (売却時、非課税)
含み損資産->課税口座 (売却時、損益通産)

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

NISA」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事