About Money,Today

ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

インデックスファンドのさらなる値下がり!?

2009-05-26 18:48:59 | リンク
すでにこちらのブログでも取り上げられていますが、
低コストなインデックスファンドが、一般向けに販売されるようです。報道によると、もともとは401k(確定拠出年金、DC)用に提供されていたものが一般にも販売されるとのこと。販売する会社についてはわかりません。

以前にも、やはりDC用専用だった日興アセットの「年金積立インデックスシリーズ」が一般に変えるようになったときには話題になりまし、低コストのSTAMシリーズ(住信アセット)なども登場してきました。

今後もこうした動きは広がりそうですね。


日興のETF売買単位引き下げ

2009-05-25 19:57:13 | リンク
信託報酬は低いものの、売買単位が大きかった日興アセットのTOPIX連動型のETF(1308)ですが、6月5日から1000口を100口に引き下げると発表しています。詳しくはこちら

せっかく引き下げるなら、野村アセットのETF(1306)と同じにしてもよさそうなものですが・・。なぜ??

401kは

2009-05-24 20:38:50 | リンク
先週の日経新聞では「加入者の6わり元本割れ」(5/18)、「確定拠出年金 社内教育に不満3割超」(5/23)という具合に、確定拠出年金に関する記事が目につきました。

401kを導入する企業は増えてきましたが、継続的な投資教育を行う企業が少ないうえに、社内教育を行っている企業でも「教育に不満」という結果が多いのは非常に残念! 特に若い人は退職金の金額が大きく左右されるわけですから・・・。

最近は「うちの会社はよい商品がないのだが、どうしたいいか」という声も寄せられます。先日、某企業の方と話をしたら、「運管(運営管理機関)はいわば販売会社。手数料の高い商品をすすめたほうがバックマージンが余計に入るから、手数料の高いものばかり勧める」と話されていたのが印象的でした。これについては1人で嘆いていても解決しないので、労働組合なども巻き込んで交渉するのも1つの方法ではないでしょうか。



マルキール教授、来日(その2)

2009-05-19 00:23:45 | リンク
マルキール教授は米国の株式市場について、
シラーの株価収益率(S&P500実態株価/10年間の実質-株利益の平均)が
現在13倍で、平均を大きく下回っていること。
そして、この株価水準は魅力的だと指摘していました。

それについては理解できるのですが、
質問に答えて、日本株市場についても「もっとも割安な市場の1つと
評されていました。

それについては「本気ですか?」という疑念もちょっぴりあります・・・。
その点、「日経マネー」では突っ込んだインタビューもするようなので、
見解を期待したいですね。

個人的には、投資戦略について

●確信を持っていえるのは「投信の手数料が低ければ低いほど、投資家のリターンは高くなる」ということ

●コストのもっとも低い四分位とコストのもっとも高い四分位を比較したときのコスト控除後のリターンの違い(コストの低い投信の成績がよい)

●コストが低くて売買回転率が低いものを求めると、インデックスファンドが最適である。2008年12月31日までの各期間(1年、3年、5年、10年、20年)をみても、3分の2はインデックスファンドの勝ち。

ということをデータを使って切々と説明されていたのが印象的でした。

中でも、講演の中で一番腹に落ちたのは
「(投資資金の)100%をインデックスファンドにする必要はないし、私はそうしていない。ただ、米国の機関投資家が行うように、少なくともコアはインデックス戦略をとってほしい。そうすることで、個別株やアクティブファンドを買ってもリスクを下げることができる」という点でした。

まさに自分自身もそう考えているからです。インデックス運用は面白いとか、わくわくするというものではありませんが、資産形成の中核に据えるべきものだと思いますし、それがあるからこそ、冒険する部分も持てると思います。

それだけでも、生マルキールさんの話を聴けた収穫です!


マルキール教授、来日(その1)

2009-05-18 23:16:13 | リンク
昨日はバンガード・グループ主催、マネックス証券・クレディセゾン・セゾン投信協賛セミナーのセミナー『不透明な時代に勝ための投資術』に参加してきました。ライブでマルキール教授の話を聴ける機会なので、楽しみにしていました。マルキール氏は言わずと知れた、『ウォール街のランダム・ウォーカー』の著者。私は最前列ではなく、中段の端の席で聴かせていただきました(メディア席だと思ったら「関係者席」でした。そこに座っていてよかったのだろうか!?)

しかし、750人定員のところ、応募者数は3倍だったとか。インデックス投資が普及してきたのか、マルキール氏の知名度か、あるいは2部のパネリストお3方の人気なのか!? いずれにしてもすごいことです。

講演の詳細は
梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー 
小金持ち父さんの資産設計塾(?) 
rennyの備忘録
カウンターゲーム 

をはじめ、インデックスブロガーの方が詳しく書いてらっしゃるので、私は感想を中心に。

短期/長期的な経済見通しとしては「2009年はよくても底打ち。回復は2010年くらいから始まるだろう」ということでしたが、「経済は再び回復する」と力強く語っていたのが印象的でした。

その理由として、かつての大恐慌とは違うとして、3つの違いを挙げていました。
①大恐慌時は財政出動は行われなかった。今回の金融危機では大規模な財政出動と大規模な金融刺激策が行われている。
②大恐慌時は通貨供給量が25%減った。今は世界各国の中央銀行が流動性を供給している。
③大恐慌時には各国で互いに課税をしたが、現在は保護主義の防止が講じられているといった点です。

そして、注目すべきは、長期的な見通しとして「デフレの見出しが躍っているが、積極的な財政出動によって(将来的には)インフレ圧力が出てくると思う」と指摘していたこと。確かに、これだけお金をばら撒いているわけですからね・・・。

続く

久々にコスト比較

2009-05-13 17:31:10 | リンク
モーニングスターのファンドアナリストの視点で、久々に日米のコスト比較のコラムが載っていました。詳しくはこちら

投信を保有した際に継続的にかかるコストを日米で比較しています。注目すべきは単純平均だと米国が日本を大きく上回っているのに、加重平均は日本の3分の2程度ということです。この点は、コラムでも「米国では継続コストの低いファンドに資金が集まっているため」と指摘しています。

ただ、日本でも2006年以降は日本株式ファンドに占めるインデックスファンドの割合は上昇傾向にあり、信託報酬も下がってきています。日本でも、徐々に投資家が低コストのファンドを選別する傾向が生まれつつあるのでは。これはよい傾向だと思いますね、





自分年金

2009-05-11 19:30:27 | リンク
日曜日の日本経済新聞に「自分年金始めよう-20~30歳代からの資産運用」でコメントが掲載されました。が、1時間くらい話したことが圧縮されているので、補足を。

●アドバイスの部分
個人型確定拠出年金の話で、「適当な運用商品がなければ組み入れるように申し入れるほうがいい」となっていますが、これは会社員で確定拠出年金に加入しているケース(企業型)を想定したものです。

企業型の場合、あまり良い商品がそろっていないところもあるので、その場合には~という流れでお話したもので、個人型の話ではありません。

企業型の場合、商品が決定・導入される前に担当部署や労組などに意見を申し入れたいところですが、すでに導入されている場合でも継続的に意見をいっていくことで商品が追加になるケースもあります。

また、「バランス型投信を利用するのもいいだろう」とありますが、バランス型の商品は信託報酬(保有コスト)が高いものも多いもの。あくまでも低コスト(信託報酬年1%未満)であることが大前提ですので、ご注意ください。

●本文のコメント
「日本国債で運用する投信は種類が少なく、利回りも低いので、購入する理由は乏しい」とありますが、

日本債券のインデックスファンドは、国債だけでなく、公社債(国や地方公共団体が発行する公共債と、民間の企業や特定の金融機関が発行する民間債)で運用されています。

また、運用を行う際には国内外の株式・債券に幅広く分散投資を行うのが基本ですが、日本債券の場合にはMMFやネット定期などで代替すればよいと思っているので、積み立てには加えていません。

うまく伝えるのはなかなか難しいですね・・・。

目指すところは?

2009-05-08 21:08:26 | リンク
よく「インデックス投資派なんですか?」と聞かれますが、ガチガチにそれだけでないとダメと考えているわけではありません。日本にも、低コストで実績のあるご長寿ファンドがあれば、少しは買いたいとは思うのですが・・・。

長くファンドマネジャーを務められ、『ファンドマネジャーの仕事』(中央経済社刊)の著書もある、松下律さんは以前、日経Waga Magaのインタビューで日本では息の長い投信が少ないという指摘とともに、次のようにおっしゃっています。

「ファンドマネジャーの仕事に携わってきた中で「無期限のオープン型で、資金の出し入れが自由。そして販売手数料はゼロで、信託報酬は1%程度」という投信が、何代ものファンドマネジャーに受け継がれていくのが理想の姿ではないかと気付きました」

詳しくはこちらをどうそ。

本気で資産形成をしたいと考える投資家側も、きちんと運用したいと考える側も、突き詰めると、目指すところは同じなのかもしれないな、と思った次第です。

お墓参り

2009-05-07 20:29:29 | リンク
GWは義父のお墓参りを兼ねて、信州に行ってきました。今年は10年祭をするため、宮司をしているおじさんに諸々相談してきました。神社の裏山にあるお墓の掃除をしたり、親戚一同でバーベキューをしたりと、普段の喧騒とは全く違う生活でした。石段を上ったり、お墓までの山道を登ったりと、毎日これを続けていたら、足腰が丈夫になりそう・・・(苦笑)。

今は亡き義父は神主を継ぐのがイヤで、大学の神学科に入ったのに1日も出席せずに北海道まで逃げた(?)というツワモノです。でも、理系の大学に入り直して、テレビのブラウン管の開発などに携わったのだから、本人は幸せだったんでしょうね、きっと(夫が産まれるまで勘当されていたようですが・・・)。とっても良い人だったので、十年祭はきちんと行わないといけないなあとお墓をみて思いました。