About Money,Today

ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

イスラエルが新興国から先進国指に

2010-05-31 17:27:10 | リンク
MSCI社は5月26日引け後にMSCI銘柄の定期入替を行いました。今回は、イスラエルがMSCIエマージング・マーケット・インデックスからMSCIコクサイ・インデックス(除く日本)に昇格しています。

その結果、
MSCIコクサイ・インデックスは22カ国→23カ国に。
MSCIエマージング・マーケットインデックスは22カ国→21カ国

となりました。

その他の組み入れ国は?
MSCI Bara
リリース

住信アセットでは「STAMフォローアップレター」も出ています。
こちら

MSCI社の場合、1人当たりGDP(国内総生産)や時価総額、外国人に対する投資規制の有無、市場環境の整備状況、為替回送金制限の有無等を基準に、「新興国から先進国」とか、逆に「先進国から新興国」などに入る国を決めています。そして、5月と11月の定例四半期見直しがメジャーで、8月と2月は微調整リバランスです。

指数は生き物なので、指数構成国や比率がどんなふうに変わっていくのかをみていくだけでも楽しいですね。

直販投信祭りにて

2010-05-24 22:47:03 | リンク
昨日(日曜日)は直販投信祭りに行ってきました。
直販投信10本を運用する、運用会社8社が一堂に集まるのはこれが東京では初の試み。

この模様はツイッターで@msykさんと@makiko8ちゃんが中継してくれた(お疲れ様です!)
ので、そちらをご覧ください。

前半はファンド・オブ・ファンズ5本の担当者からの説明+ディスカッション。
後半は日本株ファンド(設計上は海外株に投資できる設計になっている投信もありますが現状は日本株だけ)の担当者からのお話・ディスカッションという流れ。

前半のFoFについては、セゾン投信以外の4ファンドについては、いまひとつ違いが分かりませんでした。投資方針やファンドの選択基準、資産配分の決定プロセスなどをもう少し説明していただけると理解が深まったのではないかと感じました。

後半は個性というか違いが鮮明になって面白かったです。

さわかみファンド/澤上さん
(資産規模は)2兆円、3兆円、10兆円になってもいい。世界トップのアクティブファンドを目指す。応援したい企業は600社ある。

コモンズ投信/渋沢さん
30年目線で、平均的な会社は買いません。30社に集中投資する。
数値化できない価値も含めて投資先を選択。

ひふみ投信/藤野さん
澤上さんは尊敬。でも、やるからにはさわかみファンドに勝つつもりで運用する
・日本は成熟社会。外に打って出て成功できる会社
・内需の中で技術の変化を捉えて成功できる会社
・ニッチ。自分たちで切り開ける会社
の3つの視点で投資

鎌倉投信
100年続く投信を本気で作りたいと思っている。
・これからの日本に本当に必要とされる会社
・顧客、消費者、社員とその家族、地域、株主・・などを大切にする会社
・共創・オンリーワン経営
(人財を活かせる、循環型社会を創造する、日本の匠な技術を提供する会社)
に投資する

鎌倉投信は7月に(投資先企業、受益者、運用者が集まって)受益者集会を開催したいとのこと。面白い試みですね。

参加者も3時間以上にわたるアツい会でした・・・。

日本でいちばん大切にしたい会社

2010-05-22 23:30:30 | リンク
今日は、坂本光司氏の講演に行ってきました。
テーマは「社会性と経済性が両立する 日本でいちばん大切にしたい会社」

そもそも社会性と経済性を分ける必要があるのか。
今後は社会性と経済性を両立することが時代を決する。
という話をされていたのが印象的でした。

本を書いて、読者からの反応すごかった。5割が経営者、3割が会社員、1割が学生、1割が高齢者。
 
企業経営とは5人に対する使命と責任を果たすためにある。会社はその場所である。「使命と責任」とは永遠の幸せを実現すること。
これは現場研究を40年の中でたどり着いた結論。
5名=①社員とその家族②社外社員とその家族③顧客④地域社会⑤株主

立派な会社というのは商品価値以上に企業の存在価値が高い。業績は結果論。
①から④を大切にすることで、⑤も納得する結果になる

これを覚えておけば、経営がブレることはないはず。
企業の最大の強みは社員のモチベーション。
お客さんは商品以上に、社員の対応・サービスを見ている。

会場から質問に答える中で
経営者と同時に、消費者としてできることについても触れていました。
いい加減な会社の商品を買わない。いい会社のいいモノを買おう、と。

現在、価値ある中小企業のあるべき姿を数値化するために、数値化を図っているそうで、これは詳細を聞くのが楽しみです。

いくつか会社の事例についても話をされていましたが、
将来的には運用会社などの金融機関も入ってくるとようになるといよのですが・・・。

コツコツ投資で未来を拓こう!

2010-05-21 16:17:49 | リンク
昨年末に法人化しました。会社名は「LIFE MAP」。直訳すると人生の地図ですが、お金を含めた人生設計という意味を込めています。

会社にするにあたって、考えたキャッチフレーズが「コツコツ投資で未来を拓こう!」。

未来を拓くというのは2つあって、1つは個人。
投信やETFを活用してコツコツ投資をすることで、きちんと資産形成をしていきましょうということです。
必ずしも、お金があること=幸せではないけれど、人生の選択肢を広げることはできます。


2つ目は「社会」。みんながコツコツ投資を続けることで、今よりいい社会にしていけるといいな、という思いです。

資産形成のコア(核)はインデックス投資で、世界経済の成長に乗るというのがいいと思っています。ただ、(とくに日本の)がんばっている会社に投資することで、いい方向にお金を向けたいという気持ちもあります。だから、投資の一部を運用理念に共感したアクティブファンドや個別株に投資するのもあり、だと個人的は思います。
(インデックス投資だけでも、市場にお金を向けるので、100%預貯金においておくよりはよいと思いますが)。


投信の4月の概況をみても、資金の流入と解約(償還含む)がほぼ同じ。つまり、同じ人たちの中でお金が回っている感は否めません。少なくとも、これから投資を始めようという人たちが、まっとうな方向にお金を振り向けてくれるといいと思いますし、そうなるように活動していきたいと考えています。

質のいいお金!?

2010-05-18 19:31:56 | リンク
先日、コモンズ投信の渋沢さん(@shib30)、セゾン投信の中野さん(@halu04)、レオス・キャピタルワークスの藤野さん(@fu4)の共著、『運用のプロが教える草食系投資』(日本経済新聞出版社)を読みました。

3人の直販投信設立に至った経緯や思い、投資スタンスの違いなどがよく理解できました。また、販売会社主導の投信に対する考え方には共感しました。

本の中で印象に残ったのは、藤野さんの以下の発言。

『実はファンドマネジャーの運用技術って、成績に与える影響は、3分の1の要素でしかないんじゃないかなぁと思っていて。運用技術、「運用会社の理念」、そして「質のいいお金」、の3つが合わさって、初めていい成績が残せると考えています』

とくに、アクティブ運用の投信については、いろいろ分析しても「将来のことはわからない」。そう考えると、運用理念に共感して、資金を入れてくれる投資家がどれくらいいるかにかかっているのではないでしょうか。

そうでないと、相場が悪いときに解約したくなってしまったり、「こっちの投信のほうが儲かりますよぉ」という悪魔のささやきに乗ってしまったりということになりがち。そういう意味では、資金が安定的に入ってくるということは、投資家にとっても、運用者にとってもとても大切なことなんですね。

以前、推奨されることの多かった
このファンドにしても、2008年、2009年の流出がすごい。これでよい成績をだせというのは酷な気がします。


信託報酬が低めのこのアクティブ投信は以前は資金の出入りが激しかったけど、最近はちょっとずつ解約が続いてます・・・。
MHAM株式オープン

では、このファンドは? 
http://www.matonavi.jp/fund/F000000MLZ?

投信まとなびの資金の流出入をみているだけでもけっこういろんなことが見えてきますね。

信託財産の終了条件もみておこう

2010-05-17 19:40:34 | リンク
住信アセットのSTAMインデックスシリーズ
三菱UFJ投信のeMAXISシリーズ
中央三井アセットのインデックスファンドe"シリーズ

それぞれ信託財産終了条件(受益権口数がどれくらいになると繰り上げ償還されてしまう可能性があるか)を改めてみてみました。

STAMは
日本株式、日本債券、先進国株式、外国債券→残存口数5億口を下回った場合
新興国株式→10億口(以下同)

eMAXIS
日本株式、新興国株式→10億口
日本債券、先進国株式、外国債券→30億口

インデックスファンドe"
→すべて30億口

こうしてみると、一番ハードルが高いのは、インデックスファンドe"でした。
STAMは現時点ですべてハードルをクリアしています。
eMAXISはハードルをクリアしているのは人気の高い新興国株式のみ(今後の伸びに期待)。

信託期間が「無期限」であっても「どういう基準で繰り上げ償還される可能性があるか」が確認しておいたほうが安心です。

探し方としては、
交付目論見書の目次をみて「管理及び運営等」とか「管理及び運営概要」といった項目があるので、それを探します。

そのページを開いて、「信託の終了」とか「信託の終了条件」といった見出しのところをみると数値が書いてあるケースが多いです。中にはないものもあります。

投資家が集まれる、ゆるい「場」を作ろう!

2010-05-11 18:29:01 | リンク
「投資信託事情」の島田編集長(@RemmyRenu)が、ツイッターで「若者にコツコツ投資を広げるにはどうしたらいい?」とつぶやいていたので、勝手にアイデアを募集しました。

Rennyさん(@renny_29)さんをはじめ、いろんな方からご意見を頂戴しました。で、まずは手始めに、毎月、第一水曜日に「コツコツ投資家がコツコツ集まる夕べ(仮)」と称して、東京・六本木のワールドインベスターズ トラべルカフェ(@witvcafe)に実践者が集まってみるという試みをはじめてはどうかということになりました。

『3000万円をつくる投資信託術-サラリーマンのためのインデックス投資入門』でも少し触れましたが、コツコツ投資を続けるには「しくみ化すること」、そして「仲間をつくること」が大切ないのではないかと考えています。

基本的には、草食系&コツコツ投資でよいと思うのですが、大暴落があったりすると不安になったり、投資について意見交換したいけど、周囲に投資のことを話せる人がいなかったり――ということもあります。そういうときに、同じような目線の投資家仲間がいてワイワイ話ができる、ゆるい場があるとよいなあと思った次第。

ツイッターなどのネットもよいのですが、併せてリアルな「場」もあるといいと思うので、コツコツ投資の実践者の方、これからコツコツ投資を始めたいという方が集まる場として、毎月、第一水曜日に地味に続けられたらいいと思っています。

1回目は6月の第一水曜日、@witvcafeにて。19時~。

私も島田さんも、nennyさんも参加します。ツイッターなどで「遠いから行けないよ」という意見も寄せられていますが、東京だけでなく、徐々にそういう場が広がっていくとよいですよね。