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ダイアローグ・イン・ザ・ダークに行って来た

2009年10月12日 | イベント
まっくらやみのエンターテイメント、「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」に行って来ました。
このイベントは、完全に光を遮断した空間の中へ、何人かとグループを組んで入り、暗闇のエキスパートであるアテンド(視覚障害者)のサポートのもと、中を探検し、様々なシーンを体験するという、善光寺や清水寺の胎内巡りに近いといったらわかりやすいでしょうか。

今回は趣向を変えて、ホールを真っ暗闇にしてその中で暗闇の中の対話を聴くというもの。題して「暗闇トークセッション」、演者は脳科学者・茂木健一郎氏とバースセラピスト・志村季世恵氏。茂木さんの講演が聴きたくて、恐る恐る行って来ました。

会場は満員。最初は電気をつけて挨拶やらなんやらがあり、それでは~ということで、徐々に電気を消して行きました。

最後に緑の非常灯が消えると、本当の真っ暗闇! 今就寝時でもこんな真っ暗にはならないから、ちょっと不安で気持ち悪くなりました。実際外に出てしまう人もいました。でも、真っ暗なので、視覚障害者のアデンドの方たちに外へ連れて行ってもらうのです。それもそろりそろりと。立場逆転です。

なかなか始まらなかった気がしたのは、やはり闇のせいでしょう。時間が長ーく感じられました。空間的には大丈夫ですが、時間がわからないのはつらかった。
それほど、何もない真っ暗さです。

茂木さんが声が大きくはきはき喋る人なので、よかったですが、これがぼそぼそ喋ったり、沈黙気味の演者だったら座ってられなかったかも。
ワーグナーの話やら、歌舞伎の話やら、もちろんこの試みのことも話されてましたね。
無事講演も終わり、会場が明るくなってからの話が面白かった。
このイベントでアテンドをされている隊長さんともうお一方の視覚障害者の方を交えてのトークセッションで、お二人とも茂木先生たじたじのユーモアあふれる発言で笑いがおきていたのが印象的。
また、中途失明の方と生まれた時から全盲の方とのイメージの受け取り方の違いから、靴音で相手の性格が分かるとか、面白かったですね。

茂木さんは普段は話しているとニコニコしてるけど、それ以外は厳しい顔に切り替わるので、大島渚監督を思い出しました。

ところで、世界25か国・約100都市で開催され、2009年現在で600万人以上が体験したこのイベントは、1989年にドイツで、哲学博士アンドレアス・ハイネッケの発案によって生まれたものだそうです。1999年以降はボランティアの手によって日本でも毎年開催され、約3万6千人が体験していますが、このボランティア&スタッフさんたちがとてもホスピタリティ&きびきびした感じの方ばかりでいい感じなのです。
実際に自分で体験する方の「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」の秋バージョンを開催しているそうなので興味があったら是非参加してみると非日常を味話えると思いますよ。
詳しくは http://www.dialoginthedark.com/

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