[2月3日01時00時 天候:曇 栃木県日光市某所(奥日光界隈) 栗原家関連施設]
私と高橋は無事、リサと合流することができた。
リサの話では首を刎ねられたものの、噴き出した血が繋がっていた為、一命を取り留めたという。
もしかしたら、酒呑童子もそうだったのかもしれない。
ただ、彼(彼女?)は首を繋げる前にトドメを刺されてしまったようである。
愛原「何だって!?リサの血が蓮華の中に!?」
高橋「プライドもヘッタクレも無いっスね!」
リサ「秘密の薬と混ぜていたけど、嫌な予感しかしない」
愛原「だろうな!」
と、この離れでも火災報知器からベルが鳴った。
どうやら全館避難、この場合は全敷地内避難といったところか。
その命令が防災センターから出たということだ。
ベルが鳴り響くだけで、特に放送とかは無いが。
愛原「しょうがない。ちょっとだけ様子を見に行ってやろう!」
高橋「マジっスか!?さっさと逃げた方がいいんじゃないスか!?」
愛原「いや、だって……」
外から聞こえて来るヘリコプターの音。
そして、時折聞こえて来る機銃掃射の音。
これは外に出たらマズいということだ。
愛原「他の出口から避難した方がいいだろう。リサ、知ってるか?」
リサ「うん。地下1階か2階から出られるかもしれない」
愛原「そりゃ良かった!案内してくれ!」
リサ「うん!」
リサは走り出したが、何故かよろけてしまう。
愛原「どうした!?」
リサ「血を流し過ぎたせいか、少し体の具合が……」
愛原「なにぃっ!?」
高橋「気絶すんなよ!運ぶの大変だから!」
愛原「高橋」
リサ「う、うん。頑張るね。こっち!こっちにエレベーターがある!」
まだこの離れにまで火災の影響は無いようだが、あまりエレベーターは使いたくないなぁ……。
しかし、他のルートをリサは知らないようだ。
高橋「うわっ!すっげーレトロなエレベーター!」
愛原「まるで日本橋高島屋のエレベーターだな」
それでも確か高島屋のエレベーターは、扉の開閉とかは自動だったはずである。
しかし、こちらは全てが手動。
リサ「このレバーを操作するんだよ」
愛原「どこまでレトロなんだ、ここは……」
私は呆れた。
高橋「扉閉めました。何階へ行きますか?」
愛原「地下階しか行かないのか?」
リサ「わたしが連れて行かれたのは地下3階だよ。でも、そこは大広間しか無かったね。センパイ達も、地下2階か1階かに行ったみたい」
愛原「よし。それなら、まずは地下2階に行ってみよう」
私はレバーを操作した。
これってもしかして、ピッタリに位置を合わせないと扉が開かないというオチだろうか……。
エレベーターが地下1階を通過し、地下2階に到達しようとした時だった。
愛原「うわっ!」
ドォーンとエレベーターに衝撃が走り、大きく揺れた。
リサ「きゃっ!」
愛原「な、何事だ!?」
高橋「どうやらまたどっか爆発したみたいっスね!」
幸い停電はしなかったが、それでもショックでエレベーターが止まってしまった。
レバーを押しても引いても、うんともすんとも言わない。
エレベーターに閉じ込められてしまった!?
高橋「先生!ここ!このドア、少し隙間が開いてますよ!」
愛原「何とかこじ開けられないか!?」
高橋「やってみます!」
高橋は持っていたバール(のようなもの)をドアの隙間に差し込んだ。
更に大きな隙間ができた所に、リサが鬼形態に変化して、鬼の力で更にこじ開ける。
内側の蛇腹鉄格子扉は開けることができたが、問題は外側の鉄扉。
これがエレベーターが着床しないとロックが掛かる仕組みになっているようだ。
これをこじ開けようというわけである。
高橋「リサ、蹴破るぞ!」
リサ「うん!」
高橋「先生は離れててください」
愛原「あ、ああ!分かった!」
高橋「うらぁーっ!」
リサ「うらーっ!」
元不良の高橋と鬼娘リサの脚力により、エレベーターの鉄扉が向こう側へと落ちた。
高橋「今です!」
愛原「ありがとう!」
地下2階もまた共用スペースになっているようだった。
つまり、大広間が並んでいるように見える。
高橋「先生、何かジャズっぽいのが聞こえてきますよ」
愛原「本当だ。バーか何かあるのかな?」
高橋「こんな和室テイストの雰囲気の中っスか?」
愛原「ま、まあそうだな。ていうか、靴のまま上がってきて良かったのかな?」
高橋「何を今さら……」
愛原「ハハ、それもそうだな」
引き戸式の木戸には、鍵が掛かっているが、これも高橋がバール(のようなもの)でこじ開けた。
中に入ると……。
愛原「何だ、ここは?」
何と、中はカジノになっていた。
しかし、避難した後なのか、中には誰もいない。
愛原「ここは……違うか?」
高橋「つーか、何でこんな所にカジノなんか?」
愛原「地下にあるくらいだから、違法カジノだったりしてな。栗原家の闇を見つけたかもしれん」
私は手持ちのデジカメを取り出すと、それで写真を撮った。
後でどこかにリークしたなら、報奨金くらい貰えるかもしれない。
愛原「とはいうものの、ここでは無いようだな」
高橋「先生、あれを見てください」
高橋が指さした所には、非常口誘導灯があった。
高橋「あそこからでも、外に出られるんじゃないスかね?」
愛原「ふーむ……。非常口誘導灯が付いているくらいだからな」
私達はそこに駆け寄った。
普段は施錠されているようである。
愛原「てか、鍵が掛かってる!」
高橋「これでこじ開けますか?」
愛原「大丈夫か?今度は頑丈な鉄扉だぞ?」
非常口のドアに使うくらいだから、炎が迫って来ても、密閉性・遮煙性・遮炎性が無ければならない。
つまり、木製のドアではダメだということだ。
リサ「これは?」
非常口のドアの横には、バニーガールのマネキンが置かれている。
そのマネキンはにこやかな顔で、両手にボードを持っていた。
愛原「『↑VIPルーム↑ 入室ご希望の方は、メダル100枚をカジノガールに入れてください』だって!?」
高橋「しゃあねぇ。ちょっくら稼いで来ますわ」
愛原「お、おい!そんなことしてる場合じゃ……」
高橋「リサ!落ちてるメダル、何枚か拾え!」
リサ「わかった!」
リサはメダルを5~6枚ほど拾い集めて来た。
愛原「どうやって、メダルを増やすんだよ!?」
カジノ内には誰もいない。
無人でできるものと言ったら……。
高橋「これっス!」
愛原「スロットか!」
幸いまだ停電はしていないので、スロットマシーンは稼働している。
愛原「そう上手く行くのか?」
高橋「古い機械っスからね。『目押し』ができればオッケーっス」
愛原「簡単に言うなぁ……」
高橋はメダルを入れてスロットを回した。
すると、高橋はいとも簡単に絵柄を揃えてしまった。
ジャラジャラとメダルが出て来る。
そういうのがあるので、最近のパチンコ屋のスロットは、目押しが効かないようになっているわけである。
高橋「超余裕っス!」
愛原「さすがだな……」
リサ「お兄ちゃん、このゴールドコインは何だろう?」
高橋が稼いだメダルは最低条件の100枚を超えている。
その中に、金ピカのメダルが何枚か入っていた。
高橋「バカラ賭博用のメダルだったりしてな?」
愛原「そうなのかぁ?」
カジノの中でも最も多くの掛け金が飛び交うのが、バカラである。
その為、カジノでバカラをしたければ、VIPルームに行けというのが相場である。
とはいうものの、私はこのゴールドコインがそれ用だとは思わなかった。
どこか、別の所で使うコインなのではないかと思った。
それはどこだと思う?
➀やっぱりVIPルーム
②ブラックジャック
➂ポーカー
④トイレ
⑤バー
私と高橋は無事、リサと合流することができた。
リサの話では首を刎ねられたものの、噴き出した血が繋がっていた為、一命を取り留めたという。
もしかしたら、酒呑童子もそうだったのかもしれない。
ただ、彼(彼女?)は首を繋げる前にトドメを刺されてしまったようである。
愛原「何だって!?リサの血が蓮華の中に!?」
高橋「プライドもヘッタクレも無いっスね!」
リサ「秘密の薬と混ぜていたけど、嫌な予感しかしない」
愛原「だろうな!」
と、この離れでも火災報知器からベルが鳴った。
どうやら全館避難、この場合は全敷地内避難といったところか。
その命令が防災センターから出たということだ。
ベルが鳴り響くだけで、特に放送とかは無いが。
愛原「しょうがない。ちょっとだけ様子を見に行ってやろう!」
高橋「マジっスか!?さっさと逃げた方がいいんじゃないスか!?」
愛原「いや、だって……」
外から聞こえて来るヘリコプターの音。
そして、時折聞こえて来る機銃掃射の音。
これは外に出たらマズいということだ。
愛原「他の出口から避難した方がいいだろう。リサ、知ってるか?」
リサ「うん。地下1階か2階から出られるかもしれない」
愛原「そりゃ良かった!案内してくれ!」
リサ「うん!」
リサは走り出したが、何故かよろけてしまう。
愛原「どうした!?」
リサ「血を流し過ぎたせいか、少し体の具合が……」
愛原「なにぃっ!?」
高橋「気絶すんなよ!運ぶの大変だから!」
愛原「高橋」
リサ「う、うん。頑張るね。こっち!こっちにエレベーターがある!」
まだこの離れにまで火災の影響は無いようだが、あまりエレベーターは使いたくないなぁ……。
しかし、他のルートをリサは知らないようだ。
高橋「うわっ!すっげーレトロなエレベーター!」
愛原「まるで日本橋高島屋のエレベーターだな」
それでも確か高島屋のエレベーターは、扉の開閉とかは自動だったはずである。
しかし、こちらは全てが手動。
リサ「このレバーを操作するんだよ」
愛原「どこまでレトロなんだ、ここは……」
私は呆れた。
高橋「扉閉めました。何階へ行きますか?」
愛原「地下階しか行かないのか?」
リサ「わたしが連れて行かれたのは地下3階だよ。でも、そこは大広間しか無かったね。センパイ達も、地下2階か1階かに行ったみたい」
愛原「よし。それなら、まずは地下2階に行ってみよう」
私はレバーを操作した。
これってもしかして、ピッタリに位置を合わせないと扉が開かないというオチだろうか……。
エレベーターが地下1階を通過し、地下2階に到達しようとした時だった。
愛原「うわっ!」
ドォーンとエレベーターに衝撃が走り、大きく揺れた。
リサ「きゃっ!」
愛原「な、何事だ!?」
高橋「どうやらまたどっか爆発したみたいっスね!」
幸い停電はしなかったが、それでもショックでエレベーターが止まってしまった。
レバーを押しても引いても、うんともすんとも言わない。
エレベーターに閉じ込められてしまった!?
高橋「先生!ここ!このドア、少し隙間が開いてますよ!」
愛原「何とかこじ開けられないか!?」
高橋「やってみます!」
高橋は持っていたバール(のようなもの)をドアの隙間に差し込んだ。
更に大きな隙間ができた所に、リサが鬼形態に変化して、鬼の力で更にこじ開ける。
内側の蛇腹鉄格子扉は開けることができたが、問題は外側の鉄扉。
これがエレベーターが着床しないとロックが掛かる仕組みになっているようだ。
これをこじ開けようというわけである。
高橋「リサ、蹴破るぞ!」
リサ「うん!」
高橋「先生は離れててください」
愛原「あ、ああ!分かった!」
高橋「うらぁーっ!」
リサ「うらーっ!」
元不良の高橋と鬼娘リサの脚力により、エレベーターの鉄扉が向こう側へと落ちた。
高橋「今です!」
愛原「ありがとう!」
地下2階もまた共用スペースになっているようだった。
つまり、大広間が並んでいるように見える。
高橋「先生、何かジャズっぽいのが聞こえてきますよ」
愛原「本当だ。バーか何かあるのかな?」
高橋「こんな和室テイストの雰囲気の中っスか?」
愛原「ま、まあそうだな。ていうか、靴のまま上がってきて良かったのかな?」
高橋「何を今さら……」
愛原「ハハ、それもそうだな」
引き戸式の木戸には、鍵が掛かっているが、これも高橋がバール(のようなもの)でこじ開けた。
中に入ると……。
愛原「何だ、ここは?」
何と、中はカジノになっていた。
しかし、避難した後なのか、中には誰もいない。
愛原「ここは……違うか?」
高橋「つーか、何でこんな所にカジノなんか?」
愛原「地下にあるくらいだから、違法カジノだったりしてな。栗原家の闇を見つけたかもしれん」
私は手持ちのデジカメを取り出すと、それで写真を撮った。
後でどこかにリークしたなら、報奨金くらい貰えるかもしれない。
愛原「とはいうものの、ここでは無いようだな」
高橋「先生、あれを見てください」
高橋が指さした所には、非常口誘導灯があった。
高橋「あそこからでも、外に出られるんじゃないスかね?」
愛原「ふーむ……。非常口誘導灯が付いているくらいだからな」
私達はそこに駆け寄った。
普段は施錠されているようである。
愛原「てか、鍵が掛かってる!」
高橋「これでこじ開けますか?」
愛原「大丈夫か?今度は頑丈な鉄扉だぞ?」
非常口のドアに使うくらいだから、炎が迫って来ても、密閉性・遮煙性・遮炎性が無ければならない。
つまり、木製のドアではダメだということだ。
リサ「これは?」
非常口のドアの横には、バニーガールのマネキンが置かれている。
そのマネキンはにこやかな顔で、両手にボードを持っていた。
愛原「『↑VIPルーム↑ 入室ご希望の方は、メダル100枚をカジノガールに入れてください』だって!?」
高橋「しゃあねぇ。ちょっくら稼いで来ますわ」
愛原「お、おい!そんなことしてる場合じゃ……」
高橋「リサ!落ちてるメダル、何枚か拾え!」
リサ「わかった!」
リサはメダルを5~6枚ほど拾い集めて来た。
愛原「どうやって、メダルを増やすんだよ!?」
カジノ内には誰もいない。
無人でできるものと言ったら……。
高橋「これっス!」
愛原「スロットか!」
幸いまだ停電はしていないので、スロットマシーンは稼働している。
愛原「そう上手く行くのか?」
高橋「古い機械っスからね。『目押し』ができればオッケーっス」
愛原「簡単に言うなぁ……」
高橋はメダルを入れてスロットを回した。
すると、高橋はいとも簡単に絵柄を揃えてしまった。
ジャラジャラとメダルが出て来る。
そういうのがあるので、最近のパチンコ屋のスロットは、目押しが効かないようになっているわけである。
高橋「超余裕っス!」
愛原「さすがだな……」
リサ「お兄ちゃん、このゴールドコインは何だろう?」
高橋が稼いだメダルは最低条件の100枚を超えている。
その中に、金ピカのメダルが何枚か入っていた。
高橋「バカラ賭博用のメダルだったりしてな?」
愛原「そうなのかぁ?」
カジノの中でも最も多くの掛け金が飛び交うのが、バカラである。
その為、カジノでバカラをしたければ、VIPルームに行けというのが相場である。
とはいうものの、私はこのゴールドコインがそれ用だとは思わなかった。
どこか、別の所で使うコインなのではないかと思った。
それはどこだと思う?
➀やっぱりVIPルーム
②ブラックジャック
➂ポーカー
④トイレ
⑤バー
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