About Money,Today

ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

広告

※このエリアは、60日間投稿が無い場合に表示されます。記事を投稿すると、表示されなくなります。

セゾン投信の運用資産残高1000億円達成記念パーティー

2015-06-13 21:12:26 | 投信

今日はセゾン投信の運用資産残高1000億円達成パーティに参加しました。2007年に8億円程度からスタートした投信が8年以上を経て1000億円を超えたことは感慨深いです。

午前中にMTGがあり、私は途中から参加しましたが、セゾン投信のアドバイザーである房前さんの最後の挨拶がこれまでの道のりを物語っていました。

・自分は(さわかみ投信をはじめ)直販投信の立ち上げに係わってきた。ある日、(代表取締役社長の)中野氏から電話をもらい、投信会社を立ち上げたいと相談を受けた。
・「やめておけ」と即答した。中野さんが嫌いだったわけではなく、投信会社を立ち上げて軌道にのせるのは本当に大変だからだ。
・結局、2007年に2本の投信の運用をスタートしたが、翌年にはリーマンショック。純資産総額が減り、社員たちもかなりへこんだ。「俺たち、持ってないな…」と思った。
・そういう中で、(下がっていても)積立投資で入ってくる資金があることは有難かった。
・今、こうした1000億円を越えてパーティで挨拶ができることは、予想が外れた罰ゲームかもしれない(笑)。
・中野社長も言っていたが、1000億円はゴールではなく、過程。今後も頑張っていきたい。皆さん、これからも応援してください。

一番最初にセゾン投信の方々にお目にかかったのは2007年。それから8年が経ちました。1000億円達成はよいことですが、敢えて3つ程お願いがあります。

(1)長期投資を標榜するのであれば、セゾン投信が長く存続する会社になってほしい
→ほかの独立系直販投信も含め、創業メンバーは50歳最前後というところも多いのが現状です。会社として存続していけるような、組織づくりが必用な時期にきていると思います。10年後、20年後も、投資理念が変わることのない、永続する会社になってください。

(2)高品質の商品・サービスの提供を
→新しい商品を作ってほしいということではありません。インデックス運用のセゾン・バンガード・グローバルバランスファンド、アクティブ運用の資産形成の達人ファンドともに、卓越した運用を行ってください。
それと同時に、今後はリタイア後に取り崩したいニーズなどもでてくるでしょう。定率解約など、顧客ニーズにあったサービスの拡充ものぞみます。

(3)情報開示の充実
→昨年12月から運用報告書の改訂(交付運用報告書と全体版の二段階化)が行われました。が、FOF(ファンド・オブ・ファンズ)についてはむしろ中身や手数料の開示等がわかりにくくなったという声もあります。ほかの運用会社の手本になるような、情報開示を期待しています。コスト的に運用報告書での開示がむずかしければ、月次レポートやホームページでの開示など、できることからぜひチャレンジしていただきたいです。

1000億円を契機に、改めて、「誰のために」「何のために」事業を行っていくのか--今日集まってくれた100人以上のお客様(受益者)のために、これからも真摯に投信の運用に取り組んでください。

コメント   トラックバック (1)

米国モーニングスターの「投信投資家 環境調査」で日本は下から2番目

2015-06-11 19:45:53 | 投信

米国モーニングスターの「第4回グローバル・ファンド・インベスター・エクスペリエンス(GFIE)レポート」が発表されました。
これは世 界 25 カ国の投資信託市場について、投資家の観点から評価を行うもので、2年に1度発表されています。

評価するポイントは以下の4つ。
・規制および税制(Regulation and Taxation)
・目論見書や運用報告書での情報開示(Disclosure)
・手数料や各種費用(Fees and Expenses)
・販売行為とメディア報道(Sales and Media)

日本の総合評価は C-
それぞれを評価した上で各国の総合評価を行っています。
総合評価では、日本は「C-」。日本の下には中国しかいない…というなかなか残念な結果となってしまいました。 

●2015 年の各国の総合評価は以下のとおり(同一 評価はアルファベット順)

A :韓国、米国、オランダ、台湾
B+ :英国、
B :スウェーデン、オーストラリア、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、スイス
C+:カナダ、ドイツ、インド、ニュージーランド、タイ
C :ベルギー、フランス、香港、シンガポール、南アフリカ、スペイン、イタリア
C- :日本
D+:中国 

日本の評価についてみていきましょう。

・日本の評価:総合評価は C-
(規制および税制:B、情報開示:C、手数料や各種費用:D+、販売行為とメディア報道:B-)

・規制及び税制については、投信法の改正、運用報告書の二段階化による「交付運用報告書」の作成、NISA(少額投資非課税制度)の開始などが評価されています。

・目論見書や運用報告書での情報開示はCとあまり評価は高くありません。
・運用報告書のルールが2014年12月に改正されましたが、いまだに総経費率の開示がないこと、またファンドマネージャー名やファンド運用期間が非開示なことは改善が必要です。
(注:総経費率については以前から指摘していますが、ぜひ実現してほしいです。運用担当者の開示も同様で、独立系の一部投信など一部を除くと非開示のままです。ただ、運用会社のホームページなどに運用担当者の部署名や運用経験年数が開示されるようになった点は一歩前進。さらにこの流れをすすめていただきたいです)。

・保有銘柄開示の回数が少ない、タイミングが遅い。例えば、年1回決算の投信については年1回しか(運用報告書で)全保有銘柄を開示されない(グローバルには四半期に一度開示する潮流が進んでいる)。また、FOF(ファンド・オブ・ファンズについては保有銘柄の把握が困難なものも多い…。

・手数料や各種費用についてのD+と最低評価(前回はC)
・特に債券型投信のコストが他の国に比べて高いことが低評価の原因(米国では債券型のメインは米国内の債券だが、日本では海外債券が主流という事情があるでしょう。あと、通貨選択型などの高コスト投信の影響もありそう)。
・ノーロード・ファンドなどが極めて少ないことも、評価を低める要因となっています。

(注:日本の場合、例えば購入時手数料が最大表記であることも影響があるのかもしれません。また、「総経費率」の開示が無いため、債券利回りに応じて安くなるなどの実態が反映されていないのでは、という声も。情報開示の悪さがコスト評価でも、足を引っ張っているような気もします)

次回調査では指摘されたことが前進していることを期待したいです。
スチュワードシップ・コードで投資先との対話が注目されていますが、投信の保有者である「受益者」との対話(=情報開示)についても、しっかり取り組んでいただけると嬉しいです!

詳細に↓↓↓
・ニュースリリース(日本語版)
・ニュースリリース(英語版)
 
【レポートの全文(英語)】はこちら

コメント