About Money,Today

ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

お知らせ(9月)

2015-08-30 16:27:23 | 近況

2015年9月のセミナーや交流会などの予定をご紹介致します(現時点で確定している、一般の方が参加できるもの)。ご興味があれば、ご参加ください。

●9/2(水)19:30~21:30 【コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(東京)#64】 東京・六本木
コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べは、投資信託やETF(上場投信)などを活用して、コツコツ投資しながら資産形成をしたい・しているという方が自由に語り合える「場」です。「投資信託事情」編集長の島田知保さん、投信ブロガーのrennyさん、竹川の3人幹事となって毎月第一水曜日に定期的に開催しています。ベテランの方も、初心者も、女性も学生さんも大歓迎です。
・詳細・お申込はこちら

・コツコツ投資家がコツコツ集まるファンページはこちら

●9/12(土)10:00~11:30 【20第~50代までの資産形成入門】 石川・金沢
これから投資を含めた資産形成をはじめたい、投資をはじめてみたいけれど、どう考えたらよいかわからないという現役世代の方向けにお話をしたいと思います。お近くにお住まいの方は
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●9/26(土)14:00~16:50 田島弓子さんとのコラボセミナー「キャリアとお金の育て方・活かし方」 東京・五反田
ブラマンテ代表取締役の田島弓子さんとのコラボセミナーです。
38歳でマイクロソフト日本法人の営業部長になり、『プレイングマネジャーの教科書』『女子社員マネジメントの教科書』などの著書もある、ブラマンテ代表取締役の田島弓子さんとのコラボセミナーです。
田島さんがキャリア、私がお金の育て方・活かし方についてお話します。4年前にも同じテーマでお話しましたが、改めて基本的な考え方などをお話したいと思います。
・詳細・お申込みはこちら 




投信保有者ならみておきたい、相場急落時の運用会社の対応

2015-08-24 19:21:57 | 投信

世界的な株安の様相を呈しています。それに伴い、基準価額をかなり下げている投信も多いようです。こうした時に、投資信託の運用会社(委託会社)から出されるのが「緊急レポート」。ホームページ上に掲載されるのが一般的です(一部、直販の運用会社からはメール等が届くこともある)。

投資信託を保有している場合、こうした時の運用会社の対応はきちんと確認したいものです。

例えば、運用する会社が、
○緊急レポートを出しているのか、出していないのか

○「誰に対して何を伝えたいか」が明確になっているか
-例えば、複数の日本株投信を運用しているのに投信ごとのレポートではなく、運用会社として1本しか出していない。あるいは複数の日本株投信を運用していて、その中身は違うのに、コメントが全て同じだった運用会社も…
-市場環境だけではなく、その投信の基準価額の変動要因や今後の対応を含めたコメンが含まれているか

これは緊急レポートに限ったことではなく、運用報告書や月次レポート等なども同じだと思います。そして、私たち、投信の保有者(受益者)も、長い視点で投信と付き合っていくために、運用会社の姿勢はしっかりみていきたいですね。

<2015.08.26追記>
ブロガーのm@さんが直販の運用会社(レオス・キャピタルワークス、鎌倉投信、コモンズ投信、セゾン投信)が出した「緊急レポート」についてについてまとめています。
 ↓
"いい投資"探検日誌form新所沢「今回の日本株式急落を受けた運用会社のレポートを比較」


<過去記事>
投信の緊急レポートで感じたこと(その1)
投信の緊急レポートで感じたこと(その2)


ひふみプラスの純資産総額が500億円突破。信託報酬一部低減へ

2015-08-19 08:30:00 | 投信

2015年8月18日にレオス・キャピタルワークスが運用する、「ひふみプラス」の純資産総額が500億円を突破しました。

同じマザーファンドで運用する、直販の「ひふみ投信」は長期保有によって投資家に運用管理費用(信託報酬)の一部が還元される設計。一方、証券会社や銀行等などの販売会社を通して販売する「ひふみプラス」は純資産総額が増えると、運用管理費用(信託報酬率)が下がる設計になっています。

●運用管理費用の配分(下段は税抜)

純資産総額委託会社販売会社受託会社合計
500億円まで 0.4914% 0.4914% 0.0756% 1.0584%
(0.45500%) (0.45500%) (0.07000%) (0.98000%)
500億円を超える部分 0.4374% 0.4374% 0.0756% 0.9504%
(0.40500%) (0.40500%) (0.07000%) (0.88000%)
1000億円を超える部分 0.3834% 0.3834% 0.0756% 0.8424%
(0.35500%) (0.35500%) (0.07000%) (0.78000%)

今回純資産総額が500億円を超えたため(8/18現在、504.2億円)、500億円を超えた部分については、純資産総額に対してかかる信託報酬料率が1.0584%→0.9504%(税込) に下がります。

・詳しくはこちら ↓
プレスリリース「投資信託「ひふみプラス」が純資産500億円を突破- 500億円を超える部分の信託報酬が下がります -」


運用会社は純資産総額に応じて受け取る「運用管理費用」が収益の柱です。投信を設定した当初、資産規模の小さいときには当然収入も少なくなります。資産規模に応じて、残高が大きくなったら運用管理費用を引き下げるのは合理的な判断でしょう。また、長期保有で運用管理費用の一部が受益者(投信の保有者)に還元されるような仕組みは、受益者、運用会社ともにメリットがありそうです。

一方、(資産残高が増えても運用管理費用は引き下げず)、運用管理費用のうち、販売会社の取り分が多くなるような設計になっている投信もあります。運用管理費用をどういう設計にしているかで、運用会社の姿勢(誰をみているか)が垣間見れます。


セゾン・バンガードの実質的な運用管理費用(信託報酬)が2度目の引き下げ

2015-08-18 14:33:10 | 投信

セゾン投信が設定・運用するセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドの実質的な(投資対象先の運用管理費用を含む)運用管理費用が9/11から引き下げられるそうです。

旧:0.74%±0.03%/年(概算)

新:0.69%±0.03%/年(概算)

現在発売中の『日経ヴェリタス』の記事に記載されていたため、問い合わせたところ、9/11からの実質的な運用管理費用(信託報酬)の引き下げは事実とのこと。正確にいうと「信託報酬の引き下げ」ではなく、投資先のバンガードのファンドの運用管理費の低減分を反映させたものです。

実質的な運用管理費用の引き下げは2010年に続き、2回目。よいニュースですね! 資産規模の拡大に伴って、運用管理費用が引き下げられるのはよいこと。こうした実績を積み上げていってほしいです。

ただ、記事掲載前に(せめて同時期に)、受益者に向けた案内があってもよいのではないか、とは感じました…。セミナー等でも、たびたびコスト引き下げについては受益者の方から質問がでているわけですし、メディアよりも先にまずは受益者にきちんと伝えることもまた「フィデューシャリー・デューティー」なのではないか、と個人的には思います。

<追記 2015.09.10>
【プレスリリース】
「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」実質的 信託 報酬 0. 05% 低減 へ。

・ヴェリタスの記事では実質的信託報酬の引き下げは9/10からの予定となっていましたが、正確には9/11からでしたので、本文は訂正しました。

<過去記事>
セゾン・バンガードの実質的な信託報酬が引き下げに


4資産均等型のバランス型投信が相次いで設定

2015-08-17 23:00:00 | 投信

8月末に「日本株式」「先進国株式」「日本債券」「先進国債券」の4つに均等投資をする、4資産均等型のバランス型投信が相次いで設定されます。

ひとつは、ニッセイアセットマネジメントの「購入・換金手数料なし」シリーズから。同シリーズでは初のバランス型投信です。

『<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)』
運用管理費用(信託報酬):年率 0.34%(税抜)
信託財産留保額:なし
設定日: 2015年8月27日


もうひとつは三菱UFJ国際投信のeMAXISシリーズの

『eMAXIS バランス(4資産均等型)』
運用管理費用(信託報酬) 年率 0.5%(税抜)
信託財産留保額: なし
設定日: 2015年8月27日


eMAXISシリーズは国内債券と先進国債券、2資産のバランスタイプも設定されます。

eMAXIS 債券バランス(2資産均等型)

運用管理費用(信託報酬): 年率0.40%(税抜)
信託財産留保額: なし
設定日: 2015年8月27日


『 <購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)』は保有中にかかる運用管理費用(信託報酬)が0.34%(税抜)。従来のバランス型=コストが高いというイメージを打ち崩す運用管理費用の低さですね(同シリーズのインデックスファンドを組み合わせるより安いのです)。ニッセイアセット、定拠出年金(DC)専用ファンドを一般向けにもおろすことで、攻勢をかけていますね…。 

<参考>
基本型のバランスファンドが相次いで登場する理由を深読みすると・・

 


夏休み

2015-08-10 17:30:17 | 近況

8/11~16日まで夏休みを頂戴します。

昨年は9月に長めのお休みをとってチェコ(プラハ→チェスケー・ブジェヨヴィツェ→チェスキー・クロムロフ)、ドイツ(ミュンヘン)、とまわったのですが、
今年は近郊でのんびりしたいと思います。



ジュニアNISAの口座開設はしくみをよく理解してから

2015-08-08 19:00:53 | NISA

2016年からジュニアNISAがスタートします。
証券業協会がジュニアNISAに関するQ&Aをまとめてサイトにアップしていますので、関心がある方は、口座を開設する前にぜひ目を通してください。成人NISAに比べて複雑な設計になっています…。

●日本証券業協会「ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)に関するQ&A」

ジュニアNISAの概要です。
○制度を利用できる人:日本に居住する0歳から19歳
○口座開設が可能な金融機関:証券会社、銀行、郵便局等
○運営管理:原則として、親権者等が未成年者のために代理で行う
○引き出し制限:3/31時点で18歳である年の前年の12月31日までは引き出しできない
○非課税対象:上場株式、ETF、株式投資信託などの譲渡益、配当、普通分配金など
○年間投資上限額:年間80万円
○投資可能期間:2016年4月から2023年12月末まで

2016年(平成28年)1月から口座開設の受付が開始されますが、上場株式や投信などの購入については「2016年4月1日から」になります。

口座開設時には
・ジュニアNISA口座
・課税ジュニアNISA口座(一般口座か特定口座か選択)
の2つを作ることになります
→Q&AのP15を参照

5年の非課税期間の終了時には
・課税ジュニアNISA口座に時価で移管
・新たなジュニアNISA口座に時価でロールオーバー(80万円の枠内)
のいずれかを選択できます。

*平成35年から平成40年までの各年にはロールオーバー専用の非課税枠として「継続管理勘定」が設けられます(新規買い付け不可。80万円の枠内で利用可能)
→Q16を参照

 5年の非課税期間終了前に売却するか、時価で課税ジュニアNISA口座に移管することもできます。
売却した場合、売却したお金は「課税ジュニアNISA口座」に入ります(引き出し制限あり)。銀行口座は預かり金、証券口座はMRFになるようです。
売却益のほか、ジュニアNISA口座で買いつけた株の配当や株式投信の分配金を受け取った場合も、課税ジュニアNISA口座に入ります。

「課税ジュニアNISA口座」にある預かり金やMRFで新たな金融商品に投資をすることは可能です。特定口座(もしくは一般口座)なので、株式や株式投信以外の、例えば、公社債投信や債券などにも投資できますが(金融機関により取り扱いは異なる)、売却益が出た場合には(課税口座なので当然)課税されます(引き続き、引き出し制限あり)。

注意点としては、成人NISAと違い、ジュニアNISAは現状では「金融機関の変更は不可」となっていることです。
口座の廃止は可能ですが、引き出し制限の前に口座を廃止すると、非課税で受け取った配当金や売買益のすべてに課税されます(→Q29を参照)。

口座開設を検討している方は、比較・検討してから金融機関を選択してください。