[3月26日13:23.天候:晴 千葉県千葉市中央区 JR総武快速線1259F列車5号車内→千葉駅・成田線ホーム]
〔「まもなく千葉、千葉です。到着ホームは9番線。お出口は、左側です。この電車は成田線直通、快速、成田空港行きです。千葉駅で、後から参ります特急列車の待ち合わせを行います。8分停車致します。空港第2ビル、成田空港へお急ぎのお客様は、この後参ります特急にお乗り換えください。今度の特急“成田エクスプレス”27号、成田空港行きはお隣10番線から、13時27分の発車です」〕
私達を乗せた快速電車は、順調に千葉県内を走行していた。
そしてまもなく、千葉県の中心駅へと到着する。
愛原:「8分も停車するのか。それじゃ、ちょっとゴミ捨てて来るか」
高橋:「あ、俺が行きますよ」
愛原:「そうかい。悪いねー」
高橋:「弟子として、当然です」
11両編成の電車は、千葉駅のホームに停車した。
〔ちば~、千葉~。ご乗車、ありがとうございます。次は、都賀に止まります〕
〔「成田線直通、快速の成田空港行きです。発車は13時31分です。当駅で、後から参ります特急“成田エクスプレス”27号の待ち合わせを行います。……」〕
高橋は私達が食べた駅弁の空き箱などを手にホームに降りた。
千葉県でも屈指のターミナル駅ということもあり、この駅での乗降客も多い。
リサ:「わたしもジュース買って来る」
絵恋:「私も行く!」
愛原:「ああ、行ってらっしゃい。席は取っておくから」
グリーン車とはいえ、首都圏普通列車のそれは自由席である。
一応頭上のランプは使用中のランプが点灯しているが、確保しておくに越したことはない。
そうだ。
私も後で善場主任に連絡しておこう。
高橋達が戻ってきたらな。
リサ:「ただいま」
リサ達はすぐに戻って来た。
ホームの自販機で事足りたらしい。
愛原:「お帰り。今度は俺が外に出るよ」
リサ:「何するの?」
愛原:「善場主任へ電話」
リサ:「行ってらっしゃい」
電車を降りようとすると、高橋とすれ違った。
高橋:「どうしたんスか、先生?」
愛原:「ちょっと電話だ。席に戻ってて」
高橋:「分かりました」
私はホームに降り立つと、善場主任に電話を掛けた。
善場:「愛原所長、お疲れさまです」
愛原:「善場主任、お疲れさまです。今、千葉駅です。お陰様で、順調です」
善場:「そうですか」
愛原:「何か、新しい情報は入りましたか?」
善場:「“青いアンブレラ”から電報が来ましたよ」
愛原:「デンポー……電報?!」
善場:「はい。送信元を見ると、どうやらサハリン州近辺のようですね」
愛原:「やっぱり高野君達はロシア領内に……」
善場:「そのようです」
北方領土も取り戻せない日本政府。
ましてや更に非友好国認定されたロシア領内にいるとなると、善場主任達は手を出せまい。
凶悪犯が逃げるなら韓国、ロシア、北朝鮮とはよく言ったものだ。
善場:「BSAAもそうですが、“青いアンブレラ”もロシアにはコネクションがあるので、ある程度自由に活動できるようです。ましてや今、彼らは……あっ、ちょっとすいません。また、電報が来たようです」
愛原:「今度は何ですかね?」
善場:「近日中に斉藤秀樹容疑者を日本に帰すとのことです」
愛原:「どうやって!?」
ただでさえ、他の日本人乗客達の帰国の目途は立っていないというのに?!
善場:「それは書いていませんが……とにかく、私達もナメられたままではいられませんので……!」
最後、善場主任が怒気を孕んで言った。
後で知ったことだが、2通目の電報には最後に、『愚鈍で根暗な元リサ・トレヴァーさん、私を捕まえてみなさいw 高野』という文が入っていたそうである。
高野くーん、そんな善場主任にケンカを売るようなことは……。
高橋:「姉ちゃん、どうでした?」
愛原:「高野君からケンカ売られて、激おこぷんぷん丸だよ」
高橋:「マジっスか!?アネゴもやりますねぇ……」
高橋も笑いを堪えきれないでいた。
愛原:「近日中に大きな動きがあるかもしれないから、よく注意しておこう」
高橋:「了解です」
その後、発車時間になり、電車は定刻通りに発車した。
JR千葉駅では発車メロディは導入されていないので、放送と車掌の笛だけでの発車であった。
[同日14:20.天候:晴 千葉県成田市三里塚御陵牧場 JR成田空港駅]
〔まもなく終点、成田空港、成田空港。お出口は、左側です。今日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございました〕
電車は地下トンネルを走行した。
地下トンネルから始まって、地下トンネルで終わる空港快速の旅も、まもなく終わりである。
〔「ご乗車ありがとうございました。成田空港、成田空港、終点です。お忘れ物、落とし物の無いよう、ご注意ください。……」〕
電車がホームに到着すると、向かい側には“成田エクスプレス”が発車待ちをしていた。
千葉駅でこの電車を追い抜いた電車だろう。
もうすぐ発車するようだ。
JR成田空港駅では原則として特急が1番線、普通や快速が2番線を使用する。
リサ:「すぐホテルに行くの?」
愛原:「ああ、そうだよ」
愛原:「駅からも近いんだけど、送迎バスもあるらしいから、それで行こう。荷物もあるし」
私達は鉄道の旅を終えると、宿泊先のホテルに向かった。
“青いアンブレラ”は少なくとも高野君がいる以上、私達に敵対はしてこないだろうが、変な動きをされて振り回されるのもアレなので、さっさと移動を終えた方がいいだろう。
〔「まもなく千葉、千葉です。到着ホームは9番線。お出口は、左側です。この電車は成田線直通、快速、成田空港行きです。千葉駅で、後から参ります特急列車の待ち合わせを行います。8分停車致します。空港第2ビル、成田空港へお急ぎのお客様は、この後参ります特急にお乗り換えください。今度の特急“成田エクスプレス”27号、成田空港行きはお隣10番線から、13時27分の発車です」〕
私達を乗せた快速電車は、順調に千葉県内を走行していた。
そしてまもなく、千葉県の中心駅へと到着する。
愛原:「8分も停車するのか。それじゃ、ちょっとゴミ捨てて来るか」
高橋:「あ、俺が行きますよ」
愛原:「そうかい。悪いねー」
高橋:「弟子として、当然です」
11両編成の電車は、千葉駅のホームに停車した。
〔ちば~、千葉~。ご乗車、ありがとうございます。次は、都賀に止まります〕
〔「成田線直通、快速の成田空港行きです。発車は13時31分です。当駅で、後から参ります特急“成田エクスプレス”27号の待ち合わせを行います。……」〕
高橋は私達が食べた駅弁の空き箱などを手にホームに降りた。
千葉県でも屈指のターミナル駅ということもあり、この駅での乗降客も多い。
リサ:「わたしもジュース買って来る」
絵恋:「私も行く!」
愛原:「ああ、行ってらっしゃい。席は取っておくから」
グリーン車とはいえ、首都圏普通列車のそれは自由席である。
一応頭上のランプは使用中のランプが点灯しているが、確保しておくに越したことはない。
そうだ。
私も後で善場主任に連絡しておこう。
高橋達が戻ってきたらな。
リサ:「ただいま」
リサ達はすぐに戻って来た。
ホームの自販機で事足りたらしい。
愛原:「お帰り。今度は俺が外に出るよ」
リサ:「何するの?」
愛原:「善場主任へ電話」
リサ:「行ってらっしゃい」
電車を降りようとすると、高橋とすれ違った。
高橋:「どうしたんスか、先生?」
愛原:「ちょっと電話だ。席に戻ってて」
高橋:「分かりました」
私はホームに降り立つと、善場主任に電話を掛けた。
善場:「愛原所長、お疲れさまです」
愛原:「善場主任、お疲れさまです。今、千葉駅です。お陰様で、順調です」
善場:「そうですか」
愛原:「何か、新しい情報は入りましたか?」
善場:「“青いアンブレラ”から電報が来ましたよ」
愛原:「デンポー……電報?!」
善場:「はい。送信元を見ると、どうやらサハリン州近辺のようですね」
愛原:「やっぱり高野君達はロシア領内に……」
善場:「そのようです」
北方領土も取り戻せない日本政府。
ましてや更に非友好国認定されたロシア領内にいるとなると、善場主任達は手を出せまい。
凶悪犯が逃げるなら韓国、ロシア、北朝鮮とはよく言ったものだ。
善場:「BSAAもそうですが、“青いアンブレラ”もロシアにはコネクションがあるので、ある程度自由に活動できるようです。ましてや今、彼らは……あっ、ちょっとすいません。また、電報が来たようです」
愛原:「今度は何ですかね?」
善場:「近日中に斉藤秀樹容疑者を日本に帰すとのことです」
愛原:「どうやって!?」
ただでさえ、他の日本人乗客達の帰国の目途は立っていないというのに?!
善場:「それは書いていませんが……とにかく、私達もナメられたままではいられませんので……!」
最後、善場主任が怒気を孕んで言った。
後で知ったことだが、2通目の電報には最後に、『愚鈍で根暗な元リサ・トレヴァーさん、私を捕まえてみなさいw 高野』という文が入っていたそうである。
高野くーん、そんな善場主任にケンカを売るようなことは……。
高橋:「姉ちゃん、どうでした?」
愛原:「高野君からケンカ売られて、激おこぷんぷん丸だよ」
高橋:「マジっスか!?アネゴもやりますねぇ……」
高橋も笑いを堪えきれないでいた。
愛原:「近日中に大きな動きがあるかもしれないから、よく注意しておこう」
高橋:「了解です」
その後、発車時間になり、電車は定刻通りに発車した。
JR千葉駅では発車メロディは導入されていないので、放送と車掌の笛だけでの発車であった。
[同日14:20.天候:晴 千葉県成田市三里塚御陵牧場 JR成田空港駅]
〔まもなく終点、成田空港、成田空港。お出口は、左側です。今日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございました〕
電車は地下トンネルを走行した。
地下トンネルから始まって、地下トンネルで終わる空港快速の旅も、まもなく終わりである。
〔「ご乗車ありがとうございました。成田空港、成田空港、終点です。お忘れ物、落とし物の無いよう、ご注意ください。……」〕
電車がホームに到着すると、向かい側には“成田エクスプレス”が発車待ちをしていた。
千葉駅でこの電車を追い抜いた電車だろう。
もうすぐ発車するようだ。
JR成田空港駅では原則として特急が1番線、普通や快速が2番線を使用する。
リサ:「すぐホテルに行くの?」
愛原:「ああ、そうだよ」
愛原:「駅からも近いんだけど、送迎バスもあるらしいから、それで行こう。荷物もあるし」
私達は鉄道の旅を終えると、宿泊先のホテルに向かった。
“青いアンブレラ”は少なくとも高野君がいる以上、私達に敵対はしてこないだろうが、変な動きをされて振り回されるのもアレなので、さっさと移動を終えた方がいいだろう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます