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気が向いたら書く

Music Man Silhouetteを試奏する

2016-12-01 18:21:19 | ギター
楽器屋に行くと、ミュージックマンのシルエットがありまして、思わず試奏してしまいました。もちろん、キース本の影響です(笑)



キースは90年前後にはシルエットをメインで使っていました。ぼくがストーンズを聴きだした頃と重なるので、イメージとしては悪くないギターです。
当時、キースはインタビューなどでもベタ褒めしていましたが、今でも持ってるんでしょうか。全く見かけなくなりました。まあ、キースのイメージに最も合わないタイプのギターですよね。

ぼくが試奏したのは、いつ頃のものか定かではないのですが、ネックジョイントが6点止めなので、それなりに古いと思います。ヤレ具合からして、80年代ではないでしょう。90年代後半とかかなあ?

キースはシルエットについて、「万能で、ストラトやレスポールのようなことができる。次のスタンダードになり得るギターだ」みたいなこと言ってましたが、スタンダードにはなれず、今では使ってる人もみかけません。

でもでも、これがかなり良いんですよ。

小さなアルダーボディは3kg前後。取り回しも良く、24フレットまであります。使わないけど。

ピックアップレイアウトはHSHで、フラットな印象のハムバッカーに、それとバランスを合わせたのか割とパワフルなシングルコイル。これらはディマジオの製品で、ハムがVirtual PAF、シングルはこのギター用のカスタムタイプだそうです。

試奏したアンプは最近のフェンダーのSuper Sonicというものでしたが、これをBassmanモードでクランチ程度に設定しました。センターポジションではパツンパツンとしたパワフルなシングルコイルサウンド、ボリュームを少し絞ったハーフトーンはハムがタップされるようで、きれいな鈴鳴りです。ハムバッカー単体ではクセがなく、レスポールのようなガッツはありませんが、クリーンでも歪ませても素直な良い音です。ボディの軽さからか、潰れずにパリッとした質感が残る感じでしょうか。

ブリッジは裏通しのハードテイルで、これがストラト臭くならなくて良いのだと思います。レスポールやテレのように、構造的に強い音が出すぎてもバランスが崩れそうだし、絶妙に使いやすく収まってる感じがしました。SSHレイアウトや、アーム付きのモデルもあるようですが、それだと印象が変わるかもしれません。どうしてもストラトの音を求めてしまいそうですから。

それからこのギター、かなり「負けてくれる」感じなんですよ。普通のストラトから持ち替えるとかなり楽に感じると思います。そして、音的には確かにストラトやレスポールの代用になると言えそうです。

しかし、万能と器用貧乏は表裏一体と言いますか。代用以上にはならず「シルエットのこの音が欲しいんだ!」とはならなそうです。

様々な仕事で使うプロや、複数のバンドを掛け持ちするような人にはともかく、ほとんどのアマチュアには「万能性」はそれほど重要では無いのでしょう。使ってる人あまりいないみたいです。そういった方向性のギターはいくらでもありますし、MMは実売価格が高い割に高級感に欠けるんですよね。

ぼくが試奏したのはシール跡なのか、塗装のトラブルがあったせいか10万円弱でした。それくらいの価格なら悪くないかと思います。一本あったら便利なのは間違いないです。

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