About Money,Today

ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

MMFの繰上償還について

2016-03-23 16:36:36 | 投信

3/8に日経新聞に「MMF、全社が資金返還、マイナス金利で運用難」という記事がでたことで、MMFはすべて繰上償還になると思われましたが、報道を否定している運用会社もあります。
改めて各社のホームページを確認したところ、「報道を否定(現状では繰上償還の予定はない)」「繰上償還を発表」「肯定も否定もなし(繰上償還に関する記載はない)」の3つにわかれました。

(1)報道を否定(現状では繰上償還の予定はない)
●野村アセットマネジメント
2016.03.08 「野村MMF(マネー・マネジメント・ファンド)」に関する一部報道について 
2016.03.16 「野村MMF(マネー・マネジメント・ファンド)」の運用状況について

●大和投信
2016.03.10 「ダイワMMF(マネー・マネージメント・ファンド)」 に関する一部報道について」
2016.03.15 「ダイワMMF(マネー・マネージメント・ファンド)」 現在の運用状況について」


(2)正式に繰上償還を発表している会社

●三井住友アセットマネジメント
2016.03.03 「三井住友マネー・マネージメント・ファンド(三井住友MMF)」 繰上償還(信託契約の解約)(予定)のお知らせ

●アムンディ アセットマネジメント
2016.03.04 「りそなMMF(マネー・マネージメント・ファンド)」 信託終了(繰上償還)予定のお知らせ(187KB) 

●岡三アセットマネジメント
2016.3.23 「日本パーソナルMMF(マネー・マネージメント・ファンド)」信託終了(繰上償還)決定のお知らせ

●T&Dアセットマネジメント
2016.02.16 信託終了(繰上償還)決定のお知らせ


(3)繰上償還についての記載なし(否定も肯定もせず)

●新光投信 「新光MMF」

●みずほ投信「MHAMのMMF」

●三菱UFJ投信「S-MMF」
2016.03.22 「S-MMF (スーパー・マネー・マネージメント・ファンド)」の運用状況について

●農中全共連 「JAのMMF」


三井住友AMがMMFを繰上償還(予定)

2016-03-04 08:51:00 | 投信

三井住友アセットマネジメントは運用する「三井住友マネー・マネージメント・ファンド(三井住友MMF)」を4/28に繰上償還すると発表しています。理由は「日本銀行のマイナス金利導入で、安定した収益の確保をめざして安定運用を行うことが困難な状況となっているため」と説明しています。

MMFについては、すでにT&Dアセットマネジメントが2月16日に「大同のMMF(マネー・マネージメント・ファンド)」の繰上償還を発表しています。

他社も含め、現在、MMFを運用する11の運用会社すべてでMMFの購入受付が停止されていますが(一部、積み立て、DCを除く)、今後は繰上償還の動きも広がりそうです。

<参考>
●2016.3.3「三井住友マネー・マネージメント・ファンド(三井住友MMF)」繰上償還(信託契約の解約)(予定)のお知らせ (三井住友アセットマネジメント)●2016.2.16「信託終了(繰上償還)決定のお知らせ」T&Dアセットマネジメント


「1億人の投信大賞2016」の結果発表!

2016-02-08 14:11:08 | 投信

一昨年から、「投資信託事情」編集長の島田知保さん、パワーソリューションズ取締役・高橋忠郎さんとともに選定しているの「1億人の投信大賞」ですが、今年もその結果を公表しています。
「現役世代が長期の資産づくりの中核に据えられる投信とはどういうものだろう」という3人の想いから、選定基準を考えました。今回は3回目の選定で、2015年10月末時点の公募の株式投資信託5258本の中から一定の基準でスクリーニングし、部門ごとに順位をつけています(定量評価のみです)。

1億人の投信大賞とは?

<スクリーニング基準> 
今回は2015年10月末時点のデータをもとに、まずは対象ファンドを絞り込みました。

・ETF、SMA(投資一任勘定)・ラップ、DC(確定拠出年金)専用投信は除く
・決算が年1~2回のもの(→決算回数が12、6回、4回の投信を除外)
・運用期間3年以上(→運用実績3年未満の投信を除外)
・純資産総額が30億円以上(→純資産総額30億円未満を除外)
・直近36カ月のうち資金が純入流した月が24回以上(→過去36カ月のうち資金の純減月数が13カ月以上の投信を除外)
・ブルベア型など短期投資向けを除外
・投資テーマ・対象通貨(日本円以外)など限定される「特化型」を除外

→この時点で残った投信は約80本です。

<優秀ファンドの選定>
残った投信を以下の3つで点数化して、部門別に順位を決めました。

①運用実績
(アクティブ投信は対ベンチマーク超過リターンが高いもの(各月のベンチマークと比較した勝率、パッシブ投信はトラッキング・エラーが小さいもの)
②シャープレシオが高いもの
③資金流出入の標準偏差が小さいもの(資金安定度=資金流出入のブレ)

*同点の場合は、アクティブは3年のリターンが高い順、パッシブはトラッキングエラーが小さい順、アクティブとパッシブはリターンで順序を決める


さて、どんな投信が選ばれたのでしょうか?今年から「1億人の投信大賞」のサイトで順位を公開しています。現時点ではランキングだけですが、過去2回のランキングを含めて順次公開していく予定です。ぜひご覧ください。

「一億人の投信大賞」公式サイト


また、いま発売中の『日経WOMAN』2016年3月号の特集「発表!日経WOMAN」投信大賞2016」の選定にも協力しています。
こちらは、「1億人の投信大賞」のスクリーニング基準で候補となる投信をピックアップ。その中から、投資初心者であり、働く女性が購入しやすいといった観点を加えて、「日経WOMAN」編集部が投信大賞を選んでいます。某バランス型の投信です。こちらもぜひ誌面をご覧ください。


日銀のマイナス金利を受けてMMFの購入受付け停止相次ぐ

2016-02-02 19:26:29 | 投信

1/29に日銀がマイナス金利の導入を決めたことを受けて、債券市場では金利が急速に低下。2/1の午前の国債市場では、長期金利の指標である新発10年債の利回りが一時0.050%にまでなりました。
これを受けて、運用会社では、国債などで運用するMMF(マネー・マネジメント・ファンド)などについて、購入の受付を停止する動きが広がっています。

2015年12月末時点、MMFは12本運用されていて(除くDC専用)、残高は1兆6427億8700万円です。具体的なMMFはこちら

各運用会社のMMFの申込停止に関するお知らせをまとめました。

マイナス金利を発表した1/29に真っ先に購入申込停止を発表したのが、大和証券投資信託委託。2/1以降の「ダイワMMF」、「中期国債ファンド」、「フリーファイナンシャルファンド」 の購入申込を中止すると発表しました(解約は可能)。
●大和証券投資信託委託
中期国債ファンド、フリーファイナンシャルファンド 、ダイワMMF(マネー・マネージメント・ファンド) 【ご購入のお申込み受付け中止のお知らせ】 (2016.1.29)

その後、Q&A形式のファンドレターを追加しています。
「ダイワMMF(マネー・マネージメント・ファンド)」、「中期国債 ファンド」、「フリーファイナンシャルファンド」における ご購入の申込受付中止について(2016.2.1)

・どうして購入の申込を受付中止にするのですか
・解約の受付が中止される可能性はありますか
・ダイワMRF(マネー・リザーブ・ファンド)の購入申込は受付中止としないのですか、といった問いにQ&A方式で回答しており、親切な対応です。
MRFについては、「ダイワMRFも同様の運用環境ではありますが、証券総合口座用ファンドとして決 済機能を有しているため、お客様の利便性を最優先し、購入申込の受付を継続いたします」としています。

●三井住友アセットマネジメント…2/1以降、購入申込受付を中止と発表
三井住友マネー・マネージメント・ファンド(三井住友MMF)およびマネー・α・オープンの購入申込み受付中止について(2016.2.1)

●みずほ投信(2016.2.1)……2/2の正午過ぎからご購入申込み 受付を停止すると発表
MHAMのMMF(マネー・マネージメント・ファンド)ご購入申込み受付の停止について

●三菱UFJ国際投信…中期国債ファンド、三菱UFJ キャッシュ・ファンド、フリー・ファイナンシャル・ファンド、国際のMMF、S─MMFの5ファンドの購入申し込みを2日から停止すると発表
弊社日々決算型ファンド(除くMRF)の購入申し込み停止について(2016.2.1)

MRFを除く日々決算型ファンドの 新規購入申し込みの受け付け停止について(2016.2.2)
…三菱UFJ国際投信も、2/2にQ&A形式の案内を追加しています。

●新光投信…分配金再投資や自動買付は可能と説明
新光MMF(マネー・マネージメント・ファンド)購入のお申込み受付の一時停止について(2016.2.1)

●アムンディ アセットマネジメント…自動買付サービスおよび累積投資契約に基づくものは買付可能
りそなMMF(マネー・マネジメント・ファンド)の募集による追加設定の受付停止のお知らせ(2016.2.1)

●農林中金全共連アセットマネジメント…2 月 4 日以降の買付申込みの受付けを停止
JAのMMFにかかる買付申込みの受付停止について(2016.2.2)

●日興アセットマネジメント… 2 月 3 日以降のご購入の申込受付を停止
「日興MMF(マネー・マネージメント・ファンド)」と「フリー ファイナンシャル ファンド」ご購入の申込受付の停止について(2016.2.2)
 

ツイッターで「投資信託事情」編集長の島田知保さんが
『MMFとか、すぐに募集停止した運用会社とそうでない運用会社。 それぞれ「考え方」を…フィデューシャリーとして、説明してくれるといいなぁ、と思う』とつぶやいていました。
私も、「こうします」「こうしました」だけでなく、会社として「どう考えて」「どういう判断で」その行動をしたのかを、投資家向けにわかりやすく説明してほしいと思います。募集を停止した運用会社の中では、大和証券投資信託委託と三菱UFJ投信の説明が丁寧でした。

(追記 2016.2.2)
T&Dアセットマネジメントの大同MMFは販売会社経由で保有者に対して、繰上償還の案内をしているもよう。
以下、保有者さんからの情報です(2/2時点でHPに情報掲載なし)。
 ↓
①受益者の確定日(平成28年1月15日)
②異議申立期間(平成28年1月15日~2月15日)

③異議申立受益者の買取請求期間(2月17日~3月7日予定)
④信託終了(繰上償還日)(平成28年4月28日予定)

(追記 2016.2.5)
野村アセットマネジメントも、2/5に「野村MMF」の購入申し込み受付の一時停止を発表。ただし、積立はそのまま購入可。DC専用のMMFは購入を受け付けるようです。
「野村MMF(マネー・マネージメント・ファンド)」及び「フリー ファイナンシャル ファンド」ご購入のお申込み受付けの一時停止について


「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the year 2015」に投票しました。

2015-11-27 17:45:28 | 投信

「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the year 2015」に、いち個人投資家として投票しました。今年は最後の最後まで、迷いました…。
今年は混戦かもしれませんね。結果を楽しみに待ちたいと思います。



「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the year 2015」の結果発表&表彰式 は

●2016年1月15日(金)19時~

●日比谷コンベンションホール(大ホール)

で行います。  

入場チケットは2015年12月1日(火)から Peatix で販売を開始する予定です(前売のみ・当日券なし)。
販売の詳細については、公式ホームページ または facebookページにてお知らせいたします。


【ニッセイAMが<購入・換金手数料なし>3ファンドの信託報酬を引き下げ】

2015-11-12 22:14:37 | 投信

本日(2015.11.12)、ニッセイアセットマネジメントが、インデックスファンド<購入・換金手数料なし>シリーズのうち、日本債券、外国債券、外国株式の3ファンドの運用管理費用(信託報酬)の引き下げを正式に発表しました。

【プレスリリース】3ファンドの信託報酬引下げについて

引き下げ後の運用管理費用(信託報酬)は以下のとおりです(すべて税抜の数値)。
<購入・換金手数料なし>ニッセイ国内債券ンデクスファド:年0.15%
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国債券ンデクスファド:年0.20%
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式ンデクスファド:年0.24%

今はなき野村ファンドネット証券で1999年に「ステート・ストリート外国株式インデックス・オープン」をノーロード(購入時手数料なし)で積立できるようになったときは「なんて画期的なんだろう!」と思ったものです。ステート~の運用管理費用(信託報酬)は年0.95%(税抜)。15年以上経って運用管理費用は4分の1程度まで下がったわけですね…。


インデックスファンドの低コスト化進む。一方で注意点も

2015-11-09 16:13:16 | 投信

少し前になりますが、2015.10月24付の日経新聞で
投信コスト二極化-「超格安」の指数連動型、20~40代つかむ 高齢層、高くても積極運用型
という記事がありました。 

記事によれば、三井住友アセットマネジメントが、これまで確定拠出年金(DC)向けだった超低コストのインデックスファンドを、ネット証券向けに一般販売を始めたこと。それに対抗して、11月半ばにニッセイアセットマネジメントが「購入・換金手数料なしシリーズ」(=低コストのインデックスファンドのシリーズ)の運用管理費用(信託報酬)を引き下げる予定であることが報じられています。

現状ではニッセイアセットマネジメントからの正式発表はありませんが、これが実現すれば、インデックスファンドの低コスト化が加速しそうですね…。三菱UFJ国際投信(eMAXISシリーズ)や三井住友トラスト・アセットマネジメント(SMTシリーズ)の今後の戦略にも注目したいところです。

低コスト化が進むインデックスファンドですが、注意点もあります。
たとえば、2013年8月26日~9月20日にかけて、みずほ証券とみずほ銀行で取り扱いを開始した(*)インターネット専用投信「i-mizuho インデックスシリーズ」(全22 ファンド)のうちのひとつ、「i-mizuho新興国債券インデックス」が、2015年9月16日に繰上償還されました。
*現在は一部ネット証券でも購入できます。

「i-mizuho新興国債券インデックス」信託終了(繰上償還)にかかる書面決議の結果について

当初はみずほ証券とみずほ銀行のみでの販売(=いわゆる専用投信)であったこと、信託期間が無期限でないこと、先行するインデックスファンドシリーズに対する優位性がそれほど感じられなかったこともあり、純資産総額が伸び悩んだこともあります。が、設定から2年あまりでの繰上償還ははやいですね…

2013年8月のリリースをみると
『幅広い運用ニーズにお応えする当シリーズは、2014 年1 月に開始される少額投資非課税制度「NISA(ニーサ)」にも対応した商品として取り扱いいたします。当シリーズが、若年層を含めた多くのお客さまの中長期的な資産形成の一助となることを目指しております』とあるのですが…。


投信法の改正で、投信の併合に関する手続きは簡素化されましたが、現実には併合は進んでいません。関係者の方にお話をうかがうと、「実務的な問題や併合に伴う(システム等の)コストなどもあって、現実には難しい・できない」とう声が大半を占めます。

では、どうなるのか。投信の併合が進まない中、満期償還や、資産残高の少ない投信の繰上償還は進みそうです。インデックスファンドも、手数料だけでなく、純資産残高の推移や資金の流出入、どこで販売されているのかなどをきちんと確認する必要があるでしょう。

そして、運用会社の姿勢にも注目したいもの。その投信やシリーズを、腰をすえて育てようとしているのか、それとも、販売会社から言われて作っただけなのか…。
長期で資産形成を考えるなら、「継続性」は大切です。


「投信ブロガーが選ぶ! FOY2015」 投票がスタートしました

2015-11-01 20:29:13 | 投信

11月1日より「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the year 2015」の投票がスタートしました。

●投票ページはこちら

自分たちにとって本当によいと思える投資信託を投信ブロガーたちが投票で選び、それを広めることで「自分たちの手でよりよい投資環境を作っていこう!」というこのイベント、今回で9回目になります。

2015年9月30日までに投信に関するブログを開設している方であれば、どなたでも投票できます(プロ・アマ問いません)。投票期間は11/30までです。皆様、ふるってご参加ください。

私は一昨年よりイベントのお手伝いをしています。運営委員長のrennyさんをはじめ、全員ボランティアで運営していますので、皆様で盛り上げていただけると嬉しいです!

●Facebookページもあります→こちら

<2015.11.02追記>
2016年1月15日(金)に結果発表&表彰式を行います。場所は日比谷コンベンションホール(大ホール)に決定しました。千代田区立日比谷図書文化館のB1です。こちらもふるってご参加ください。詳細は追って


フィデューシャリー・デューティーはすべての関係者にとっての課題

2015-10-02 08:59:08 | 投信

『投資信託事情』2015年10月号の巻頭インタビューで金融庁 検査局 総務課 市場業務等 モニタリング長の水野清司さんにお話をうかがいました。タイトルは「フィデューシャリー・デューティーはすべての関係者にとっての課題-真に投資家に資する金融サービスとしての投信へ」です。

金融庁は、2014年に公表した「金融モニタリング基本方針」に基づく1年間の金融モニタリングの成果を、「金融モニタリングレポート」として今年7月に公表しています。レポートでは「商品開発、販売、資産運用、資産管理それぞれに携わる金融機関が、その役割・責任(フィデューシャリー・デューティー)を果たし、資産運用能力の向上に努める必要がある」と指摘しています。

レポートから浮かび上がった投資信託の課題とはなにか。フィデューシャリー・デューティとは何を意味するのか、そして、長寿投信を育てるために、運用会社、販売会社、そして、投資家ができることは何なのか--などをうかがいました。よろしければ、ご一読ください。


三井住友アセットが「運用報酬に関する基本方針」を策定・公表

2015-10-01 08:42:27 | 投信

三井住友アセットマネジメントは「運用報酬に関する基本方針」を策定し、公表しています。

柱は以下の4つ。
・運用報酬はお客さまに提供する運用サービスの対価であり、その内容に応じ報酬水準を決定します
・販売会社の手数料を含め、お客さまにご負担いただくトータルの手数料についても商品・サービス内容に見合ったものにします
・報酬水準は環境の変化に応じて見直し、既存商品についても合理性を欠くものは改定します
・卓越したサービスの提供と一層のコスト管理に努め、お支払いいただく運用報酬に対する満足度の向上を図ります

●詳細はこちら ↓↓↓
三井住友アセットマネジメント|プレスリリース
「運用報酬に関する基本方針」の策定および公表について(2015/9/30)

これは2015年8月に同社が公表した「フィデューシャリー・デューティー宣言」の中のアクションプランにもとづくものです。
 ↓↓
「フィデューシャリー・デューティー宣言」および「フィデューシャリー・アクションプラン」の公表について

同社は「フィデューシャリー・デューティー宣言」だけでなく、具体的な施策として「フィデューシャリー・アクションプラン」を策定。「運用」「商品開発」「お客様サービス」「経営インフラ」のそれぞれの分野について、具体的な運用と実施時期を記載しています。

手数料については、
・お客さまにご納得いただける合理的な手数料を設定します→実施時期:2015年9月
・お客さまのご理解のため、信託報酬等の手数料差引後の収益率イメージの明示を順次、進めてまいります
→実施時期:2016年3月

と記載されています。2016年3月にはもう少し具体的な数値がでてくるのだと思います。

日経電子版の記事では「自社で運用する投資信託について投資先や運用手法が同じタイプのものは信託報酬も原則同じにする」という記載がありましたが、「運用報酬に関する基本方針」を読む限りでは、そうした記載はないようです。
<ご参考>
三井住友アセット、類似の投信は手数料統一 (2015/9/30:日経電子版)

「フィデューシャリー・アクションプラン」では、ほかにも、たとえば
・ユニバーサルデザインによるわかりやすい目論見書、報告書の作成を開始します→実施時期:2015年9月
とあるので、こちらも個人にとって読みやすいものになっていくとよいですね。

フィデューシャリー・アクションプランの実施状況については半年ごとに公表する、としていますので、長期的な取り組みについて、引き続き注目していきたいと思います。