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ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

さわかみ投信がDCの運営管理機関に

2014-01-31 19:16:10 | 確定拠出年金

厚生労働省のHPには確定拠出年金の「運営管理機関登録業者一覧」が掲載されています→こちら
201年12月末時点の登録業者一覧をみたところ、 独立系直販投信の草分けである、さわかみ投信が名を連ねています。商品提供ではなく、自ら運営管理機関なるということは、DCビジネスに参入するということなのでしょうか!? まだ詳細はわかりませんが、今後の動向をウオッチしていきたいと思います。
 

 


セゾン投信「第7期運用報告会(その3)」

2014-01-30 17:09:08 | 直販投信

最後に、営業部からお客様概況とアンケート集計報告がありました。

●お客様概況(2013年12月末) 

・口座数:6万3812口座
・定期積立率:61.7%
・男女比:7:3
・年代別→未成年:3.79%、20代:7.11%、30代:32.07%、40代:29.4%、50代:15.66%、60代以上:11.96%
*未成年口座が徐々に増えてきている。30~40代のお客様が多いので、お子さんの口座を一緒に開くケースが増えているとのこと。

●アンケートについて(期間2013年12/17~12/27.配信数3万4698件、回答率6.9%、男女比8:2)

項目がたくさんあったので、特徴的な点をいくつかピックアップします。

・セゾン投信を何でお知りになりましたか?(複数回答可)
1位:書籍(48.63%)
2位:新聞・雑誌等の記事(26.27%)
3位:個人ブログ(16.4%)
→3位に個人ブログが入るというのは他の運用会社ではあまり考えられない気がします。インターネット経由で情報収集する30~40代にヒットするのでしょうね。

・投資信託について、どこで知識・情報を得ていますか?(複数回答)
1位:新聞・雑誌・TV等のマスメディア(60.53%)
2位:インターネットの口コミ・ブログサイト(36.72%)
3位:インターネットの比較サイト(35.3%)
4位:評価機関の情報(20.36)
5位:講演会・セミナー等(17.78)
6位:銀行や証券会社等の金融機関窓口(9.58%)
7位:ファイナンシャルプランナー等の専門家(8.66%)

・投資信託を購入する際、留意する点は何ですか?(複数回答)
1位:手数料(82.47%)
2位:運用成績(57.29%)
3位:ファンドの規模(48.54%)
4位:経営者の姿勢(47.67%)
5位:値上がり期待(24.4%)

・セゾン投信の商品を家族・友人・知人に勧めたいと思いますか?
はい :86.47%
いいえ:13.53%
→口座保有者、しかもアンケートに回答したコア層(ファン)が多いとしても、はいの比率は驚きです…。

最後に。セゾン投信だけでなく、独立系直販投信を中心に、投信の決算時期にこうした運用報告会を行っています。ファンド保有者(受益者)はなるべく参加することをおすすめします。運用理念、運用スタイルなどが当初と変わっていないかどうかを確認し、その上で保有し続けるかどうかを判断する材料になるからです。


セゾン投信「第7期運用報告会(その2)」

2014-01-29 19:05:14 | 直販投信

続いて、Q&Aです。

――NISA口座の口座獲得目標、拡大の秘策は?
A(中野さん)目標は1万5000口座。現在、申込は8000口座程度。口座保有者6万人のうち、セゾン投信だけで資産形成を行っている人たちは約3割いるので、その方たちには口座を開いてほしい。

――コモンズ30ファンドについて。今期、成績がよくないが、さわかみファンドと入れ替えたのにどう思っているのか? 当初の姿勢と変わってきているようにも感じるが…。
A(瀬下さん)コモンズ30ファンドについては再デューデリ(=デューデリジェンス。投資対象に十分な価値があるのか、リスクは等々を詳細に調査すること)をしているところ。比率も若干(期首から)下げている。
変わっているところと変わっていないところがある。変わっていないのは銘柄選定。第7期下がっているのは、銘柄選択によるもの。例えばコマツなど環境がよくなかったものもある。変わったのはアセットアロケーションの仕方。現金の比率を変えるようになっているし、当初(組入銘柄への)均等投資だったものが銘柄によってウエイトをかけるようになっている。選定時には均等投資だったのが変わってきた。ファンド選定で重視しているのは「説明の一貫性」。そのため、再デューデリをしているところだ。 

<2014.04.21追記>
瀬下さんが「再デューデリ中」と答えていたコモンズ30ファンドですが、2014年3月度の運用レポートでその結果について記載されています
→「コモンズ30ファンドについては…(省略)…資産配分の役割が大きくなったことなどが、達人ファンドの運用方向性と異なると判断に到り、一旦全て売却することと致しました」。
<参考>セゾン資産形成の達人ファンド 2014年3月期運用レポート(簡易版)


Q達人ファンドの運用報告書の「当期の投資スタンス」に「投資先ファンドの状況を勘案しながら資産配分を行いました」とあるが、具体的にどういうふうに考えて、どう決めているのか?
A(瀬下さん)ファンドについては、四半期に1回、当初決めた比率のままでよいかを検討している。具体的には「(ファンド)マネジャーの評価」。定量評価も行う。
では、そもそもの資産配分はどう決めているか。時価総額をみつつ、不人気の市場を厚めにしたい部分もある。逆バリの運用。今期は後半、新興国の比率を増やした。

Q達人ファンドの投資先のファンドも含めた(実際にかかった)総コストを教えてください。
A(瀬下さん)マンスリーレポートにも記載しているとおり、実質的な信託報酬は「年1.3%±0.2%(概算)」。実際には売買手数料なども加えたものが正確な数値だが、現時点ではそこまでは細かく出せない。ただ、投資先にファンドは(銘柄を)頻繁に売買しないし、売買回転率が100%を超えるものは投資先のファンドには入っていない。
A(中野さん)コストの開示について、重要性は認識している。エクスペンスレシオの開示なども検討していきたい。 

続く…


セゾン投信「第7期運用報告会(その1)」

2014-01-29 18:58:14 | 直販投信

セゾン投信主催のメディア関係者やファイナンシャル・プランナーを対象とした「2013年事業報告及び運用報告会」がありました。これから受益者のかたに方に向けて運用報告会を実施していくと思いますので、概要だけリポートします。

●第7期の運用報告
ますはポートフォリオマネジャーの瀬下さんから2つの投信についての運用報告がありました。

<セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド>
・期中の騰落率:36.56%(8314円→1万1347円)
→上昇のうち、約3分の2が為替の影響、約3分の1が株式ファンドの影響
→債券を購入し、株式を売却(リバランス)
→今後の方針。定められた投資比率にしたが各ファンドへの投資を行う。株式と債券の比率が一定以上乖離した場合には必要に応じてリバランスを行う。

<セゾン資産形成の達人ファンド>
・期中の騰落率:60.19%(7956円→1万2743円)
→上昇のうち、約5分の3がファンドの影響、約5分の2が為替の影響
→前期好調だった「コムジェスト・ヨーロッパ」が今期は参照指数並み。日本で参照指数を下回る投信(=コモンズ30ファンド)も。

・地域別の投資比率は、新興国が30%弱、米国と欧州が各25%程度、日本が20%程度。
・2009年からMSCI全世界株式指数(配当有・税引き後)を上回っている。
→この投信の場合、長期的にいい成績をあげられるファンドを選べるかがポイント。
・標準偏差(年率)は、設定来で18%(参照指数は22.2%)。第7期は13.1%(同15.4%)。「リスクは参照指数(MSCI全世界株式指数)より達人ファンドのほうが低い。これは投資先のファンドが保守的な銘柄を選定しているようが要因」。
・地域別配分は、市場の見通しではなく、分散を重視。

●今期の振り返りと今後の事業計画
続いて、中野社長から今期の振り返りと事業計画についてのお話です。

・2007年から80カ月継続して資金流入が続いてきたが、それが途切れた。とりわけ年末は多いときで1日20~30億円の解約もでた。そこまで(個人の方たちが)税制に反応するのかと正直驚いた。
・12月は20億を超える買付もあったが、50億円を超える解約もあった。それが今年になったらピタリと止まった。
・赤字経営は脱しつつある。昨年5月には単月黒字になった。だが、通期では赤字。理由は「NISA導入に伴うシステムコストの発生」「パンフレットや顧客への発送費用」「(解約増に伴い)トランザクションコストや金融機関への送金手数料が増えたこと」などがある。
・来期は安定した黒字経営を実現したい。目標は顧客8万人、純資産1000億円の達成。
・(会社として)利益が出てくれば、ファンドのコスト引き下げも視野に入ってくる。運用部門の充実もはかりたい。
・直販以外の販売先についても前向きに検討したいし、確定拠出年金についても商品提供にとどまらず主体的にやりたいという気持ちもある。諸々検討していきたい。

(その2)へ続く


1年間継続して資金純増のファンド(2013年12月末時点)

2014-01-27 13:50:24 | 投信

『投資信託事情』2014年月号が届きました。毎月恒例の「1年間継続して資産純増の人気ファンド」を見てみましょう。これは1年以上継続して、資金の流入額から解約額を差し引いて、資金が純増している投信を調べたものです。

2013年12月末時点で「1年間継続して資産純増のファンド」(純資産30億円以上、DC、SMAなどの専用ファンドを除く)は36本(前月比▲4本)。順位は1年間の資金増加額の順です。ここでは、毎月分配型以外の投信をピックアップしてみます。

14位:野村ドイチェ・高配当インフラ関連株投信・米ドルコース・年2回(野村AM)
16位:マイ・ロード(野村AM)
18位:日興レジェンド・イーグル・ファンド(アムンディ)
27位:テンプルトン世界債券ファンド・為替ヘッジなしコース(フランクリン・テンプルトン)
30位:ひふみ投信(レオス・キャピタルワークス)
31位:結い2101(鎌倉投信)
32位:トレンド・アロケーション・オープン(国際投信)
33位:DIAM国内債券パッシブ・ファンド(DIAMアセット)
34位:DIAM外国債券・パッシブ・ファンド(DIAMアセット)
35位:SMT国内債券インデックス・オープン(三井住友トラストAM)
36位:三菱UFJライフセレクトファンド<安定成長型>(三菱UFJ投信)

*「ひふみ投信」は3年以上、「結い2101」は2年以上資金純増。年末解約が多くでる中、この2ファンドは引き続き資金純増です。一方、「SBI資産設計オープン(スゴ6/資産成長型)」(→先月まで3年以上資金純増)や「世界経済インデックスファンド(三井住友トラストAM)」「DIAMストラテジックJ-REITファンド」(DIAMアセット)(→1年以上資金純増)などが姿を消しています。
*「三菱UFJライフセレクトファンド<安定成長型>」は初登場です。