リタイアしたあとは公的年金を補う意味で、現役時代に蓄えてきた資産を少しずつ取り崩していくことになります。ただ、リタイアしたあと、20年、30年という長い時間が待っていることを考えると、リタイア後もお金を運用しながら使っていく(取り崩していく)という発想もこれからは必要でしょう。
ということで、この本にも、一定の比率でお金を解約してお金を使ってというお話を書きました。それに対して、「定時解約で、定率ではなく、定額はどうでしょう?」という質問がありました。
日本では、一部の証券会社やありがとう投信(直販)などの会社で、保有する投信の残高から毎月一定の金額を自動的に解約していくサービスがあります。ただ、この方法だと資産形成のときには有効なドルコスト平均法(毎月一定額を買い付けることで、基準価額(投信の価格)が高いときには少しの口数しか買えず、安いときにはたくさんの口数が買えるので、平均購入単価を安く抑えることができる)の逆をしてしまうことになります。
つまり、価格の高いときには少しの口数だけ解約し、価格が下がっているときにたくさんの口数が解約されてしまいます。そのため、運用状況がよくないときには元本が大きく減ってしまうリスクがあります。特に、解約サービスをスタートした直後に相場が悪く、大きく値下がりしていると、最初に運用する元本が減ってしまうことになります。つまり、解約スタート時の運用状況に大きく左右されてしまうのです。
そういう意味では、毎月一定の金額を自動的に解約していくよりも、本当は「定率」で解約をしていくほうがのぞましいのです。米国では、バンガードやフィデリティといった投資信託会社が定率で引き出しつつ、残っている元本を運用するというしくみの投信などをつくっていますが、日本ではまだそうした商品やしくみはありません。
そこで、現状では、
・定額解約サービスを実施している投信を利用する
・自分で引き出す金額をかために見積もり、毎月一定額を引き出していく
(運用状況が非常に悪いときには引き出し額を抑える)
・年間に必要な金額を見積もり、半年や1年に1回引き出すようにする
・自分で定率引き出しをする
といった方法が考えられます。
資産形成をするためのツールとして、投信の「自動積立」サービスはこの数年で画期的にサービスが向上しました。今後は、資産形成をした人たちがリタイア後に「うまく使っていく」ための商品やサービスがのぞまれます! 過度な分配金競争ではなく、(FPも含めて)新しい提案をする時期に来ていると思うのです。
<2010.09.06追記>
ワイ・エス・プランナーさん(@ysplanner)より以下の情報をいただきました。
↓
国内では日興コーディアル証券の「定期引出サービス」が口数売却に対応しています。まだ対象ファンドが少なくインデックスファンドも含まれていませんがネット証券も見習って欲しいものです。
*リタイア後のお金の取り崩し方については野尻哲史さんの「退職金は何もしないと消えていく」が参考になります。
ということで、この本にも、一定の比率でお金を解約してお金を使ってというお話を書きました。それに対して、「定時解約で、定率ではなく、定額はどうでしょう?」という質問がありました。
日本では、一部の証券会社やありがとう投信(直販)などの会社で、保有する投信の残高から毎月一定の金額を自動的に解約していくサービスがあります。ただ、この方法だと資産形成のときには有効なドルコスト平均法(毎月一定額を買い付けることで、基準価額(投信の価格)が高いときには少しの口数しか買えず、安いときにはたくさんの口数が買えるので、平均購入単価を安く抑えることができる)の逆をしてしまうことになります。
つまり、価格の高いときには少しの口数だけ解約し、価格が下がっているときにたくさんの口数が解約されてしまいます。そのため、運用状況がよくないときには元本が大きく減ってしまうリスクがあります。特に、解約サービスをスタートした直後に相場が悪く、大きく値下がりしていると、最初に運用する元本が減ってしまうことになります。つまり、解約スタート時の運用状況に大きく左右されてしまうのです。
そういう意味では、毎月一定の金額を自動的に解約していくよりも、本当は「定率」で解約をしていくほうがのぞましいのです。米国では、バンガードやフィデリティといった投資信託会社が定率で引き出しつつ、残っている元本を運用するというしくみの投信などをつくっていますが、日本ではまだそうした商品やしくみはありません。
そこで、現状では、
・定額解約サービスを実施している投信を利用する
・自分で引き出す金額をかために見積もり、毎月一定額を引き出していく
(運用状況が非常に悪いときには引き出し額を抑える)
・年間に必要な金額を見積もり、半年や1年に1回引き出すようにする
・自分で定率引き出しをする
といった方法が考えられます。
資産形成をするためのツールとして、投信の「自動積立」サービスはこの数年で画期的にサービスが向上しました。今後は、資産形成をした人たちがリタイア後に「うまく使っていく」ための商品やサービスがのぞまれます! 過度な分配金競争ではなく、(FPも含めて)新しい提案をする時期に来ていると思うのです。
<2010.09.06追記>
ワイ・エス・プランナーさん(@ysplanner)より以下の情報をいただきました。
↓
国内では日興コーディアル証券の「定期引出サービス」が口数売却に対応しています。まだ対象ファンドが少なくインデックスファンドも含まれていませんがネット証券も見習って欲しいものです。
*リタイア後のお金の取り崩し方については野尻哲史さんの「退職金は何もしないと消えていく」が参考になります。
私も、投資信託のサイトを持っています。
よろしければ参考にされてください。
始めた時期が悪かった?かもしれませんが、
ずっと成績がマイナスです。
老後資金のための資産運用といえど、
投信解約の練習はしておきたいなと思っています。
リタイアするにはまだ時間がありそうなので、
プラスになったときに解約したいと目論んでいます。