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ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

運用報告書で疑問だったこと(その1)

2010-10-08 23:26:40 | リンク
投資信託の「運用報告書」をみていて、ナゾだったのが、「一万口(元本10,000円)当たりの費用の明細」という項目です。投信の価格は変動するわけで、1万口当たりの価格は1万円ではありません。なのに、どうしてわざわざ(10,000万円)と入れる必要があるのだろうか、と。運用会社のコールセンターの方に聞いてもいまひとつ要領を得ないので、直接投信会社の方にお聞きしました。

●投信の元本10,000円の意味するところ
「元本」というのは、投資家が取得した基準価額という意味での「元本」ではなく、ここで表記されている「元本」というのは「投信経理」上の元本のこと。

「投信経理」って??
運用報告書の「資産、負債、元本および基準価額の状況」をみると、そこに「元本」と「受益権総口数」という記載があります。運用報告書に「一万口(元本10,000円)」と表記されている投信については、この「元本」と「受益権総口数」が同じ数字になっていると思います。これが投信経理上、一万口(元本10,000円)という意味です。

●では、なんでわざわざ(元本10,000円)と表記をするの?
これは、国内の投資信託の中には、歴史的に「一口(元本10,000円)」というファンドが長らく存在した時期がありました。今も一部にあります。そういうわけで、一口1円か一口10,000円かを分かりやすく示すための表記です。

結論としては、投資家は(元本10,000円)は気にしなくてよいということ!?
わ、わかりにくいですね・・・。
最近は(元本10,000)を入れていない運用報告書もありますが、なくてもいい気がします。

続く・・・