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ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

クルーセミナ(その2)

2010-03-16 11:05:06 | リンク
後半は投資の実践編です。以下の3つについてお話をされていました。

1.自分はどんな資産運用がしたいの?
2.日本の投資信託を取り巻く環境
3.理想の投信は?


1.自分はどんな資産運用がしたいの?

以前、直販(注:ひふみ投信)をやっていたときに個人投資家と接する機会が触れて、投資家には大きく分けて2つのタイプに分かれると思った。

(1)資産運用をしたいし、社会貢献したい。
(2)お金を増やしたいという人
その中でも2つの方がいて
⇒成果達成型(自分で勉強して納得して買う)
⇒お任せ型(わからないのだからお任せしたい)

(1)についてはそれほど多くはないように感じる。また、社会貢献も大事だが、お金を預けるからには殖えないとだめだろう、と個人的には思う。

(2)について
資産を増やすのは難しい(この中で投資をしている人?と挙手してもらったら結構手が上がったが、今までトータルで儲かった人と聞いたら2人しか手が挙がらなかった・・・)。

証券会社や銀行の窓口に勧められて購入し、投信にイヤな思いをいだしている人が多い。
一方、インデックス運用でいいという方向に行く人も多い。
それは安く買って高く売る努力をするということが、無理。
また、分散投資がよいというコンセンサスができつつある。100年くらいでみたら正しいけれど、資産運用からすると、ある程度流れをみないといけないのかな、と。

2007年までの30年間は過剰流動性の時代だった。いっせいにリスク許容度を緩和していった。
『ブラックスワン』(ダイヤモンド社)という本がある。これまで、運用会社も金融工学の理論(正規分布でリスクをみる)をベースに考えていたけど、この本では金融商品を考えるときにこの統計学を当てはめていいの?という疑問が投げかけられている。実際、正規分布の両端の部分の確率はもっと高い。つまり、急騰・急落はもっと頻繁に起こっている。

また、「グローバル化」「IT化」により、世界の株はよく似た動きをするようになってきている。本当に分散投資は効くのかという疑問も残る。

分散投資はある程度効くけれど、株も債券も上がり続けるにはむずかしいのでは。
「IT化=デフレ化」と、1980年代の冷戦終結で安い労働力が流れ込んだことで、日本を除く世界中の株が沸いてしまった。金利が下がり(=価格上昇)、株が上がるという本来ありえない状況が続いた。

続く。


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