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ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

確定拠出年金のマッチング拠出が可能に

2011-08-06 19:37:11 | リンク
あまり大きくが取り扱われてはいませんが、8/4に年金確保支援法案(正式名称は国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案・・・長い!)がようやく成立しました。

●保険料の事後納付10年間に 年金確保支援法が成立

正式名称をみるとわかるように、「国民年金法の一部改正」と「確定拠出年金法の一部改正」の両方が盛り込まれたものです。

国民年金法の改正で一番大きいのは、「保険料を未納であった人がさかのぼって納付(追納)できる期間を2年から10年に延長された」ということです(3年の時限措置です)。公的年金は通算して25年以上保険料を納めていないと、一銭ももらえません。今回の改正で、追納することで年金を受け取れる人が増えることが期待されています。

また、60歳以降も国民年金を任意加入して納める人は、国民年金基金も加入延長することができるようになります(=受取額を増やすことが可能)。

確定拠出年金では、
・確定拠出年金の加入年齢を60→65歳に引き上げ
・確定拠出年金企業型では企業拠出に加えて、従業員の拠出も可能にする

確定拠出年金については拠出の限度額が決まっています(月額5万1000円、他に企業年金を併用している場合2万5500円)が、「会社掛金と本人掛金の合計は限度額を超えない」「本人掛金は会社掛金額を超えない」という条件があります。
若い人は企業の拠出金も少ない企業もあるので、せめて限度額を超えない範囲なら「会社掛け金を上回る個人拠出をしてもOK」にしてほしかったあとは思います。

また、今回、事業主による従業員に対する継続的投資教育の実施義務が明文化されたため、こちらにも力を入れてほしいところです。
本人の掛金については、所得控除の対象ですし、確定拠出年金は運用中の運用益は非課税になるなど、税制上のメリットがあります。

リタイア後の資産形成を考える上では、「公的年金」「企業年金」+「じぶん年金(たりない分を自分で準備)」の3つで考えていく必要がありますわけで、活用できるものはうまく活用するという視点も大切だと思います。

●年金確保支援法案の概要

●選択された議案の情報